有力情報:ニコン、フィルムカメラ全面撤退はせず2006年01月20日 00時00分02秒

以前、かなり早いうちから「MFニッコールは全廃にはならない」という情報をいただいた方から、今度は「ニコンはフィルムカメラからの撤退のつもりはない」との情報をいただいた。実際には、F6とFM10以外は終了してしまっているので、「F6の生産は続けるつもりだ」という意味になるのだろう(FM10は、コシナのOEMのため)。

F6は高額なフィルムカメラでもあり、もともと生産台数が多くないことを見込んだ体制だろうから、当面存続可能なのだろう。象徴としての意味もあるだろうし、ニコンは銀塩写真に愛着があるのだろう。情勢が大きく変わらない限り当面なんらかのフィルムカメラは存続するようだ。

ニコンという会社は必ず逃げ道を残して前に進むという手堅い面がある。すっぱりやめてしまわないのである。例えば、オートフォーカスで、最初Nikon F3AFがレンズ内モーターであったのを、次の現行AF方式最初のF-501でボディ内モーターにしたが、F4で再び別のレンズ内モーター対応を実装した(AF-IレンズのちにAF-Sレンズ)。決して全面撤退せずになんらかのとっかかりは残しておくようだ。ニコンのレンズは種類が多くて分かりにくいのだが、こうした対応が何重にもなされているので、複雑になったのだ。

そういう意味では、F6の存続だけでなく、もし銀塩フィルムが復調してきたら、またメカニカルカメラやフィルムカメラを出すかもしれない。Nikon S3やSPの復刻はそういう技術の継承の意味があるのだろう。フィルムカメラにはフィルムカメラのノウハウがあるだろうから、これを失わないように。こうした技術の蓄積も企業の価値のひとつだと思う。すぐに金銭に換算できないし、売却できるほどまとまりのあるものではないが、ニコンという企業がもつ価値のひとつだと思う。

デジタルカメラで儲けを出しながら、自己の技術の継承も図るという作戦が長く続くように願いたい。

最後になりましたが、今回も情報提供ありがとうございました。

【関連】
有力情報:MFニッコール全廃は免れるか!2005年09月20日
ニコンがフィルムカメラ製品のラインアップ見直しについてアナウンス2006年01月11日

【追記:2006年2月3日】
いただいた情報どおり、ニコンは需要ある限りフィルムカメラから撤退するつもりがないことをアナウンスした。
ニコンがフィルムカメラ継続についてアナウンス: "Haniwaのページ"作者のblog

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