ニッコール千夜一夜物語 第九十四夜 ニコンミニ AF600QD/Lite-Touch AFとES-22025年06月30日 00時00分00秒

【写真】東京大学千葉演習林(清澄作業所事務室)(2025年5月撮影、千葉県鴨川市清澄):Nikon Z6、AF-S NIKKOR 20mm f/1.8G ED、F6.3 絞り優先AE、1/200秒、ISO-AUTO(ISO 100)、AWB(5160K)、マルチパターン測光、 オートエリアAF、手ぶれ補正ON(ノーマル)、高感度ノイズ低減:標準、自動ゆがみ補正、ピクチャーコントロール「オート」、手持ち撮影、マウントアダプターFTZ、バヨネットフード HB-72、ニコンNCフィルター、JPEGをリサイズのみ

ニッコール千夜一夜物語が更新されて、今回は第九十四夜 ニコンミニ AF600QD/Lite-Touch AFだ。執筆は大下孝一氏。

その中で気になったのは、ニコンミニに搭載のニコンレンズ28mm F3.5だ。3群3枚のビハインド絞りのトリプレットタイプのレンズだ。それも各レンズが「突き当て」になっている。

Nikon Lens 28mm F3.5 https://nij.nikon.com/enjoy/life/historynikkor/0094/index.htmlから

いわゆるビハインド絞りのトリプレットタイプのレンズである。以前お話したと思うが、トリプレットレンズは、色収差を含むすべての収差を補正できる最小のレンズ構成である。世界最小カメラといえども普通の価格帯で販売されるカメラなので、私の中では3枚のレンズで設計することは設計当初から決まっていた。このレンズの特徴は、各レンズの間隔が接近しており、レンズの縁で接触することで全てのレンズ間隔が決まる構成になっていることだ。このような構成を社内では「突き当て」といっているが、レンズの加工精度だけでレンズ間隔が決まるため、レンズを精度よく安定して生産することに寄与している。ちなみに第3レンズの両凸レンズは、前側面と後側面の曲率半径を全く同じにしており、組み立て時の表裏判別の手間を省いている。

レンズ同士の間隔を極端に短くすることはトリプレットレンズで28mmのスペックを実現するにはどうしても必要な事項だった。一般にレンズを広角化するには、レンズ間隔を広くとり、光線をゆるやかに曲げるというアプローチと、レンズ間隔を狭めることで、画面最周辺での高次の非点収差の発生を極力抑制するという2つの真逆のアプローチがあるが、前者のアプローチが使えるのは、レンズ枚数が豊富に使える場合に限られるため、トリプレット限定の設計では当然後者のアプローチを採用し、各レンズの間隔を可能な限り狭めているのである。さらに高次の非点収差を抑制するため、画面周辺に結像する光線がレンズの端部を通る第1レンズの屈折力を極力弱め、逆に絞りに近い第3凸レンズの屈折力を大きくしている。またレンズ間隔を狭めると、像面湾曲の指標となるペッツバール和が大きくなるため、第3凸レンズには高屈折率低分散ガラスを用い、像面の平坦性を確保している。

このレンズの描写について簡単に解説しよう。このレンズはトリプレット構成であるため、画面の最周辺まで均質で高解像な描写をするレンズではない。このカメラを使ってくださるユーザーを想定して、画面の主要部分が開放からコントラストのよい画像となるよう設計されている。L版プリントを主に見て楽しむユーザーにとって、解像力が高いことより、見た目の鮮やかさやコントラストの高さが重要と考えたためだ。とはいえ主要被写体が配置される画面中心あたりの解像力が低いと、L版や2L版プリントでも良し悪しがわかってしまうため、画面中心部の解像力とコントラストはできるだけ高くするようバランスした。像面湾曲および非点収差は残存しており、絞り開放では画面中間で一旦解像力が低下するが、画面6~7割でふたたび向上し、画面8割より外側で低下する。この解像力低下は絞り込むことである程度改善される。

軸上色収差、倍率色収差は、色のにごりにつながるため十分小さく補正しているが、開放付近の画面周辺では色のコマ収差が残存しており夜景などの実写で確認できる。これもコマ収差であるため、絞り込むことで目立たなくなるだろう。歪曲収差は、画面の主要部分では極めて小さく目立たないが、画面のごく四隅で-1%強の樽型歪曲がある。

そして、このレンズで一番特徴的なのは周辺光量だろう。このレンズのようにレンズの後ろに絞りを配置するビハインド絞りのレンズは原理的に周辺光量が少ないという宿命があって、このレンズも例外ではない。開放から可能な限りビネッティングを少なくするよう配慮したが、絞り込んで開口効率が100%となった場合でも大きな周辺減光が残るため、シーンによっては目立つことがあるだろう。

引用が長くなってすまんが、このような特徴をもつニコンレンズ28mm F3.5をニコンZマウントで発売して欲しい。「ニコンおもしろレンズ工房Z」でいいじゃない。いま、中国製の安い単焦点レンズが高性能から薄型までいろいろ出ているが、ニコンがZマウントでこういうレンズを安価に出してもいいんじゃないかな。検討してみて欲しい。

この記事でもう一つ気になったのが、ニコンES-2とNX-Studioで、ネガフィルムを撮影した後に反転させてフィルムをデジタル化する内容だ。

それではいくつかの作例をもとにレンズの描写をみてゆこう。今までの交換レンズの作例の多くはデジタルカメラで撮り下ろしていたが、今回は過去に撮影したネガフィルムをデジタイズしたものである。かつてはフィルムのデジタイズというとCOOLSCANのようなフィルムスキャナーで行うのが主流だったが、今はデジタルカメラとマイクロレンズによるフィルムの複写で高解像なデジタルデータに変換できるようになっている。以下の作例では、Nikon D3300にAF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8Gを装着し、ネガフィルムを約1:1.5xで撮影してデジタイズを行った。D850やD780を使えば、ネガフィルムの階調をカメラ内で反転してお手軽にデジタイズができるが、NX Studioを使うことで、他のニコンデジタルカメラでも行うことができる。やや手間はかかるが、より自由度の高いデジタイズが可能である。

これが正解というわけではないが、私の行った方法をざっと紹介しよう。まずフィルムの複写だが、演色性の良好なライトボックスにフィルムを置き、これにカメラ・レンズを正対させる。このためには、フィルムデジタイズアダプターES-2があると便利だが、三脚等にカメラを固定して行うこともできる。この場合第74夜で紹介したように、ミラーを使って被写体とセンサー面を平行に保つことが大切だ。またネガフィルムのデジタイズでは、実画面より一回り広く撮影するなどして未露光部分のベース色を記録しておくと、現像処理が容易になる。以下の作例では、絞りF8、ISO400、絞り優先オート(1/30s前後)で撮影し、RAWで記録保存した。

現像はNX-Studioで行う。まずホワイトバランスを「グレーポイントサンプルツール」でフィルムの未露光部分をクリックして背景をグレー化する。次にトーンカーブで階調を反転させる。具体的には、トーンカーブの左下をつまんで中間あたりまで直線を持ち上げる。次に右上をつまんで一気に下まで下げる。そして直線の左端をつまんで上まで持ち上げれば階調が反転された画像になる。ここまで出来たらトリミングツールを使って未露光部分の余白を切り取る。あとは思い通りの色調と階調になるように、RGB各色のトーンカーブを調整する。そして最後にレタッチブラシで、ゴミの乗ってしまった部分を修正すれば完成である。保存はファイルサイズが大きくなるが、16bit-tiff形式で保存しておくと、後々別ソフトで細かい調整ができるのでおすすめである。

以下の作例では、見た目に自然な色あいになるように調整したつもりだが、それでもデジタルカメラにはない、ネガカラー特有の淡い色合いや軟調なトーンが現れているように感じる。

ニコンES-1は持っているのだが、ニコンES-1はマウントしたフィルムに特化していたので(スリーブでもできなくはないのだが…)、スリーブとマウント両方のアダプターが最初から揃っているニコンES-2の方がよさそう。ただ、ニコンES-2はニコンダイレクトで税込19,800円 もするのだ。ネガ画像を反転するアプリとか接写用のレンズもなにもなくてこの値段なのだ。それで買うのを躊躇している。

