コダクロームのスキャンを支援するソフト「SilverFast AI IT8 Studio 6.6」 ― 2009年06月16日 00時00分00秒
セイリングは、スキャニングソフト「SilverFast AI IT8 Studio 6.6」を6月11日に発売したのだそうだ。
セイリング、コダクロームのスキャンを支援するソフト(デジカメWatch)
SilverFast AI IT8 Studioは、セイリングが国内代理店を務めるドイツLaserSoft Imaging社のスキャンソフト。今回はコダクロームフィルムへの完全対応を謳う。一例としては、コダクロームフィルムのスキャン時に生じる「青味」の除去に成功。また、キャリブレーションを自動で行なう「オートIT8キャリブレーション機能」も搭載し、コダック社が製造を終了した「コダクローム専用ターゲット」をLaserSoft Imagings社が自社製造するという。
そのほか、ハードウェアベースのゴミ除去機能「iSRD/SRD」や、ダイナミックレンジを拡大する「MultiExposure機能」などを備える。
対応OSはWindows 2000 / XP、Mac OS X 10.3。
SilverFastというソフトは、昨日の記事で紹介したフィルムスキャナー「OpticFilm7500iAI」にも付属しているものだが、本体価格から見てSilverFast AI IT8 Studioは付属しなさそうだ。
そして、「コダクロームフィルムのスキャン時に生じる『青味』の除去に成功」なんて書いてあるけれども、ニコンのスキャンニングソフト「Nikon Scan 4」だと、フィルムの種類が「ポジ」「ネガ(カラー)」「ネガ(モノクロ)」「コダクローム」の4種類になっていて、コダクロームにちゃんと対応していて青味かかったりしない。Nikon Scan4で対応していないのは、SUPER COOLSCAN 5000 EDやV EDでDigital ICEのゴミ取り傷取りが完全対応していないだけだ。SUPER COOLSCAN 9000 EDではゴミ取り傷取りも完全対応だ。
だから、SilverFast AI IT8 Studioに期待するとすれば、赤外線を使用したゴミ取りがコダクロームでも完全対応なのか、だ。SUPER COOLSCAN 5000 EDにSilverFast AI IT8 Studioを使用した場合にコダクロームでもにじみやかすれが生じないゴミ取り傷取りが可能ならば、買う意義がありそうだ。もっとも5000EDや V EDでもコダクロームにICEが使えないわけではなく、使うとかすれたり滲んだりすることがあるということで完全対応とは言っていないだけなのだが(以前ニコンのサイトにそのことを書いたページがあったのだが今はなくなってしまった*)。
Digital ICE4 Advanced と Digital ICE4 ― 2005年09月15日参照。
【追記】
* 上記のなくなってしまったページのWEBアーカイブ。
ふたじぃ、まるちゃんの「COOLSCAN 10 周年記念講座」プロローグ(2005年3月5日のアーカイブ)
ふたじぃ、まるちゃんの「COOLSCAN 10 周年記念講座」第一話(2004年11月13日のアーカイブ)
ふたじぃ、まるちゃんの「COOLSCAN 10 周年記念講座」第二話(2004年11月13日のアーカイブ)
第三話とエピローグは見つからず。
【追記ここまで】
他に気になるのは対応OS。今時Vistaに対応していないというのはどうなんだろう。次期OS、Windows 7のリリースも近いというのに。【さらに追記】英語のサイトでSUPER COOLSCAN 5000 ED用を見ると"Windows Vista / MacOS X 10.5 (Leopard) compatible"とあるので、VistaやMacOS X 10.5に対応しているようだ。【さらに追記ここまで】
そして、Nikon SUPER COOLSCAN 5000 ED用のSilverFast AI IT8 Studioの価格を見て絶句。
NIKON COOLSCAN 5000ED 用 SilverFast Ai IT8 6.6 販売価格 42,800円
NIKON COOLSCAN 5000ED 用 SilverFast Ai IT8 Studio (Multi-Exposure) 6.6 販売価格 54,800円
