α7R/7はオールドレンズのベストボディか?(実写編)(デジカメWatch) ― 2014年01月07日 00時00分00秒
CONTAX G用のBiogon T* 28mm F2.8とBiogon T* 21mm F2.8は、その描写が気に入って使っているのだが、カメラ(CONTAX G1)がかなり使いにくいので、Biogonを日常的に使う気にならないのが難点であった。
それで、デジタルカメラでこれらのBiogonを快適に使えるものはないかがいつも気になっているのであった。SONYのα7とα7Rは、フランジバックの短い35mmフルサイズのデジカメなので、Biogonが装着できて、設計時の画角で使えるのではないかと期待した。しかも値段が手の届きそうな値段なのである。
デジカメWatchの特別企画α7R/7はオールドレンズのベストボディか?(実写編) で、α7R/7とBiogon T* 28mm F2.8とBiogon T* 21mm F2.8の作例が挙がっていて、期待した。
α7とBiogon T* 28mm F2.8の組み合わせは、色被りがあまりなくてサムネイルで見るといけそうな感じだ。しかし、大きな画像で見ると、周辺部が「流れている」と言うよりは「汚くずれている」という感じで、気持ちよいものではない。なんか印刷で各色の印刷位置がずれているような感じの写り方だ。これは戴けない。ただ、もし本当に色(波長)によって結像位置がずれているだけなのなら、これはカメラ内や事後に修正可能なような気もする。もっとも、SONYが自社製のレンズでもない、フィルム時代の他社製対称型レンズにそこまでする義理もないので期待薄だが。α7/7Rは、リコーのGXRのように、過去のフィルム用のレンズを色々使うという前提のカメラではないからだ。それにSONYはリコーのようにそういうノリの会社でもないし。
α7とBiogon T* 21mm F2.8の組み合わせは、マゼンタ被りがでるようだ。そして、その色被りはレンズ補正アプリでなんとかなるようだ。α7とBiogon T* 21mm F2.8の組み合わせの方が周辺部の「流れ」は少ないですな。できれば、色被りをカメラ内で補正してくれればいいんだけどなぁ。さっきも書いたように、SONYが京セラCONTAXのBiogonに対応する義理もないわけで…。
技術的にはなんとかなりそうな気がする作例だったのだが、カメラメーカーが自社の現行レンズの売れなくなるようなそんな補正技術に力を入れてくれる保証もないわけで、Biogonとデジタルカメラの相性は今後も期待できなさそうだなぁ。
ということで、2本のBiogonは当面フィルムで楽しむことにする。楽しむというか、CONTAX G1で撮るのは苦痛なんだが(泣)。G2買えばこの苦痛から解放されるんだろうか。
高山本線(飛騨古川-猪谷間):Nikon D300、AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR、18mm、1/200、F7.1、ISO200、-0.3EV、ピクチャーコントロール:PORTRAIT、AWB、NCフィルター、HK-2
今回の旅行には、CONTAX G1と2本のBiogonは持って行かなかった。CONTAX G1はオートフォーカスが極めて弱く、すぐにピントが合わなくてシャッターが切れなくなるし、マニュアルフォーカスもやりにくい上に、マニュアルフォーカス(というか置きピン)にしても、シャッターボタン押すまではレンズのヘリコイドが無限遠を通り超した定位置にあって、半押しで初めて設定した距離までヘリコイドが繰り出すという仕組みなので、まどろっこしくてイライラする。レンズにピントリングがあって左手ででピントを合わせる(置きピンする)というごく当たり前のことができないもどかしさ。AFが効かなかったときに即座にMFに切り替えて撮るということができないカメラなのだ。何度も書いているんだが、ある部分が悪いだけならなんとか使い方でカバーするんだが、間抜けさが二重三重になっているので、使い手がカバーするのは困難だ。だから、おそらく、マウントアダプターを使ってα7/7Rで使った方がストレスたまらないだろうなと思う。α7/7Rでもうちょっとまともに写るんなら、Biogonはα7/7R専用にしてしまうところなんだが。
コメント
_ Roberto ― 2014年01月07日 11時41分05秒
_ hironeko ― 2014年01月07日 14時18分58秒
母体はライカ、またはコシナ・ツァイスイコン。
コストパフォーマンスで選ぶなら、コシナ・フォクトレンダーのベッサ。
もう迷うことはありません!(笑)
デジタルじゃなきゃイヤイヤ! という方は、もうライカに逝くしか……(以下省略)
_ arayo-too ― 2014年01月07日 17時15分47秒
”Mマウント改造”したあかつきには、母体を”コニカ・ヘキサーRF”にするという手も…。
”D3300”でるようですね。小生には円のない話でありますが…。
_ めがねのパイロット ― 2014年01月07日 17時52分00秒
ミラーレス自体、オールドレンズを楽しむために開発されたわけではないので。
しかし、同じレンズでも古いと使用者ではなく機械の問題でうまく映らない、レンズ側に非がないのに、というのは悲しいですね。
_ hironeko ― 2014年01月07日 20時31分53秒
Haniwaさん、選択肢って意外とあるじゃないですか!
