コダクローム(Kodachrome)フィルム、74年の歴史に幕2009年06月23日 00時00分00秒

Kodak Kodachrome films コダックコダクロームフィルム

信じたくないのだが、ついにコダクロームフィルムの終焉の時が来たようだ。
A Tribute to KODACHROME: A Photography Icon(Kodak)

They say all good things in life come to an end. Today we announced that Kodak will retire KODACHROME Film, concluding its 74-year run.

It was a difficult decision, given its rich history. At the end of the day, photographers have told us and showed us they've moved on to newer other Kodak films and/or digital. KODACHROME Film currently represents a fraction of one percent of our film sales. We at Kodak want to celebrate with you the rich history of this storied film. Feel free to share with us your fondest memories of Kodachrome.

嘘だろう、嘘だと言ってくれぇー。

外式のコダクロームがなくなったら、いったいどんな写真が後世に残るんだ。日本国内では販売も現像も終了したが、アメリカではまだまだ続くと思っていたのに、生産終了なんて…。

現在、米国Eastman Kodak社のサイトのトップにはKodachromeのFlashが流されている。

また、Sorry, Paul Simon, Kodak's taking Kodachrome away(The Patriot Ledger)によれば、

Because of the complexity, only Dwayne's Photo, in Parsons, Kan., still processes Kodachrome film. The lab has agreed to continue through 2010, Kodak said.

とのこと。

Dwayne's Photoのトップページには、

Kodachrome — The End of an Era

On June 22, 2009, Kodak announced the final manufacturing run of Kodachrome 64, the last remaining Kodachrome film. Dwayne’s Photo plans to continue processing Kodachrome films through the end of December 2010. As long as supplies last, Dwayne's will continue to offer Kodachrome film for sale.

This is a sad occasion for us, as we’re sure it is for many of you. While we understand the business realities driving Kodak’s decision, we are still sorry to see the film go.

Kodachrome was truly an icon of the 20th century and has certainly been a very important part of Dwayne’s business for many years. Once it’s gone, nothing will ever capture “those nice bright colors” in quite the same way. We want to say thank you to all the customers who have been loyal to Kodachrome and to us over the years.

と、ある。2010年12月末まではコダクロームの現像をやってくれるそうだ。最後のコダクロームを買って1年半撮りまくるか。

【追記】
Kodak Retires KODACHROME Film; Celebrates Life of Oldest Film Icon in its Portfolio(Kodak)
【追記ここまで】

【さらに追記】
また、ブログのカテゴリーに「コダクローム」を追加した。過去のコダクローム関係の記事を順次コダクロームカテゴリーに入れていく。
【さらに追記ここまで】

【追記その3】
この記事タイトルの「74年の歴史に幕」って6月23日の午前0時45分にアップしたものなのだが、なんかその後に出た報道各社の記事タイトルに「74年の歴史に幕」が多いのが気になる(笑)。
【追記その3ここまで】

コメント

_ PhotTon ― 2009年06月23日 08時36分35秒

おはようございます!
最近銀塩カメラ熱が再燃しまして
F-501AFを使い倒し、、、てはいなくてOM-2を使ってパシャパシャしています。
で、フイルムの味、いいなぁと思っていたところこちらの記事を拝見し驚愕した次第です

やっぱりフイルムは終焉に近づいてきているのでしょうか。

(私のBLOGで記事を引用させて貰いました、問題ありましたらお手数ですが連絡いただければと思います)

_ Haniwa ― 2009年06月23日 09時16分53秒

PhotTon様
リンクありがとうございました。

いやー、ショックですねえ。本国ではまだまだ続くかと思っていましたから。でも、よく考えると、コダック本体がコダクロームの現像をやめてDwayne's Photo社のみが現像を取り扱うことになった時点でもうコダックは辞めるつもりだったんでしょうね。

>フイルムは終焉に近づいてきているのでしょうか
それはないと思います。コダクロームという唯一の外式リバーサルフィルムが終わったというだけです。映画の撮影はネガカラー・上映はリバーサルなので、フィルム自体がなくなることはないと思います(撮影をビデオにする人もいるようですが)。ただ、スチル写真用のフィルムが、我々が手に入れて使える値段で供給され続けるのかは、我々がどれだけ使い続けるのかによるんでしょうねぇ。

