富士フイルム社員吉村英紀さん(ほぼ日刊イトイ新聞 - 21世紀の「仕事!」論。) ― 2012年11月13日 00時00分00秒
ほぼ日刊イトイ新聞 に「21世紀の『仕事!』論。」というコーナーがあるのだが、昨日から「14 写真フィルムメーカー社員」ということで富士フイルム社員の吉村英紀さんのインタビューが載っている。
21世紀の仕事!論フィルムメーカー社員第1回フィルムの楽しさって、何だ。
21世紀の仕事!論フィルムメーカー社員第2回新しい「市場」が生まれていた。
【追記:2012年11月15日】
21世紀の仕事!論フィルムメーカー社員第3回「写真って大切でしょう?」
【追記ここまで】
吉村 なぜ、フィルムを使っているんですかと
あちこち、聞いて回りました。── どういう答えがありましたか、たとえば?
吉村 明確な言葉になってはいないんですけど
でも「フィルムのほうが好き」と。フィルムのファンって
こんなにいるんだと、再認識したんです。── でも「うまく言えないけど、好き」とか
「何となく選んじゃう」って
好き度としては、けっこう強いですよね。
吉村 でも、みなさんのお話がきっかけで
「フィルムの楽しさって、何だろう」と
徹底的に考えることができたんです。── はー‥‥。
吉村 撮ってからプリントが仕上がってくるまで、
長いじゃないですか、フィルムって。── はい、カメラを選んで、フィルムを買って、
撮って、写真屋さんに持って行って‥‥。吉村 プリントができるまで待って、
できたらたら取りに行って、
写真を選んで、1冊のアルバムをつくって。── 長いです。
吉村 「撮って、見る」部分だけを取り出せば
たしかに、デジタルのほうが便利ですけど、
その「長いプロセス」自体を
ぜーんぶ、楽しめるシステムにできたら?逆に、ものすごい「強み」になる。
── たしかに、デジカメには無理ですもんね。
その部分は。吉村 フィルムには個々に特性があるんですけど
それを選ぶ楽しさ、
写真をワクワクしながら待つ楽しさ、
プリントしだいで
写真に、いろんな風合いを出せる楽しさ‥‥。デジタルの波がものすごいといっても 「フィルムの楽しさ」って、
僕らの工夫次第で
まだまだ見いだせるんじゃないかと。
── フィルムで撮った写真を選んじゃう理由は
何だったんでしょうか。吉村 もう、感覚的なことでしかないんですが。
── ええ。
吉村 やはり「よさ」が、ぜんぜん違う。
── よさ。
吉村 プリントになったときのうれしさが、
ぜんぜん違うんです。
感覚的ですな(笑)。しかし、まあモニターで見たり家庭用のプリンタでプリントしたものに比べると、フィルムを銀写真プリントにしたものはたとえ同時プリントであっても全然クオリティは違うよね。わくわくして待つ楽しさというか依頼したらなにもしなくてもいい気楽さというか両方ですな。デジタルは大量に撮って帰ったらたとえJPEGオンリーの撮影でも転送などの作業が待っていてうんざりする。
── 話を戻しますと「便利なデジカメ」でなく、
むしろ
「不便なフィルムを楽しむ人たち」が‥‥。吉村 いたんです。見えないところに。
── 見えない‥‥ところ。
吉村 若い女性というのは
フィルムメーカーの付き合いの範囲のうちでは
なかなか知り合えないので。
ミヤモト カメラ・写真業界をかたちづくってきたのは
高価なカメラを買ってくださる
おじさまだとか
いわゆる「カメラ小僧」と呼ばれるような
男の人ばかりだったんです。── なるほど。
それじゃ、知り合えなさそうですね。吉村 でも、見えないところで
「若くて、感度の高い女の子」たちが
今の感性でフィルムを楽しんでいた。
いや、高いカメラも買えないし、「カメラ小僧」でもないオッサンが細々とフィルム使ってるんですけど…。見えないというかこっちのオッサンは見たくなかったんだろ(笑)。まあ最近はD300にMB-D10と80-200/2.8持ったカメラ小僧化してるけどさ。
まあカメラ女子でもロモでもホルガでもいいし、そうでない人でもいいからフィルム使ってくだされ。「おしゃれな」人だけでなく、オッサンもオバサンも小学生も中学生も高校生も日常の記録や記念写真にフィルム使ってくだされ。
さて、明日の第3回はどういうオチにつながるんだろうね。だってさ、カメラ女子ってコダックのポートラでしょ(爆)。
写真は記事とは関係ない。
ヨコハマ・ビオゴン・モノクロ計画その43(横浜新港埠頭):CONTAX G1、Carl Zeiss Biogon T* 21mm F2.8、F8AE、+2/3補正、某社 L37 Super PRO、Fujifilm NEOPAN 400 PRESTO、Nikon SUPER COOLSCAN 5000 ED(ICEなしGEMなし)
少し前の写真ですまん。カメラ女子的な写真でなくてすまん。
最近のコメント