Flightradar24用にRaspberry Pi Zero 2 WでADS-Bフィーダを構成(追記あり) ― 2026年05月01日 00時00分00秒
Flightradar24という航空機の位置や機種や行き先を地図などに表示してくれるサイトがある。空港に見送りやお迎えに行ったときや身内が飛行機に乗っているときに「今どこかいな?」などと利用していた。
Flightradar24は会員登録をしなくても見られるし、一定時間で切られてしまうがリロードすればまたすぐに見られるので、無料会員に登録したりさらに有料会員になるつもりはなかった。
ところが、去年、眠っていたRaspberry Piが“航空情報局”に!Flightradar24有料プランを無料で楽しむ裏ワザ(PC Watch すまさ 2025年10月7日 06:00)という記事があがって、俄然ADS-Bフィーダを構成してみたくなった。理由のひとつは、元BCL少年の血が騒ぐことと、もうひとつはRaspberry Pi というARMプロセッサを搭載したシングルボードコンピュータを使ってみたかったからだ。
Raspberry Piは、 監視カメラと繋げて野良猫の活動を見張るとか、最近Haniwa地区で活動を活発化させているカラスを監視・威嚇する装置とか、使い道は浮かぶけれども、Raspberry Piを手に入れてそれらをやろうという腰はなかなかあがらなかった。
しかし、今回のADS-Bフィーダは、必要な材料が全部PC Watchに挙がっているし、受信機に当たるSDRスティックは、既に「RTL-SDR BLOG V4」というものを使っていて(まだブログ記事にしていなかった)、だいたいの様子はわかるからだ。今回は、RTL-SDR BLOG V4は、パソコンでラジオを聞く用途に温存するので、別のSDRスティックを買うことにした(PC Watchの記事写真に載っている青いものとたぶん同種)。
まずは、Raspberry Piのどの種類を買うのかだが、記事中にはRaspberry Pi Zero 2 WとRaspberry Pi 3 Model B+とで実証しているという。ADS-Bフィーダに使うだけだと、メモリもCPU処理能力もあまり要らないようなので、Wi-Fiの載った安いRaspberry Pi Zero 2 WでADS-Bフィーダを構成することにした。Raspberry Pi Zero 2 Wは売り切れが多かったが、スイッチサイエンスで購入(要会員登録)。
Raspberry Pi Zero 2 W(スイッチサイエンス)
Raspberry Pi Zero 2 Wは、電源入力用のUSB端子が USB microBメスなので、USB microBのケーブルを家で探したら、ポータブルWi-FiのAterm MR04LN に付属していた充電ケーブルがUSB TypeAオス-USB microBオスだったのでこれを流用することにした。Aterm MR04LN付属のACアダプタ「AL1-004001-101」は5V 1Wの供給能力しかないようなのでこれはRaspberry Pi Zero 2 Wには使わなかった。Raspberry Pi Zero 2 Wは2.5A以上の出力が推奨されているからだ。
ACアダプタとしては、「アンカー Anker USB急速充電器 Anker Charger with USB-C & USB-C ケーブル(1.5m) USB PD(パワーデリバリー)対応 20W USB-C×1/USB-A×1 ホワイト B2348N21」を買った。USB Type-Aの最大出力が3Aのものだ。
アンカー Anker USB急速充電器 Anker Charger with USB-C & USB-C ケーブル(1.5m) USB PD(パワーデリバリー)対応 20W USB-C×1/USB-A×1 ホワイト B2348N21(ヨドバシドットコム)
あとは、USB OTGケーブルだ。これはAliexpressで買った。
Raspberry pi zero用3 in 1アダプターキット,ミニアダプター,マイクロusb-usbメスotgケーブル,20ピンオスヘッダー(Aliexpress)
受信機であるSDRスティックもAliexpressで購入。このSDRスティックは購入時に注意することがある。PC Watchの記事中にあるように、TL2832U+R820T/R820T2/R828Dの組み合わせのDVB-T用チューナであることが必要。
ミニポータブルテレビスティック 820T2 FC0012 デジタル USB 2.0 テレビスティック DVB-T + DAB + FM RTL2832U サポート SDR チューナー受信機テレビアクセサリーのチップが「820T2」の方。SDRのドングルとアンテナは使うが、リモコンやCD-ROMは使わない。
