Biogon T* 2.8/28 G用とZMの違い ― 2010年03月12日 00時00分00秒
京セラのCONTAX G1は色々な面でこなれていないので、名玉Biogon T* 28mm F2.8は別のボディで快適に使いたいという欲求が出てくる。ひとつの解としてCONTAX G2を買うというのがある。ただ、G2の中古を買う値段でKonica Hexar RFやBessa Rシリーズが中古で買えそうなので、ライカM(L)マウント方面の方の引力が強い(笑)。
G用のレンズをレンジファインダーライカマウント用に改造してくれるサードパーティのサービスがあるのだが、その値段でコシナのBiogon T* 2.8/28 ZMの中古が買えてしまう。ZMのレンズがG用のレンズとあまり変わらなければ、GはGとしておいておいて、別にZMを買った方がよさそうな気もする。ただ、ZMのBiogonは作例を見た限りではCONTAX G用のBiogonほどそそらないんだよねぇ。
そこで、両者のスペックや公表されているMTFなどを比べてみた。最初の画像(一番上)はドイツのCarl Zeissのサイトにあった京セラCONTAX G用のBiogon T* 2,8/28のデータシート(PDF)から歪曲収差の部分だけを切り取ったものである。本当に歪曲収差が少ないのが分かる。最大値で0.3%である(アサヒカメラ1995年1月号「ニューフェース診断室」による)。驚異的な歪曲収差の無さである。さすがはビオゴン。

他方下の方(上から二番目)の画像はコシナのサイトにあったBiogon T* 2.8/28 ZMの性能表の画像から歪曲収差の部分を切り抜いたものである。画像が小さくてよく見えないが、最大値が-1.0%ぐらいあるようだ。一眼レフ用の広角レンズに比べれば良い方だが、これはビオゴンを名乗っているにしては歪曲収差が大きすぎないか。そして現行品のMFニッコールの28mm、Ai Nikkor 28mm F2.8Sは歪曲収差が最大で-1.1%なのだ(アサヒカメラ1982年7月号「ニューフェース診断室」による)。歪曲収差を見る限り、明らかに京セラCONTAX G用のビオゴン28mmとコシナのビオゴン28mmは全然違う性質のレンズだということになる。勝手な推測だが、ZMの方はデジタルカメラで使うことを考えて光束がなるべくまっすぐに入るようにとか考慮したらこんなんになってしまったんだろう。それにしてもコシナの方は性能表が小さいなぁ。もっと自信をもって公表しようよ。
うーむ、どうりで某フジ○カメラでシルバーとブラックのBiogon T* 2.8/28 ZMがずっと売れ残っているはずだ(笑)。あのお店では人気のあるものはすぐになくなるのだ。たまたまその個体の程度がアレなのかもしれないが、白黒両方とも何日も残っているのは不思議だったのだ。
惚れ込んだCONTAX G用Biogon T* 28mm F2.8の代わりにZMを買うのはやめておこう。全然違うレンズだ。それにライカの深い沼の入口だし(笑)。
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