石廊崎へ行ってきた(その2)2017年03月13日 00時00分00秒

旧天城トンネル南側:CASIO G'zOne TYPE-X、4.60mm、F2.8、1/24sec、感度不明、レンズ表面に保護シールあり

石廊崎へ行ってきた(その1) ― 2017年03月12日のつづき。今回は、バイク関係に絞って書きたい。

Honda CRF250L(2014年型)の走行性能等についてあまり書いていなかったので報告してみる。

【CRF250L:フラットダート・砂利道の走行性能】

今回、帰りに旧天城トンネルのところで砂利道を通った(道幅は完全に1車線)。フラットなダートだが、旧天城トンネルの前後以外はやや深めに砂利が敷き詰められていた。砂利に入って最初の左カーブでフロントタイヤがずるっとアウト側に20cmぐらい滑った。タイヤは純正装着のIRC GP-21、GP-22で、フロントは7分山、リアは3分山ぐらいしかなくて(走行約6000km)、リアはそろそろ交換時という感じ。空気圧は規定よりも少し高め(自分はオフロードでも空気圧は落とさない)。フロントがズルッと来ても即転倒という感じではなく、横にスライドする感じ。

即座にん十年ぶりに「フロントが滑ったらアクセル開けろ」を実践。こういうのは身体が覚えているもんですな。リアタイヤのの山がないのもあって、アクセル開けたらリアタイヤが空転してアウト側にスライドし始めた。そうすると相対的にフロントのスライドが止まるのだが、調子に乗ってスピードを上げていくとやっぱりフロントがアウト側に滑る→アクセル開ける→リアが派手にスライドする。なんてやってるとさらにスピードが乗ってきて、前後輪ドリフトでカウンターステア当てながらコーナリングになってきた。対向車が来ないのならばこれでもいいんだがキープレフトしてても完全1車線だからまずいよなぁと思っていたら、旧天城トンネルの南側入口に着いた(ちなみに旧天城トンネル北側はなぜか歩行者が多いのでゆっくり走ること。北側入口の駐車場に車を止めて徒歩で旧天城トンネルに行く人が多いのだろう)。

ということで、CRF250Lは巷でいうほどそんなに悪い足回りでもないなぁという感じだ。大昔に乗っていたHonda XL250Sなんか、フロントが滑ったと思った瞬間にはハンドルが地面に当たってたからなぁ。それでXL250Sのヘッドライトのガラスにヒビが入ったことがある。そんな古いのと比較してもなぁなんて思うかもしれないが、今回のズルッはXL250Sだったら即座にコケてたと思う、CRF250Lの足回りは十分なんじゃないかなぁ。レース場などの人為的な段差のようなところを高スピードで通過するというのでなければ、十分な足回りのように思う。

ただ、CRF250Lは、自重が重いのと、重心が高い(重い部分がバイクの上部にある感じ)ので、そこら辺にちゃんと慣れないと難しいかもしれない。Yamaha DT200Rに乗っていたときは、フロントタイヤだけの一輪車のつもりでアクセル開けまくって後輪のスライドで方向を決めるみたいな乗り方をしていたらダートでは結構早く走れたが、このCRF250Lもフラットダートではそういう乗り方ができる機種だと思う(ルールは守って事故の無きように)。250ccツアラーとしての位置づけならば、位置づけどおりのセッティングだと思う。

【CRF250L:舗装路での走行性能】

他方で、CRF250Lの舗装路での走りだが、これの足回りもうまく調整されていると思う。首都高のようなハイスピードで急カーブでも、足回りはぷにょぷにょすることなく踏ん張っている。道路の継ぎ目の段差で、ダーンとショックが来ても、次に着地感のあるときの1回で収まっているように思う。ただ、巷では、CRF250Lはダーン、ボヨヨン、ボヨヨン、ボヨヨンとショックアブソーバが収束しないと言われているのだが、自分のCRF250Lでは、そんなにボヨヨンしていない。リアもフロントのサスペンションも購入時のままで何の調節もしていない(CRF250Lにはサスペンションのダンパー調節機構とかエアバルブなどは装備されていない。できるのは、フロントのバネを社外品に交換したり油面調整したりだけ、リアはバネの締め込み量の調整ができるだけ)。ノーマル状態だ。このノーマルのサスペンションは、2人乗りを考慮した設定のように思う。一人で荷物無しで乗っているときよりも、荷物積んで二人乗りのときの方が舗装路ではサスペンションがマッチしているように感じるからだ。DT200Rの方が大きな段差のあるところを早く走れる足回りだったと思うが、高速道路や峠などではふわふわして舗装路には向いてなかった(ブレーキ掛けるとフロントがノーズダイブした)。CRF250Lの足回りは、舗装路のコーナリングでは十分に踏ん張る設定だと思う。特に荷物が多いときに合っていると思った。自分のCRF250Lには、キジマのリアキャリアをつけて、GIVIのB47というトップケースを付けていることが多いので、その分の重さで丁度いいセッティングなのかもしれない(ビール飲みすぎで自分の体重も増加傾向だし…)。

