Nikon Z6作例1(CONTAX G Biogon T* 21mm F2.8)2021年11月13日 00時00分00秒

アキバ・トリム(東京・秋葉原):Nikon Z6、Carl Zeiss Biogon T* 21mm F2.8(CONTAX G用)、F5.6、1/250秒、ISO-AUTO(ISO 100)、AWB、ピクチャーコントロール:AUTO、マルチパターン測光、 手ぶれ補正ON、高感度ノイズ低減:標準、手持ち撮影、NX studio 1.1.0でRAWから現像(露出マイナス補正+アクティブDライティング強め)、K&F Concept KF-CGZ(コンタックスGマウントレンズ → ニコンZマウント変換)、シグマ光機球面平凸レンズ / SLB-50-1500PM(可視光域マルチコーティング)

まだお返事の途中で更新すまんです。少しずつお返事して参ります。

Nikon Z6の作例第一弾だ。いきなり難しい超広角対称型レンズの作例だ。

アキバ・トリム(東京・秋葉原):Nikon Z6、Carl Zeiss Biogon T* 21mm F2.8(CONTAX G用)、F5.6、1/250秒、ISO-AUTO(ISO 100)、AWB、ピクチャーコントロール:AUTO、マルチパターン測光、 手ぶれ補正ON、高感度ノイズ低減:標準、手持ち撮影、NX studio 1.1.0でRAWから現像(露出マイナス補正+アクティブDライティング強め)、K&F Concept KF-CGZ(コンタックスGマウントレンズ → ニコンZマウント変換)シグマ光機球面平凸レンズ / SLB-50-1500PM(可視光域マルチコーティング)

カメラ設定のままで撮ったら、右奥のビルが露出オーバーになったので、RAWファイルをマイナスに補正して、アクティブDライティングで手前の暗部を持ち上げた。ネガフィルムっぽい写りにできたかも。

いきなり難しいレンズというのは、デジタルカメラではフィルム用に設計された対称型の広角レンズ、とりわけビオゴンタイプとの相性がよくない。ひとつは、撮像素子面に後ろ玉が近すぎて端っこの光が斜めに撮像素子に入るので色被りや像の流れを生じるということ。もうひとつは、撮像素子前にあるカバーガラスの厚みによって、像面湾曲が生じること。フィルムには直前にガラスが入ることはないので、フィルム用に設計したレンズだとうまく写らない。像面湾曲なので、下手すると端っこだけでなく中心部もピントが外れていたりする。あるいは中心部でピントを合わせると中間画角からピントが外れてしまう。
ニッコール千夜一夜物語 第七十七夜 NIKKOR-S 50mmF1.4に見るローパスフィルターと光学性能 ― 2021年04月03日参照。

その点、ライカM型のデジタルはカバーガラスが薄くなっていて、かつ周辺の撮像素子のマイクロレンズも斜めにしたりして、ビオゴンのようなレンズに対応しようとしている。

ビオゴンと相性が悪いのはSONYαだ。これは撮像素子直前のカバーガラスが厚い。

この点、ニコンZはライカほどではないが、ソニーよりもカバーガラスが薄いので像面湾曲がそこそこに抑えられているらしい。実際にニコンZ6にCarl Zeiss Biogon T* 28mm F2.8(CONTAX G用)を装着して撮影すると色被りがほとんどなく四隅の流れで済む。

ところがさすがのニコンZでもCarl Zeiss Biogon T* 21mm F2.8(CONTAX G用)の方は四隅よりも少し広い範囲で像が流れてしまう。21mmでも色被りはないが四隅が陰っぽい描写になることがある。

それで調べると、レンズの前に凸レンズをつけて、カバーガラスの厚みによる像面湾曲を打ち消すとソニーαでもビオゴンがきれいに写るらしい。ならば、ニコンZならもっと結果がよくなるかもと、先人の後に続いた。

具体的には、シグマ光機球面平凸レンズ / SLB-50-1500PMを凸面をBiogon T* 21mm F2.8の前玉に向かい合わせる形で装着した。
G Biogon T* 21mmF2.8周辺像の流れを光学補正する(metalmickey's camera)参照。

像面湾曲の説明はRangefinder wide angle lenses on A7 cameras: problems and solutionsが詳しい。

α7のような色被りアンド流れでもよくなるので、それよりもビオゴンが使えるニコンZだと、フィルム時代に設計のBiogon T* 21mm F2.8の実力が出せるように思う。

このシグマ光機球面平凸レンズ / SLB-50-1500PMはまた改めて紹介したい。

しかし、ぶっちゃけた話、昼間ならRicoh GRにワイコンGW-3を付けたものとあんまり写りは変わらない(泣)。まあNikon Z6は手ぶれ補正もあるし高感度が全然違うからね。

なお、CONTAX G用Biogon T* 21mm F2.8の前にシグマ光機球面平凸レンズ / SLB-50-1500PMを付けると、色収差も補正されているような気がする。 CONTAX G用Biogon T* 21mm F2.8をデジタルカメラで使うと像面湾曲だけでなく色収差も若干出ているような感じだったからだ。なお、球面平凸レンズを付けると画角は元の画角よりも若干広く写るように思う。

【関連追記】
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【関連追記:2021年11月14日】
CONTAX G用 Biogon T* 21mm F2.8の公式情報が京セラサイトにはもうないようなので、ドイツのCarl Ziessのサイトのデータシートにリンクを張っておく。
Biogon T* 2.8/21 CONTAX G mount Datasheet(PDF,zeiss.com)
Photography Historical Products (zeiss.com)

【関連追記:2022年1月22日】
Nikon Z6作例1(CONTAX G Biogon T* 21mm F2.8) ― 2021年11月13日
Nikon Z6作例4(CONTAX G Biogon T* 21mm F2.8) ― 2021年11月24日
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Nikon Z6作例7(AI Nikkor 20mm f/2.8S) ― 2022年01月19日
Ricoh GR 21mm相当の作例 ― 2022年01月22日

【関連追記:2024年10月7日】
CornerFixでBiogon T* 21mm F2.8とニコンZ6での周辺色被りを解決 ― 2024年10月07日

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