ただ、中国ブランドのJJC 35mmフィルムデジタイズアダプターでも1万円ぐらいはするので、ニコンのがその倍ぐらいするのはおかしくないのかもしれない。

あと、ニコンES-2を購入するのに躊躇するのは、対応したMicro-Nikkorを持っていないからだ。マクロレンズは、VoigtlanderのMacro-Apolanthar 125mm F2.5 SLとAi Micro-Nikkor 55mm F2.8Sしか持っていないのだ。ES-2では、対応レンズが
Fマウントレンズ
・AF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8G
・AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
・AI AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8D
Zマウントレンズ
・NIKKOR Z MC 50mm f/2.8
しか挙がっておらず、Ai Micro-Nikkor 55mm F2.8Sはないのだ。

調べると、 Ai Micro-Nikkor 55mm F2.8SとES-2の組み合わせだと、レンズを最大に繰り出してもピントが合わないらしい。なにかのアダプターやリングで数mm前に出すとピントが合うという情報はあった。

あと、ES-2を買っていない理由としては、ネガを簡単に反転する方法が見つからないからだった。それが今回のニッコール千夜一夜物語で紹介されたのがありがたい。

ただ、作例5の犬の作例を見ると、ネガをスキャンするとありがちな色調だが、この色調は好きじゃない。なんか緑色が変。やっぱりここはフィルムスキャナーだよなと思ってしまう。しかし、この作例5以外のフィルムデジタイズは簡単にうまく行っていると思う。

劣化の少ないフィルムだと、このES-2を使ったデジタイズはよいかもしれない。傷やゴミや変色のあるフィルムは、COOLSCANとNikon Scanがやはり強い。

ES-2、値段が高いけどそのうち買いたい。というか、Nikon Creators 応援 サマーキャンペーン2025で5000円キャッシュバックのなかにこっそり混ぜておいてくれないかなぁ。


写真は記事とは関係ない。
【写真】東京大学千葉演習林(清澄作業所事務室)(2025年5月撮影、千葉県鴨川市清澄):Nikon Z6、AF-S NIKKOR 20mm f/1.8G ED、F6.3 絞り優先AE、1/200秒、ISO-AUTO(ISO 100)、AWB(5160K)、マルチパターン測光、 オートエリアAF、手ぶれ補正ON(ノーマル)、高感度ノイズ低減:標準、自動ゆがみ補正、ピクチャーコントロール「オート」、手持ち撮影、マウントアダプターFTZ、バヨネットフード HB-72、ニコンNCフィルター、JPEGをリサイズのみ

バイクで上総松丘駅に行った後に上総亀山駅に寄って、どこかでお昼ごはんを食べようと思ったが、コンビニはないし亀山湖の亀山ダムでダムカレー食べようと思ったら定休日だし、それなら日蓮聖人が得度したという日蓮宗大本山千光山清澄寺まで行ったら食べるところがあるだろうと延々清澄まで行って(途中千葉県道81号市原天津小湊線はコンビニ無し)、最初に寄ったのが、この東京大学千葉演習林(清澄作業所)なのだ。
JR久留里線上総松丘駅 ― 2025年05月19日
国道410号四町作第一隧道(1902年開通) ― 2025年05月20日

この清澄作業所は、千葉演習林全域の森林管理業務を担っているそうだ。建物は1903(明治36)年建築で、千葉演習林に現存する最も古い建物なのだそうだ。

ツーリングの続きの記事を書こうと思ってずっとそのままになっていたので、続きの写真だけここに載せておく。この時点で午後1時ごろなのだが、まだお昼ご飯にありつけていない(泣)。

EPSONの2024年3月31日にサポート期限が来る製品一覧2024年01月16日 12時00分00秒

横浜そごう地下2階入口(2023年12月末撮影):Nikon Z6、Carl Zeiss Biogon T* 21mm F2.8(CONTAX G用)、F8 絞り優先AE、1/20秒、ISO-AUTO(ISO 720)、AWB(4280K)、マルチパターン測光、 手ぶれ補正ON、高感度ノイズ低減:標準、手持ち撮影、KIPON CONTAX G-NIK Z マウントアダプター(コンタックスGマウントレンズ → ニコンZマウント変換)、シグマ光機球面平凸レンズ / SLB-50-1500PM(可視光域マルチコーティング)、フードなし

EPSONから”【エプソンからの重要なお知らせ】ご利用製品のサポート期限のご案内(2024年3月31日終了)”というメールが来たので、製品のサポート期限のご案内(2023年6月28日 エプソン販売株式会社)を見に行った。非常にたくさんの機種が2024年3月31日でサポート終了となるようだ。

フィルムスキャナのF-3200がサポート終了なのはもうそんな頃だろうなとは思った(F-3200は、発売日:2004年8月、修理対応期限:2012年4月30日だった)。
サポート&ダウンロード スキャナーF-3200

しかし、リストを見ると、FS-1200ART、FS-1200WINP、FS-1200WINS、FS-1300ART、FS-1300WINP、FS-1300WINSなどもサポート終了が2024年3月31日だ。FS-1200WINPなんか発売日が1996年6月だよ。いままでサポートしてたんかいっ。

今回のサポートの終了内容は、以下のようだ。

終了となるサポート
・お電話での問い合わせ
・メールでの問い合わせ
・Webチャットでの問い合わせ
・LINEでのお問い合わせ
・遠隔サポートサービス
・おうちプリント訪問サービス

サポート終了日時点でホームページに掲載されているソフトウェア、FAQ(よくあるご質問)などのサポート情報につきましては、サポート終了後もそのまま掲載させていただきます。
ただし、操作方法、不具合などに関してのお問い合わせ、新規のソフトウェア、情報の提供は行いませんので、ご了承願います。

エプソンのサポートはすごいなぁ。 うちにあるEPSON製品で古いものは、PX-G930が発売日:2006年2月、修理対応期限:2023年12月31日で、修理対応が終わったばかりだ。前記のサポートはまだ続くのだろう。すごいねぇ。うちにあるEPSON製品としては、ほかにGT-X770とPX-M730Fがある。末永く使っていきたい。【追記】そういえばFS-1200WINSを譲ってもらって持っていたんだった。SCSI環境がなくなって廃棄した。SCSIカードはまだ保存してある。【追記ここまで】


写真は記事とは関係ない。
横浜そごう地下2階入口(2023年12月末撮影):Nikon Z6、Carl Zeiss Biogon T* 21mm F2.8(CONTAX G用)、F8 絞り優先AE、1/20秒、ISO-AUTO(ISO 720)、AWB(4280K)、マルチパターン測光、 手ぶれ補正ON、高感度ノイズ低減:標準、手持ち撮影、KIPON CONTAX G-NIK Z マウントアダプター(コンタックスGマウントレンズ → ニコンZマウント変換)、シグマ光機球面平凸レンズ / SLB-50-1500PM(可視光域マルチコーティング)、フードなし

横浜DeNAベイスターズの主将が2024年からは佐野恵太選手(背番号7)から牧秀悟選手(背番号2)に代わるそうなので、この掲示も見納め。

映画『スローなブギにしてくれ』のさち乃(浅野温子)実家撮影場所2023年04月13日 00時00分01秒

映画『スローなブギにしてくれ』のさち乃(浅野温子)実家撮影場所(2018年10月末撮影):Nikon F100、Ai Nikkor 35mm F2S、F2開放AE、中央重点測光、L37Cフィルター、Kodak Ektachrome E100、Nikon SUPER COOLSCAN 5000ED、ICEありROCなしGEMなしDidital DEEなし、Nikon Scan 4 Ver.4.0.3、Windows 7 Professional SP1(64bit) (2018年11月スキャン)

