ZaurusとKWINSは新幹線のぞみでもなんとか使える ― 2007年04月05日 00時00分00秒
久々のZarusネタ。というか、ザウルス通信環境ネタというべきか。特定の認証されたPDAに対してデータ通信が低額かつ定額で提供されているKWINS for PDAを東海道新幹線の「のぞみ」で使ってみた報告。
KWINS for PDAは、WillcomのPHS網を京セラコミュニケーションズ(KCCS)が借りてそれをユーザーに低額かつ定額でデータ通信を提供するサービスだ。これが使えるからザウルスSL-C3200を買ったようなものだ。同じようなサービスにSo-netのbitWarp PDAというものがある。KWINSとbitWarpの比較についてはまた別途。
KWINS for PDAは4×サービス(最大128kbps)でかつ高速化プロキシ対応なので、webの閲覧で体感的にはイライラすることは少ない(高速化プロキシなしで平均80kbpsぐらい、高速化プロキシ使用で200kbps以上出る)。しかし、PHS通信なのでひとつの基地局がカバーする範囲が広くない。従って高速で移動するとデータがなかなか来ないことがある。首都圏では通常の電車の中では静止しているのに比べてやや遅いぐらいだが、100km/hを超えると場所によってはなかなかデータが来ないことがある。地上では接続自体が切れることはほとんどない(地下だと駅間で圏外になる)。
それで、東海道新幹線区間では最高速度270km/hののぞみ号車内ではKWINSは使えないのではないかと思っていた。何往復か試してみたのだが、場所にもよるが、窓際の席ではトンネル以外では圏外になることはほとんどなく、かなり高速の移動でもネットの閲覧ができるようだ。昔のように車内の壁に「ただいま時速○○○km」といった表示がないので時速何キロ出てるのか分からないのだが、たぶん最高速あたりでも使えないことはない。使ったKWINSの通信カードはCF型のKW-S101C。
ただし、やはりスピードが乗ってくるとなかなかデータが来なくなる(接続自体は切れない)。そこで、新幹線の車内では、ブラウザで画像を表示しない設定にして、テキストだけで読むようにしてみたら、データが比較的すんなり来ることがわかった(それでも場所によってはなかなかデータが来ないことがある)。Opera 7.25だとPreferences[P]のGeneralのDefault layout modeをContent column - no imagesにすると画像も読み込まないしCSSの解釈もしないので、早く表示されるようだ。NetFront 3.1では、[表示]の[画像表示]のチェックを外すと画像が表示されない。新幹線車内で行き先の天気をレーダーで見るといった場合には画像OFFだと困るが、ニュースなどの情報をネットで見る分には、この画像OFFで十分だ。
イー・モバイルがサービスを開始し始めたので気になるところだが、通信速度は速いものの、サービスエリアが東京周辺と名古屋と京都・大阪だけだし、ザウルスにはまだ対応していないので、当分KWINSのお世話になると思う。通信速度が速くてもザウルスには猫に小判だし(笑)。ザウルスは回線が800kbps以上であってもそれ以上は出ないようだから。
京都駅構内にはみあこネットという無料の無線LANサービスがあるのだが、ビジターは1日ごとに登録をしないと使えず、また登録できる場所が限られているので、使ったことはない。京都駅のアクセスポイントでは登録できないので使えないのだ。おそらく京都駅で登録できるようにすると回線がパンクしてしまうからだろう。またFreeSpotという無料の無線LANサービスが各所にあって使える。こちらは登録不要。たとえば近鉄奈良駅構内などでESS-IDが"any"で暗号を無効にして接続する(ザウルスの場合は「指定なし」という接続設定を使う)とFreeSpotの画面がブラウザに表示されて以後自由に使える(近鉄奈良駅の場合はKCN近鉄ケーブルネットワークが開放している)。ただし、こうした無料の無線LANは通常は暗号が掛かってないので、メールや何かのログインに使うのはセキュリティ上よくない。ネットの閲覧ぐらいにしておいた方がいいと思う。
ということで、無線LANカードはザウルスとともに持ち歩いているのだが、もっぱらPHSのKWINSを使っているのだった。意外に使えるKWINSなのであった。
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