やっぱりVMwareはすごい ― 2012年11月29日 00時00分00秒
せっかくやまろ様のドライバでWindows 7 Professional SP1 64bitでNikon SUPER COOLSCAN 5000 EDが認識されたのだが、例のネガフィルムでICEありバッチスキャン時にエラーが出てしまった。そこでVMware PlayerをLet's note SX2にインストールしてその仮想環境下でフィルムスキャンを試してみた。
まずはLet's note SX2に最新のVMware Player(VMware-player-5.0.1-894247)をインストール。次に母艦のデスクトップPCの「.vmx」というファイルがあるフォルダを探してきてそのフォルダごとCFカードにコピーした。うちのWindows XP Professesional SP3 32bitの環境では、C:\Documents and Settings\(ユーザー名)\My Virtual Machines\Windows 2000 ProfessionalをCFカードにコピーした。CFカードにコピーしたのは、このフォルダが6.57GBあってDVD-RAM(4.7GBまで)や手持ちのUSBメモリには入りきらなかったからだ。いろいろインストールしてある環境なので、もう少しコンパクトな環境にすればDVD-RAMで移せたと思う。
そして、「Windows 2000 Professional」というフォルダをレッツノートSX2の適当なフォルダにコピーして、VMware Playerを起動させる。起動画面から「仮想マシンを開く」で「Windows 2000 Professional」を指定する。そうすると「移動」したのか「コピー」したのか聞かれるので、「コピー」を選択。あとはWindows 2000 Professionalを起動すると、母艦で使っていたWindows 2000の環境がそのまま再現される。アイコンの位置が微妙にずれているのとかまったくそのままだ。素晴らしい。一からWindows 2000をインストールする必要などまったくなかった。NikonscanなどもちゃんとインストールされてCOOLSCANを使っていた環境なので、COOLSCAN 5000 EDをUSB2.0で接続すると「新しいデバイスが見つかりました」などと言われることもなく使えた。まったく母艦と同じ環境が再現される。VMwareは素晴らしい。これが非営利の利用は無料なのだから素晴らしすぎる。
VMware Playerは、以前はメールアドレスなどを登録する必要があったが、いまはダウンロードサイトからそのままダウンロードしてインストール可能になった。キーも必要ない。素晴らしい。
そして、ホストOSがWindows 7 Professional SP1で VMware Player下でゲストOSがWindows 2000 Professional SP4で、Nikonscan 4.0.2でネガフィルムのDigital ICEありバッチスキャンは問題なくできた。ただ、母艦の環境に比べてICEありのスキャンに時間が掛かる。明らかにLet's noteのVMware環境下のスキャンの方が遅い。なぜだろう。Let's noteの方が母艦よりもスペックが若干上のように思うのだが。不思議なことにスキャン中にマウスパッドに触れるとスキャン速度が速くなる。なにか干渉しているのだろうか。
モニターが写真向きではないし、スキャンも母艦よりも遅いので(これはVMwareの環境をもう少し煮詰める必要がある)、現状ではLet's note SX2でフィルムスキャンするのはやめておいた方がよさそうだ。
なお、VMwareには、今使っている環境をVMwareの仮想環境に移せるVMware vCenter Converterというものがある。これを使うとたとえば私の母艦のWindows XP Pro 32bitの環境を他のWindows PCやLinuxなどVMware Playerのインストールできる環境ならどこにでも再現することが可能だ。このVMware vCenter Converterも無料だ。素晴らしい。
VMware万歳!
写真は記事とは関係ない。母艦のVMware環境下でスキャン。
JR新宿駅(EF65 2086):Nikon F100、AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR、24mm、F5.6AE、マルチパターン測光、Nikon プロテクトフィルター、HK-2、Kodak PORTRA 400、Nikon SUPER COOLSCAN 5000 ED(ICEあり、GEM:1、Digital DEEあり、ROCなし)
DXフォーマット用のレンズを35mmフィルムカメラで使ってみるの巻。AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VRは24mm以上ならばケラレなく使える。この作例では分かりにくいが、24mm時でも周辺部の流れもなく完全に実用になる感じだ。
背景が明るいので肝心のEF65電気機関車が暗くなってしまった。Digital DEEというDライティングのご先祖様機能で暗部を起こしたのだが、暗部の粒状性が悪いのが目立ってしまうので粒状性軽減機能GEMを一番弱く掛けた。そういう意味ではレンズの描写の参考にならない作例ですまん。他の作例のスキャンが終わっていないのでこんなのしかなかったのだ(泣)。次の作例をお待ちくだされ。
後ろの工事現場は、JR東日本が建設中の「新宿駅新南口ビル(仮称)」だ。高さ約170m地上33階建てとなる予定で完成は2016年春とのこと。
コメント
_ みっち ― 2012年11月29日 13時32分06秒
_ とうほく人 ― 2012年11月29日 14時05分21秒
きっとデジタルメインになってもあっという間にキャッチアップしていけそうです(笑)。私のデジカメなどいじるのは「iso ss 絞り」だけです。WBいじれればもっと世界が拡がるのになぁ、と思うことしきりです。あ、これはフィルムでも同じか。
ということで今日の話は殆どついていけませんでした・・・(笑)
つまり中判カメラに35mmのアダプターつけて撮影するみたいなはなしなのでしょうか???