サイバーグラフィックスが社名を変更、創業時の「オリエンタル写真工業」に ― 2023年04月13日で神奈川県伊勢佐木警察署黄金町交番の作例を出して、時機を逸した末吉橋の作例を追記したら、Kodak Ektachrome E100の作例その1 ― 2018年11月17日の撮影場所の間違いに気づいたりして、さらに映画『スローなブギにしてくれ』のさち乃(浅野温子)実家撮影場所が解体されて更地になっていることに気づいた。

さらに2018年11月のKodak Ektachrome E100のフィルム撮影画像を探したら、その建物の写真があったので、別記事のここにアップしておく。


【写真】映画『スローなブギにしてくれ』のさち乃(浅野温子)実家撮影場所(2018年10月末撮影):Nikon F100、Ai Nikkor 35mm F2S、F2開放AE、中央重点測光、L37Cフィルター、Kodak Ektachrome E100、Nikon SUPER COOLSCAN 5000ED、ICEありROCなしGEMなしDidital DEEなし、Nikon Scan 4 Ver.4.0.3、Windows 7 Professional SP1(64bit) (2018年11月スキャン)

サイバーグラフィックスが社名を変更、創業時の「オリエンタル写真工業」に ― 2023年04月13日の記事はフィルム関連だったので、最初からこの作例出しておけばよかったなぁ。

【追記】
『スローなブギにしてくれ』のDVDBlu-ray(2019年発売,品番:DAXA-91509)は所有しているのだが、私がスクショを貼って著作権的にクリアできるとは思えないので、よそ様のブログを紹介しておく(リンク先が著作権をクリアしているのかは私には分からない)。
『うぉんちゅう~♪』 [映画・音楽](Cedarの今昔写真日記)
スローなブギにしてくれ(前編)(ロケ地定点観測)
スローなブギにしてくれ(後編)(ロケ地定点観測)

サンワダイレクト、7,200dpi記録対応の35mm用オートフィルムスキャナ「400-SCN061」。5.9万円(デジカメWatch)2022年06月13日 00時00分00秒

毛無峠(2019年8月撮影):Nikon F3、Ai Nikkor 20mm F2.8S(2001年12月新品購入、2018年12月に光学系全交換)、F8AE、中央重点測光、L37Cフィルター、Fujifilm ASTIA100F(2012年5月期限)、Nikon SUPER COOLSCAN 5000ED、ICEありROCなしGEMなしDidital DEEなし、Nikon Scan 4 Ver.4.0.3、Windows 7 Professional SP1(64bit) (2019年9月スキャン)

なかなか更新できずすまんです。

デジカメWatchによると、サンワダイレクトから7,200dpi記録対応の35mm用オートフィルムスキャナ「400-SCN061」が、5.9万円で販売されるらしい。
サンワダイレクト、7,200dpi記録対応の35mm用オートフィルムスキャナ「400-SCN061」。5.9万円(デジカメWatch)
フィルムスキャナ 35mm ネガ デジタル化 ポジ対応 高画質 自動送り 7200dpi CCDスキャン ゴミほこり傷補正機能付き:400-SCN061(サンワダイレクト)

利用者の減少に追い討ちを掛けるように原材料費の高騰、さらに円安でどんどん値上げになる写真フィルム界隈だ。その写真フィルム画像のデジタル化に必要なスキャナが一時よりもクオリティの高い製品が少なくなってきていると感じていた。コンパクトデジタルカメラが内蔵された製品を「フィルムスキャナ」と呼んで売っていたりするからだ。

今回のサンワダイレクト「400-SCN061」はどうなのだろう。

赤外線でホコリや傷を検知し自動で補正する「傷ごみの除去」(傷補正)機能を搭載している。
スキャン速度の目安は、カラー/傷補正機能有効で、600dpiで約52秒、3,600dpiで約6分、7,200dpiで約25分。35mmフィルムなら6コマ、マウントフィルムなら4コマを同時にスキャン可能。

と、あるので、おそらくラインセンサでスキャンしているのだろう。

別にラインセンサでないといけないと思っているわけではなく、コンパクトデジカメでデュープしたような画像だとフィルムの良さが出ないので、せめてラインセンサでスキャンして欲しいなぁと思っていたのだ。ラインセンサでなくても、APS-Cサイズや35mmフルサイズのデジタルカメラとマイクロニッコールのようなマクロレンズでデュープした画像でも良いと思う。ただ、それだと既に持っている人以外は機材にお金が掛かりすぎる。だから、こういうおそらくラインセンサで赤外線でゴミ・傷補正機能のあるフィルムスキャナはありがたい。

たださぁ、「600dpiで約52秒、3,600dpiで約6分、7,200dpiで約25分」って1コマでそれだけ掛かるのかな。4コマとか6コマとか書いていないから、ゴミ・傷補正処理も含めた1コマのスキャン時間だよね。

自分の使っているNikon SUPER COOLSCAN 5000 EDは、Digital ICE使用でもそこまで時間掛かってない。
【追記】SUPER COOLSCAN 5000 ED 主な仕様によると、「スキャン時間約20秒(35mmフィルム、MA-21使用、4000dpi) 」とあり、ゴミ取り傷取り機能を使う場合にはPCの能力に左右されるが、それでもSUPER COOLSCAN 5000 EDは4000dpiで1コマ60秒とかは掛かっていないと思う。【追記ここまで】

だとすると、この400-SCN061と同じぐらいの値段で売られていた、Nikon COOLSCAN V EDが製造販売終了になったのは惜しいよなぁ。

なお、Nikon SUPER COOLSCAN 5000 EDやNikon COOLSCAN V EDをWindows10で動かすには、VueScanのドライバ(試用版でも可能)を利用する。
Nikon SUPER Coolscan 5000EDのドライバが当てられなくなる ― 2021年07月14日参照。

【追記:2022年6月15日】タロウカジャ様のコメントみっち様のコメントから、このサンワダイレクト400-SCN061は、plustek OpticFilm 8200i Ai フィルムスキャナーの同等品である可能性が高そうです。情報ありがとうございます。OpticFilm 8200i Ai は2012年発売なので、既に記事にしていた。
Plustek、赤外線によるゴミ・キズ補正機能付きフィルムスキャナー(デジカメWatch) ― 2012年02月28日
Plustek社の5万円の7,200dpiフィルムスキャナー「OpticFilm7300」 ― 2009年05月08日
【追記ここまで】


毛無峠(2019年8月撮影):Nikon F3、Ai Nikkor 20mm F2.8S(2001年12月新品購入、2018年12月に光学系全交換)、F8AE、中央重点測光、L37Cフィルター、Fujifilm ASTIA100F(2012年5月期限)、Nikon SUPER COOLSCAN 5000ED、ICEありROCなしGEMなしDidital DEEなし、Nikon Scan 4 Ver.4.0.3、Windows 7 Professional SP1(64bit) (2019年9月スキャン)

また毛無峠に行きたいなと思っている。前回は弾丸ツーリングで辛かったので、キャンプ道具積んで1泊2日ぐらいで行きたいなぁ。

【関連】
念願の毛無峠に弾丸ツーリング(その1) ― 2019年08月27日
念願の毛無峠に弾丸ツーリング(その2)林道湯沢線 ― 2019年09月02日
念願の毛無峠に弾丸ツーリング(その3)ゴアテックス補修編 ― 2019年09月03日
念願の毛無峠に弾丸ツーリング(その4)CRF250L可倒式シフトペダル注文編 ― 2019年09月04日
念願の毛無峠に弾丸ツーリング(その5)フィルム撮影編 ― 2019年09月05日
念願の毛無峠に弾丸ツーリング(その6)CRF250L可倒式シフトペダル経過編 ― 2019年09月06日
念願の毛無峠に弾丸ツーリング(その7)CRF250L可倒式シフトペダル到着編 ― 2019年09月08日
念願の毛無峠に弾丸ツーリング(その8)CE・CE2プロテクター編 ― 2019年09月10日

ロモグラフィー「DigitaLIZA+」がそそる2022年04月12日 00時00分00秒

ハニワニワのカラスノエンドウ:Nikon Z6、Ai Nikkor ED 180mm F2.8S、180mm、絞り優先AE(F2.8開放、1/200秒オート)、ISO-AUTO(ISO 320)、AWB、ピクチャーコントロール:AUTO、マルチパターン測光、マニュアルフォーカス、手ぶれ補正ON、高感度ノイズ低減:標準、手持ち撮影、Nikon NCフィルター、組み込み式フード、Nikon FTZマウントアダプター、PK-13リング

