APO-LANTHAR 50mm F3.5 Limited(赤城耕一のアカギカメラ) ― 2024年11月20日 00時00分00秒
デジカメWatchの「赤城耕一のアカギカメラ」でAPO-LANTHAR 50mm F3.5 Limitedが取りあげられている。
第106回:切れ味鋭い、いまどきの小口径50mmレンズ「APO-LANTHAR 50mm F3.5 Limited」(赤城耕一のアカギカメラ2024年11月20日 07:00 )
冒頭、なぜか大口径レンズを買わない理由がずっと述べられている(笑)。APO-LANTHAR 50mm F3.5 Limitedが、F3.5と小口径だからだろう。それにしてもそんなに大口径レンズ買わない理由をたくさん挙げなくても……。
かつては高価な超高級大口径レンズを購入することが我が人生の最大目標となっていました。でも、最近はすっかり熱が冷め気味のアカギでございます。おはようございます。
熱が冷めた理由はいくつかあるのですが、まずはこの理由をひとつずつ挙げて検証してみることにします。
まずは高額であること。
(中略)
2つ目は、大きく重たいこと。
(中略)
3つ目は、筆者の場合には大口径レンズを使うことが必然であるという被写体が少ないことであります。
(中略)
4つめは、ミラーレス時代になって、大口径レンズを装着したときにみるファインダー表示像観察のありがたみが薄れてしまったことであります。
(中略)
まだありますよ。5つめです。(中略)フィルム時代は暗い場所で多くの光を取り入れる必然がありましたから、大口径レンズを使う必然というシーンはありました。ところが最近では室内や夜間においても、スピードライトを使用する機会も少なく、大口径レンズを使う必然も薄れてしまいました。
(中略)
で、ここからやっと本題になります。今回もまた前フリが長かったですね。すみませんね、こちらとしてもコストに見合わないんで短くしたいのですが筆力が薄いので難しいのです。あ、面倒な人はAI要約をどうぞ。
今回のお題はコシナ・フォクトレンダー「APO-LANTHAR(アポランター)50mm F3.5 VM」であります。やっとここまできたぜ。
ということで、ミラーレスカメラやレンジファインダーカメラで使う場合には、浅い被写界深度を表現に応用するため以外には、大口径レンズを使う必然性がないということのようだ。私の引用には中略がたくさんあるが、赤城耕一氏の文章の醍醐味はこの省略した部分にこそあるので、是非元の文を読んでくだされ。
それで、APO-LANTHAR 50mm F3.5 Limitedは、「すごい」らしい。
まず画像をみた初見の印象を一言でいえば、従来のAPO-LANTHAR 50mm F2とか35mm F2と同様にものすごくピントが薄いことであります。これには驚きました。
また、スナップするからある程度絞って、目測でパチっていう従来のレンジファインダー的スナップ撮影も試してみたのですが、撮影画像をみると、合ってないんですよねピントが。まぢで。筆者半世紀の目測経験がまったく通用しませんでした。被写界深度というのは“ピントが合ったようにみえる”だけという光学理論をつきつけられることになります。
でね、まだあるわけですよ。ボケ味です。こうした小口径レンズの場合は多少ボケがヤクザな再現でもいいんじゃね?みたいな認識があるのですが、このレンズはよい感じに輪郭を自然な雰囲気のままトロかせるわけであります。これね、けっこうすばらしいですね。オールドレンズのクセのあるボケ味に頼っているうちは写真は上達しません。
うーん、これは欲しくなってくるじゃないですかぁ。買うんなら、Type IIの方のブラックかな(←既にアブナイw)。
フォクトレンダー「APO-LANTHAR 50mm F3.5」の発売日が決定(デジカメWatch 2024年8月28日 15:10)
しかし、50mmレンズ何本持ってるんだよオレ。Ai AF Nikkor 50mm F1.4D、Ai Nikkor 50mm F1.2、NIKKOR-S・C Auto 50mm F1.4 (Ai改)、NIKKOR-S Auto 5cm F2の4本かな。APO-LANTHAR 50mm F3.5 は、F3.5で開放F値が被らないからセーフ(←かなりアブナイw)。
冒頭で、大口径レンズへの熱が冷め気味と書いたような気がしますが、実は本レンズを今回思い切り試用している間に、F1.2あたりの大口径50mm標準レンズを使いたくなってむずむずしてまいりました。
えっ?