淡々と使い続けますよ、フィルム。内式のリバーサルの保存性ももっともっと向上させて欲しいですね。

_ arata ― 2009年06月23日 11時32分28秒

はじめまして。arataと申します。
本国でも終わりですか。少年時代から憧れていたコダクロームですが、以来一度も使う事が無く、国内での現像が終わる1ヶ月前に最後だからとPKRを入手し、その地味ながらも分厚い質感の写りに遅まきすぎながらも惚れました。
今、ほんとうに無くなってしまうかと思うと、非常に残念でなりません。
貴記事をきっかけに最後にもう一度使ってみようと思い始めました。
ありがとうございます。
映画も撮影はデジタルに、上映ですら一部では始まっているようです。

_ Haniwa ― 2009年06月23日 12時32分31秒

arata様
コメントありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。

コダクローム、独特の再現でかつ保存性に優れていました。常用とまではいきませんが、年に数回は使う存在でした。

Dwayne's Photoの通販でまだ買えそうなので、手持ちのコダクロームを使って現像依頼と同時に何本かKRを買ってみようと思います。次のお正月が最後のコダクロームで撮るお正月なんですね…。親戚回ってコダクロームで撮ってみようかなぁ。縁起でもないとか言われそうですが(笑)。

デジタルの上映システムは知っていますが、途上国や、また先進国でも上映館の状況を見ると簡単にデジタル上映システムに置き換わるとは思えないです。撮影の方は、フィルムとデジタルとで写った感じが違うので映画の内容によっては簡単にデジタルビデオに出来ないでしょうね。どちらかじゃなくてフィルムもデジタルも適材適所で残して欲しいです。

_ やまろ@アメリカ出張中 ― 2009年06月23日 13時29分40秒

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0906/23/news028.html

↑こちらにも載っていました。

週末、サンフランシスコ市内観光jしたとき、いくつか観光地のカメラ屋を覗きましたが、ネガフィルムは日本よりもまだまだ多く見かけました。店頭でワゴンセールしてました。
フジのX-TRA400の36枚撮りが$3.99。日本と変わらないか若干安い程度ですかねぇ。
でもコダクロームは置いてなかったです。かろうじてエクタクロームが奥の棚に置いてあったぐらいです。あったら記念に買ってこようと思ったのに…。

そうそう、航空ショーでも、日本ならもうその手の撮影では見かけなくなったキヤノンNew F-1とか、ミノルタのMF中級機(機種は分からなかった)で撮っている人を見かけました。
アメリカではまだまだフィルムユーザーは一定数いる感じですね。


コダクローム64、最後に使ったのはもう数年前。
いつまでも、あると思うな親とコダクローム、といった所ですね。ホント気づいたら消えてましたから。

_ Haniwa ― 2009年06月23日 22時24分25秒

やまろ様
海外出張中にもかかわらずコメントありがとうございます。

あちこちで記事になっていますね。やはり他のフィルムとは違う何かがあるんでしょうか。もったいないです。

アメリカではスライドプロジェクターで鑑賞する文化があると聞いたことがあります。それでリバーサルを詰めて撮っているんでしょうかねぇ。その関係でネガもまだまだ健在なのでしょうか。その割りにはエクタクロームを置いているところが少ないかも(笑)。アメリカ一国でかなり消費してくれると心強いです(笑)。中国は人口多いですけど一気にデジタルに走りそうですもの(笑)。

>いつまでも、あると思うな親とコダクローム
名言ですね。残り1年半楽しみます。

_ ノーネームしたん ― 2009年06月23日 23時21分22秒

ポールサイモンの”僕のコダクローム”のなかで歌われるニコンのフィルムのカメラも、コダクロームの事も、昔話になるんですかね・・・・・・、

コダクロームついに本国でも・・・・・、噂は日本から無くなった時からおそらくアメリカでもこんなことになるのでは、と、予感はしてたけど・・・、日本で売ってたときには年に何回かこれで町とか撮影したりしましたが・・・・・・・。
     ”Haniwaさんのコダクロームを取り上げないで!”
ついでに、ニコンFマウントのAi連動するAFレンズも取り上げないで!!。
いや、出来れば新しいAiのAF-S VR作って!!!。
   
Haniwaさん、コダクロームそっくりの、ハニクロームを製造しなはれ!。

_ Haniwa ― 2009年06月24日 08時48分36秒

ノーネームしたん
コダクロームはアメリカの公文書館が使っているのでなくならないとかいう噂を聞きましたが、なくなるときはなくなりますねぇ。公文書館みたいに保存に専門で専属の人がいるところはデジタルデータでもどんどん記録媒体をそのときそのときのものに移していけばいいので問題ないんでしょうね。

