NIKKOR-S Auto 5cm F2ゲット2024年04月12日 00時00分00秒

NIKKOR-S Auto 5cm F2

NIKKOR-S Auto 5cm F2(No.543028)を手に入れた。実は去年の10月頃に横浜のカメラはスズキジョイナス店に寄ったときに買ったまま、なかなか作例が撮れないので報告が遅れていたのだった。

去年、カメラはスズキジョイナス店に寄った際に、NIKKOR-S Auto 5cm F2を見つけたが、Ai改造はされていないものだった。しかし、焦点工房のSHOTEN N.F-N.Zマウントアダプターだと、非Aiのレンズでも絞り輪の根元のスカートが当たらず、装着して使えるという話をどこかで見かけた記憶があり、また光学系も比較的きれいで10kを少し切る値段だったので買ってみた。

帰宅して、ニコンZ6にSHOTEN N.F-N.Zマウントアダプターを付けてそこにNIKKOR-S Auto 5cm F2を装着すると、少しきつめではあるが何の干渉もなく装着できた。

他方、FTZアダプターの方は、説明書にも「使用できないレンズおよびアクセサリー」として、「AI改造をしていないレンズ(AI方式以前の連動爪を使用するタイプ)」が挙っている。
マウントアダプター FTZ(主な仕様)

しかし、ダメ元でFTZにNIKKOR-S Auto 5cm F2を装着すると、スカートはFTZのマウント部分に被さるようになって、干渉していない感じ。そのまま規定位置までレンズを回そうとするとちょっときつい。しかし、ゆっくり力を加えながら回すと、すんなりとFTZに付いてしまった。もう一回外して付けてみても少しきついだけでNIKKOR-S Auto 5cm F2は最後まで装着できるようだった。むしろうちの場合はAF-S DX NIKKOR 10-24mm f/3.5-4.5G EDをFTZに装着する場合がいちばんきつい。

どうやら非AiのNikkorレンズにもいろいろあって、絞り環のスカートが短めの場合には、Ai連動レバーと最小絞り検知レバーの2点をクリアできれば装着できるらしい。

ニコンFTZの場合は、Ai連動していないのでAi連動レバーそのものがなく、Ai連動レバーとの干渉はない。

またニコンFTZは最小絞り検知レバーが押込式なので、干渉した場合でも押し込まれるので問題ない。FTZとNIKKOR-S Auto 5cm F2(No.543028)のばあいだと、FTZの最小絞り検知レバーは当たっていない。最小絞り検知レバーとマウント座金外側のあいだの隙間にNIKKOR-S Auto 5cm F2の絞り環のスカートが入っている。

NIKKOR-S Auto 5cm F2とFTZの最小絞り検知レバーの干渉具合

ということで、うちの場合、非AiのNIKKOR-S Auto 5cm F2(No.543028)がFTZ経由でZ6に装着できてしまった。FTZとSHOTEN N.F-N.Zマウントアダプターを使った場合の違いは、レンズの焦点距離と開放F値がExifに書き込まれるかどうかの違いだけだが(ボディ内手ぶれ補正やフォーカスピーキングなど他の機能は両者とも同じ)、まあ焦点距離は書き込まれた方が後々ありがたい。

このあたりの関係は、決定版(?) ニコンFマウント解説 (By キンタロウ)(3) レンズ絞りリング後部(スカート部)とカメラ側マウント部周辺の干渉に詳しい。

シリアルナンバーのNo.543028は、Nikon Lens Versions and Serial Nosの情報によると、1960年から1963年12月のあいだに製造されたもので、どちらかというと後ろ目。「5cm/2 S Auto NKJ PAT PEND, LMIJ 537033 - 564197」に該当する。

なお、このNIKKOR-S Auto 5cm F2は、「NIKKOR-S」なので、レンズが5群7枚のものだが、Nikkor-H Auto 50mm F2(昭和39(1964)年1月発売)(4群6枚)とちょっと勘違いしていた。NIKKOR-S Auto 5cm F2は、後ろ玉とミラーとの干渉を防ぐために58mmや55mmとせずに50mmとするために、「4群6枚のガウスタイプの前側に度の弱い凹レンズを配置した、いわばレトロフォーカスタイプの7枚構成のレンズ」(ニッコール千夜一夜物語 第二夜 AI Nikkor 50mm F2大下孝一氏執筆)なのだ。

