ミラーレスカメラ・テクノロジー(デジカメWatch:豊田堅二氏 ) ― 2020年03月13日 00時00分00秒
デジカメWatchに豊田堅二氏執筆のミラーレスカメラ・テクノロジーという記事が2019年1月9日から2020年3月3日まで1年以上にわたって全部で7回連載されていた。いまはデジカメWatchのトップページからは探しにくくなっているので、自分の備忘録としても記録しておきたい。
ミラーレスカメラ・テクノロジープロローグ:既視感 2019年1月9日
ミラーレスカメラ・テクノロジー(その1)EVFと一眼レフファインダー 2019年2月5日
ミラーレスカメラ・テクノロジー(その2)ミラーレスカメラのシャッター 2019年3月26日
ミラーレスカメラ・テクノロジー(その3)ミラーレスカメラのオートフォーカス 2019年5月29日
ミラーレスカメラ・テクノロジー(その4)ミラーレスカメラの手ブレ補正 2019年9月9日
ミラーレスカメラ・テクノロジー(その5)ミラーレスカメラのレンズマウント 2019年12月11日
ミラーレスカメラ・テクノロジー(最終回)まとめ。一眼レフは消えるのか? 2020年3月3日
特に最終回のミラーレスカメラ・テクノロジー(最終回)まとめ。一眼レフは消えるのか? 2020年3月3日について取り上げたい。
このように、ミラーレスカメラには、まだまだ解決すべき課題が残っている。と、いうことは、ミラーレスカメラがまだまだ進歩するということだ。一方で一眼レフカメラはどうだろう?よくよく考えてみると、ミラーレスカメラが一眼レフカメラよりも格段に優れていて、一眼レフがどうしても追いつけないというような要素はあまりない。
背面のモニターによるローアングルやハイアングルの撮影は、ライブビューモードにすればよいわけで、現代の一眼レフカメラはいつでもミラーレスカメラに化けることができるのだ。ミラーレスの方が小型化に有利と言われるが、一眼レフでもキヤノンやニコンのエントリークラスの機種はけっこうコンパクトにできている。むしろ最近のフルサイズミラーレス機をみていると、レンズがどんどん大型化して、せっかくの利点を生かしていないような感がある。ショートフランジバックのレンズマウントにしても、オールドレンズをマウントアダプターで使う、いわゆる「レンズグルメ」のユーザーは喜ぶが、一般ユーザーにとってはそれほど大きな要素ではない。
このように考えてみると、意外と一眼レフカメラはのちのちまで生き残るような気がする。レンズ交換式カメラの主役はミラーレスカメラになるにしても、一眼レフカメラも技術が成熟した、電池のもちの良い万能カメラとして一定の市場を形成していくのではないだろうか? 先に述べた機械式時計のようなものとはちょっと違う、もう少し積極的で実用的な存在となる。少なくともVTRのように人々の記憶からも消え去ってしまうようなものにはならない。いや、なってほしくないのだ。
「背面のモニターによるローアングルやハイアングルの撮影は、ライブビューモードにすればよいわけで、現代の一眼レフカメラはいつでもミラーレスカメラに化けることができるのだ。」と豊田氏の記事にはあるが、デジタル一眼レフのミラーアップ(ライブニュー)によるミラーレス化については、ライブビュー時のオートフォーカスがいまいちだった。
しかし、ニコンD780で「ニコンのデジタル一眼レフカメラとして初めて像面位相差AFを採用し、ライブビュー撮影時のAF性能が飛躍的に進化」した。やっとミラーおろせば一眼レフ、ミラー上げればミラーレスのいいとこどりのカメラが出てきたのだ。
このハイブリッドはライブビュー撮影時に便利なだけでなく、一眼レフで動画を撮る時にもオートフォーカスが素早くなって実用性が増すだろう。
機構が複雑な分、こういうハイブリッドカメラは価格的にも不利だろうが、ミラーレスカメラしか作れないメーカーと、一眼レフもミラーレスも作れるメーカーの違いが出てくるのではないかと思う。そういう意味でもニコンには期待したい。
ただ、ニコンには私が言う「嫌がらせ仕様」があって、様々な機能制限をいつも載せてくるのでそれが気がかりだ(幸いにもD780にはあまりないようだが)。だからキヤノンもソニーもペンタックスもハイブリッドカメラを作ってほしい。そうすれば万能カメラとしての一眼レフのよい競争になるのではないか。各社に期待したい。
カワヅザクラ(君津市森林体験交流センター入口):Huawei P20 lite(ANE-LX2J)、3.81mm(35mm版26mm相当)、F2.2開放、1/367.4秒、ISO50、プログラムAE、AWB
たぶんカワヅザクラ(河津桜)だと思うのだが、久留里から月崎の方に行く千葉県道32号線の君津市森林体験交流センター入口(久留里城裏手)のところできれいに咲いていたのでUターンして撮影した。
コメント
_ ノラ猫軍将軍山本ミケ六 ― 2020年03月13日 15時26分03秒
_ タロウカジャ ― 2020年03月13日 18時12分40秒
Fマウントに比べて50mmF1.8、35mmF1.8交換レンズが随分高額になっていますが、おそらくはFマウントでは出来ない描写力を持っているのでしょう。
マウント公開をしていないで、選択肢が少ないうえに高価なレンズが多いですがZ14-30mmF4と言ったレンズが発売されています。
あのレンズが使いたいのでZシリーズのカメラを買うといったところです。
発売から3年経過するまでもう少しシステムを見ていきたいと思います。
なにしろニコン1シリーズで痛い目に会っていますので、現行のFマウントのカメラで撮影を続けます。Fマウントに余り不満もありませんしね。
_ めがねのパイロット ― 2020年03月14日 15時40分34秒
>ショートフランジバックのレンズマウントにしても、オールドレンズをマウントアダプターで使う、いわゆる「レンズグルメ」のユーザーは喜ぶが、一般ユーザーにとってはそれほど大きな要素ではない。
