アサヒカメラ50mm特集「最新50mmレンズに迫る」 ― 2009年01月22日 00時00分00秒
アサヒカメラの2009年2月号は50mm特集だった。ひとつは「最新50mmレンズに迫る」で、もうひとつは「MFニッコール50ミリレンズの描写力」だ。そのうちの「最新50mmレンズに迫る」では、ニコンのレンズではAF-S NIKKOR 50mm F1.4GとAi AF Nikkor 50mm F1.4Dが取り上げられている。
そして写真家の赤城耕一氏が、ニコン映像カンパニー開発本部第二設計部第二設計課副主幹の小濱昭彦氏に、AF-S NIKKOR 50mm F1.4Gについてインタービューしている。
新50ミリF1.4開発者に聞く
「50ミリはニッコールの顔」―設計を変えたのはデジタル一眼レフの影響ですか?
それもあります。硝材やコートの変更、AF化などをしても、32年間基本は同じでした。今回超音波モーターを搭載しようということになり、新設計になりました。
―絞りリングがないのは残念でした。
苦渋の選択でしたが、メカが入ると、そのぶん光学設計の自由度が下がってしまいます。写りを優先しました。ただ、MFリングのトルク感などはこだわっています。
―レンズは増えましたね。
この一枚増が、かなり利いています。コマ収差などもかなり改善しています。MTFでも向上していますし、絞ったときの性能もよくなっています。非球面レンズを使えば無限遠の性能が向上しますが、近距離の性能が犠牲になりがちです。フローティング機構で改善できますが、ボケに悪影響が出ることがあります。今回は全体繰り出しでバランスをとりました。
―ナノクリスタルコートを採用しなかったのは?
もともとゴーストのでにくいレンズ設計にしましたし、今回使ったコーティングでもナノクリスタルコートの場合とあまり違いません。また、標準レンズなので、高価格にしたくなかったというのもあります。50ミリは会社の顔、しいてはニッコールの顔のレンズですからね、。実は私がニコンに入社したのは、50ミリのF1.4を設計したかったというのも理由の一つなんです。「けっして顔を汚してはいけない」と思いながら設計しました。
(アサヒカメラ2009年2月号99頁)
はじめにAF-S化ありき
絞りリングを無くすとその分光学設計の自由度が高まるというのだが、実際にこのAF-S NIKKOR 50mm F1.4Gで絞りリングの部分がそんなに光学系と干渉しているのだろうか。50mm F1.4Dの方は最大径が64.5mmなのに対して、50mm F1.4Gの方は73.5mmとなっていて9mmも径が太くなっている。これに絞りリングを付けるともっと太くなるというのだろうか。光学系の各レンズの直径はDタイプに比べてそんなに大きくなっていないようだから、この径が太くなった部分には何が入っているのだろう。光学設計の自由度というよりもAF-Sの超音波モーターとM/Aモードのための機構が入っているんじゃないのだろうか。前玉が奥まっているというか鏡筒が光学系よりもかなり長いのもそれと関係しているように思える(F1.4Dは長さ42.5mm、F1.4Gは長さ54mm)。光学設計を優先したら絞りリングを入れられなくなりました、というのとは違うように思う。最初からAF-S化が決まっていて、そのために鏡筒が大きくなるので絞りリングは優先順位が低かったのではないか。光学設計の自由度を絞りリングをなくした理由にするのはちょっと違うのではないか。はじめにAF-Sありき、だったのだと思う。絞りリングは「うまく付けられれば付ける」ぐらいの位置づけだったんじゃないか。
「ニッコールの顔」に絞りリングのないことの意味
また、「50ミリはニッコールの顔」だと言っているのだが、だからこそこのレンズに絞りリングのないことが不満なのだ。ニッコールの顔のレンズに絞りリングがないということは、ニコンは今後はもう絞りリングなんて無くしてしまえと言っているのだと私は解釈した。だからもうニコンの新製品は買う気がしなくなった。次のボディは非CPUレンズで露出計が作動するのだろうかAi連動は付いているのか、次のレンズは絞りリングはあるのだろうかなどと心配するのが嫌になったのだ。絞りリングのある中古レンズで楽しめば余計な心配はしなくて済む。
全部のレンズを併売するのか?
