富士・カラーネガフィルム「PRO400H」120の出荷終了時期を“予想以上の注文のため”前倒し ― 2021年05月19日 00時00分00秒
デジカメWatchによると、富士フイルム、カラーネガフィルム「PRO400H」120サイズの出荷終了時期を前倒しするとのことだ。“予想以上の注文のため”だそう。
富士フイルム、カラーネガフィルム「PRO400H」120サイズの出荷終了時期を前倒し。“予想以上の注文のため”(デジカメWatch)
富士フイルムは5月18日、カラーネガフィルム「フジカラー PRO400H プロフェッショナル 12枚撮 5本パック」の出荷終了時期について案内した。同製品の販売終了が決まった1月の時点では2022年3月の出荷終了を見込んでいたが、2021年6月終了に前倒しするという。
販売終了の案内後に予想以上の注文があり、終了時期を大幅に前倒しせざるを得ない状況になったためだとしている。なお、同製品の135サイズは2021年3月に出荷を終了している。
ということは、生産量は最初から決まっていて、需要が増したからって増産はしないということなんだな。
「フジカラー PRO400H プロフェッショナル」は、もう何度も書いているが、「PRO400」と比べてどうも好きになれなかった。PRO400Hをまだ日本で正式に発売する前に逆輸入品を買って使ってみたのだが、期限内のフィルムを買ってそんなに時間をおかないうちに撮影して現像に出したら「色調不良」という現像結果で、悲惨なプリントが上がってきたからだ。当時国内のミニラボ等にはPRO400の設定はあってもPRO400Hの設定はなかったからかもしれないが、それにしても酷かった。
富士フイルム PRO 400Hフィルム試写してみたが… ― 2009年02月05日
その後、PRO400が終売になって、PRO400Hが国内正式発売になってからも、よそ様の作例をみても好きな色調ではなかったので、買うことはなかった。日本と海外とで色の見え方が違うのかもしれないが、PRO400が終わってなんで代わりにPRO400Hになるんだよとずっと思っていた。よくここまで持ったなという印象だ。ちなみにこの頃以降KodakのPORTRAシリーズを愛用するようになった。
ということで、感慨深くもないが、せっかく最後の需要が増しているのに富士フイルムはそっけないなという印象だ。こういうフィルムに関しての富士フイルムへの印象が、デジタルカメラで富士フイルム製品に目が行かない原因になっていると思う。このブログでは富士フイルムのデジタルカメラはほとんど触れたことがないと思う。ほしいと思わないどころか、記事があっても見ようともしていない。どうしても富士フイルム製品を避けてしまう。富士フイルムは損をしているよね。食わず嫌いのオレが駄目なのか?
【追記】記事のタイトルを初出のときよりも短くした。記事単体で表示したときに次の行に被るため。【追記ここまで】
【さらに追記】タロウカジャ様情報ありがとうございました。m(_ _)m
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【関連追記ここまで】
写真は記事とは関係ない。旧神奈川県中央衛生試験所・現神奈川県埋蔵文化財センター管理(横浜市南区):Ricoh GR、18.3mm(35mm版28mm相当)、F5.6、1/200秒、プログラムAE、露出補正+1.0、ISO-AUTO(ISO 100)、AWB、画像設定:スタンダード、スポットAF中央1点、DNGファイルをSILKYPIX Developer Studio 6.0で現像
オールドレンズの雰囲気重視、レイクォール国産マウントアダプター(Impress Watch) ― 2021年05月06日の作例の浦舟水道橋を渡った先にある建物。現在は表札も外されて何の建物か分からなくなっている。同じ敷地内に神奈川県埋蔵文化財センターがあり、そこの倉庫として使われているらしい(南区中村町にある廃墟のような建物の正体とは!?(はまれぽ 2012年07月22日))。古い地図には「神奈川県第2衛生試験所」と書かれている時代もあった。Google mapでは「神奈川県立高等学校教職員組合」と書かれているが、既に退去しているようで看板も外されていた。ちなみに神奈川県埋蔵文化財センターのホームページの地図にはこの建物のことを「古い建物」と書いてある。なんか正式の名称ないのかよ(笑)。なかなか趣深い建物なので、ちゃんと保存してほしい。
コメント
_ ノーネームしたん ― 2021年05月19日 16時08分30秒
_ みっち ― 2021年05月19日 17時31分13秒
>富士フイルムはそっけないなという印象だ。こういうフィルムに関しての
>富士フイルムへの印象が、デジタルカメラで富士フイルム製品に目が
>行かない原因になっていると思う。
うーん、ここがなかなか難しいところなんです。じゃあお前、フィルム全盛の頃、本当に富士フィルムを愛用してくれてたのか?と問われると、はぁー、実はVelviaやProviaよりも、コダクロームやエクターが好きでした、とかなっちゃいます。(汗)それでもって、今になって冷たいとか云われてもなぁ、と富士に開き直られると、狼狽えます。(笑)
コダック復活の裏には、映画産業の歴史を消してはならない、というアメリカ人の強い支援があったように記憶します。どうも最後の砦(ラスト・スタンド)はコダックということになりそうな予感が...