写真は記事とは関係ない。
ミッドランドスクエア(豊田・毎日ビルディング)(名古屋市中村区):Nikon Z6、AF-S NIKKOR 20mm f/1.8G ED、F8 絞り優先AE、1/100秒、ISO-AUTO(ISO 100)、AWB(5280K)、マルチパターン測光、 オートエリアAF、手ぶれ補正ON(ノーマル)、高感度ノイズ低減:標準、自動ゆがみ補正、手持ち撮影、マウントアダプターFTZ、バヨネットフード HB-72、ニコンNCフィルター、RAW(NEF)ファイルをNX Studio 1.7.0で現像(露出補正-1.16EVのみ)したものをJPEGで書き出してリサイズ
名古屋駅前にある「ミッドランドスクエア MIDLAND SQUARE (豊田・毎日ビルディング)」。地上47階の建物なので、歩道の端からちょうど20mmレンズで入りきる感じになる。20mmレンズのためのビルだな(違)。
JPEG撮って出しの方ではやや明るく撮れていて空の色が気に入らないので、RAW(NEF)ファイルでマイナスに露出補正している。
【追記】そうそう、左上の方にゴミが写り込んでいる。帰宅するまで何回も電源をON・OFFしてゴミ取り機能(イメージセンサークリーニング)を作動させていたのだが、結局取れず、帰宅してからレンズを外してブロアで拭いたら取れた。白い大きな繊維のようなゴミだった。【追記ここまで】
ニコンZ6でCarl Zeiss Biogon T* 21mm F2.8を使うとブルーグレーの色被りが残るのでまだ名古屋には持って行ってなかったのだが、CornerFixで解決したので、そのうちBiogon T* 21mm F2.8で名古屋を撮ってみたい。
CornerFixでBiogon T* 21mm F2.8とニコンZ6での周辺色被りを解決 ― 2024年10月07日
【さらに追記】
Biogon T* 21mm F2.8はコンパクトで写りも非常によいのだが、絞りリングのないAF-S NIKKOR 20mm f/1.8G EDを使っているのは、Biogon T* 21mm F2.8はやっぱりピント合わせがし難いからだ。CONTAX G用のBiogon T* 21mm F2.8はピントリングがなく、マウントアダプターのリングでAF駆動用のカップリング軸を回してピントを合わせる。これがやっぱり咄嗟にピントを合わせにくい。21mmなんだから「ある程度絞って、目測でパチっ」というやり方も、Biogon T* 21mm F2.8には距離指標がない上に、鏡筒は突き当てでオーバーインフになるように作られているので、どこが無限遠でどこが3mなのか2mなのか分からない。そもそも鏡筒にピント関係で回転する部分がないから、鏡筒やマウントアダプターの構造上自分で距離目盛りを書き込むのも難しい。それでニコンZ6のフォーカスインジケーターをたよりにサクッと撮ったら、21mmなのにピント大外れということがあった。やっぱりちゃんと拡大表示でピントの山をみないといけない。描写は最高級なのに、使い勝手がアレという京セラレンズの極みなのだ。よいレンズというのは、ピントをちゃんと合わせないといけないということで、また赤城耕一氏の記事に戻る。
また、スナップするからある程度絞って、目測でパチっていう従来のレンジファインダー的スナップ撮影も試してみたのですが、撮影画像をみると、合ってないんですよねピントが。まぢで。筆者半世紀の目測経験がまったく通用しませんでした。被写界深度というのは“ピントが合ったようにみえる”だけという光学理論をつきつけられることになります。
【さらに追記ここまで】
コメント
_ タロウカジャ ― 2024年11月20日 10時32分21秒
_ Haniwa ― 2024年11月20日 17時05分08秒
>APO-LANTHAR 50mm F3.5 Limitedをお買い求めて撮影された感想などをお待ちしております。
APO-LANTHAR 50mm F3.5やAPO-LANTHAR 50mm F3.5 Limitedは、VMマウントのみなので迷わなくてよいですね。妙にニコンZマウント用があるとどっちにするか悩みます。
VMマウントの方が汎用性があるけれども、Zマウントに最適化した方がシャープなんじゃないかとか迷っているうちに販売終了とか(泣)。
ただ、Z6とAi Nikkor 35mm F2Sですと、(フィルムの時には目立たなかった)絞り開放での滲みがありますので、50mmではなく35mmのAPO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical II(2024年12月発売予定)の方が実は気になります。
ttps://www.cosina.co.jp/voigtlander/z-mount/apo-lanthar-35mm-f2-aspherical-ii/
そうなりますと、VMマウントの
ttps://www.cosina.co.jp/voigtlander/vm-mount/apo-lanthar-35mm-f2-aspherical/
とどっちが問題が(笑)。
などという私もエンゲル係数が徐々に上昇中です(泣)。
>小生の懐は給湯器を買ったので秋風が吹いており風邪をひきそうです。
それは大きな出費でしたね。給湯器のバックオーダー問題は解消してきましたでしょうか。
うちの給湯器ももう延長保証もできないぐらい使っていていつ壊れるのか心配な状況です(泣)。
>レンズ沼は底なしで怖くて面白い世界です。
描写や値段の問題もありますが、使い勝手などの要素もあってなかなか深いですよね。
_ ノーネームしたん ― 2024年11月28日 13時56分29秒
>F1.2あたりの大口径50mm標準レンズを使いたくなってむずむずしてまいりました。
>えっ?
