FILM&IMAGE VOL.22(2010-2011 Winter)2011年01月04日 00時00分00秒

FILM&IMAGE VOL.22(2010-2011 Winter)

去年の暮れに届いていたのだが、新PORTRA 400の報告を優先させたので後回しになってしまった。富士フイルムの季刊誌「FILM&IMAGE」のVOL.22が届いた。

内容は以下の通り。

  • 特集/丹地敏明 「楽に 楽しく 撮る。」
  • 「大阪」百々俊二(とど しゅんじ)
  • FILMIST列伝18 齋藤康一さんとプロビア100F
  • モノクローム珠玉の名作選22「ゲバラを撮った男。ルネ・ブリ」
  • 吉野信:直伝 厳冬を生き抜く野生動物―その撮影の真髄を語る
  • 赤城耕一のフィルムカメラパラダイス第15回ローライ35S
  • チャレンジ!フォト広場 審査とコメント:ハービー山口
  • Q&A 点景って?
  • シャッターの向こう側「冬の情景」「煙が見たい」

「FILMIST列伝」ではプロビア100Fが取り上げられているが、齋藤康一氏はアスティア100Fも勧めている。

僕は人物写真が専門ですから、フィルムで撮る仕事の場合はもっぱらニュートラルな色調のプロビア100Fと400X。人気のあるベルビアは風景を撮る場合はいいのですが、人物の場合、特に男性を撮るときなどは少し色が派手になりすぎる感じがして使いません。プロビアの次に重宝するのがアスティア100F。これは抜けがよく、トーンも柔らかいため、人を撮るにはいいフィルムですね。

(「FILM&IMAGE VOL.22」 11ページ)

ブローニー(120、220)、シートタイプ(4x5、QL4x5、8x10)は残るとはいえ、135のアスティア100Fを製造終了にしてはいけなかったんだよぅ。
富士フイルム、ASTIA100F(135-36)とNEOPAN 1600 Super PRESTO(135-36)を製造販売終了 ― 2010年12月15日参照
私は人物にはアスティア100Fが最適だと思っている。風景でも街中だとアスティアの軟調な感じが陰の部分もちゃんと記録して目で見た感じに近いと思うんだよねぇ。同傾向のセンシアIIIは無くさないでくれよぅ。

「赤城耕一のフィルムカメラパラダイス」は名機ローライ35S。ローライ35シリーズはそのコンパクトさや登載レンズ(たとえば今回の記事ではTessar 40mm F3.5)の描写に惹かれるのだが、どうもこの焦点距離で目測でピントを合わせるのが難しそうで手を出せない。記事にもピント合わせについてのコツが書かれている。一眼レフやレンジファインダー機を一緒に持っていってそれで測距した数値をローライ35Sに移すというやり方だ。しかし、最近のデジタル一眼レフ用廉価レンズは距離環もないものがあるのでアレですな。コンパクトなDXフォーマットデジタル一眼レフとキットレンズやAF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gにフィルムカメラのローライ35Sという組み合わせは悪くないが、測距の助けにはならないかも。やっぱり距離指標を省略しちゃダメだろ。ローライ35Sの作例はプロビア100のこってりとしたものだ。

写真家・百々俊二氏の「大阪」は、8×10のモノクロで撮った作品だ。レンズは240mmがメインであとは120mmだそうだ。夜は絞りF22またはF32。露光時間は1~2分なので歩行者などは写らない。昼間でもぶらしたいときはF64まで絞り込むそうだ。大阪の古くからある街がモノクロとマッチしていいなぁ。こういう写真を撮ってみたいなぁ。

富士フイルムさん、今年も踏ん張ってフィルム供給を頼みますよ。

コメント

_ kgr ― 2011年01月04日 19時04分02秒

ご無沙汰しております。
明けまして おめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。

とうとうここまできたか…と巷で言われていますが、広諧調であってほしい小面積の135でアスティアを落とす一方、ベルビア系を全部残すってのがちょっと頂けませんね。
プロビアも悪くはありませんが、「これでもう少し軟調だったら…」と思うことが多いのも事実。
アスティアは少しぐらいアンダー気味に撮っても暗部が潰れにくく、そうすると色がしっかり乗ってきました。
よく言われていた色乗りが悪いフィルムでは決してなく、階調が広いからそう感じてしまうユーザーが多かったんでしょうね。残念…