デジカメWatchにミニレポート ロモグラフィー「DigitaLIZA+」(2022年4月12日)という記事が挙がっている。

このたび発売となったロモグラフィーの「DigitaLIZA+」は、機能はシンプル、カメラバッグの隅に入れても持ち運べるくらい、コンパクトなフィルムスキャナーです。スキャン自体にはスマートフォンのカメラ、もしくはデジタルカメラを使用します。

パッケージングには「DigitaLIZA MAX」と「DigitaLIZA+」の2種類があり、「DigitaLIZA MAX」の方にはスマートフォンスタンドが付属し、三脚なしでも、フィルム面と水平にスマートフォンのカメラを固定できます。スマートフォンのカメラでスキャンを考えている人には「DigitaLIZA MAX」がおすすめです。

「DigitaLIZA+」は大きく分けて、バックライト部分と、水準器付きのフィルムホルダーの、2つの部品から構成されています。あと、135フィルムの24×36mmエリアのみをスキャンするための標準フィルムマスクと、127フィルムマスクも同梱されています。

バックライトも付いているのがよいですな。フィルム写真愛好家ならライトボックスぐらい持ってそうなものだが、ライトボックス出してきてこのDigitaLIZA+置いて、スマホやカメラをセットして…と結構面倒くさい。光源の色温度とか演色性能とか気になるが、まあそんな細かいことは…という場合にバックライト付きのこの製品は最適だと思う。

この手のフィルムを何かしらのデジタル撮影機器でデジタルデータ化するときに問題になるのは、ネガカラーフィルムの反転である。ソフトウェアでやることになるのだが、この手のデュープ機材にはソフトウェアは付属していないことがほとんどだ。

記事では、

DigitaLIZA+はあくまで簡易スキャナーのため、ネガのスキャン後には、自分で色を反転しなければなりません。本格的にやろうとすれば画像編集ソフトを扱う必要がありますが、お手軽な方法としては、iOS/Android用の「NEGAVIEW PRO」アプリで好みの色調に反転し、カメラロールに保存してから、iOSであれば「写真」アプリで台形補正やトリミングを行うのが簡単そうです。

とあって、スマホだと「NEGAVIEW PRO」アプリを勧めている。自分の使っているHUAWEI P20 liteはカメラの性能が気に入っているものの、SIMフリー版はROMが32GBしかないので、もうあんまりアプリケーションをインストールできないのだ。次に買い換えるときは128GBぐらいのにはしたい。

話をネガカラーフィルムの反転に戻すと、SilkypixがSILKYPIX Developer Studio Pro10やSILKYPIX Developer Studio 11(プロ・スタンダード版ともに)が「ネガカラー反転ツール」機能を持っているようだ。
https://silkypix.isl.co.jp/product/dsp11/
SILKYPIX Developer Studio Pro11は定価22,000円(税込)、SILKYPIX Developer Studio 11が定価13,200円(税込)(いずれもダウンロード版)なので、買ってもいいかなとも思う。

フリーのGIMPにも反転機能はあるのだが、フィルムベースを読み込んでそれを加味して反転する機能まではない。同じくフリーだとRawTherapeeがネガベース読み取り機能があるようなので、RawTherapeeは試しに使ってみたい。

ほかにはスキャナドライバのVuescanのお蔭でWindows10でNikon Super COOLSCAN 5000EDが動いているので、Vuescanにお布施して、VuescanをRAW現像ソフトとして使ってネガカラー反転をするのもよさそうだ。

こういうときに、Kadokとかニコンは、フィルムスキャンのソフトウェア技術の蓄積があったのだから、ネガカラー反転ソフトウェアの決定版みたいなのを出してもいいと思うんだよね。Kodakは企業相手で消費者向けにそういうのは扱ってなかったかもしれないし、ニコンはソフトウェアがあまり得意な感じはしないので、ちょっと期待薄かもしれないが、あえてこの2企業がやらなくてどうするといいたい。COOLSCAN用に大量のネガフィルムをスキャンして試したという記事が以前ニコンのサイトに載っていたので、いまこそその遺産を再び活かすときではないか。

ということで、「DigitaLIZA+」が価格も7,980円、「DigitaLIZA MAX」が9,980円で、構造からするとちょっと値段が高い気もするがそこはいつものロモグラフィーなので…。発想とそれを実現するところにお金を出すということで応援したい。

【関連追記】ロモグラフィー、35mm/120フィルム対応のスマホ用スキャンツール「DigitaLIZA Max」。9,980円(デジカメWatch 2022年3月10日)


写真は記事とは関係ない。ハニワニワのカラスノエンドウ:Nikon Z6、Ai Nikkor ED 180mm F2.8S、180mm、絞り優先AE(F2.8開放、1/200秒オート)、ISO-AUTO(ISO 320)、AWB、ピクチャーコントロール:AUTO、マルチパターン測光、マニュアルフォーカス、手ぶれ補正ON、高感度ノイズ低減:標準、手持ち撮影、Nikon NCフィルター、組み込み式フード、Nikon FTZマウントアダプター、PK-13リング

PK-13リングを使うとAi Nikkor ED 180mm F2.8Sでも30cmぐらいまで寄れるが、ピントリングでピント合わせは難しいので、最大に繰り出して身体を前後させてピントが合ったと思ったときにシャッターを切る感じ。

5群5枚のレンズ構成でヌケがよく、非常にすっきりとした写りが魅力のAi Nikkor ED 180mm F2.8Sだ。
ニッコール千夜一夜物語 第十夜 AI Nikkor ED 180mm F2.8S

ああはやくハニワニワの草抜きをしなければ(泣)。

オーバーヘッドスキャナ富士通PFU ScanSnap SV600購入2021年08月10日 00時00分00秒

富士通PFUオーバーヘッドスキャナScanSnap SV600/FI-SV600Aのヘッドを下から見たところ

富士通PFUのオーバーヘッドスキャナScanSnap SV600/FI-SV600Aを買ってしまった。ほとんど衝動買いというか1時間ぐらいで買うのを決断した。

iPad Air(第4世代)とApple Pencil(第2世代)を購入 ― 2021年05月13日で、家人がPDFにタブレット(iPad Air)とペンで書き込みして活用している話はした。そのうち最初からPDFになっているものだけではなく、あらゆる書類をPDFないし画像ファイルにして持ち歩いて書き込むところまでエスカレートしてきた。荷物も減るし、いつでもどこでも作業ができるので捗るらしい。

その、書類をPDFにすることなのだが、うちのフラットベッドスキャナEPSON GT-X770でスキャンしてPhotoshop Elements 6.0とかGIMPで画像処理して、Windowsの「印刷」にあるMicrosoft Print to PDFでPDF化していた。クオリティ的にはこれで非常に満足のいくものとなる(OCRで文字埋め込みとかはしない)。

しかし、フラットベッドスキャナは非常にクオリティの高いスキャンができるものの(フィルムスキャン機能が付いているぐらいだから非常に緻密に正確にスキャンしている)、いちいちページをめくってフタなどで押さえてスキャンボタンを押すというのが面倒だ。画像も分厚い閉じた書類や本だと傾くことがあり、それを画像処理で直すのも面倒だった。かといって傾いたPDFとかなんかストレスが溜まる。

他の家族も手が空いたらスキャンを手伝うみたいな体制になり、丁度仕事が忙しかった私は「あ"ー」と切れて、富士通PFUのオーバーヘッドスキャナScanSnap SV600/FI-SV600Aを思い出して検索して、ポチッとしてしまった。反省はしていない。

富士通PFUのオーバーヘッドスキャナScanSnap SV600/FI-SV600Aって2013年の発売で今でも現行機種で、ソフトウェアだけがアップデートしている状態のようだ。SV600とSV600Aは附属ソフトウェアの違いのようで、いまはすべてSV600Aになっているはずだ。

