Ai AF Nikkor 28mm F1.4D(水の贈り物 撮影日記)2012年02月23日 00時00分00秒

函館(五稜郭タワーから:2010年1月撮影):Nikon F100、Carl Zeiss Distagon T* 2/28 ZF、F8AE(中央重点測光)、Kodak PORTRA 400VC、Nikon SUPER COOLSCAN 5000 ED(ICEありGEMなしROCなし)

写真家・武田晋一氏のブログ、水の贈り物 撮影日記ブログ版にAi AF Nikkor 28mm F1.4Dの記事が載っている。少し前の記事だが、忙しくてチェックできてなかった。すまん。
Ai AF Nikkor 28mm F1.4D(水の贈り物 撮影日記ブログ版)

広角単焦点レンズ好きの私としてはなかなか興味深いお話だ。なんだかんだと細かいところを気にしていくと純正の方がいいと仰る。値段が違うし、品質の基準も違うだろうからそうだと思う。

私はシグマの28mm F1.8 Aspherical(I型)を持っていいて一時期これでばかり撮っていた。このレンズは開放で画面の端っこでも点光源がきちんと丸く写るレンズだ。ただし、通常の撮影距離ではボケがきれいではない。また、個体によっては開放時にどこにピントが来ているのか分かりにくいものもあるようだ。私の個体はその辺はちゃんとしているようだが、Carl Zeiss Distagon T* 28mm F2 ZFに比べるとピントの切れは劣るように思う。ただ、Sigma 28mm F1.8 Asphericalの値段と点光源がきちんと結像しているところをみるとシグマは十分に頑張っていると思う。

Carl Zeiss Distagon T* 2/28 ZFの方は、開放で隅の方でやや点光源に鳥の羽の形が出たりするが、そのかわり非球面レンズを使わないでボケに配慮した構成になっている。
Distagon T* 2/28 ZFとPORTRA400VCで札幌の夜景 ― 2010年01月25日参照
一般的な撮影距離ではボケはなだらかできれいだ。ただ、ある撮影距離で少し離れたもののボケがやや汚いことがあった(いろいろ撮ってみてこの1枚だけがこんなボケ方だ)。
【伊達淳一のレンズが欲しいッ!】ニコン Ai AF-S Nikkor ED 300mm F4 D(デジカメWATCH) ― 2008年02月20日参照

というわけで、写真家・武田晋一氏が「Ai AF Nikkor 28mm F1.4Dなどは、f1.4でも十分に使える」「Ai AF Nikkor 28mm F1.4D って写りますねぇ。」と仰ると、またまたAi AF Nikkor 28mm F1.4Dが欲しくなってきたなぁ。一時期よりも中古価格もこなれてきたようだし。Ai AF Nikkor 28mm F1.4Dは憧れのレンズですなぁ。

以前、写真家・田中長徳氏がカメラジャーナル誌でNikon F3にAi AF Nikkor 28mm F1.4Dをつけて作例を撮られていた。MFカメラにDタイプニッコール、結構似合うんだなぁ、これが。

武田氏の記事で参考になったのは以下の部分。

そして、中古を買う場合は、それなりの覚悟が必要だろう。
 以前、あるニコンの技術者の方に、
「Ai AF Nikkor 28mm F1.4D って写りますねぇ。」
 と言ったら、
「もしも今の状態がよく写るのなら、絶対に分解整備をしない方がいいですよ。大口径の広角レンズはとにかくデリケートなんです。」
 とアドバイスをしてもらったことがある。
 つまり、ちょっとした組立の具合で、描写が大きくばらつくのだ。

普段すぐに分解整備を勧めるニコンのそれも技術者の方がそう仰るのなら、Ai AF Nikkor 28mm F1.4D って組み立てに相当の技術が必要なレンズなのだろうなぁ。以前よりも安く売られているからと言って簡単に手を出しちゃまずいのか。これは35mmフルサイズのデジタル一眼レフを持って行って試写させてもらわないと買えないレンズかもなぁ。あと、Ai AF Nikkor 28mm F1.4D のサポートが終了したら結構厄介かもしれない。古いMFニッコールレンズは分解清掃しやすいらしく、滅多なことでメンテナンスを断られないが、AFニッコールレンズは部品保有期間が終了すると内部の清掃すら断られることがあるようだ。AFニッコールレンズは分解した際に交換が必要な部分が出たりするのかもしれない。