>浦舟水道橋を渡った先にある建物。現在は表札も外されて何の建物か
>分からなくなっている。同じ敷地内に神奈川県埋蔵文化財センターがあり、
>そこの倉庫として使われているらしい
ははぁ、南区の新しい総合庁舎の川を挟んで向かい側ですな。おっ、みっちの生活圏に接近してますなぁ。このあたりにRicoh GRを持った怪しいおじさんが出没する、という警告を回しておかねば。(違)
_ small-talk ― 2021年05月20日 12時33分20秒
写真館のポートレートも、今はフルサイズデジカメですからね。
まあ、ランニングコストやレタッチの容易さ、フォトブックなどの編集などのビジネス展開を考えれば、当然ですが。
銀塩フィルム最盛期でも、ニッチなフェルムは、まとめて生産していました。
細かく生産しても、採算が合わないのでしょう。
有名なのは、さくら(コニカ)赤外750。
春先に、年に1度生産していました。
だから、大量に使う人は、その時期にまとめた買っていましたよね。
今回の富士のフィルムも、ブロニー専用の乳剤のようなので、最後にアナウンスして終わりにしたけれど、予想外に需要があったかと。
でも、下手に追加生産して在庫を抱えるリスクを考えれば、出荷終了したほうがメーカーとしては理(利?)に適っているのでしょうね。
_ Haniwa ― 2021年05月20日 13時45分55秒
>材料の入手の問題なんでしょうかねぇ?、もう追加購入できないものがあるとか?、
>高校の学園祭のうどん蕎麦のお店のような需要予想の見込み違いがあったのでしょうか…、
売れ残って余るよりは……と。
終了時のアナウンスを見返しましたら、「生産に使用する原材料の一部の調達が困難になった為」とありますね。追加で原材料仕入れるのも大変だしまあ仕方ないかなぁというところでしょうか。
高校の学園祭で売れ残りを次の日に回して食中毒起こした学校がありました(泣)。
>Haniwa氏の新しい家として接収しましょう、
>まずツタをはやして、ときどき叫び声が聞こえるマッドなサイエンティストの住む家として近隣に恐れられれば取り壊されずに保存されます、
ときどきアッーとか絶叫するようにします(違)。
倉庫にしているらしいので人が来ても大丈夫なように、普段は「はに丸」の着ぐるみ着て生活します。埋蔵文化財センター職員の人も「ん?こんなゆるキャラうちにあったかな?」ぐらいでスルーしそうですし(違)。
>しかし放置してあると鉄筋が錆びている場合コストが高くなるので保存は無理でしょうねぇ、
>その場合ときどき崩れてくる廃墟になるのでHaniwaさんは落下物に気を付けて住むのです、
もうかなり「きている」かもしれませんね。コロナ禍で自治体の予算はかなり逼迫しているらしいのでますます保存費用は見込めなさそうですしね。ここはクラウドファンディングでなんとか。きれいに復元して「Haniwa管理庁」かなにかに(違)。
>そして現在の家は野良猫に無血開城であけわたすと良いです。
野良猫軍に明け渡すぐらいなら…と、焼き払って立ち去ります(泣)。それじゃあ野良猫のトイレ化まっしぐらですね(泣)。
_ Haniwa ― 2021年05月20日 14時01分24秒
>うーん、ここがなかなか難しいところなんです。じゃあお前、フィルム全盛の頃、本当に富士フィルムを愛用してくれてたのか?と問われると、はぁー、実はVelviaやProviaよりも、コダクロームやエクターが好きでした、とかなっちゃいます。(汗)それでもって、今になって冷たいとか云われてもなぁ、と富士に開き直られると、狼狽えます。(笑)
たしかに(笑)。でもまあ私はリアラエースを気に入っていたら廃番にされ、センシアIIIを愛用していたら廃番にされ、しかたなくアスティアに移行したら廃番にされ…PRO400気に入っていたらPRO400Hにされ…と私が気に入ったものから次々と切られていったんですよね。富士の嗜好と私の嗜好が合わないんでしょうね。PROVIAも悪くないですが、Nikkorだと暗部が潰れがちな気がします。
>コダック復活の裏には、映画産業の歴史を消してはならない、というアメリカ人の強い支援があったように記憶します。どうも最後の砦(ラスト・スタンド)はコダックということになりそうな予感が...