ニコンは今後単焦点レンズをAF-S化するたびに絞りリングをなくしてそのかわり現行のDタイプレンズを併売するのだろうか。なんとコストの掛かることか。いや、そうではないだろう。50mmは特別に併売したが、他の常用焦点距離のAF単焦点レンズをAF-S化したときには、従来のAFレンズは生産終了にするのが常識的な考え方だろう。
レンズにはレンズ単体で絞りを変えられる絞りリングが必要だ
なお、私がレンズには絞りリングが必要だと考える理由は、
ニコンは絞りリング無くすな!赤城耕一先生万歳! ― 2008年12月22日
AF-S NIKKOR 50mm F 1.4 Gに絞りリングがなかったので思うこと ― 2008年09月25日
を参照。
ニッコールレンズの絞りリングの件は書いていてもう嫌になってくるので、記事にするのはこれが最後だと思う。もうひとつの特集の「MFニッコール50ミリレンズの描写力」の方が楽しそうだ。
コメント
_ とおりすがり ― 2009年01月22日 12時56分50秒
_ ゴン太 ― 2009年01月22日 13時47分21秒
_ Haniwaσ)Д`)ぷに<3 ― 2009年01月22日 14時59分46秒
コメントありがとうございます。
たしかに絞りリングに相当する部分はどのレンズも太くすることができなかったと思います。ペンタ部がマウント側にせり出しているカメラも多いですから。ですから太いレンズは絞り相当の部分が終わったところから先が太くなっていたと思います。そこに絞りリングの機構以外の何かを入れたために絞りが入れられなくなることがあるというのは分かるのですが、それは絞りリングと違って、どうしてもそこにないといけないものなのか、工夫の余地があったのではないかと思ったのです。
「光学性能に目をつぶる方を選んで 絞りリングは残して欲しかった」とまで言う勇気はないのですが、ニコンの設計者が言うほど絞りリングをなくした分どれほどの光学性能の向上があるのかちょっと意地悪な質問をしてみたくなります。
おそらくあまりレンズが大きくならないという条件で、AF-S化が最優先、そのなかで最大の光学性能という設計なのだと思います。絞りリングは最初から優先順位が低かった、と。絞りリングを付けた上でAF-S化して最大の光学性能をという発想じゃなかったんだと思います。だから逆に言うと「絞りリング廃止ありき」のレンズだったんだと思います。
わたしもこのレンズが決定的にニコンが絞りリングに決別した現れと受け取って落胆し、もうニコンの新製品で思い悩むのはやめにすることにしました。もうちょっとしたら、ファインダーのよい廉価機も出るんじゃないかと言っているうちに、DXフォーマットはD300以外全部Ai連動しなくなってしまいました。AF-SでないとAFもできないボディがどんどん増えていきます。フィルム時代のように「古くても写りは同じ」じゃないですから、使えるレンズが多い古いボディでは最新の写りを得ることはできないのです。
ここが色々な意味でのニコンの分かれ目だと思います。
■ ゴン太様
>私は以前から50mmはMFを貫いています
わたしもAi AF Nikkor 50mm F1.4Dを買って一年もしないうちにピントリングがガクガクしたのでニコンのSCに持って行ったら「仕様の範囲内です。AFで使う分には問題ないです。」と言われて以降、できるだけMFレンズを買うようになりました。上の方を向いてMFで撮ると、ピントリングを動かしている途中でガクッと像が動くんです。厳密な構図なんてあったもんじゃないです。ああ、光学系が同じでCPU積んでるのにAFレンズの方が安かったり、同じ光学系なのにAFレンズととMFレンズとで外部の検査でMTFが違うのは理由があるんだな、と思いました。
しかし、だからといってAFレンズから絞りリングをなくしていいということにはならないと思います。Ai AF Nikkor 35mm F2Dが生産終了になって絞りリングのない後継レンズに置き換わったら、MF機で使える35mm F2の現行レンズはないことになってしまいます。50mm F1.4よりもさらにコンパクトなAF 35/2Dなんて、AF-S化してM/A機構搭載したら、それこそ絞りリングの余地がなさそうだしレンズも大きくなりそうです。そんなレンズでいいんでしょうかねぇ。
_ りー ― 2009年01月22日 15時13分37秒
本文では、つとめて冷静に書いたのだがコメントを読んで(好意的なコメントなのに)怒りが込み上げてくるという、お決まりのパターンですね!