函館(五稜郭タワーから:2010年1月撮影):Nikon F100、Carl Zeiss Distagon T* 2/28 ZF、F8AE(中央重点測光)、Kodak PORTRA 400VC、Nikon SUPER COOLSCAN 5000 ED(ICEありGEMなしROCなし)

コメント

_ 三毛 ― 2012年02月23日 11時30分12秒

このレンズはF4の頃からD2まで使ってましたが、絞り環が割れると云う持病?があるようなので、購入時はご注意を…
あと30分余で銀座到着予定です〜

_ kazu ― 2012年02月23日 18時33分32秒

A i AF Nikkor 85mm F1.4D (IF)やA i AF Zoom-Nikkor 20-35mm F2.8D (IF)と同じくA-M切り替えリングが割れるんですよ。

Ai AF Nikkor 28mm F1.4Dも含めて本当に良いレンズたちなんですがね…

_ 三毛 ― 2012年02月23日 21時16分21秒

訂正シマツ〜kazuさんに同じです

このレンズは、
買った値段で下取してもらった
リセールバリューが高性能な
初めてのAFニッコールでした

_ ノーネームしたん ― 2012年02月23日 23時45分19秒

>またまたAi AF Nikkor 28mm F1.4Dが欲しくなってきたなぁ。

第34回世界のカメラ中古市に財布を持って行くのです・・。

>普段すぐに分解整備を勧めるニコンのそれも技術者の方がそう仰るのなら、Ai AF Nikkor 28mm F1.4D って組み立てに相当の技術が必要なレンズなのだろうなぁ。

ちょっとした組み方で写りが違うのは有るんでしょうけどねぇ、しかしこの時代のレンズでそこまで違うんでしょうかねぇ、微妙な職人技が必要であれば・・昔組み立てていた人を探して依頼するとか(泣)、まあ何らかの故障すればある程度は仕方が無いんでしょうけど・・。

>函館(五稜郭タワーから:2010年1月撮影)

ここでHaniwa氏とノラ猫の最終決戦が・・。

>ただ、ある撮影距離で少し離れたもののボケがやや汚いことがあった(いろいろ撮ってみてこの1枚だけがこんなボケ方だ)。

これぐらいなら・・、まあ気にする人は気になるんでしょうが。

>コダクロームは以前から、掲示板などで「ヨドバシ派でもコダクロームだけはビックに出す」という人が多かったです。
>ヨドバシ経由「富士純正処理」のプリントといい、これでいいと思っていたのかどうか、担当者と大菩薩峠で合宿して問い詰めたい気持ちです(笑)。

有りましたねぇ・・、しかし店の中の人は気にしなかったんでしょうかねぇ、自分が店の人なら色々言い訳をして現像所を変更してしまうでしょうが・・。

>「ニコン F2 フォトミック ブラック MD-2 EEコントロールユニット \70,000」とかでしょうか(笑)。DP-1にDS-12という組合わせで間違い探し、とか(泣)。

使えないから・・と言うよりも有ったからとりあえず組み合わせただけなんでしょうねぇ、コレを今あえて買う人はもう他の組み合わせのを持っているだろう・・とか、まあ適当にF-2だから・・と思って抱き合わせしてるんでしょうが・・。

>ジャンクのNikon Fってなんかちゃんと動きそうですよね。海底に10年とかでない限りなんとか動かすように出来そうなのが怖いところです。

海底で珊瑚が付着したFで撮影とかは異様な・・、まあ中身さえ無事なら・・外部は少々アレでも動きますからねぇ、まあ作動調整できるなら・・多分・・。

_ Haniwa ― 2012年02月24日 08時51分28秒

■ 三毛様
28mm F1.4Dお使いでしたか。うらやましいです。

A-M切り替えリングが割れる持病、共通ですね。わたしの80-200mm F2.8DNのA-M切替えも内部で部品が割れたようでした。
ttp://haniwa.asablo.jp/blog/2009/06/04/4342088
ttp://haniwa.asablo.jp/blog/2009/06/12/4362006

銀座はもしかしてD4目当てでしょうか。それとも世界の中古カメラ市(有楽町)でしょうか。なにかいいものがありましたか?