このScanSnap SV600/FI-SV600Aは、随分前から気になっていたもので、何度か買おうかと迷っていたのだが、値段が高いのと、レビューで「像が曲がる」という貶しコメントが多くてずっと躊躇していた。

しかし、これは今回買ってよかった。昨晩届いて3時間ぐらいスキャンしただけだが、3冊ぐらいスキャンが終わってしまった。見開きの本が曲面になっていても、自動で補正してちゃんと真っ直ぐになっている。字も嘘のようにちゃんとした字になっている。ただ、見出しの四角の囲みなどはちょっとうねうねすることがある。ちゃんとしたスキャン画像がほしければ、透明の押さえ板を買うか、書類をバラして平らにしてスキャンないしマクロ撮影するしかない。

このScanSnap SV600/FI-SV600Aは、本をばらさないで内容がきちんと読める状態に手軽にできる点に意義がある。しかもばらさないでも透明の板で押さえてスキャンすればほとんど歪みの無い状態にスキャンできる。歪むとか文句を言っている人は、スキャンの工夫をしていないのに完璧な結果を求めている人だ。そういう人は、マイクロニッコールと複写台で死ぬまでスキャンし続ければよい(暴論)。

富士通PFUのオーバーヘッドスキャナScanSnap SV600/FI-SV600Aは、ともかくもA3までの書類をがんがんスキャンできる優れものなのだ。これはたとえば出張の前の晩などに持って行く書類をさっとスキャンして荷物を減らしたりできる。タブレットを配られる学校が増えているようだが、小学生なんか重たい教科書を昔よりも大型化したランドセルに詰めて行かないで、このScanSnap SV600/FI-SV600Aで教科書をスキャンしてタブレットに入れていけばいいんじゃないか。そのうち教科書もPDFで配られたりするようになるだろうけど、それまではこのScanSnap SV600/FI-SV600Aでガンガンスキャンすればいい。問題は学校側がそれを許してくれるかだが。

いままでフラットベッドスキャナでA4までしかスキャンできなかったから、A3の表なんかは、A4でスキャンして画像処理でつないでいたりした。A3なんかの紙配るなよと思っていた。ScanSnap SV600/FI-SV600Aだと、A3の紙を広げて、スキャンボタンを押すだけでPDFになるから、すごく楽。買ってよかった。

オプションのScanSnap SV600専用 ブックプレッサーはまだ買っていないのだが、すぐに買おうと思う。なぜなら、スキャン結果の歪みを少なくしようと思うと、スキャン時にできるだけ原稿を平らにした方がよいからだ。自動認識の原稿の端っこ認識も、自動歪み補正も優秀だが、文句ないスキャン結果を得るには、押さえ板は必須だ。指で押さえてあとから指だけ消せるが、それも面倒くさい。試しに家にあったガラスで押さえてみたら、スキャン結果がものすごくよくなった。しかし、でかいガラス板なので扱いに気を使うし、なによりも反射がちょっとあって気になる。ここは高価な反射処理をしているというScanSnap SV600専用 ブックプレッサーを買うべきだと思った。1万6千5百円もするんだけどね。

このScanSnap SV600/FI-SV600Aよりも安いオーバーヘッドスキャナはいくつかあるのだが、そこそこ値段のするこのScanSnap SV600/FI-SV600Aにしたのは、ITmediaのスタパ齋藤氏によるインタビュー記事(PFU SV600開発秘話・ここだけの話・そしてこれから(ITmedia))で、以下のように書かれていたからだ。

宮内 そうですね、ここですね。ここにレンズが付いていて、その奥のところにCCDが付いていて。デジカメのように面で読み込むのではなく、フラットベッドタイプのコピー機の読取りヘッドが移動しながらスキャンするように、ラインで読み取っています。ただ、この場合、スキャンし始め(操作者の奥側)と終わり(手前側)とでは距離が違います。それでもピントが合って鮮明な画像が出るような技術を投入しています。単焦点なんだけども、焦点の合う距離が深い――被写界深度っていいますけど、それが深い。この短い距離ではこれだけ被写界深度を深くして、上下左右、余す所なく鮮明にする、というのは難しかったですね。あとは、ソフトウェアですかね。

スタパ その、レンズ部分は、非球面レンズみたいな。その辺りは秘密の技術なんでしょうか?

宮内 企業秘密というか、見ても分からないと思いますので。レンズだけ、というわけではないですから。

松本 まあ、カメラでも短い距離で深い被写界深度というのはできなくはないですが、奥から手前までこれだけ綺麗な画質が得られる、というのは難しいですよね。それから光の強さ、ヘッドの動くスピードなどを微妙に調整しているんですよ。

スタパ スピードもですか!

宮内 はい、距離が変わってきますからね。距離が離れればその分ヘッドの動くスピードも遅くしないと、画像が乱れてしまいます。

この記事とスキャナの読み取り部分の写真を見て「これはここに金が掛かっている」と判断して、5万5千円以上するこのオーバーヘッドスキャナは買う価値がありそうだと判断した。この記事で買うのを決断したと言ってもいい。実際に購入後にスキャンしてみると、細長い光線が書類の上を走査していく。ヘッドの中にある大きな変わった曲面(非球面レンズ?)のレンズ(左右2枚ある)が動いている。ここのギミックとソフトウェア処理がこの製品のキモですな。このレンズは片側だけで5cm×3cmぐらいあるし厚みのありそうなものである。もうレンズマニアならこれだけで「買い」でしょう(違)。
原稿全体を均一に読み取る「VIテクノロジー※」(富士通)

手軽に大量の書類を非破壊でスキャンしたいという人には、この富士通PFUのオーバーヘッドスキャナScanSnap SV600/FI-SV600Aはおすすめ。なお、ヨドバシドットコムでは、67,980円(税込)もするので、安く売っているところの中で信頼の置けそうなNTT-Xで55,100円(税込)で買った。ヨドバシドットコムをみると、附属ソフトウェアが古い時代のSV600が47,150円(税込)で売っていた時代があったみたいなので、そのときに買っておけばよかったな。

あと、オプションの一体型原稿台FI-V60BDは、必要性を感じなかった。附属の背景マットFI-V60BPで十分だと思った。日常的にずっとスキャンする人は一体型原稿台FI-V60BDがあった方がいいかもしれないが、スキャン後片付けたりする人は、附属の背景マットFI-V60BPは丸めてしまえるので、場所を取らず便利だと思う。

私にとっては安い買い物ではなかったが、これは楽にスキャンできてよい。フラットベッドスキャナと使い分けたい。

【追記】
ちょっとした配慮なのだが、附属のUSBケーブルが195cmもあって便利。自分がスキャンする場合、デスクトップPCから、別のテーブル上にセットしたScanSnap SV600/FI-SV600Aでスキャンするのだが、USB延長ケーブルとか長いUSBケーブルを買いに行かなくて済んだ。実際に使う状況をよく分かって附属品も検討しているのが分かる。

【関連追記:2024年3月15日】
ScanSnap SV600にサンワサプライ400-MA179フットペダル ― 2024年03月15日

Nikon SUPER Coolscan 5000EDのドライバが当てられなくなる2021年07月14日 00時00分00秒

東京メトロ2000系電車(東京メトロ丸ノ内線池袋駅):Huawei P20 lite(ANE-LX2J)、3.81mm(35mm版26mm相当)、F2.2開放、1/33.3秒、ISO320、プログラムAE、AWB

最近あまりフィルム撮影をしていないので、使っていなかったフィルムスキャナNikon SUPER Coolscan 5000EDの電源を入れたら、「このコンピューターに最後に接続された USB デバイスが正しく機能していないため、Windows によって認識されていません。」というメッセージが表示されるようになっていた(Windows10 PRO 64bit バージョン2004)。