ただ、CRF250Lの舗装路でのコーナリングは気に入らない。なんか曲がらない感覚があるんだよね。高速道路ではハンドルが振られないぐらいに直進性が高い。バイクが自分で真っ直ぐ進もうとする感じで、高速走行中にハンドルをわざと振ってもハンドルがそれに逆らって振れない感じ。舗装路の峠道ではなんかしっくりこない。リーンアウトがいいのかリーンウィズがいいのか(このバイクでリーンインはないと思う※)、いまだに舗装路のコーナリングで迷っている。曲がっているときの感覚は、大きな丸太に跨っている感じ。これ、よそ様のブログでそういう表現があって、そう、それだ!と思った表現。大きな丸太でローリングするような曲り方なのだ。自分としては気持ちヨーイングするような曲り方をしたいのに、バイクはヨーイングせずにローリングして緩やかに曲がっていく感じなので峠道では何か違和感がある。逆に高速道路ではインターチェンジのきついコーナー以外は向いていると思う。

※【追記:2017年3月16日】試乗インプレ「小林直樹のオフロードバイク・テイスティング ホンダ CRF250L」(2015年12月22日)を読むと、小林直樹氏は「リーンインで体をイン側に入れればマシンはスッと向きを変えていく。」と言っている。そうか、舗装路ではこのバイクはリーンインすると曲がるのか。次からそうしてみよう。【追記ここまで】

それで、フロントフォークをほんの数mm突き出すといいんじゃないかなぁと思い始めている。もしかしたら、うしろに大きなトップケース(GIVI B47)を付けている影響かもしれないが。あと、ハンドルの角度も納車時のままなので、ほんの少し手前に下げてもいいかもしれない。新車で買ってから2年ほど街乗り中心だったので、ノーマルから何も手を付けていない。

【CRF250L:エンジンについて】

CRF250Lのエンジンについて。このエンジンはロードバイクのCBR250Rと共通で少しセッティングが違えてあるだけのDOHC単気筒249ccのエンジンだ。DOHCなので、エンジンのヘッド部分が大きく、その分最低地上高が少し低くなっている。これが「ボテ腹」などと言われる所以。

ただ、エンジンのフィーリングは悪くない。単気筒としては驚異的に振動が少ない。特に4速60km/hぐらいの回転(5130rpmなのだそうだ)だと、滑らかで気持ちよくエンジンが回っている感覚がある。今回1日で朝から夕方まで400kmも乗っていたのだが、手が余り痺れていない。以前乗っていたバイクだったら白蝋病になるかというぐらい手が痺れていて、その痺れは翌日まで残った。それは他の単気筒250ccクラスのオフロードバイクに乗っていた友人も同じことを言っていた。しかし、その当時よりもはるかにオッサンになっているのに、帰宅してしばらくすると痺れも感じなくなっているのだから、すごく低振動のエンジンだと思う(老化して痺れも感じなくなっているんじゃないかというツッコミはやめてね)。

問題は、せっかくのDOHCなのにあんまり上の方まで回らないこと。11000rpmあたりでリミッターが働くようだ。ホンダがこのエンジンを開発したのはロードバイクとデュアルパーパスとでエンジンを共通化してコストを削減するとともに、環境基準に余裕で対応できるようにということなのだと思う。他社の同クラスのバイクが、環境基準の強化で製造中止に追い込まれる中、新設計エンジンのCRF250LはさっさとEURO4にも対応している。昔みたいにガソリンを湯水のように使って未燃焼ガスの臭いをさせながらハイパワーなんて時代ではないので、これでいいのだと思う。パワーも公道で法規を守って走行するには十分なほどある(石廊崎へ行く県道で、制限速度40km/hのところ、100km/h以上でかっ飛んで行ったBMWのリッターバイクがいたが、そんな使い方をするのでなければ十分なパワーとトルク)。

【CRF250L:スポーツグリップヒーターについて】

結構苦労して自分で取り付けたHonda純正スポーツグリップヒーター(08T50-MGE-000)の使い心地について書いておきたい。
CRF250Lにホンダ純正スポーツグリップヒーターその1 ― 2016年10月22日
CRF250Lにホンダ純正スポーツグリップヒーターその2 ― 2016年10月23日
CRF250Lにホンダ純正スポーツグリップヒーターその3 ― 2016年12月13日参照。

