ニコンCOOLPIX P5000の「歪み補正」 ― 2007年04月04日 00時00分00秒
コンパクトデジタル方面では、広角側の対応がイマイチで個人的にあまり魅力のないニコンなのだが、COOLPIX P5000の「ゆがみ補正」というのが気になる。
ワイドコンバージョンレンズWC-E67を装着したときだけ、カメラ内部の画像処理で歪曲収差を修正できる機能のようだ。たしかにレンズ交換式でなければ、そのレンズの歪曲収差があらかじめ分かっているのだから、カメラ側でその収差を修正することは可能だ。(コンパクト)デジタルカメラならではの機能だと思う。
ただ、収差は出来るだけレンズの方で除いておくのが正道だとは思う。その意味でもワイコン装着時だけ「ゆがみ補正」が選択できるのだろう。コンバージョンレンズは、元のレンズの収差も拡大してしまうので。「ゆがみ補正」に頼ったレンズ設計になればより小型のズームレンズなどが可能になるかもしれないが、ほかの収差はどうなるのだろう。
ちょっと前のズームレンズは、歪曲収差の大きいレンズは像面が平坦で周辺までかちっとした描写で、歪曲収差の小さいズームレンズは像面が湾曲していて周辺がいまいちという関係が見られたが、最近はそういう関係は分からなくなってきているように思う。
将来的な発展が期待できるような、レンズ設計が手抜きになるような、なんだか不安な技術である。
【関連】
コンパクトデジタルカメラの画質とは(Photo of the Day:写真家田中希美男氏)
写真は記事とは関係ない。
ならまちの横丁:GR DIGITAL、28mm相当、1/14sec、F2.4開放、ISO400、-0.3EV、プログラムAE、AWB
広角レンズのカメラを持っているとこういう路地が気になる。小奇麗にしてある路地だ。中古カメラ屋に比べると赤提灯に吸い込まれる確率は高くない(笑)。
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