デバイスマネージャからみると、イメージングデバイスの下にNikon LS-5000というのがあり、三角の黄色いビックリマーク(!)が点いている。

プロパティを見るとドライバがないという。ドライバがないのでフィルムスキャナSUPER COOLSCAN 5000 EDが認識されていないようだ。

SUPER COOLSCAN 5000 EDは、Nikon COOLSCAN用Windows 7・Vista 64bit用非公式ドライバやまろ様バージョン ― 2010年02月23日でやまろ様が作って下さった非公式ドライバでWindows7の64bitで動いていた。それをWindows10(1909)にした際も、ドライバは引き継がれて使えていた。

それが今回ドライバがないということはきっと、2021年1月のWindows Updateで強制的にWindows10(2004)にアップデートされたときに無効化されたんだろうな。それ以降Nikon SUPER Coolscan 5000EDを起動させていなかったから。

それでもういちどドライバを当てようとしたら、署名のないドライバを読み込めないようになっていた。これは困ったな。

しかし、VueScanのドライバでNikon SUPER Coolscan 5000EDがWindows10に認識されるようになるらしいので、VueScanの最新版(64bit版バージョン9.7.59)をインストールしてみた。インストール後にアカウント等を要求されるが、試用版としてなら空欄のままenterでやり過ごせる。ただ、VueScanは試用版だとスキャン画像にウォーターマークが付くという制限がある。VueScanをCOOLSCAN 5000 EDで試してみる ― 2009年12月28日

しかし、VueScanをインストールしたときのドライバでNikon SUPER Coolscan 5000EDはWindows10に認識されているので、NikonScan4の方でスキャンできるようになる。VueScanのドライバを使いながらVueScanを使わないで済むのである。しかもVueScanは試用版のままでよい。

これで今まで通りWindows10(2004)でNikon SUPER Coolscan 5000EDをNikonScan4でスキャンできる。VueScanに感謝の意を示したい人は、5000円のStandard Editionか1万円のProfessional Editionを買ってあげるとよい。いまなら1500円引きのようだ。
Purchase VueScan for macOS Big Sur, Windows 10, and Linux

VueScan、ありがたや、ありがたや(お金払ってないけど)。

ということで、梅雨が明けたらなにかフィルムで撮ってスキャンしてみたいな。

【関連追記:2023年4月16日】
Nikon Scan 4.0.3 Full Version - Windows Vista only(nikonimgsupport.com)
nikonimgsupport.comは、ICANN Lookup で調べるとNIKON CORPORATION が所有するドメインなので本物のようだ。


写真は記事とは関係ない。
東京メトロ2000系電車(東京メトロ丸ノ内線池袋駅):Huawei P20 lite(ANE-LX2J)、3.81mm(35mm版26mm相当)、F2.2開放、1/33.3秒、ISO320、プログラムAE、AWB

東京メトロ2000系電車は、2019年から東京メトロ(旧帝都高速度交通営団)の丸ノ内線を走っている電車だ。写真はちょっとブレている。すまん。

楽天モバイルを3ヶ月ほど使ったインプレ2021年06月10日 00時00分00秒

Rakuten WiFi Pocket(通称パンダルーター):Nikon D300S、、Ai Micro-Nikkor 55mm f/2.8S(Ai Micro-Nikkor 55mm F2.8S) (35mm判換算82.5mm相当)、F5.6、1/60秒、ISO-AUTO(200)、AWB、ピクチャーコントロール:ポートレート、マルチパターン測光、マニュアルフォーカス 、高感度ノイズ低減:標準、Adobe Photoshop Elements 2021(試用版)でスマート補正とリサイズ

楽天モバイル Rakuten WiFi Pocket 契約してみた ― 2021年03月05日でいわゆるパンダルーター(Rakuten WiFi Pocket)とSIMを導入した話はした。そうしたら、自分の自宅近辺では楽天モバイルの電波はかなりよかったので(楽天モバイル、自宅では楽天回線44011がバリ5 ― 2021年03月06日)、MR04LNにSIMを入れて自宅の固定回線代わりにしてみたりした。
楽天モバイルSIMをMR04LNとクレードルで自宅固定回線にしてみた ― 2021年03月16日
MR04LNで楽天モバイルSIMを使っていたら「パートナー回線エリア(国内)のデータ残量のお知らせ」が ― 2021年03月17日参照

その後、家族名義で楽天モバイルをもう1回線契約したので、合計2回線ある。現在はパンダルーター(Rakuten WiFi Pocket)とMR04LNそれぞれにSIMを入れて主に自宅で使っている。

当初楽天モバイルは、外で動画などの大容量のコンテンツを使うのに利用しようと思っていたが、結局2回線とも自宅固定で使うことになってしまっている。その理由を説明したい。

当初パンダルーター(Rakuten WiFi Pocket)に楽天モバイルSIMを入れて家人が外出時に使ってみたのだが、電車に乗って動画を視聴しているとしょっちゅう動画が止まってくるくるマークが出るという。走行中は動画の視聴に使えるレベルではないのだという。東京23区内の地上や高架を走る通勤電車の中での話だ。

疑り深いので、私がパンダルーター(Rakuten WiFi Pocket)を持って出てみた。また、パンダルーター(Rakuten WiFi Pocket)は2.4MHz帯のWiFiしかないので、WiFiの混信がないかも確認しながら試してみた。

家人が動画が止まったという路線と、もう一つ別のやはり地上や高架を走る東京23区内で試してみた。たしかに本当に走行中は動画の視聴どころかテキスト主体のホームペーシですら引っかかってスムーズに閲覧できない。このHaniwaのページ作者のBlogですら。まるでウィルコムのPHSを思い出すような感じ、いやPHSの方が遅くはあったが安定していたような。

それで回線速度を測ってみた。駅に止まっているときは最高で30Mbps、だいたいは10Mbpsぐらいでている。これは自宅と変わらない。ところが電車が走り出すと、1Mbpsを切って400Kbpsとかひどいときには100Kbps以下になる。これはウィルコムのPHS以下だ。

そして速度が落ちて駅に近づくとまた10Mbpsぐらい出る。

線路近くに建物が密集しているところでも、高架になっていて何Kmも先まで見通せるようなところでも、電車が走り出すと1Mbps切るのだ。これは使えない。むしろ見通しのよいところの方が速度が出ないような気さえする。

新幹線の中でもなんとか使えたウィルコムのPHSの方がマシかもしれないと思えるレベル。PHSは遅かったがコンスタントに遅かったし、時速280kmとかでもなんとか使えていたもの。
ZaurusとKWINSは新幹線のぞみでもなんとか使える ― 2007年04月05日

おそらく楽天モバイルの基地局配置が最適化されておらず、エリア図が広く見えるのを優先して配置しているのではないか。電波が「薄い」というかエリアが「薄い」のではないか。

ということで、家人はいまIIJmioのギガプラン(Aタイプ)20GB/月を謳歌している。楽天モバイルを外で使うのを諦めてIIJmiuoでau回線のMVNOで動画を視聴しているが、全く引っかからずに視聴できるそうだ。

少し前に楽天モバイルから利用者アンケートが来ていて、やたらと無料の1年が終わったら解約するのかどうかをしつこく訊いてきたが、いまのままのエリア展開でかつエリア内でも走行中の通勤電車でPHS並みの速度しか出ないのならば、無料期間が終わったらさよならかもしれないね。アンケートでは無料期間が終わっても使い続けるって答えたけど(笑)。

さて、あとは9月に終わるADSLの代わりを楽天モバイルに務まるかという問題がある。

こちらの方もなかなか難しい。ひとつは楽天モバイル回線は、自宅で静止状態で使っていても、ときどき切断されるのだ。これはゲームをしていた家人がそう言っていた。ちょっとホームページを見ていただけでは分からないが、ゲームだと切断されてどうにもならなくなることがあるそうだ。これはADSLでは雷が鳴っているとき以外にはなかったことなので、楽天モバイルの欠点だと思う。ネット上でも同じように楽天モバイルの切断を報告している人が結構いる。切断は見かけ上ルーターと楽天基地局のあいだは電波が「強い」となっているのにパケットが流れない場合と、基地局との接続が切断されている場合がある。前者の方が多いので、どうしてサイトが表示されないのかわからず困ってしまうことがある。