御意に。アメリカ映画はコダックの色でないと出ませんからね。砂漠の西部劇を富士で撮ったら変になってしまいます。『ある日どこかで』(Somewhere in Time)という、クリストファー・リーヴとジェーン・シーモアの出ていた映画では、現在の部分をコダックで過去の部分を富士フイルムのフィルムで撮影したそうです。まあうちのテレビでみたらそんなに違いが分からんのですが(泣)。
>ははぁ、南区の新しい総合庁舎の川を挟んで向かい側ですな。おっ、みっちの生活圏に接近してますなぁ。このあたりにRicoh GRを持った怪しいおじさんが出没する、という警告を回しておかねば。(違)
えーっ!マジですか。それはまずいですねぇ。また行く機会がありそうなので、次はスヴェンソン外してNikon1持って行くことにします(違)。そういえば南区の新総合庁舎のあるところにも以前講堂か時計台のような古い建物があったと思うのですが、何の保存運動もなく壊されてしまいましたね。ちゃんと写真撮っておけばよかったです。今検索しましたら、横浜市立大学医学部の旧校舎跡でした。
ttps://www.kanaloco.jp/news/social/entry-135525.html
_ Haniwa ― 2021年05月20日 14時19分15秒
>富士のブロニー判カラーネガは、元々は、写真館向けの商品、今は本来の需要は、ほぼないのでしょう。
>写真館のポートレートも、今はフルサイズデジカメですからね。
>まあ、ランニングコストやレタッチの容易さ、フォトブックなどの編集などのビジネス展開を考えれば、当然ですが。
そうですね、趣味でブローニー判使われる方はリバーサルが多いですものね。
写真館も機材のアップデートが大変だと思います。以前なら古いカメラやレンズを使い続けて仕事できていましたもの。
>銀塩フィルム最盛期でも、ニッチなフェルムは、まとめて生産していました。
>細かく生産しても、採算が合わないのでしょう。
>有名なのは、さくら(コニカ)赤外750。
>春先に、年に1度生産していました。
>だから、大量に使う人は、その時期にまとめた買っていましたよね。
>今回の富士のフィルムも、ブロニー専用の乳剤のようなので、最後にアナウンスして終わりにしたけれど、予想外に需要があったかと。
乳剤の安定性などを考えますとよほどの需要がないかぎり一度に作った方が均質になりますよね。今回の件は仕方ないのでしょうね。まあコダクロームみたいにロットごとに色傾向をアナウンスするとかあっても面白いとは思いますが、これはネガですしちょっと違いますね。
>でも、下手に追加生産して在庫を抱えるリスクを考えれば、出荷終了したほうがメーカーとしては理(利?)に適っているのでしょうね。
一瞬で売り切れるほどならばまだ考え直すこともあるかもしれませんが、これぐらいの需要増だと仕方ないんでしょうね。
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>せっかく最後の需要が増しているのに富士フイルムはそっけないなという印象だ。
材料の入手の問題なんでしょうかねぇ?、もう追加購入できないものがあるとか?、
高校の学園祭のうどん蕎麦のお店のような需要予想の見込み違いがあったのでしょうか…、
売れ残って余るよりは……と。
>旧神奈川県中央衛生試験所
>なんか正式の名称ないのかよ(笑)。
Haniwa氏の新しい家として接収しましょう、
まずツタをはやして、ときどき叫び声が聞こえるマッドなサイエンティストの住む家として近隣に恐れられれば取り壊されずに保存されます、
しかし放置してあると鉄筋が錆びている場合コストが高くなるので保存は無理でしょうねぇ、
その場合ときどき崩れてくる廃墟になるのでHaniwaさんは落下物に気を付けて住むのです、
そして現在の家は野良猫に無血開城であけわたすと良いです。