まあ、絞りリングは最初から無くす方向で設計したんでしょう。
「なら、言い訳すんな」とHaniwaさまが言いたいのかもしれませんが、なあなあで言い訳するのは、いつもの手でしょう。
ニコンはもう昔のニコンじゃないのです。
MF機の素晴らしいファインダーや、程よい大きさで心地よくMFできる単焦点レンズは、今持っているものを大事にするか、中古で入手するしかないんです。古いものは古いものとして楽しむしかないんです。もうそういう文化は終わりなんですね。
_ りー ― 2009年01月22日 15時18分01秒
というのは言いすぎでした。もちろん、コシナなどがそういう文化を頑張って残そうとしているのは分かってます。でもニコンはそれをやめたということです。でも、数あるメーカーの中でも頑張った方だと思います。
_ Haniwa ― 2009年01月22日 15時38分03秒
さすがりー様お見通しですね。
言い訳するのもゼネラル後藤氏あたりならユーモアがあっていいんですが、この言い訳はよく読むと「光学設計の自由度が下がってしまいます。写りを優先しました」っていうところがちょっとカチンとくるんですね(笑)。もう、馬鹿でかい50mm F1.4レンズ作って、「光学性能を追求したらこんなん出ましたけど~(笑)」みたいなレンズで、大きくて仕方ないからF1.4Dも併売しますね(はぁと、とかだったら、もうニコンってば許しちゃう~ん(はぁとってなるんですけどねぇ(笑)。
それができないのは、小型の廉価機でAF-SでないとAFできない仕様にしてしまったからです。D40クラス用にそんな馬鹿でかいレンズはおかしいので、コンパクトなAF-S単焦点を作らないといけないのです。もう根本的にちぐはぐなんだと私は思っています。
たしかにもうかつてのニコンではないです。そして写真文化も変わってきているんでしょうね。変わるのは自由ですが、面白くなければ私はやめます。これだけははっきり言っておきます。いつまでもこんな消耗戦に消費者が付いてくると思ったら大間違い。私はつまらないものには1円もだしたくないです。ニコンがこれまで頑張ってきたのは偉いと思いますし感謝もしますが。
って、また長いレスでしゅまーん。(u_u*)
_ りー ― 2009年01月22日 15時54分47秒
でもお気持ちは良く分かっています。いっそ言い訳なんかしなきゃいいのにねえ。ニコンがちぐはぐだというのはその通りです。自分で自分の首を絞めているような気がします。馬鹿でかいレンズでいいのならシグマの50mmがあります。前に書きましたがこれは素晴らしいレンズですよ。
ニコンは古い機材のメンテや点検もやってくれるメーカーでした。今でもそうですが、そろそろ限界なのでしょう。いい機会なので書いてしまいますが、私はD3を買うときに銀座のニコンの某組織(笑)で買いましたが、代替品としてひとケタのカメラを提供する必要がありました。私はF2フォトミックAを泣く泣く提供しました。その時に「このカメラは、どうするんですか?」と聞いてみたところ、「昔は外国に売ったり、部品取りをしたりしたけど、今は全て廃棄処分です。古いカメラをいつまでも使われてもかなわん、というのが本音です」とキッパリと言われました。
まあこれは、仕事でカメラを使っている人向けの組織なのでそういう本音を聞かせてくれましたが、ニコン全体の考えとしては、もうF3あたりの80年代のカメラもいい加減、買い替えてくれってのが本音だと思います。もちろんこれはあくまで私が感じた事ですが。
だから楽しむなら、70年代以前の機械式カメラなんですってば!