28mm F1.4Dは、現行品時代は中古で15万円ぐらいだったものが、一時期30万円を越えたりしていましたね。いまでも現行品時代の新品定価ぐらいしますね。使い倒して購入価格で売れるっておいしいですよねぇ。

■ kazu様
ありがとうございます。A-Mリングに加えて絞り環まで割れるのかと心配になりました(笑)。A-Mリングのついたレンズはそこがウィークポイントですよね。

85mm F1.4Dと80-200mm F2.8DNは現行品なのでまだ修理は大丈夫ですが、28mm F1.4DのA-Mリングは在庫払底と聞いたことがあります(要確認)。

■ ノーネームしたん様
>第34回世界のカメラ中古市に財布を持って行くのです・・。

財布だけならいつでも持って行けます(泣)。現行品時代に中古で買えばよかったんですよねぇ。ちょっと手が出ませんでした。

調子のいい機械はばらすなといいますが、本当にそうなんですねぇ。二コンはやたらと分解清掃を勧める会社だと思っていましたが(製品もかつてはそういう発想で作られていました)、Ai AF Nikkor 28mm F1.4Dに関してはシビアなんでしょうね。組み上がって駄目なら納得するまで何度でもお願いすればいいとも思いましたが、何度やってもうまく組めないとか、コツを掴んだ人がもう在職していないとかあるんでしょうね。困ったものですね。

>>函館(五稜郭タワーから:2010年1月撮影)
>ここでHaniwa氏とノラ猫の最終決戦が・・。

では、今日の作例は最終決戦場の写真で…。

Distagon T* 2/28 ZFは全体にボケ味はきれいな方です。これをD300に付けるとファインダーでのピント合わせはしやすいのですが、画角が42mm相当になってしまうんですよねぇ。42mm相当で薄型ならいいですが、重くて大きな42mm相当ってなんだか…。やっぱりDistagon T* 2/28 ZFはフィルムカメラで楽しみたいです。えっFX機?財布の中身が…(泣)。

>自分が店の人なら色々言い訳をして現像所を変更してしまうでしょうが・・。

まあヨドバシとコダックダイヤミックのつきあいとか、ビックとの対抗上とか色々あったんでしょうね。まあ国内で複数のコダクローム現像所が選べた時代は幸せでしたけれども。

もう世界の中古カメラ市始まってるんですよね。「ニコン F2 フォトミック ブラック MD-2 EEコントロールユニット \70,000」売れちゃったかなぁ。どういうつもりで銀一がこの組合わせで売ることにしたのか小一時間聞きたかったのですが(営業妨害?笑)。

もともと海底にあったNikon Fならフィルム装填してそのまま撮影できそうですよね(笑)。フィルムは真水に浸けて持って帰る、と。

_ 三毛 ― 2012年03月05日 00時33分15秒

(・ω・)/ 気がつくと wica用L39ヘリゴン5cmF2を何故か◯モンで購入していたのですが、帰宅後フィルター径が調べた範囲の文献とネットになかったので、29.5〜30.5mmのフィルターを通販で購入してみました。
結果 MARUMIの 29.5mm 小口径フィルター(モノコート/白 レチナ用/UV)がドンピシャでした。

_ Haniwa ― 2012年03月05日 10時10分26秒

三毛様
ライカマウントのRodenstock Heligon 5cm F2ですか。いいですねぇ。

29.5mmフィルターというのは珍しいですね。レチナにはRodenstock Heligon 5cm f2登載のものがありますから、それと共通だったのでしょうか。

フィルターもだんだんとデジタルカメラ用のものばかりになってきていますので、どんぴしゃのフィルターがあったのはよかったですね。

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