ああ、書いていて全然違うってわかります・・・
_ めー猫 ― 2012年11月29日 17時23分27秒
VMware PlayerでXPなり2000を動かしてるときは
ネット環境はどう動いてるんでしょう?
アンチウィルスソフトなど、ちゃんと監視してくれてるのかな?
2つのOSを起動させることはできないですよね?
うーーん 難しいなぁ
常に火狐を起動させてる状態なので・・・
_ やまろ ― 2012年11月29日 20時17分08秒
特にHDD書き込みなんかは遅くなりますね。どういう処理をしているのか詳しくないですが、Virtual PC上でも、スキャンやプリントをすると、HDDのアクセスランプがつきっぱなしです。
_ WANI ― 2012年11月29日 23時45分27秒
と言ってもVMwareServerやESXiですが・・・。
仮想マシンはディスクもそうですがビデオが絡んで遅くなりますね。例えグラフィックは大して使わない様なアプリを使ってるだけだと言ってもかなり足を引っ張ってる感じがします。
ESXiになると仮想マシンでもディスクI/Oを含めてかなりのパフォーマンスを出しますね。基本Windowsしか動かせないVirtualPCやHyper-Vよりずっと楽です。種々のサーバーを動かす場合にはですが。
_ Haniwa ― 2012年11月30日 11時43分38秒
ホストOSの差なのでしょうか。あとVMware Playerも母艦はバージョン4のままですが、レッツノートには最新のバージョン5を入れていますので、そのあたりの評判も調べないといけないですね。実用上問題があるほどスキャン時間が違いますので。もう少し設定を煮詰めてみます。
普通に使う分にはWindows7よりもXP、XPよりも2000の方が軽くてさくさく動くような…。
■ とうほく人様
いえいえ、道具として必要な限りでしか首を突っ込まないようにしています(笑)。
>カメラは「絞り環つけろ、出来ればカニ爪も」みたいなノリですのに(苦笑)。
これは同じだと思っています。新しいものや便利なものも好きですが、自分が使っていた機能や自分の使いたいようにする部分は勝手になくさないでくれ、ということなのです。パソコンはその点まだ自由度が高いですから。
私がスマートフォンに手を出さないのは、通信費が高くつくからとか電池が持たないからというのもあるのですが、キーボードという重要な入力手段がないものがほとんどだからです。画面は重要な表示装置なので、そこに指を触れて汚れるというのはちょっと嫌だというのもあります。画像に付いているゴミかと思ったらディスプレイ上のゴミだったとか嫌過ぎです。そんなわけで自分の中ではパソコンいじるのも絞り環無くすなというのも同じ発想だと思っているのですが。
>私のデジカメなどいじるのは「iso ss 絞り」だけです。WBいじれればもっと世界が拡がるのになぁ、と思うことしきりです。あ、これはフィルムでも同じか。
私はフィルムでもDPE屋さんにお任せなので、デジタルでも画像をいじるのはあんまり好きではないです。面倒くさいと思っています。撮影時に完結したいと思っています。まあこの間のスポット測光で絞り優先AEで撮りまくっていた場合などは、RAW撮影もしていればもう少し救済できたかもなぁとは思いますが。
VMware Playerというのは、元々入っているOS(ホストOSといいます)上で普通にアプレケーションとして動いているのですが、そのVMware Player上では別のハードウェアが用意されているように振る舞うのです。そこに別のOS(ゲストOSといいます)をインストールすることが出来て、ゲストOSは普通のハードウェアの上にインストールされていると勘違いさせられて動きます。VMwareは、CPUやHDDやその他のデバイスをありがちな昔からあるものと同じように見せているようです。
情報を変換する機能付きのテレコンみたいな感じでしょうか。70-200mm F2.8に1.4倍テレコン付けてレンズのCPUからの情報をカメラに98-280mm F4って伝えて、最初から98-280mm F4のレンズが付いてるかのように振る舞うようなイメージでしょうか。
_ Haniwa ― 2012年11月30日 11時57分53秒
>VMware PlayerでXPなり2000を動かしてるときはネット環境はどう動いてるんでしょう?
デフォルトのままインストールするとネットもつながります。設定で繋がないようにすることも可能です。
>アンチウィルスソフトなど、ちゃんと監視してくれてるのかな?
ホストOSにインストールされているアンチウィルスソフトは、ホストOSに関係する限りは監視してくれますが、VMware Player上のOS(ゲストOS)は監視していないと思います。ですから、ゲストOSにも別のアンチウィルスソフトが必要だと思います。古いOSの環境でネットに繋ぐ必要性はないので、Windows 2000の環境ではネットに繋がずフィルムスキャンだけにした方がいいと思います。あとAvast!という無料アンチウィルスソフトはまだWindows 2000に対応していますので、これをゲストOS環境にインストールしておくという手もあります。重たくなるので、ネットに繋がないのがベターだと思います。
>2つのOSを起動させることはできないですよね?