フィルムならBiogon はもちろん、Hologon だって……(以下省略)
かいぞ~♪ カイゾ~♪ た~のしいな~♪
ツァイスのGレンズ♪ かいぞ~♪ カイゾ~♪ 改造♪ 買いぞ~♪
(『白雪姫』に出てくる七人の小人の合唱のメロディーで)
もしかして、すでに心惹かれてます? (笑)
_ みっち ― 2014年01月07日 21時21分26秒
同じ8群11枚(非球面レンズ1枚)ですが、こんなに軽くして径も小さくして、よくやるなぁ。
あっ、絞り環どころかフォーカス・リングも無くなったかとおもったけど、実は沈胴式で、引き出すとフォーカス・リングは出てくるようです。(汗)
_ 白川屋 ― 2014年01月08日 01時13分55秒
僕もG1+ビオゴン28mmを使用しています。
全く全て完全に仰る通りです(笑)
それにしても、最近のCONTAX Gレンズの高騰はものすごいですね。45mmも28mmも最近は五万円する店も出てきました。G1じゃどうせピント来ないだろう…と思って後回しにしていた90mmも、段々買えそうになくなってきました(泣)
_ やまろ ― 2014年01月08日 08時19分15秒
あるブログでは、手持ち撮影での手ブレ発生率がD800より高いともあり、このショックの大きさはこのカメラの大きなマイナス面ですね。
ボディも、マウントがペナペナという指摘もあって、軽量なのが武器であれ、D800の置き換えにはならないと思いました。
とは言え、あの軽さはものすごい魅力で、持ち出したくなるカメラですね。
_ Haniwa ― 2014年01月08日 08時46分55秒
待望のショートフランジバック・35mmフルサイズですから、皆さん興味津々だと思います。
そんなにシャッターショックが大きいですか。どちらも後幕のみかどうかの違いはあっても、メカニカルなシャッターを搭載しているので、そのシャッターにバランサーがないとかなんでしょうかねぇ。こういうところが電気屋さんと機械屋さんの違いなのか、コストダウンの弊害なんでしょうね。
35mmフルサイズにしては安いと思いましたが、D600はちゃんとミラーやペンタプリズムがあってあの値段なので、一見安く見えても実はα7/7Rはかなり利幅の大きいカメラなのかもしれませんね。
こういうところはやっぱり、コシナとエプソンに期待しないといけないんですかねぇ。
■ hironeko様
>G1がお気に召さないアナタにお薦めするは“Mマウント改造”(爆)
御意に。しかし、あの外観が全く違うものになってしまうのがちょっと納得いかないんですよ。あと、改造費も考えますと、最初から別のレンズ買った方が安い、と。ピントリングもないGレンズが悪いんですが。Mマウントにさえしてしまえば、あとは自由がききますよねぇ。
>デジタルじゃなきゃイヤイヤ! という方は、もうライカに逝くしか……(以下省略)
そんなことはないです、フィルムで快適に使えれば十分です。でもまだまだ選択肢がたくさんあるわけではないですねぇ。
■ arayo-too様
>”Mマウント改造”したあかつきには、母体を”コニカ・ヘキサーRF”にするという手も…。
よいですね。コニカフィルム党だったときには憧れのフラッグシップでした。28,35,50と揃えたかったですね。
>”D3300”でるようですね。小生には円のない話でありますが…。
D3300は例によってAFモーターなしですし、非CPUレンズもアレですのでそんなに興味ないですが、キットレンズのAF-S DX NIKKOR 18-55mm F3.5-5.6 G VR IIがちょっと興味あります。前の型を仕方なく愛用中ですが、解像度が高くないのが気になってました。廉価機も高画素化していく中で、II型がどんな描写なのか気になります。まあレンズ単体で買うと損なレンズなんですが。