_ Haniwa ― 2009年01月22日 16時21分56秒
以前ニコンオンラインショップ(当時)のショップマスターであったとよけんさんこと豊田堅二氏(今月のアサカメ特集も執筆されています)が、おもしろレンズ工房の宣伝をメールマガジンかショップのBBSでしていて、「ニコンのボディを持っていない人もこのレンズを使うために中古でF-601あたりを買って楽しむという手もありますよ」みたいなことを書いていました。当時もうF-601は生産終了品で、豊田氏はニコンの社員であったので、へぇー社員も正面切って中古ボディを買ってでもレンズを楽しめ、というんだなと思ったことがあります。
ボディよりもレンズの方が儲けが多いからレンズメーカーというのが以前からあったわけで、古いカメラしか持っていない人でも新しいレンズを次々と買ってくれればそれでカメラメーカーは儲かったはずです。だからこそサードパーティレンズを目の敵にしていたんですが(笑)。
それを古いカメラで新しいレンズを使えなくしてしまうと、新しいレンズ買わなくなってしまうじゃないですか。新しいボディが、ファインダーなど基本性能が以前と同じか向上しているのならまだしも、そうではないというのなら、この手のこだわりユーザーをわざわざ中古市場へ追いやっているんですね。
まあ、デジタルになってからカメラが違えばレンズが同じでも写りが違うので、ビジネスモデルが変わってきているんでしょうけど、じゃ、新しいカメラがかつてほどカメラ自体の魅力をその値段分出しているのかというと疑問です。これはカメラを愛でると言う部分だけじゃなくて、ファインダーなどの撮影に直結する部分においてもです。
>70年代以前の機械式カメラ
わたしは友人達がキヤノンAE-1のお下がりを使っている中、60年代のPentax SVで安物反射式露出計を使って撮っていたコンプレックスがあるので、機械式にこだわりがないというか、AEができないというコンプレックスがまだ残っているのです。だって友人達はピントだけ合わせてさっと撮っているのに、私は絞りとシャッタースピードダイヤルをファインダーから目を離してボディで確認してそれからようやくピントを合わせて撮っていたんです(笑)。毎回そうでしたから、機械式にこだわりはないのです。というかこどもの頃は嫌でした(笑)。80年代のカメラでもいいのです(笑)。
ああ、長文だ、しゅまーん(笑)。
_ MANA ― 2009年01月22日 21時10分32秒
http://haniwa.asablo.jp/blog/2007/03/07/1238901#c1245705
このインタビューでは、AF-S化はむやみに進めない旨が書かれているようにもとれますよね。
この辺は、すでに方向転換をしていると考えるべきなのでしょうかね。
_ ゴン太σ)Д`)ぷに ― 2009年01月22日 21時16分31秒
_ 高麗 ― 2009年01月22日 23時28分13秒
銀塩ユーザーの激減はニコンにさえ方向転換を迫るほどだと。
実際、FM3Aだって売れなかったんでしょう。MFニッコールの大半も。
買う人が少なすぎた、ニコンの予想よりも遥かに。
大学時代に写真のサークルにいた仲間も数年前にほとんどデジタルに移行。
フィルムに何のこだわりもなさそうで、現在は疎遠になりました。
(OBとしてサークルの写真展にはできる限る足を運んでいますが)
以下、脱線です。今のデジタルユーザーは自由だなと感じます。
ネットプリント店は低価格でも質を維持している店が幾店もあり、親切な説明に注文から到着まで手間要らず。印画紙も選べます。
アナログプリントに悩む自分がばかばかしく感じることもしばしば。
デジタルの可能性を追求するほうが建設的じゃないか、とも。
とはいえ、マネキンのような質感の肌のカットを平気でアップしているのを見ると、もとからあまり画質にこだわらない自分ですら、「やっぱりフィルムでいくしかない」と誓いを新たにします(笑
後は、ST801 や YASHICA ELECTRO 35CCN とか MAMIYA-6 のような名機はデジタル機にはないですから。超贅沢品だったというのも伊達じゃないなと。
当時は生まれていないので想像ですけど。
最後に。中判のポジは、最高です。
_ Haniwa@長文すまん ― 2009年01月23日 09時39分32秒
わたしもD40でボディ内AFモーターが廃止された時点でもう方向転換していると思います。D40の時点では、D40は「廉価ズームしか使わないだろうから」と考えていたのかもしれませんが、そのうちボディ内モーターのない機種が増えてきて、どうしてAF-Sの常用焦点域単焦点レンズがないのだという話になるのは見えていたと思います。