あと、Raspberry Pi Zero 2 Wのケースだが、これもPC Watchの記事中のものと同種のRaspberry Pi Zero 2 W アルミニウムケース CNC 装甲シェル ヒートシンク付き GPIO ヘッダー パッシブ冷却ケース Pi Zero 2 W / W / 1.3 用だ。ケースというか、ヒートシンクで挟んでいるだけだが。
あとは、Raspberry Pi Zero 2 WにOSなどを入れるmicroSDカードだ。KIOXIA EXCERIA G2 microSDXCカード 64GBにしたが、そんなに容量は要らないようだ。16GBでも十分らしいが、あまり小さいと書込回数上限に達するのがはやくなるので、64GBにした。今後ずっと稼働しっぱなしなので。KIOXIAといえば青いSDカードなので、青いKIOXIA EXCERIA G2にしたかったが、それはお取り寄せだったので、色違いの赤を購入。性能は同じ。
キオクシア KIOXIA EXCERIA G2 microSDXCカード 64GB Class10 UHS-I U3 A1 V30 最大読込100MB/s 最大書込50MB/s レッド SD変換アダプタ付属 KMU-B064GR
これで、あとは眠っていたRaspberry Piが“航空情報局”に!Flightradar24有料プランを無料で楽しむ裏ワザ(PC Watch すまさ 2025年10月7日 06:00)のとおりにやっていく。
アンテナはミニポータブルテレビスティック 820T2 FC0012 デジタル USB 2.0 テレビスティック DVB-T + DAB + FM RTL2832U サポート SDR チューナー受信機テレビアクセサリー付属のアンテナを2階の部屋のカーテンレールに載せた(アンテナ下部の磁石でくっつく)。しかし、アンテナケーブルが短くて、窓枠の縦よりも短い。SDRドングルがぶら下がった状態になる。Raspberry Pi Zero 2 Wはかろうじて窓近くの金属ラックにタイラップで止められた。SDRスティックがぶら下がっていてケーブルに重みが掛かるのも嫌なのだが、カーテンに触れそうな近さで、SDRスティックが発火でもしたらすぐに燃え広がりそうで嫌だった。なんとかしなければ。
セットアップ等は眠っていたRaspberry Piが“航空情報局”に!Flightradar24有料プランを無料で楽しむ裏ワザ(PC Watch すまさ 2025年10月7日 06:00)を見て戴くとして、さっそく受信。木造家屋の2階カーテンレールで、テレビスティックの12cmぐらいのアンテナで、最大50nmi(海里)=92.6kmぐらいの飛行機から発信されるADS-Bが受信できる感じ。だいたい10機ぐらい多くても15~18機ぐらい。特に南側の壁にエアコンがあるので、その方向の受信が悪い。あと、カーテンレールの向こう側の外には鉄製の雨戸の収納部があるのもその方向の受信によくないような気がする。
ここまでで、合計13,633円の出費だ。これで満足ならこれぐらいの値段で済む。
それで、アンテナはアンテナ線を延長するぐらいなら、もっと感度のいいアンテナを屋外に設置した方がよいので、アンテナとアンテナケーブルを購入することにした。アンテナは、flightradar24 FlightAware fr24 1090MHz A3 ADS-B アンテナ 屋外 無指向性 外部アンテナ (アンテナ 単品, スタイル 1)の 5.5dbi 60cmの方にした。120cmの方が感度が高いのだが、あんまり長いアンテナを突き出すのも目立つし落雷や強風などのリスクも勘案して短い60cmの方にした。これを、2階ベランダに設置したテレビアンテナの3mポールの先端に付けるのだ。
アンテナケーブルは、このアンテナにケーブルとセットのものがあるが、どれも3D-FBだ。うちのテレビ用のケーブルでさえ5C-FBなのに3Dってちょっと低品質だ。かといって7Dとか10Dとか今の銅線の高騰からすると高すぎる。結局5D-FBの10mのものを別途購入。四国電線の5D-FBに両端M型プラグが付いたものだった。なお、3Cとか5DのCとかDはインピーダンスを表わしていて、Cは75Ω、Dは50Ωだ。テレビは75Ωだが、それ以外の無線は50Ωなので、ADS-Bフィーダ用には50Ωの「○D」タイプのケーブルを使う。コネクタ類もインピーダンスが50Ωのものを買う。
ナテック(Natec) 5D-FB固定局用同軸ケーブル 10m MP-MP(脱着) FBE5100M アマチュア無線・デジタル簡易無線等 中継ケーブル M型(アマゾン)
あと、SDRスティックのアンテナ端子が、MCXという簡易型の端子(差し込むだけの端子でねじがない)だったので、MCXをSMAに変換するアダプタとSMAをN型に変換するアダプタも買った。