_ Haniwa ― 2014年01月08日 09時16分00秒
仕方ないですし、今後も改善が見込めない方向ですよね。
>しかし、同じレンズでも古いと使用者ではなく機械の問題でうまく映らない、レンズ側に非がないのに、というのは悲しいですね。
デジタルってそういう点でもなんかそそらないものがあります。フィルムで気に入っていたレンズが能力発揮できない・新しいレンズをお求めください、というのなら、もうなんでもいいや、となってしまいます。拘る必然性がなくなってしまいます。お金も最小限しか掛けたくなくなってしまいます。趣味として浪費の対象でなくなってしまうんですね。そのあたりが悲しいです。後藤研究室はわかってくれますか?
■ hironeko様
>Haniwaさん、選択肢って意外とあるじゃないですか!
>フィルムならBiogon はもちろん、Hologon だって……(以下省略)
そうなんです、Mマウントにさえすれば世界が広がります。
改造費と外観ですよねぇ。デジタルで使うことを考えるのなら、G用レンズを改造するよりもデジタルを考慮したMマウントレンズを買った方がいいような気がします。どうせ写りはアレですから。
>もしかして、すでに心惹かれてます? (笑)
惹かれていますが、財布の中身との関係で踏みとどまっています(泣)。
■ みっち様
>D3300の新標準ズームAF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR IIのMTF曲線は、従来のと比べて、やけに良いですね。
前の型を持っていますので、気になります。
>あっ、絞り環どころかフォーカス・リングも無くなったかとおもったけど、実は沈胴式で、引き出すとフォーカス・リングは出てくるようです。(汗)
ありがとうございます。
ttp://ces.cnet.com/2300-35292_1-10019311.html
に、引き出したときの写真がありました。
鏡筒に直接ぎざぎざが付いていて鏡筒を回すだけの前の型よりもよくなってそうですね。たぶん回した感触は同じなんだと思いますが。もっと早く出して欲しかったなぁ。
■ 白川屋様
いえいえどう致しまして、MD-4の魔力には取り憑かれましたか?(笑)
>僕もG1+ビオゴン28mmを使用しています。
>全く全て完全に仰る通りです(笑)
やはりそう思われますか。二重三重にアホな仕様で、呆れてしまいますよねぇ。別にAFがアホでもいいんですが、ならばとMFしようにもダイヤルが右側にあって、回しながらシャッター切れません。CONTAX G1を作った人たちは4×5とかで写真撮ってたんですかねぇ。カメラを手に持ってさっと撮ったことのない人たちが作っているように思えます。
>それにしても、最近のCONTAX Gレンズの高騰はものすごいですね。45mmも28mmも最近は五万円する店も出てきました。G1じゃどうせピント来ないだろう…と思って後回しにしていた90mmも、段々買えそうになくなってきました(泣)
もう買い時じゃないんでしょうね。新品で売られていたときの値段を考えますと、私はもう買う気の起こらない値段だと思います。5万円するのなら、21mmと28mmとで10万円かぁ、売り飛ばして何か買うかという悪い考えがもたげました(笑)。しかし、10万円で買いたいものがないので、やめます(笑)。Biogon売ってD700とかちょっと嫌ですし。Biogon売って絞り環のないレンズとか買ったら、祟りが出そうです(笑)。
■ やまろ様