今回、朝出発時には気温5℃ぐらいだったので、グリップヒーターを3段階の中で使った。高速に乗って新東名高速の長泉・沼津ICを出るころには手が熱くなってきたのでOFFにした。グローブは25年以上前の風魔プラスワン製ゴアテックスシンサレートウィンターグローブで、大きめハンドガードを付けている。国道414号線の「道の駅天城越え」でトイレ休憩したときに、少し寒く感じたのでまたグリップヒーターを中で使った。国道414号線の天城峠付近は気温が低く肌寒い感じだった。それで河津に来たら急に気温が暖かくなった。ここでグリップヒーターをOFFに。

今回長距離でグリップヒーターを使ってみた感想は、「超快適」だ。手が寒いと感じたことはなかった。風魔プラスワン製ゴアテックスウィンターグローブは、冒険家の風間深志氏が冒険の体験をフィードバックして作った製品で、かなりの耐寒性能がある。それでも何時間も摂氏一桁台前半の中を走っていると指先が冷たくなってきたものだった。グリップヒーターを使うと、これがぬくぬくなのだ。

それで、グリップヒーターの新しい使い方も発見してしまった。疲れてきて手が攣(つ)りそうになったらグリップヒーターを強にして熱々のままで走るとその刺激で疲れが吹き飛ぶ。休憩しろよといいたいところだが、休憩に適した場所まであともう少し走らなければいけないというときに、グリップヒーター強の熱々刺激で手の疲労が回復した。【追記:2017年3月14日】そういう訳で帰りはほとんどずっとグリップヒーターを使っていた。本来の防寒目的で言えば、帰りは旧天城トンネル付近と東名高速の御殿場-足柄間がやや寒かったが、グリップヒーターのお蔭で指先などに寒さを感じず快適だった。【追記ここまで】

ホンダ純正グリップヒーター(08T50-MGE-000)には、少し注文がある。使用中はグリップの根元のスイッチのLEDがオレンジに点灯するだけで、いま3段階の弱なのか中なのか強なのか分からない。長押しでOFF→強→中→弱→OFF→強→(以下略)と順番に移っていくようになっていて、強だと最初の何秒間か3回点滅を繰り返す、中だと2回点滅を繰り返す、弱だと1回点滅となっている。走行中はグリップヒーターの操作をするなということなのだが、高速道路の峠越えで急に寒くなってくることもあるので、他社製品のようにLEDの色で段階表示ができるといいなぁと思う。この点CRF1000Lのスポーツグリップヒーター(08T72-MJP-G50)はメーターパネルに5段階の数字が表示されるのでうらやましい。【追記】CRF1000L用のグリップヒーターは型番が08T70-MJN-A01から08T72-MJP-G50に変わったようだ。【追記ここまで】

あと、休憩などでメインキーをOFFにすると、グリップヒーターもOFFになるのは当然なのだが、次回メインキーONにすると、また一から設定しないといけない。弱で使いたいときなどは、長押しでONになって強、もう一度長押しで中、もう一回長押しでやっと弱だ。3回も長押ししして点滅を確認しないといけない。LEDの色で段階表示ができるようになったら前回の段階からスタートという感じにして欲しい。

というわけで、長距離ツーリングにはグリップヒーターはありがたい。未装着の方にもおすすめしたい。ちなみにグリップヒーターは、ハンドルカバー(よくスーパーカブなどのハンドルに付いている手を入れるタイプの防寒カバー)と併用すると超ぬくぬくらしい。ラフアンドロードのハンドカバーRR5917も買ったのだが、それを使わなければいけないほど手が寒く感じたことがないので、いまだ未装着だ。


【写真】旧天城トンネル南側:CASIO G'zOne TYPE-X、4.60mm、F2.8、1/24sec、感度不明、レンズ表面に保護シールあり

この手前左側に広場があってそこで休憩したのだが、小雪が舞って寒かった。気温は2~3℃ぐらいしかない感じ(ケータイに温度計が付いているのだが、ウエストバッグ内で暖まっているので正確に測れなかった)。寒いので途中で買った非常食のサンドイッチなどを食べたが、飲み物が野菜ジュースだったので余計に寒くなった(笑)。

この場所はauの4G(LTE)も3Gもエリア内だった。しかしDocomoのFOMA(+エリア含む)は圏外だった。後日エリアマップで調べたらドコモはLTE(4G)もFOMA(3G)も圏外のようだ。ドコモは下を走っている新道の方だけLTEエリア内のようだ。FOMAプラスエリアの基地局はトンネルの北側にしかないようだ(トンネル北側ではFOMAも圏内)。南側広場は崖側だとドコモでも繋がることがあるかもしれない(下の新道に近くなるので)。

【関連追記:2017年3月15日】
R.W.C バイク用ナビRM-XR550XLインプレその3 ― 2017年03月15日

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