2個 MCX SMA 同軸コネクタ、SMA メス - MCX オス アンテナ アダプタ、損失の少ない MCX - SMA 同軸ケーブル コネクタ、WiFi アンテナ、無線スキャナ、ラジオ、オーディオ、ビデオ用(アマゾン)
CNARIO N型メス-SMAオス同軸アダプターSMA-N変換コネクターCBラジオアンテナコンバータWiFiアンテナケーブル放送ラジオ用 2個入り
(アマゾン)
この時点で、ケーブルの端子がM型なのに、アンテナがN型であることに気づいてなかった。SDRスティック側もMCX→SMA→N型になっていて、ケーブルが刺さらない。アンテナとケーブルが届いて初めて気づいた。
ケーブルのM型を切り落としてN型コネクタを自分で付けてみるかと調べたが、なんだか面倒くさいし、そもそも裸のN型コネクタのみを売っているところが少ない。自分が昔BCLとかアマチュア無線(電話級w)をやっていたころはM型しか見たことがないし使ったことがないので、N型とかよくわからん。これはロスがあるけれども変換アダプタを買うか。
M型 UHF メスから N オス コネクタ TUOLNK N 型オス プラグから PL259 UHF メス ジャック RF 同軸アダプター Wifi アンテナ延長ケーブル用 2 個(アマゾン)
なお、私はアマゾンではなるべく買わないようにしているのだが、これらのものがヨドバシにはなかったし、モノタロウにはケーブルはあっても細かい変換アダプタなどの品揃えはもう一息だったのでアマゾンで買った。ヨドバシは一般向けで逸般人向けじゃないし、モノタロウはプロ向けで、プロは変換アダプターなど使わずに最初からその形のプラグを自分で付けるからだろう。
それで、今回はなんだか変換アダプタの分だけ値段が嵩んでいるし、変換アダプタは電波の損失(ロス)に繋がるので、最初から両端がN型のケーブルを買うか、自分でN型コネクタを付けた方がよいと思う。SDRドングルも、MCXではなく、SMAのものを最初から選んだ方がよい。MCXは簡易型で差し込んでいるだけだが、SMAは外側に締め付けねじがある。N型やM型も締め付けねじがある。
ということで、3mのテレビアンテナのポールの先端に60cmのアンテナを付けて、ケーブルを2階のエアコンダクトから室内に入れた。アンテナポール下部までケーブルを下げてから手すりまで持ち上げて、手すりからエアコンダクトのプラスチックカバー下部にまた下げてからエアコンダクトプラスチックカバーにエアコンのダクトや配線類と同居して室内まで引き入れた(エアコンダクトカバーはもとどおりにする)。5D-FBケーブルがエアコンの横から生えていてちょっと変だが。あとエアコンダクト穴の粘土が薄かったので、粘土を買い足した(セメダイン すきまパテ)。カバーが付いているので粘土が薄くても問題ないのだろうが、防音とか断熱に影響しそうなので。
ケーブル長は10mで余裕だと思っていたら、引き込んだら室内には2mぐらいしか余裕がなかった。だからエアコンの下の方にRaspberry Pi Zero 2 WとSDRスティックを置くことになった。一応金属のものの上に置いてある。Raspberry Pi Zero 2 Wはいつも35~36℃ぐらいだが、SDRスティックはもう少し暖かいかも。
なお、アンテナの下部のコネクタ部分には、防水のために日東シンコーのブチルゴムテープNo.15(自己融着テープ)を巻いて、上から日東シンコーのビニル粘着テープNo.22を巻いた。これはテレビアンテナやバイクの配線用にもともと持っていたもので今回新規購入はしていない。
自己融着テープ ご使用方法・使用上の注意(日東シンコー)
アンテナを2階ベランダの3mのポール先端に付けた効果は抜群で、最大200nmi(海里)=370.4kmまで受信できるようになった。多いときは60機ぐらい受信できる。ただ、方角によっては、近所の高い建物や遠くの高層ビルなどで受信距離が短いものがある。羽田空港は離着陸直前まで受信できるが、成田空港は高空を飛んでいるものしか受信できない。あと、南側は八丈島あたりまで受信できる。200nmi(海里)満遍なく受信できればすごいのだが、あちこちに障害物による凹みがあって、平均値があまりあがらない。これはロケーションを変えない限りあまり変わらないと思われるので、これでよしとする。あと、Flightradar24だけでなく、FlightAwareにもフィードを開始した。
12dbiの1.2mのアンテナにして、N型コネクタ直接にしたらどうなのかとか、SDRスティックをRTL-SDR Blog V4に交換したら感度が上がるんじゃないかとか、色々と凝りそうなのだが、とりあえずはこの辺にしておく。後半の屋外アンテナの出費が12,239円だ。合計で25,872円になる。室内アンテナで受信が悪くてもFlightradar24のContributorアカウントにはなれるので、後半の屋外アンテナ出費は完全に趣味だ。