【追記:2021年6月13日】昨晩も家人が楽天モバイルSIMを入れたMR04LNに有線LANでつないで動画を視聴していたところ、動画が止まってクルクルのまま何分経っても先へ進まないとヘルプ要請があった。スピードテストも、どのサイトも「サイトが見つかりません」状態なので、MR04LNの管理画面にログインしてみたが、WAN側の電波は「非常に強い」になっているのに、まったく外側に出られない状態のようであった。MR04LNを再起動してみたが「サイトが見つかりません」状態のままで、結局3回ぐらいMR04LNを再起動したらようやくつながった。こういうことが何日かに一回ある。ちなみにその日のMR04LNのSIMのデータ使用量は5.8GBで(翌日に楽天モバイルにログインして確認した)、何か制限が掛かっているわけではなさそうだ。

その前(6/12未明)にも楽天SIMを入れたパンダルーター(Rakuten Wifi Pocket)を再起動したら同じ現象になった。楽天モバイルの電波は掴んでいることになっているが、どこのサイトも一切見られず「サイトが見つかりません」状態になった。これはパンダルーター(Rakuten Wifi Pocket)の電源を一回落としてSIMを抜き差ししてから起動したら直った。こういうことがルーターを問わず頻繁にあるのだ。再起動やSIMの抜き差しが功を奏しているというよりは、そういうことをやっているうちに楽天モバイル側の何かが復帰して繋がるようになっているだけのように思う。【追記ここまで】

もうひとつは、楽天モバイルの接続は、ずっと接続しているとかならず24時間で再接続になることだ。この24時間というのがくせ者で、使っていて調子が悪いのでWiFiルーターを再起動すると、次の日も丁度同じ時間に再接続になる。再接続になるとルーターにもよるが1分ぐらいネットに繋がらない。これって24時間なので、いつも同じ時間それもよく使っている時間に限って再接続されてしまう。何かのスクリプトで毎日午前3時にルーターを再起動とかできないかなぁと思う。

あともうひとつは、パンダルーター(Rakuten WiFi Pocket)の方が頻度が高いが、MR04LNでも何回かなった現象だ。ずっと接続していると、回線速度が1Mbps以下になってしまう現象だ。これもWiFiルーターを再起動すると直る。それで再起動すると24時間後にまた勝手に再接続のため1分ぐらい使えなくなる。ちょうど使ってる時間だ。腹立つ。

ということで、自宅の固定回線代わりに使ってはいるが、3000円/月(正確には税込3278円/月)も払うような回線品質かというとちょっと違うと思う。こんなのはタダで他に回線持ってるからこれで済むんであって、そうでなければこんな回線だけに頼るわけにはいかない。Zoomで会議してたら自分だけ1分繋がらないとかありうる。現状だと楽天モバイルが2回線にADSLがあってそれぞれにWiFiのアクセスポイントがあるから、あれ?と思ったら即座に他のアクセスポイントに切り替えているからなんとかなるが、ADSLが終了して楽天モバイルだけになると、ちょっと困る。

ということで9月までに光回線引くしかないのかなぁ。ADSLのように安くて安定した回線で十分なんだけどなぁ。戸建て用の光回線をもっと安くしてくれ。このままだと日本はますます後進国になっていくぞ。

【関連追記:2021年7月12日】
短時間に切断と再接続を繰り返す楽天モバイル ― 2021年07月12日


Rakuten WiFi Pocket(通称パンダルーター):Nikon D300S、、Ai Micro-Nikkor 55mm f/2.8S(Ai Micro-Nikkor 55mm F2.8S) (35mm判換算82.5mm相当)、F5.6、1/60秒、ISO-AUTO(200)、AWB、ピクチャーコントロール:ポートレート、マルチパターン測光、マニュアルフォーカス 、高感度ノイズ低減:標準、Adobe Photoshop Elements 2021(試用版)でスマート補正とリサイズ

Ai Micro-Nikkor 55mm f/2.8Sの初作例がこんなんですまん。

Adobe Photoshop Elements 6.0をWindows10で使っていていろいろと不具合があるので(マルチディスプレイに対応していないとか不正終了の確率が高い)、新しいAdobe Photoshop Elementsの買い切り版があるというのでとりあえず試用版をインストールしてみた。

これ、試用版を入れてよかった。Adobe Photoshop Elements 2021はTWAINに対応していないので、Adobe Photoshop Elements 2021からスキャナを呼び出してスキャンはできないのだ。これは困る。TWAINの64ビット版がないからというのが理由なのだが、他方で最新のGIMPは普通にTWAINに対応している。あれは32bitなのか?わからん。ということで、Adobe Photoshop Elements 6.0をだましだまし使いながらGIMPに移行しようと思う。GIMPの今のところの問題点は、TWAINで連続でスキャンしようと思っても1枚スキャンするとTWAINで呼び出した画面が終わってしまうことだ。どこかに連続でTWAINを使う設定があればいいのだが。Adobe Photoshop Elements 2021を間違えて買ってしまわないでよかった。試用版は大切だ。

ニコンイメージング会員の製品登録で「登録コード」が不要になっていた2021年06月02日 00時00分00秒

【写真1】神奈川県警中村町分庁舎(自動車警ら隊・機動捜査隊):Ricoh GR、18.3mm(35mm版28mm相当)、F5.6、1/160秒、プログラムAE、ISO-AUTO(ISO 100)、AWB、画像設定:スタンダード、スポットAF中央1点

ニコンダイレクトで買った新品のAI Micro-Nikkor 55mm f/2.8Sには「ニコンイメージング会員『製品登録』のご案内」という紙が入っていた。

以前は、発売時期が新しいカメラやレンズには「登録コード」を記した紙が入っていて「製品登録」できたが、他方でいくら新品でできたてほやほやの製品でも最初の発売時期が古い製品(MFニッコールとかAi AFニッコール)などは「登録コード」がなくて「製品登録」できなかった。

私はなるべく絞り環のある製品を買っていたので、発売開始時期の古い製品が多く、新品で買っていても1本のレンズも登録できなかった。

それが発売開始時期が1980年のAI Micro-Nikkor 55mm f/2.8Sに「登録のご案内」の紙が入っていたので、ニコンイメージング会員にログインして登録してみようと思った。

ログインして、「製品登録」のところを見ると、

製品登録

新規製品登録および追加登録はこちらからお手続きになれます。
お手続きに必要な情報
1)登録される製品名称
2)製品番号/プロダクトキー
   カメラボディーやレンズなど:製品番号
   ソフトウェア:プロダクトキー
3)ご購入年月日

※登録コード、製品カラー情報は不要です
 「登録コード」がなくても製品登録ができるようになりました。またカラー入力も併せて廃止されました。

すごい進歩じゃないか。これまで新品でも登録できない製品ばかりを買ってきたから、ずっとニコンに嫌がらせされているような気がしていた(笑)。「登録コード」の入っている製品こそがニコンが買って欲しい製品で、そうでない製品は所有していることすら否定されているような気がしていたのだ。

私が製品登録していたものは、SUPER COOLSCAN 5000 EDとニコンクリーニングキットプロとNikon Capture 4とCOOLPIX 2500とスピードライト SB-30だけだった(笑)。あとは新品で買ったのに「登録コード」がないものや、中古で買って「登録コード」が分からないものばかりだった。これらに加えてD300sが登録されていて、これは中古で買ったのだが、付属品一式に「登録コード」の書かれた紙が入っていたので入力したら通ったのだった。だから、「登録コード」がなくても登録できるようになったのは私が中古でD300sを買ったときよりも後なんだろうな。

これで新品や中古で買ったのかに関係なく、ニコン製品を登録できますな。遅すぎないかこういうの。だって「誰がどういう製品を愛用しているのかって、現行品でも発売の古い製品の場合は知りたくないんだ、ニコンは」とずっと思わせていたのだから。

いくら値段の高い製品を新品で買っても発売開始時期が古かったりしてニコンが「登録コード」を添付していない製品は登録できず、他方で「ニコンクリーニングキットプロ」なんてカメラでもレンズでもない製品が登録できるっておかしいだろ。よく20年近くもこんなことやってたよなぁ。