ホストOS(Windows7)上のアプリケーションであるVMware Player上でWindows 2000が動いていますので、両方が同時に起動しています。Windows 2000からWindows7に瞬時に切り替えが出来ます。これはメールソフトを使っていてPhotoshopを同時に立ち上げるのと同じです。ホストOSから見ますとVMware Playerはあくまでも一アプリケーションに過ぎませんので。ゲストOSの環境からホストOSの環境にデータをコピー出来ますし、フォルダの共有もできます。
Windows7(ホストOS)上でFirefoxを立ち上げたまま、VMware Playerも立ち上げてそこでゲストOSのWindows 2000を使ってフィルムスキャンしながら、Windows7のFirefoxに切替えることも可能です。ただ、あんまりたくさんのことをやらせるとフィルムスキャンが遅くなる可能性がありますから、私はVMwre環境でフィルムスキャンするときはホストOSの他のアプリケーションは終了させています(ホストOSに常駐のアンチウィルスソフトなどは動かしています)。
_ Haniwa ― 2012年11月30日 12時12分29秒
仮想環境では遅くなることが多いですね。ただ、母艦の環境ではホストOS上で動かすのと仮想環境のゲストOS上とでそんなに差がなかったのです。もしかしたらVMware Playerの前のバーションの方が軽いとかあるのかもしれません。
ゲストOS上からホストOS上に書き込むと異常に時間が掛かりますね。両者の共有フォルダにした方が速く書き込めるようです。制限があるのは仕方ないですね。古い環境が今のPC上で再現できて問題なく動くだけでもありがたいと考えるしかないですね。これは技術の革新でどんどんよくなる可能性がありますね。
■ WANI様
おお、有料版のVMwareServerやESXiをバリバリお使いですか。本当にVMwareは優れていますよねぇ。お蔭様で無料で使わせて戴いています。m(_ _)m
無料版で体験してこれは仕事に使えると思った方が、有料版をばんばん採用するという流れにしたいんでしょうね。
グラフィックが足を引っ張りますか。としますと、母艦はグラフィックカードを別に持っていますが、グラフィックが貧弱なレッツノートではこれは仕方のない結果なのかもしれませんね。
VMware PlayerはホストOS、ゲストOSともにLinuxも使えるのがよいですね。
_ ドロドロ ― 2012年11月30日 13時13分10秒
複数台のWin-PC上でのVMWAREのwin2000でNikonScanを試しましたが改善せず。
MACのPPC環境でもエラーが起きますが、頻度は少ないです。
仕方がないので、
モノクロの取り込みの時にのみ使用しています。
9000EDは全然エラー出ません。
35mmのカラーもそれで取り込んでいます。
おそらく、Nikonのスキャンソフトのバグか、
USB周りのトラブルと思われます。
_ Haniwa ― 2012年11月30日 13時57分34秒
同じ挙動ですか。困ったものですよね。
検索しますと、このブログばかりが引っかかるので寂しかったです(笑)。
VMware上でも駄目でしたか。何が原因なんでしょうね。Macでも起きることがありますか。となると、何かのアプリケーションと干渉とかそういうレベルじゃなさそうですね。
9000EDは大丈夫なんですか。やっぱり9000EDが欲しいですぅ。
こちらで対策できるなにかであればやってみるんですが。USBはレッツノートではUSB2.0の方に繋いでいましたが、USB3.0の方にも繋いで試してみます。
情報ありがとうございました。
_ WANI ― 2012年12月01日 02時31分10秒
無償版ライセンスキーが必要なのでユーザー登録が必要なのとESXiは機能制限があります。と言ってもプロセッサが1個かつ8コアまでとかメモリが上限32GBだとかHA構成ができないとかVCenterが使えないとかでMy鯖を構築する分には全く問題ありません。
無償版があるとは知らずにせっせとVirtualServerとかHyper-V ServerとかでFreeBSDを動かせないかヒーコラやってましたがVMwareであっさり解決、パフォーマンスも管理もVMwareの方がいいべって感じです。
_ Haniwa ― 2012年12月04日 08時58分02秒
お返事が遅れてすみません。m(_ _)m
VMwareServerもESXiも登録するだけでわずかな機能制限以外は無償で使えるのですか。これは有益な情報をありがとうございます。
VMwareはよくできた製品だと思います。Windows XP Professional SP3 32bit上でVMware PlayerでWindows 2000 Professional SP4,Nikonscan 4.0.2を動かしていますが、パフォーマンスがあまり落ちずにスキャンできているんですよねぇ。すごいと思います。
VMwareさえ新しいOSに対応してくれれば、COOLSCANはずっと使えるので安心ですよ。VMwareと書いた紙を毎日拝まないと(笑)。
情報ありがとうございました。
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これはハードウェアの差ではなくて、単純にWindows7下のVMwareは、WindowsXP下のVMwareよりも遅いということなのでは?
Windows7になって、XPよりアプリの速度が遅くなったという話はよく聞きますね。OSの起動時間だけは速いのですが。(泣)