とありますが、さてどうでしょうね。
どこまでレンズの性能を求めるかによりますが、ショートフランジバックにマウント大口径の方がレンズの設計自由度は上がりますから、この指摘はやや言い切りすぎな気がします。
ただ、現状の描写で不満を持つユーザーは少ないと思うので、そんなものでもいいのかと。
描写に関して、AF-S 50mm F1.4GよりもZ 50/1.8Sの方が断然いいですね。
同じ絞りで周辺まで解像の切れの良さはZマウントの圧勝です。
値段設定は別問題ですが・・・
欲を言って叶うなら、Zマウント径の一眼レフでFマウントのちょい短いフランジバックを付けて。
Zレンズは後ろに出っ張らせてボックス内に鏡筒の一部挿入する形で「いいとこ取り」なのがあるといいのかも。
Fマウントはアダプターでなんとかする。
_ Haniwa ― 2020年03月14日 17時21分13秒
>しょうがなくそういう仕様ならまだいいのでしょうが…、
>かえって面倒でしょうよ……というわざわざ仕様、
>諦めて某S社にしようという誘導仕様ですよ…。
S社にはS社の欠点があるんでしょうが、制限ない方がいいに決まってますからね。
同じニコンの純正レンズなのにニコンボディではまともに使えないレンズがなぜか他社では使えるってどう考えてもおかしいと思いますよ。
■ タロウカジャ様
>ニコンZマウントは、マウント口径とフランジバックがポイントだと思います。
>Fマウントに比べて50mmF1.8、35mmF1.8交換レンズが随分高額になっていますが、おそらくはFマウントでは出来ない描写力を持っているのでしょう。
レンジファインダーから一眼レフが主流になった時にフランジバックの見解から苦労したのが標準レンズ以下の焦点距離のレンズでしたから、おそらくそうなんでしょうね。初期のイチガンレフ用標準レンズが58mmとか55mmだったのもそのせいでしたから。設計や硝材の工夫で乗り切ったことになっていますが、やっぱり無理があるんでしょうね。
>マウント公開をしていないで、選択肢が少ないうえに高価なレンズが多いですがZ14-30mmF4と言ったレンズが発売されています。
>あのレンズが使いたいのでZシリーズのカメラを買うといったところです。
広角レンズによいものがありそうですね。
Nikon1も1 NIKKOR VR 6.7-13mm f/3.5-5.6の評判がよかったですし。
>発売から3年経過するまでもう少しシステムを見ていきたいと思います。
>なにしろニコン1シリーズで痛い目に会っていますので、現行のFマウントのカメラで撮影を続けます。Fマウントに余り不満もありませんしね。
FマウントレンズはZマウントでも使えますから様子見でいいと思います。
ニコンがミラーレスを主軸にするのかハイブリッドを主流にするのか、ニコン自身もD780の評判などで考えているところなんではないでしょうか。あえて得意分野を捨ててまで敵の得意分野に集中することのメリットデメリットをよくよく考える必要があると思います。
たしかにNikon 1は痛かったです。マウントをやめたのも痛かったですが、レンズの絞りがどんどん壊れるのがさらに痛かったです(泣)。ニコンしっかりしてくれ(泣)。
_ Haniwa ― 2020年03月14日 17時33分54秒
>どこまでレンズの性能を求めるかによりますが、ショートフランジバックにマウント大口径の方がレンズの設計自由度は上がりますから、この指摘はやや言い切りすぎな気がします。
>ただ、現状の描写で不満を持つユーザーは少ないと思うので、そんなものでもいいのかと。
私もそう思います。レンズ設計者はショートフランジバックに喜んでいると思います。ボディ設計者は泣いているかもしれませんが(笑)。
フランジバックは短くてもレンズ自体は長くてもいいのですから、フランジバックは長いよりも短い方がレンズ的にはいいに決まっていると思います。だからこそミラーレスカメラ用のレンズはフランジバックが短いのに長かったり大きかったりするものがあるんだと思います。逆のロングフランジバックだとレンズ設計上の制約が出ますから。
>描写に関して、AF-S 50mm F1.4GよりもZ 50/1.8Sの方が断然いいですね。
>同じ絞りで周辺まで解像の切れの良さはZマウントの圧勝です。
>値段設定は別問題ですが・・・
値段の問題はかなり大きいかもしれませんね。ただ、スマホがそこそこ使える画像になってきていますから、大きくて嵩張って重い単体カメラが「これだけの写りなのかよ」と思われないように、高画質化せざるを得ない面はあるとは思います。
> 欲を言って叶うなら、Zマウント径の一眼レフでFマウントのちょい短いフランジバックを付けて。
>Zレンズは後ろに出っ張らせてボックス内に鏡筒の一部挿入する形で「いいとこ取り」なのがあるといいのかも。
>Fマウントはアダプターでなんとかする。
私はフランジバックは短くできるのであれば短い方がよいと思っています。ただ、ボディがあまりに薄くなると、ほかの実装とかバッテリが小さくなる弊害が出るので無理に短くしなくてもよいとは思いますが。
Zマウントのフランジバックは16mm
ttps://search.nikon-image.com/faq/products/article?articleNo=000042235
ニコン1のフランジバックは17mmなので、
ttps://dc.watch.impress.co.jp/docs/review/lensmount/590713.html
一応ZマウントにCXレンズを付けるアダプターは実現可能なんですね。
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。
しょうがなくそういう仕様ならまだいいのでしょうが…、
かえって面倒でしょうよ……というわざわざ仕様、
諦めて某S社にしようという誘導仕様ですよ…。