NIKON COOLSCAN 5000ED 用 SilverFast Archive Suite 6.6 NEW 販売価格 54,800円
http://www.silverfast.com/jp/
た、たけぇー。み、見なかったことにしよう(笑)。他の機種用のはもう少し安いこともあるようだが。
【さらにさらに追記】
「コダック社が製造を終了した『コダクローム専用ターゲット』」ってなんだろう。気になるぅ。あと、試用版もあるようなのだが、試用条件が分からん。ダウンロードする前に条件を示す文言がないなぁ。名前とEメールアドレスを送るとダウンロードのリンク先を示したメールが送られてくるようだが、名前とEメールアドレスを送る段階でダウンロードのファイルサイズも試用期限や機能制限なども明示されていない。これのダウンロード用に捨てメアドを取得してみるか…。しかし、なんだかなぁ…。
【さらにさらに追記ここまで】
【追記その4:2009年6月23日】
コダクローム(Kodachrome)フィルム、74年の歴史に幕 ― 2009年06月23日
【追記その4ここまで】
デジカメWatchはE-P1に対して「一眼」を使わず偉い! ― 2009年06月16日 00時00分01秒
明日の更新は多分遅れると思うので今日2個目の更新をしておく。
オリンパスがマイクロフォーサーズ規格のレンズ交換式デジタルカメラ「オリンパス・ペンE-P1」を発表した。
以前から、ファインダーでピントが分からないような一眼レフを作るくらいならレンズ交換式のEVFカメラにしたらいいと言っていたので、この方向は歓迎だ。ただし、(マイクロ)フォーサーズという規格は疑問に思っている。というのは、デジタルカメラは発展途上なのに、フォーサーズは撮像素子サイズのみならず、バックフォーカスやマウントまで最初から決めていたので、技術の発展につれてどうしようもなくなってしまうと思っているからだ。だからレンズも揃わないうちにマイクロフォーサーズという規格をまた作らなければならなくなる。これもそのうち規格の縛りで困るだろうと思う。
そして、皆カメラに注目しているようだが、私はレンズに注目したい。どれだけ広角側の単焦点レンズが揃うのか、どういうレンズラインナップなのか、だ。まだまだレンズ(特に単焦点レンズ)も揃わないし、マウントアダプターで使えるといっても画角は目茶苦茶狭くなるし、それは広角好きとしてはつまらない。ただ、M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8はなかなかよさそうだが、もう少し薄くならないのかねぇ。34mm相当なので使いやすそうではある。ともかく超広角や超望遠まで単焦点レンズを含めたラインナップを揃えて欲しい。
そして、マイクロフォーサーズがどうも気にくわないのはその宣伝で使っている「一眼」という言葉だ。これを「一眼」と呼ぶのならほとんどのコンパクトデジタルカメラは「一眼」だ。いままで「一眼レフ」という言葉はあったが、それ以外のカメラを「一眼」と呼んだことはなかった。これが通用するんなら我がGR DIGITALもCOOLPIX 2500も「一眼」だ。こういういい加減な言葉遣いをするカメラメーカーは信用ならない。
デジカメWatchのオリンパス、同社初のマイクロフォーサーズ機「E-P1」~「ペンF」風フルメタルボディ。手ブレ補正やHD動画もという記事は偉い。意識的にE-P1に対して「一眼」という言葉を使っていない。「オリンパスでは『マイクロ一眼』の愛称で訴求する。」という部分だけで、あとは「一眼レフ」という言葉しか使っていない。冒頭から「オリンパスは、同社初のマイクロフォーサーズシステム規格を採用したレンズ交換式デジタルカメラ『オリンパス・ペンE-P1』を7月3日に発売する。」だもの。メーカーの曖昧な言葉遣いの引用としての言葉と記事として自分で使う言葉とをきちんと使い分けているところに記者の矜恃を見た。日経なぞはタイトルからして「オリンパス、薄型マイクロフォーサーズ一眼『オリンパス・ペン E-P1』発表!」だ。これは、恥ずかしい。日経はベニズワイガニを使っていてもメーカーがズワイガニと言えばズワイガニって書くんだろうね。オリンパスがズワイガニ入りE-P1を発表!って(笑)。個人的にはベニズワイガニでもズワイガニでもどうでもいいんだけれども(笑)。【追記】中身はどっちでもいいけど、中身が表記と違うあるいは混同させるような表記は勘弁。【追記ここまで】
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