AI Nikkor 45mm F2.8P(ニッコール千夜一夜物語第七十八夜)2021年06月29日 00時00分00秒

【写真上】AI Nikkor 45mm F2.8P(シルバー):Nikon D300S、Ai Micro-Nikkor 55mm f/2.8S(Ai Micro-Nikkor 55mm F2.8S)(35mm判換算82.5mm相当)、F8、1/125秒、ISO-AUTO(720)、WB晴天、ピクチャーコントロール:ポートレート、マルチパターン測光、マニュアルフォーカス 、高感度ノイズ低減:標準、手持ち撮影

ニッコール千夜一夜物語で第七十八夜 AI Nikkor 45mm F2.8Pが公開された。

AI Nikkor 45mm F2.8Pは、記事にもあるように2001年にNikon FM3Aと同時に発売されて、FM3Aのシルバーに合うようなちょっと明るいシルバーであった。

私は当時パンケーキレンズを持っていなかったので欲しいなと思いつつも、記事中にあるようにちょっと価格が高めなので躊躇していた。

Nikon FM3Aとともに2001年に誕生したこのレンズだが、当時のデジタルカメラの急激な台頭で、FM3Aの生産終了と共に姿を消してしまった。交換レンズとしては比較的短命なレンズであった。本体、専用フィルター、専用フードとポーチのセットでおよそ5万円と比較的高価だったことも短命に終わった原因の一つかもしれない。設計者としては残念である。

「こんなのに5万円も出すなら他に先に買うべきレンズがあるだろ」と心の中で誰かが言うのである(笑)。

しかし、2005年8月にAI Nikkor 45mm F2.8Pの販売終了がアナウンスされる前後から気になってはいたのだが、結局2005年12月にフジヤカメラでかなり安く新品の在庫を買ってしまった。「この値段なら買ってもいいだろ」と心の中で言い訳した(笑)。

シルバーかブラックかかなり迷ったが、シルバーのNikon Fマウントレンズは珍しいのでシルバーにした。中古価格では実用性と個体数からブラックの方がちょっと高めだが。

AI Nikkor 45mm F2.8Pは、レンズの枚数が少なくてヌケがすごくよいのと、写った結果が非常にシャープに見えるのが特徴だと思っている。解像度も高めなのだろうが、どこがどうなのか分からないが写った結果は非常にシャープだ。エッジが立っているのかもしれない。【さらにさらに追記】エッジが立っているというよりも、単にコントラストが高いのかもしれない。【さらにさらに追記ここまで】

あと、ニッコール千夜一夜物語の記事で触れられていないのが残念なのだが、AI Nikkor 45mm F2.8Pはテッサー型ながら焦点移動が被写界深度内に収まっているのが特徴だ。要するに絞り開放でピント合わせして絞り込んでもピンボケして写ることはない。当たり前に思うかもしれないが、テッサー型は焦点移動が大きく、本家Carl ZeissのYashica CONTAX用のTessar T* 45mm F2.8は焦点移動が大きく、開放以外の絞り値の場合はピントを合わせた後にちょっとピントリングを動かすコツが必要と言われていた。それがこのAI Nikkor 45mm F2.8Pでは全く焦点移動を気にすることなく開放絞りでピント合わせできるのである。

すごく自慢できることなのに、ニッコール千夜一夜物語で執筆者で設計者でもある大下孝一氏が言及していないのはちょっと残念。そういえば最近のニッコール千夜一夜物語ってなんか内容があっさりしていないか。これでもかというぐらいにマニアックにニッコールレンズの功徳を解いてほしいんだけどなぁ。

【写真下】AI Nikkor 45mm F2.8P(シルバー)(底キャップは一般用のLF-1):Nikon D300S、Ai Micro-Nikkor 55mm f/2.8S(Ai Micro-Nikkor 55mm F2.8S)(35mm判換算82.5mm相当)、F2.8、1/160秒、ISO-AUTO(200)、WB晴天、ピクチャーコントロール:ポートレート、マルチパターン測光、マニュアルフォーカス 、高感度ノイズ低減:標準、手持ち撮影

ということで、中古価格も落ち着いたAI Nikkor 45mm F2.8Pはお勧めだ。中古だとなぜか専用フロントキャップ・リアキャップ​無しというのが多い。私はなくなさいように普通の黒のLF-1とスプリング式の古いニコンのレンズキャップに交換して使っている(貧乏性)。

【さらに追記】

今回はZ 6に組み合わせて使ってみたが、気分的にはやはりFM/FE系のフィルムカメラやシルバーのDfなど、小型の一眼レフに装着して軽快に使ってほしいレンズである。

の部分は、ニコン、クラシカルデザインのAPS-Cミラーレス「Z fc」。ズームキット15万円/単焦点キット16万円(デジカメWatch 2021年6月29日 13:09)に繋がっているんでしょうな。Z fcにAI Nikkor 45mm F2.8P似合いまっせ、と。【さらに追記ここまで】

【関連追記】
Ai Nikkor 45mmF2.8P、ブラックかシルバーかそれが問題だ(笑) ― 2005年08月02日
再びAi Nikkor 45mmF2.8P ― 2005年08月29日
Ai Nikkor 45mm F2.8P入手 ― 2005年12月22日
Ai Nikkor 45mm F2.8P用フード、フィルター入手 ― 2006年01月10日
ニッコール千夜一夜物語第三十九夜 Ai AF Zoom-Nikkor 35-70mmF2.8S ― 2009年05月27日
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【写真上】AI Nikkor 45mm F2.8P(シルバー):Nikon D300S、Ai Micro-Nikkor 55mm f/2.8S(Ai Micro-Nikkor 55mm F2.8S)(35mm判換算82.5mm相当)、F8、1/125秒、ISO-AUTO(720)、WB晴天、ピクチャーコントロール:ポートレート、マルチパターン測光、マニュアルフォーカス 、高感度ノイズ低減:標準、手持ち撮影

【写真下】AI Nikkor 45mm F2.8P(シルバー)(底キャップは一般用のLF-1):Nikon D300S、Ai Micro-Nikkor 55mm f/2.8S(Ai Micro-Nikkor 55mm F2.8S)(35mm判換算82.5mm相当)、F2.8、1/160秒、ISO-AUTO(200)、WB晴天、ピクチャーコントロール:ポートレート、マルチパターン測光、マニュアルフォーカス 、高感度ノイズ低減:標準、手持ち撮影

グレーの専用底キャップも一緒に撮ればよかったのだが、グレーの専用底キャップはAI Nikkor 45mm F2.8Pの箱に入れてしまってあるので出してくるのが面倒なのですまん。色はテレコン用のボディキャップと似たグレーである。仕様はLF-1と同じ。【追記】第七十八夜 AI Nikkor 45mm F2.8Pの記事のトップ写真や図2でも底キャップは一般用の黒のLF-1だな。これはAI Nikkor 45mm F2.8Pの箱を出してきてグレーの専用底キャップの写真をアップしなければなるまい…。【追記ここまで】。

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