“カニ爪”対応のニコンF→ZアダプターMonsterAdapter「LA-FZ11」2026年03月01日 00時00分00秒

MonsterAdapter「LA-FZ11」 https://x.com/MonsterAdapter/status/2026465584733634927/photo/4 から

MonsterAdapterが、“カニ爪”対応のニコンF→Zアダプター「LA-FZ11」を「2026年内の発売を予定している」とCP+2026で発表しているようだ。
【CP+2026】“カニ爪”対応のニコンF→Zアダプター、富士フイルムGFXがハッセルブラッドXシリーズで使えるAFアダプター。焦点工房ブースにて(デジカメWatch 鈴木誠 2026年2月28日 14:52)

MonsterAdapter「LA-FZ11」は、非AiのFマウントレンズをニコンZマウントに変換する製品。AI連動爪(いわゆるカニ爪)を使って設定絞り値をZボディに伝えられる仕組みが見どころだ。”まだ動作機の展示はなく価格も未定だが、製品化は決定済み。2026年内の発売を予定しているとのこと。外観も変更される可能性がある。

(中略)

装着レンズの開放F値と焦点距離は、アダプター本体にNFC通信で伝える。スマートフォンアプリ経由でも可能だが、メーカーでは「NFCチップ付きのシールをレンズキャップに貼っておく」というスタイルを想定。レンズを交換し、レンズキャップを外したときに、キャップに貼ったNFCチップをアダプターに読ませるイメージだという。カニ爪を使いながらも、いわゆる“ガチャガチャ”動作はNFCで代替するというアイデアが興味深い。

また、レンズ側を最小絞りにしておけば、カメラボディ側からの絞り操作も可能だという。焦点距離を入力するためボディ内手ブレ補正も動作し、AF動作はしないがフォーカスエイドが利用可能だそうだ。

以上を総合すると、アダプターとNikon Zカメラとの間にCPU接点があり、レンズの焦点距離や開放F値はNFCで「LA-FZ11」に設定してボディに伝えるもののようだ。そして、レンズの絞り値は、FTZやFTZ IIではカメラ側に伝達されないが、この「LA-FZ11」はレンズの絞り環のF5.6の位置にあるカニ爪を通じて撮影絞り値を把握して、ニコンZカメラに伝えるという仕組みのようだ。また、最小絞り値にするとカメラ側から絞りの操作が可能だという。要するにFTZにAi-Pレンズを装着したときの機能 + 絞り環でも絞り操作可能でその絞り値もExifに書き込まれるということのようだ。

不思議なのは、「LA-FZ11」のFマウント側にもCPU接点があることだ。何に使うのだろう。

ニコンのマウントアダプターFTZやFTZ IIには絞り環がどの位置にあるのかを検知するAi方式の「露出計連動レバー」がない。だから、非CPUレンズを装着したときに、焦点距離とレンズの開放F値はExifに書き込まれるが、撮影時にいくつの絞り値で撮ったのかはカメラ側はわからずExifにも記録されない。だから、この「LA-FZ11」は撮影絞り値がExifに記録されるというメリットがある。それだけではなく、非CPUレンズでも最小絞りにしてカメラ側から絞りを操作するというCPUレンズのような使い方もできるのが「LA-FZ11」の優れている点だ。これは過去のFマウントカメラでも実現しなかった機能だ。

「カニ爪」で絞り値を伝達しているが、ほとんどのAiレンズには「カニ爪」が付いていたので、AFよりも前のレンズで撮影絞り値がExifに記録されてよい。自分の持っているMFレンズでは、Ai Nikkor 45mm F2.8Pが唯一カニ爪が付いていないので、この「LA-FZ11」には適さない。

ただ、最小絞りにしておいてカメラ側から絞りを操作するというのは、「LA-FZ11」のFマウント側に絞り連動レバーがあるから実現出来るのだが、その絞り連動レバーで正確な絞り値に設定できるのだろうか。

これはAiレンズの絞りレバーは絞り値が1段変わると同じ量だけ動くのではなく絞られていくに従って移動量が小さくなるものだったのを、Ai-Sレンズでは絞り値の1段で動くレバーの量が一定のリニアなものになったことと関係ある。Aiレンズやそれ以前の従来方式レンズ(カニ爪)レンズでは、カメラ側の絞り連動レバーから正確な絞り値は設定できないし、Ai-Sレンズともレバーの位置で絞られる絞り値が異なるので、カメラ側がF5.6だと思っても、相手レンズによって絞り連動レバーをどの位置まで動かさないといけないのかが異なってしまう。そのため、FマウントレンズにはAi-Sレンズであることを示すノッチがある。F-501では、AiレンズとAi-Sレンズの露出値の違いを救済するために瞬間絞り込み測光を採用していた。この「LA-FZ11」は、絞りレバーでカメラ側からレンズの絞りを操作する場合のこの絞りレバーの差をどうやって克服するつもりなのだろうか。

MonsterAdapter社、苦難の道を好んで突き進む面白い会社だ。FTZ経由で非CPUのMFニッコールレンズを使うと撮影絞り値がExifに記録されないし、カップリングAFのレンズでAFが効かないので、Z6のあとにD610を手に入れた私としてはMonsterAdapter社はなかなかニコンユーザーのことをニコン以上にわかってるやんという感じだ。

【参考】
レンズマウント物語(第3話):ニコンのこだわり Reported by 豊田堅二(デジカメWatch 2012/6/27 00:00)
Nikon Fマウントはどこへいく(Haniwaのページ 2002年12月18日)
↑同じASAHIネットのこのアサブロと違ってサクッと表示されてなんか複雑な心境……。

コメント

_ タロウカジャ ― 2026年03月01日 15時12分55秒

ZボディとZレンズ以外のレンズとAEを連動させるのに恐ろしい工夫をしていますね。
私はAiニッコールからニコンに入門し、後にニコマートFT2を入手してカニ爪とお付き合いしたものです。以前も書きましたがニコマートFT2に使用するためAi50mmf/1.8とAF24-50mmf/3.3-4.5をニコンのサービスセンターに持ち込み無償でカニ爪を付けて貰ったことを思い出します。当時カニ爪を自分で外した時に穴を埋めるビスまで付けてくれました。誠に牧歌的な思い出話です。
さて今回の試作マウントはAi以前のレンズをZで使用するとのことですがどれだけの方が使用されるのかそれにZは実絞りで露出をきめるので絞り値の記録と最小絞り設定して絞り羽根をコントロールできるとのことですがこの機能だけでは何となくもったいない気がします。お値段によりますがZ40mmf/2を買うほうがシステム的にはプラスとなるのではと思っています。これでは面白みがありませんね。
ただマウントアダプターで色々とサードパーティの会社が開発されていますが本来は本家ニコンがZfⅡ(仮称)でAiレバーやカニ爪対応をしてくれるのがベストなんですがやらない或いはできないのでしょうね。たしかDfでもカニ爪対応はしてませんでしたね。

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