以下、掛かった費用を表にしておく。
| 品名 | 価格(税込) | 購入先 |
|---|---|---|
| Raspberry Pi Zero 2 W | 3,454円 | スイッチサイエンス |
| Anker USB急速充電器B2348N21 | 1,290円 | ヨドバシドットコム |
| KIOXIA EXCERIA G2 microSDXCカード 64GB | 3,820円 | ヨドバシドットコム |
| SDR ミニポータブルテレビスティック 820T2 | 3,709円 | Aliexpress |
| Raspberry Pi Zero 2 W アルミニウムケース | 603円 | Aliexpress |
| Raspberry pi zero用3 in 1アダプターキット | 757円 | Aliexpress |
| (小計) | (13,633円) | |
| ADS-B 屋外アンテナ 60cm | 5,980円 | Amazon.co.jp |
| ナテック(Natec) 5D-FB同軸ケーブル 10m MP-MP(脱着) FBE5100M | 3,962円 | Amazon.co.jp |
| CNARIO N型メス-SMAオス2個入り | 699円 | Amazon.co.jp |
| SMA メス - MCX オス アンテナ アダプタ | 699円 | Amazon.co.jp |
| M型 UHF メスから N オス コネクタ TUOLNK | 899円 | Amazon.co.jp |
| (小計) | (12,239円) | |
| 合計 | 25,872円 |
【関連追記:2026年5月5日】
一定の条件を満たせば、Flightradar24から機材を貸与されるようだ。
Apply for a free ADS-B receiver - Real-time flight tracker(Flightradar24)
以下のハンドブックは、自分でアンテナ立てるときの参考になる。私の場合は、アンテナを立ててからこのハンドブックの存在に気づいた。
FLIGHTRADAR24-KNOWLEDGE BASE-“OUR RECEIVER”(Flightradar24)
なお、機材をFlightradar24から貸与された場合は、他のたとえばFlightAwareなどにデータを提供することは禁じられる。FlightAwareは、同業他社だから当然だろう。
【さらに追記:2026年5月6日】
これまでは、会員登録せずにブラウザ(Firefox)でFlightradar24を利用していたが、今回スマホにandroid用のFlightradar24のアプリをインストールした。しかし、プライバシーに関する注意... (reddit 2025年1月15日)という記事が上がっている。
ノルウェーの公共放送局が今日、Flightradar24がユーザーの情報と位置情報をデータブローカーに販売していることが明らかになったと報じています。
(中略)
FR24はジャーナリストからの質問に答えていません(ページの約3分の2のところ)。
(中略)
https://www.nrk.no/ostfold/xl/line-ble-sporet-av-mobilen_-disse-appene-ma-du-passe-deg-for-1.17200402
Flightradar24アプリの「設定」から「その他」の下の方の「プライバシー設定センター」からすべてを不同意にした。また、「設定」→「その他」の「解析データ」と「パフォーマンスの観測」のデータ送信もオフにした。Flightradar24は、ブラウザからでも使えるので、アプリをインストールしないで使う方がいいかもしれない。もっというと、Flightradar24を信用できない人は、ADS-Bの電波を受信して楽しむだけで、データをフィードするのはやめた方がいいかもしれないね。なお、このデータブローカーに販売していることは、有料会員でも同様だったようだ。
スマホアプリからだけでなく、ADS-Bのデータをフィードしている場所等の情報までを売るんであれば、もう誰もFlightradar24にデータをフィードしなくなるので、そこは歯止めが掛かっていることを期待したい。
なお、ADS-Bのデータは直接受信するだけでも楽しめる。たとえば、Flightradar24は全ての航空機の動きを公開しているわけではないからだ。具体的な例は書かないでおく。





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