_ 片戸郁也 ― 2011年01月04日 22時10分43秒

デジタル機の距離指標廃止はしゃーないかなぁと思ってます。もちろんあった方がいいに決まってますけどねぇ~。全廃というわけではなく高価なレンズには一応残ってますから……
その代わりに画像データの方にピント距離って記録できないんですかねぇ?と思い続けて幾年月(笑)

_ ノーネームしたん ― 2011年01月05日 00時12分51秒

>135のアスティア100Fを製造終了にしてはいけなかったんだよぅ。

返す返すも惜しいフィルムを亡くしましたなぁ・・。

>しかし、最近のデジタル一眼レフ用廉価レンズは距離環もないものがあるのでアレですな。

距離指標を無くしてどれ位コストダウンになるんでしょうね・・、距離指標を付けた所で中が荒い作りでレンズ毎に位置が違って距離指標が当てにならないとかで付けないとかなら嫌だなぁ・・。

>富士フイルムさん、今年も踏ん張ってフィルム供給を頼みますよ。

不安・・。

ここに書きますが
去年のクリスマスイブにマップカメラで中古D700が10万円で2台売られていたようですね。

とうとう後続機種登場の予兆でしょうか・・、嗚呼ファインダーがピントの山があてになるか・・不安・・。

>福袋は買ったことがないですねぇ。ニコンようかんが入っている福袋も某方面にあったようですが。

羊羹ばかり入っていてカメラが入ってない福袋とかがHaniwa氏に当たりです・・、スイ-ツ大好きカメラ腐女子向け福袋です、あと羊羹はジャイア○ト馬場氏が喜ぶ・・

>ノーパソ喫茶は一度も行かないうちに廃れてしまいましたし(笑)。

パソコン使うと怒って電磁波で焼かれます・・合掌。

_ Haniwa ― 2011年01月05日 10時02分05秒

■ kgr様
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

ベルビア系ってそんなに売れているんですかねぇ。どこかでアンケート採って欲しいですね。デジカメWatchじゃ無理ですね(笑)。

ベルビアシリーズっていまでも全種類製造しているんでしょうかねぇ。Super PRESTO 1600のようにこっそりと作るのをやめているのかもしれませんよ。在庫が無くなったときに次のロットを作るかどうか悩んでいる最中だったりして…。

アスティアって階調が豊富といいますかラチチュードの広いいいフィルムでしたねぇ。1段ぐらいオーバーで撮ってしまって失敗だと思っても現像するとハイエストライトが飛んでないんですね。逆にいうと1/3段で段階露光してもあんまり変わらなかったり(特にオーバー側)。初心者にも使いやすくてプロやマニアの要求にもきちんと応えるフィルムだと思いました。135のアスティアが無くなって残念です。代替品にセンシアが指定されなかったのもちょっとショックです。

■ 片戸郁也様
廉価ズームの距離指標は仕方ないような気もします。しかし、単焦点レンズには距離指標は欲しかったですね。

ニコンのDタイプGタイプレンズには距離エンコーダーが登載されていますから、画像に距離情報を埋め込んだり、カメラ側に距離を表示させることは可能ですよね。ただ、ニッコールレンズの距離エンコーダーがどこまでの精度で距離を把握しているのかは分からないですね。露出に必要な範囲でアバウトに無限遠、10m、5m、3m、2mみたいな把握の仕方かもしれません。焦点距離によって把握する距離のアバウトさも違う可能性がありますね。「2.51m」といった把握の仕方だとカメラ側に表示したりするでしょうから、いまだにそうなっていないということは、露出制御に必要な限りでのアバウトな把握かもしれません。あるいは当初はアバウトな把握で、途中からかなり正確な把握に変わっているけれどもまだその仕様は公開していない状態なのかもしれません。

■ ノーネームしたん様
135のアスティア亡き後は、センシアIIIの延命を祈るばかりです。延命地蔵に祈ってこようかなぁ…。お寺に「あのぅ、フィルムの延命もお願いして大丈夫でしょうか?」とか聞いたりして…。

>距離指標を無くしてどれ位コストダウンになるんでしょうね・・、距離指標を付けた所で中が荒い作りでレンズ毎に位置が違って距離指標が当てにならないとかで付けないとかなら嫌だなぁ・・。
廉価版のズームレンズだとその可能性がありますね。焦点距離によって距離が変わってしまうので鏡筒に目盛りを付けられない、とか。それってズームじゃなくてバリフォーカルなんじゃないかという指摘もありそうですが…。バリフォーカルじゃなくても、距離指標を付けると組み立てた後に距離をあわせる必要がありますが、距離指標がないと組み立てただけでOKとか…。