常人とは基準が違うのでしょうね、
ストレートのウイスキーを飲みながら最近あまり酒を飲んでないとか言う状態です、
赤城神を拝みましょう。
>フォーカスインジケーターをたよりにサクッと撮ったら、21mmなのにピント大外れということがあった。
外れる(外れやすい)パターンとかあるんでしょうかね?、
色とか光の当たり具合とか…。
_ Haniwa ― 2024年11月29日 17時07分34秒
コメントありがとうございます。
>>かつては高価な超高級大口径レンズを購入することが我が人生の最大目標となっていました。
>>F1.2あたりの大口径50mm標準レンズを使いたくなってむずむずしてまいりました。
>
>>えっ?
>
>常人とは基準が違うのでしょうね、
>ストレートのウイスキーを飲みながら最近あまり酒を飲んでないとか言う状態です、
>赤城神を拝みましょう。
まあ、このF3.5レンズの切れ味をみてF1.2の切れ味を思い出されたのでしょうね。
ピントが合っているところとそうでないところの境目はそのレンズの個性が出るところですからね。
ニコンのザ・ワークス Vol.53 AF-S NIKKOR 58mm f/1.4Gで佐藤治夫さんが、
「画面周辺まで「点光源が点に写り」ます。それだけでなく、画面の端に写っているものも、引きつれたり変形したりしません。木の枝が本物の木の枝に見え、車のボンネットやバックミラーも本物の車の一部に見えて、ミニカーが置いてあるような画にはならない。そういう気持ち良い描写をします。しかも、絞りをf/2.8 やf/4、f/5.6に絞った時だけでなく、f/1.4 の開放からそういう画が撮れる。これはぜひ体感していただきたいと思います。」と仰っているのも関係しているのかもなどと思っています。
ttps://haniwa.asablo.jp/blog/2013/10/21/7017975
AF-S NIKKOR 58mm f/1.4Gも買ってみなきゃいかんですなぁ……。絞り環ないけど。
>>フォーカスインジケーターをたよりにサクッと撮ったら、21mmなのにピント大外れということがあった。
>
>外れる(外れやすい)パターンとかあるんでしょうかね?、
>色とか光の当たり具合とか…。
これはBiogon T* 21mm F2.8で夕方などのコントラストが低くなっているときに、F8などに絞ってフォーカスインジケーターだけで合焦確認すると全然合ってなかったとかありました。
そもそもF5.6よりも絞ると被写界深度が深くなるのでピントが合う範囲が広くなって適当に合わせても合うような気がします。しかし、気がするだけであって実際にはピントの合うところは一点でそこから「合ってるような気がする」部分が広がっているだけです。F8まで絞ってしまうと、本当に合っているところから相当離れた「合っているような気がするかもしれない」部分までフォーカスインジケーターが「合ってるよ(キリッ」と言ってしまうのです(だからFTZにCPUレンズを付けて絞ってもF5.6よりも絞り込まれず、撮影時に設定値に絞り込まれます)。それが21mmレンズのような超広角レンズだと顕著に起こるんだと思います。特にCONTAX G用のBiogonは距離指標もないですから、EVFの拡大表示だけが真実を伝えるのです(泣)。EVFの拡大表示を唯一神として崇めるのです(泣)。そういう意味でも、ニコンは拡大表示後にシャッター半押しで拡大表示解除をZ6などの過去のZボディにファームアップするのです。いままでのニコンの対応からするとZ9とZ8ぐらいしかやらないように思いますが(泣)。
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小生の懐は給湯器を買ったので秋風が吹いており風邪をひきそうです。
レンズ沼は底なしで怖くて面白い世界です。