前にも書きましたが、個人の記録はデジタルデータだとそれをコピーして保存して続けてくれる人がいないし、だいたい一目で見て何が入っているか分からないCD-Rとか捨てられそうですし。こういう内容が一目で見て分かるフィルム、それもリバーサルフィルムの保存性の高いフィルムって、一般家庭にこそ大事と思うんですけどねぇ。

ハニクローム、なんか現像後数日で像面の色素がパリパリと剥がれてきそうな…(笑)。

>ニコンFマウントのAi連動するAFレンズも取り上げないで!!。 いや、出来れば新しいAiのAF-S VR作って
トヨタの株主総会で全国交通事故遺族の会の人がドライブレコーダーの全車搭載を要請するらしいですが、そろそろニコンMF党もニコン株を買い占める時期ですかねぇ(笑)。全レンズ・ボディにAi連動搭載を!って。

_ ノーネームしたん ― 2009年06月24日 23時07分02秒

ニコン株が取得しやすくなりますし・・・・、ニコンMF党も政治力を持つべき時が・・・・・・・、”国家MF主義ニコンユーザー党”・・・・、何だかナチス(国家社会主義ドイツ労働者党)みたいで入りにくいな・・・・。

公文書の管理コンピュータに入り込んで削除するHaniwaウゐルスが、猛威をふるい、これはコダクロームでないと保存出来ないぞ!、と、なって、コダクローム復活!、そのニュースを刑務所の中で膝を抱えて泣きながら聞く可哀そうなHaniwaさんの姿を、看守がコダクロームを入れたMFのニコ○F-7と Ai AF-Sの新型レンズ付きのカメラでパチッと撮影、・・・・・Haniwaさんが早く塀の中から出てくることをフィルムの神に願います(笑)。

_ Haniwa ― 2009年06月26日 09時04分08秒

ノーネームしたん様
取得しやすくなったと思って買うとますます下がる罠(笑)。それで慌てて売ると上がったりする罠(笑)。

>”国家MF主義ニコンユーザー党”
国家付けるのはやめて"日本MF党"ぐらいで。そうしたら
http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/のファンの人も入ってくれるかも(笑)。あと、サッカーファンも「やっぱDFよりもMFだよな」とか(笑)。

そうしたらKGBあたりがコダクロームの色素を喰う微生物とか開発してアメリカの公文書を破壊したりして(笑)。私は牢屋の格子に毎日味噌汁を掛けて脱獄の機会を狙います(笑)。脱獄した頃には35mmフルサイズのライカMマウント機が出てるかなぁ(笑)。

_ ノーネームしたん ― 2009年06月26日 21時26分19秒

MF文庫の人には、MFカメラは”ツンデレ”なんですよ~、と、そそのかす(AFとか、デジタルよりも写すのに”儀式”がいる。)のです!、写したつもりが、写ってなくとも、「まだ”ツン”の状態なんだ・・・・。」となり、うまく写ると、デレデレの状態に・・・・・・。
KGBは公文書を破壊したりせず、こっそりコピーするだけだと思いますが、Haniwaさんは地下牢で、味噌汁付かない(byさだまさし)ので、脱獄はトンネルがお勧めですね(泣)。

_ Haniwa ― 2009年06月29日 09時03分50秒

>MFカメラは”ツンデレ”なんですよ~
それ、いいですねぇ。ツンデレMFカメラ万歳!\(^o^)/

あう、味噌汁付かないのですか(泣)。コーンスープでもいいですから塩分のある飲み物を~(笑)。カメラマニアの看守を味方に付けて…。ツンデレ監獄ライフ(違)。

_ gkrsnama ― 2009年07月12日 15時41分43秒

コダクローム25が消えて、スライドをやる気がなくなってしまいました。64は粒状が荒いんでね。25の方は4×5とは言わずとも、6×9エクタクロームになら勝てますし、こいつがあったから長岡フィールドカメラにはうつりませんでした。

今はネガばっかりです。同時スキャンで安い!

_ Haniwa ― 2009年07月13日 09時42分48秒

gkrsnama様
KMは残念ながら使ったことがありません。私がコダクロームを使おうと思ったときにはもうありませんでした。逆にコダクローム200(KL)を我慢して使っていたぐらいなので、KRやPKRの粒状は気になりませんでした(笑)。保存性という魅力がなければKLは使わなかったでしょうね(笑)。

カラーネガはそのラチチュードや素材としての情報量など、まだまだなくなってもらっては困りますね。安いフィルムも残しておいて欲しいです。ネガも段々と定款どのものが消えていっているのがちょっと残念ですが。もし、何かひとつネガを復活させてくれるのなら、私はコニカのインプレッサ50に再挑戦したいですねぇ。

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