>>富士フイルムさん、今年も踏ん張ってフィルム供給を頼みますよ。
>不安・・。
私も不安です。やめる際のアナウンスの仕方に誠実さが感じられないです。尋ねる部門によって回答が異なるとか、製品一覧に製造終了の製品が断り無しに載っているとか。
ttp://fujifilm.jp/personal/film/reversal/index.html

D700の後継は今年中に出るんでしょうね。後継機が出てもD700の中古が10万円になるのはもっと後だとは思いますが。D700後継機のファインダーがどうなるのか、はD3シリーズのファインダーを見ればだいたい想像できます(泣)。

>羊羹ばかり入っていてカメラが入ってない福袋とかがHaniwa氏に当たりです・・、スイ-ツ大好きカメラ腐女子向け福袋です、あと羊羹はジャイア○ト馬場氏が喜ぶ・・
羊羹をたくさん食べて、距離指標のないレンズを作るメーカーに十六文キックです(泣)。

>>ノーパソ喫茶は一度も行かないうちに廃れてしまいましたし(笑)。
>パソコン使うと怒って電磁波で焼かれます・・合掌。
冥途喫茶では冥途に送られます(泣)。

_ おおた ― 2011年01月05日 14時02分13秒

今年もよろしくおねがいします!
アスティアは一時期夜景にも使ってました。人工光源が入ってくる、かなり高コントラストになりそうな環境でもネガほどではないですが、かなりいい粘りを見せてくれるんですよね。

しかし、FILM&IMAGE誌の、いかにも鍛錬と忍耐(と早起き)が必要そうなカバー写真と、「楽に楽しく撮る」というカバーコピーが、あまりに両極端でほほえましいですね。
次号は、ハイキーのぽわんとした花の写真で、「体を苛めぬいて体育会系に撮る」ってコピーがいいですね。

_ jpskenn ― 2011年01月05日 14時55分05秒

片戸郁也殿, Haniwa殿

当方所有のD80とD700にDタイプレンズ(GやPも)を組み合わせて撮影した写真のExifには、距離情報が入っております。

Mac と Windows 7では、OS標準の機能(ファイルのプロパティなど)で見ることが出来ました。
NikonのViewNX 2(Mac版)では、どうやって見ればいいのかわかりませんでした。(見られないのかも)

↓のWebサイトにいろいろ載っていました。
ttp://tomtia.plala.jp/DigitalCamera/DLens/

_ Haniwa ― 2011年01月05日 22時18分17秒

■ おおた様
こちらこそ今年もよろしくお願いします。

そうなんですよね。もっともネガに近いリバーサルという感じでしょうか。これはもしかして、「アスティア使いたかったら中判やってね(はぁと」という富士フイルムのメッセージでしょうか(笑)。

たしかに仰るように楽して撮れそうもない写真と大きな「楽に楽しく撮る」のコントラストがすごいですね。

>次号は、ハイキーのぽわんとした花の写真で、「体を苛めぬいて体育会系に撮る」ってコピーがいいですね。
いかにも花見の宴会で酔っぱらって適当に撮った風の写真に「体を苛めぬいて体育会系に撮る」でしょうね(笑)。

■ jpskenn様
情報ありがとうございます。

教えていただいたtomita様のサイトでプログラムをダウンロードしてイベントで借りたD50とD60で撮った画像に距離情報があるのを確認しました。
ttp://haniwa.asablo.jp/blog/2007/09/12/1793242
ttp://haniwa.asablo.jp/blog/2008/05/26/3543523
の写真です。

ttp://tomtia.plala.jp/DigitalCamera/DLens/download.asp?id=0030
Operaでは解凍済みのプログラムのみがダウンロードされてReadme.txtがなかったのでFirefoxでダウンロードしました。もしかしたらOperaはJavascript有効で、FirefoxはJavascript無効なのが影響しているかもしれませんが。

ただ、距離情報を取り出したものは、2.7mや3.3mという結果だったのですが、撮影したときはもう少し遠かったような記憶があります。このあたりの距離はステップが粗いのかもしれませんね。別に記事を立てて報告しようと思います。情報ありがとうございました。

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