ということで、作例は次回に……(おいっ)。

【追記:2024年4月27日】
NIKKOR-S Auto 5cm F2 作例 ― 2024年04月18日
NIKKOR-S Auto 5cm F2 作例(その2) ― 2024年04月27日

コメント

_ めがねのパイロット ― 2024年04月14日 06時08分36秒

 Haniwa様

 おおおおおおおめでとうございます~
 私も持っています(笑)
 先日、キィートスでOHもしてもらいました。
 が、件のように連動レバーに当たらないためAi加工はしませんでした(笑)
 どうも非Aiレンズではそういったものがままあって。
 28mm F3.5(非Ai)も当たらないから加工できず、でした。
 この場合、カニ爪の基部がレバーに引っ掛かるので、数段ズレでレバーを作動させることはできました(笑)

 描写はと言われると・・・コレクションなので(おい)

_ ノーネームしたん ― 2024年04月14日 10時56分13秒

>NIKKOR-S Auto 5cm F2(No.543028)を手に入れた。

おめでとう!良い色買ったな!。

>決定版(?) ニコンFマウント解説 (By キンタロウ)

詳しい場所で便利ですねぇ、
公式に採用させたい位…。

>ということで、作例は次回に……(おいっ)。

どんな写りなのか……、
Haniwa家の内部を撮影して描写のサンプルに…

_ Haniwa ― 2024年04月18日 19時39分36秒

■ めがねのパイロット様
>おおおおおおおめでとうございます~
>私も持っています(笑)
>先日、キィートスでOHもしてもらいました。

ああああああありがとうございます(笑)。お持ちでしたか。
キィートスでOHはよいですね。Ai 50/1.2とともにOHしてもらいましょうかねぇ。

>が、件のように連動レバーに当たらないためAi加工はしませんでした(笑)
>どうも非Aiレンズではそういったものがままあって。
>28mm F3.5(非Ai)も当たらないから加工できず、でした。
>この場合、カニ爪の基部がレバーに引っ掛かるので、数段ズレでレバーを作動させることはできました(笑)

当たると装着できないのが問題ですが、従来レンズの絞り環を削ってAi加工するためには当たった方がよいのですよねぇ。難しいところです。Fマウントの非可倒式Aiボディで使うためには当たるものを非公式Ai加工した方がよいのですが、Zで使う分には当たらない方がよい(FTZはAi連動していないので)ということですよねぇ。

ここで、ロシアのタンポポチップ使って偽CPU化したりすると余計にややこしくなりそうです。最小絞りに絞ってボディ側から絞り操作もできEXIFにも絞り値が書き込まれると思いますが、絞りレバーがリニアではないので、適正露出にはならないのでしょうね(最小絞り検知レバーも騙す必要があります)。

NIKKOR-S Auto 5cm F2の絞りリング回して、絞り連動レバーの動きを見ますと、最後の方のF11からF16なんてほんの少ししかレバーが動きません。

>描写はと言われると・・・コレクションなので(おい)

描写は、開放だと周辺部は少し滲んだ感じがしますね。絞りとかっちりくっきりで面白くもなんともないです(笑)。

なんとなく勢いで買ってしまったので、使い道は考え中です。

_ Haniwa ― 2024年04月18日 19時44分21秒

■ ノーネームしたん様
>>NIKKOR-S Auto 5cm F2(No.543028)を手に入れた。

>おめでとう!良い色買ったな!。

ありがとうございます。ピントリングの塗装の剥げ具合がいい感じです。

>>決定版(?) ニコンFマウント解説 (By キンタロウ)

>詳しい場所で便利ですねぇ、
>公式に採用させたい位…。

キンタロウ様のサイトは詳しくて便利です。ニコンが「使用不可」とばっさり切り捨てているところを細かくどうして使用不可なのか本当に使用不可なのかなど掘り下げています。

>>ということで、作例は次回に……(おいっ)。

>どんな写りなのか……、
>Haniwa家の内部を撮影して描写のサンプルに…

Haniwa家半径3m以内の作例でアップします(泣)。 もう少しお待ちください。

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