まあやっと改めたのだからそこは評価しよう。今度手の空いたときに所有のカメラや(絞り環のある)レンズを登録してみるか。そして修理に出したときに「貴様、Haniwaだなっ(以下略)」(違)。


写真は記事に関係ない。
【写真1】神奈川県警中村町分庁舎(自動車警ら隊・機動捜査隊):Ricoh GR、18.3mm(35mm版28mm相当)、F5.6、1/160秒、プログラムAE、ISO-AUTO(ISO 100)、AWB、画像設定:スタンダード、スポットAF中央1点

オールドレンズの雰囲気重視、レイクォール国産マウントアダプター(Impress Watch) ― 2021年05月06日の作例のすぐ近くで、富士・カラーネガフィルム「PRO400H」120の出荷終了時期を“予想以上の注文のため”前倒し ― 2021年05月19日の作例の旧神奈川県中央衛生試験所の隣の敷地が神奈川県警察中村町分庁舎になっている。以前は神奈川県警察学校だったところだそうで、こちらもかなり古い建物となっている。

【写真2】神奈川県警中村町分庁舎(自動車警ら隊・機動捜査隊):Ricoh GR、18.3mm(35mm版28mm相当)、F5.6、1/160秒、プログラムAE、ISO-AUTO(ISO 100)、AWB、画像設定:スタンダード、スポットAF中央1点、等倍で切り取り

自動車警ら隊と機動捜査隊の入口の写真を撮ったときには気づかなかったが、帰宅してPCで等倍で鑑賞すると、ちゃんと中から2名の人がこちらを伺っている(【写真2】参照)。さすが警察ですな。頼もしい。

富士フイルム、カラーネガフィルム「PRO400H」を販売終了。135/120ともに2021年01月16日 00時00分00秒

JR南武線浜川崎支線(南武支線)尻手駅(川崎市幸区)205系1000番台:Ricoh GR、18.3mm(35mm版28mm相当)、F5.6、1/500秒、プログラムAE、ISO-AUTO(ISO 100)、AWB、画像設定:スタンダード、スポットAF中央1点、リサイズのみ

更新が滞っていてすまんです。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に伴う緊急事態宣言でHaniwa家内が密になって困ってます(泣)。誰ですかウサギ小屋(死語)にゴリラとか言っているのは?(泣)

さて、ちょっと遅れてしまったが、富士フイルムのカラーネガフィルム「PRO400H」が販売終了だそうだ。
富士フイルム、カラーネガフィルム「PRO400H」を販売終了。135/120ともに
フジカラーPRO400H プロフェッショナル 販売終了のご案内

フジカラーPRO400H プロフェッショナル 販売終了のご案内

2021年1月15日

富士フイルムイメージングシステムズ株式会社

日頃より富士フイルム製品をご愛用賜り、誠にありがとうございます。 富士フイルムイメージングシステムズ株式会社(社長:西村 亨)は、長年ご愛用いただきました撮影用カラーネガフィルムPRO400Hにつきまして、生産効率の向上や経費節減など懸命なコスト吸収につとめて生産してまいりましたが、生産に使用する原材料の一部の調達が困難になった為やむなく生産販売を終了させていただきます。

誠に勝手ではございますが、事情をご賢察の上、ご容赦賜りますようお願い申し上げます。
今後とも、富士フイルム製品に変わらぬご愛顧を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。

1. 対象製品および出荷終了時期の見込み

サイズ 製品名称 出荷終了時期の見込
135 フジカラー PRO400H プロフェッショナル 36枚撮 単品 2021年3月
120 フジカラー PRO400H プロフェッショナル 12枚撮 5本パック 2022年3月

※出荷終了時期は、販売状況により前後することがございます。

2. 今後の推奨品

135/120: ご使用推奨品はございません。

PRO400Hは、以前は日本国内では売っていなくて、逆輸入しかなかった。その頃国内販売されていたのはPRO400とその後継のNew PRO400だった。Hの付かない方のPRO400はときどき使っていたが、ポパイカメラの逆輸入で買った初めてのPRO400Hを使ったときに、ヨドバシカメラ経由の富士フイルム純正処理に出したら、「色調不良」との指摘を受けて変な色の同時プリントが帰って来たので、PRO400Hはずっと敬遠してきた。特に期限切れでも高温下に放置とかもしていないフィルムだったのに(購入時も撮影時も真冬)。自分でスキャンしたらそんなに変な色でもなかったが、ラボ的には色がおかしいという判断だったようだ。どっちにしても自分の好みの色合いではなかった。自分は暖色系の肌再現のよいフィルムが好みなので。
富士フイルム PRO 400Hフィルム試写してみたが… ― 2009年02月05日

その後、NEW PRO400が販売終了になって、日本国内もPRO400Hが正規に流通するようになったが、初めて使ったときのプリントのマゼンタ「色調不良」とスキャンした際の寒色系の印象が強く二度と買わなかった。
フジカラーPRO400Hを試写する(赤城耕一のフィルムカメラパラダイス) ― 2013年07月01日

だから、今回PRO400Hが販売終了になってもあまり悲しくはないが、選択肢が減ったというのはちょっと悲しい。

「今後の推奨品 135/120: ご使用推奨品はございません。」ということだが、富士は言えないだろうが、ユーザーの立場から言うと、コダックのPORTRA400が推奨品だろうね。Kodak PORTRA400の方が、135・120・220・4×5とサイズも多いし。

あと、気になったのは、「生産に使用する原材料の一部の調達が困難になった為やむなく生産販売を終了」って、どんな原材料なんだろう。

【関連追記】
富士フイルム PRO 160C、PRO 400H、PRO 800Zネガカラーフィルム ― 2008年09月22日
あけましておめでとうございます。富士PRO 400Hゲット! ― 2009年01月01日
富士フイルム PRO 400Hフィルム試写してみたが… ― 2009年02月05日
富士フイルムPRO 160C、PRO 400H、PRO 800Zがヨドバシで売っていた ― 2009年06月05日
フジカラーPRO400Hを試写する(赤城耕一のフィルムカメラパラダイス) ― 2013年07月01日

【関連追記:2021年5月19日】
富士・カラーネガフィルム「PRO400H」120の出荷終了時期を“予想以上の注文のため”前倒し ― 2021年05月19日


写真は記事とは関係ない。JR南武線浜川崎支線(南武支線)尻手駅(川崎市幸区)205系1000番台:Ricoh GR、18.3mm(35mm版28mm相当)、F5.6、1/500秒、プログラムAE、ISO-AUTO(ISO 100)、AWB、画像設定:スタンダード、スポットAF中央1点、リサイズのみ

初めて南武支線に乗った。昨年末にNHKでやっていたドラマ「岸辺露伴は動かない」が面白かったので、原作の荒木飛呂彦氏の漫画を買おうと思ったら、紀伊國屋書店ウェブショップでは販売休止中になっており、新宿本店でも全2巻のうち片方しか在庫がない状態だった。別の紀伊國屋書店の店舗では新宿本店と違う方の巻が在庫ありで、2箇所回らないと全2巻揃わない状況だった。それで、「岸辺露伴は動かない」の1巻も2巻も在庫があるのが、紀伊國屋書店イトーヨーカドー川崎店だけだったので、取り置きを頼んでみた。紀伊國屋書店イトーヨーカドー川崎店ってどこにあるんだ?と思ったら、南武支線の小田栄駅から徒歩何分という場所だった。そういうわけで初めて南武支線に乗って小田栄駅まで行ってきた次第(緊急事態宣言2回目が発表される前)。小田栄駅も2016年(平成28年)3月26日に開業した新しい駅だった。電車はワンマン運転だし、小田栄駅は無人駅だし、自動改札機もなく簡易Suica改札機(タッチ機能だけがあるもの)が1台あるだけだった。

【追記】
NHK「岸辺露伴は動かない」の美術を担当した磯貝さやか氏のサイト(https://www.diopside-art.com/)に、ドラマの中の「セット」作品(志士十五の部屋、露伴の家)が挙がっている。

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