シャッター音とシャッターショックが大きいですか。手ぶれ発生率も高いのであれば、音だけじゃなくて本当にシャッターの動いた反動が相殺されていないんでしょうね。バランサーとか付いてないのかも。こういうショックが大きいということは、いずれ使い込んでいくうちにシャッターがバウンドして露光を妨げる故障(端っこの露出が落ちて黒く写る)とか出てきそうですね。
>ボディも、マウントがペナペナという指摘もあって、軽量なのが武器であれ、D800の置き換えにはならないと思いました。
ググったらいっぱい出てきました。ボディ側のマウント爪がプラスチックで、それを座金が押さえ込んで止めてあるようですね。せめて一体部品で金属で覆うとかして欲しいですね。ニコンのマウント座金はたしか真鍮の固まりを削りだしてメッキしていたはずです。F3までのフラッグシップはステンレスの固まりを削っていたはずです。こういうところで、電気屋さんと機械屋さんの差が出るんでしょうかねぇ。
軽くて安めなのは魅力ですね。軽いニコンの廉価機がAFモーター内蔵なら非CPUレンズの件は目をつぶって買ってもいいと思うんですが、あのファインダーでMFも辛く、多くのAFレンズ(AF DX Fisheye-Nikkor 10.5mm f/2.8G EDも)でAF効かないのはアレなので、買う気が起こらないんですよねぇ。他人にもEOSを勧めてしまいます。
α7/7Rは、改良されていきますかねぇ。SONYも最近つくり散らかしている傾向があるので、心配です。
_ ノーネームしたん ― 2014年01月08日 17時06分15秒
まずは本体販売しないといけないのでとりあえずズレ補正選択できるようにしておいたほうが・・、
まあマウントが普及した後自社囲い込みするとかもユーザーは迷惑なんですが…。
>高山本線(飛騨古川-猪谷間)
Haniwa氏の家族「この辺でゴリラを置いて逃げるか…、いゃ…水が有るので春まで生き延びるとやっかいな事になるから今回の旅行では{捨てゴリラ作戦}はやめておこう、次は砂漠に旅行だと誘い出し・・・・。」
_ Haniwa ― 2014年01月08日 20時40分15秒
>まずは本体販売しないといけないのでとりあえずズレ補正選択できるようにしておいたほうが・・、
>まあマウントが普及した後自社囲い込みするとかもユーザーは迷惑なんですが…。
リコーみたいに、自分が使いたいカメラを作るような感じじゃないんでしょうね。「オレがG用Biogon・Hologon使いたいから」みたいな人がうじゃうじゃいたら違うんでしょうが。
最近のSONYを見ていますと、どの分野もそんな意欲が伝わってこない製品ばかりのような…。
リコーが、安くなった35mmフルサイズセンサーを使って、作ってくれるのを待ちたいんですが、リコーも「経営陣がアホやから(江本孟紀風に)」そういうカメラづくりが粛正されているような…。
>次は砂漠に旅行だと誘い出し・・・・。」
そこでF4がバッテリーグリップ交換式だったので砂漠で故障が多く、F5のでかい一体型ボディになったような、カメラの発展が繰り広げられるのですね(泣)。
_ 麒麟 ― 2014年12月11日 23時03分32秒
今年の1月に実父から譲り受け、9月からよく撮るようになりましたが、フィルム9本目を終えたところで、AFの反応が大変鈍くなり、シャッターが切れない現象も頻繁に...--;
Haniwaさんも仰る通り、ツァイスのレンズ群は大変魅力的(2.8/28 2/45 2.8/90があります)。なんとかまともに使えるテはないものかと途方に暮れています。
一番有効な利用法は、やはりミラーレスで使う事になるのでしょうか。フィルムであの味わいを再現できないものかと思ってしまいますが、Haniwaさんは、昨今はどのように結論づけましたでしょうか。
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