このころからニコンは前言を平気で反故にしていますよね。わたしはニコンがF3生産終了時にMD-4を売り続けると言った期間よりも前に生産終了にした時点でもうニコンは別の会社になっていたんだと思います。まあちょっとぐらいMD-4の終了が早くてもなんら実害はないと思うのですが、責任ある立場の人が雑誌で公言していたことをあとでひっくりかえしたのは記憶に残っています。
■ ゴン太様
ありがとうございます。このスパム、必ず新着記事にポストされるんですよねぇ。
このコメント欄も長くなって携帯から読めなくなってしまったらごめんなさい。
■ 高麗様
MFニッコールの整理とFM3Aの生産終了は、売れなかったからではなく直接のきっかけはRoHS指令だと聞いています。ニコンの公式の発表はありませんが。レンズは、たぶん鉛の含有が問題で、エコガラスに変えるには設計変更が必要でそのコストと売れ行きを考えるとディスコンにせざるを得なかったんだと想像しています。一部の存続レンズにもしかしたら硝材の変更があるのかもしれません。存続レンズにシリアルナンバーが変わったものがありますので。あんまり売れなくても設計を変更しなければ細く長く売り続けられるのがシンプルな構造のMFレンズだと思います。ツァイスがZFに乗りだしたのも今からエコガラスで設計しておけば細く長くニッチな市場でいけると読んだのだと思います。そういう意味で電子チップ搭載のZEはどうなのかなぁと思いますが(笑)。
FM3Aは、レンズと違ってどこがRoHS指令に引っかかったのか見当が付きません。ペンタプリズムなのか鉛入り半田なのかそれ以外のどこかなのか…。
また、フィルムも2年ぐらい前よりもかなり復調しています。表現の手段としてデジタルに可能性があるのはわたしも認めます。だから写真部だった人たちが先端を追い続けてフィルムを見向きもしなくなることもあると思います。ただ、10代後半から20代のフィルムユーザーが増えてきていると思います。実際大きなデジタル一眼レフを持っている人って年配の人が多いじゃないですか(笑)。
それと、フィルム需要の衰退と、絞りリングは直接関係ないです。デジタル一眼レフでも絞りリング無いレンズは困ります。デジタルでは接写リング(中間リング)やベローズを使ったりリバースリングを使わないというのなら話は別ですが、そんなことはないです。
誰がなんと言ってもレンズには絞りリングが必要です(笑)。
フィルムからのアナログプリントには、色の深みや階調が多く含まれていて、こだわる理由があると思います。デジタルでもたぶん実現可能なんだと思いますが、今現在何も注文付けないでデジタルプリントを頼むとかなりの確率でそうではないプリントが返ってきます。そこらへんをなんとかして欲しいですねぇ。
フィルム時代の名機に相当するようなカメラがデジタルではあんまりないというか、たとえ高性能であっても長期にわたって名機と呼ばれ使い続けられるのか、その辺がフィルムカメラとの違いなんでしょうね。
フィルムはそう簡単にはなくならないと思いますよ。
_ しがない写真屋 ― 2009年01月23日 09時55分06秒
実際、二十歳前後の方がフィルムを買いにこられると
目の前にフィルムが並んでいるのに
「フィルム何処にありますか?」と聞いてきます
PS
エクター100の当店入荷は、2月になりそうです
売価は550円~600円の間になりそうですよ
_ Haniwa ― 2009年01月23日 10時30分32秒
いつも情報ありがとうございます。
撮影前のフィルムがどんなパッケージで売られているか見たことがないんでしょうね。パーフォレーションのついた帯状のフィルムが頭に浮かんでいたりして(笑)。でもそういう人がフィルムを買いに来るというのは心強いですね。実際に大学生ぐらいのカップルが50mmレンズの付いた古いカメラを持ってデートしているのはよく見かけます。いま、フィルムカメラは初期投資が少なくて若い人にはいいんだと思います。どんどん使って青春を記録してくれ(笑)。
エクターの情報ありがとうございます。発売日とされた日には店頭に並んでなかったみたいですね。早急に手に入れて撮ってみたいと思います。ああPRO400Hもまだ使ってなかった…。
_ Wakashi ― 2009年01月23日 17時20分22秒
金属メッキという技術が環境負荷から用いることが出来なくなってきていたことをどこかで聞かされたような気がします。かつてのカメラボディで当たり前に見る事ができた、シルバーメッキのボディが特殊なものになってしまった。皆様のおっしゃるとおり、ブラックがカッコイいニコンボディが多いとは思いますが、シルバーも懐古趣味的には捨てられない、いい味だと思います。
ライカなどもひょっとするとシルバーはレギュラー品としては、消えていく運命なのかも。
_ Haniwa ― 2009年01月23日 20時40分47秒
FM3Aのシルバーは、真鍮に鍍金ですね。クロムメッキだとすると、六価クロムとか環境問題に関係ありそうですね。
たしかにシルバーがありふれていた時代には、ブラックが欲しくてたまらなかったです。しかし、いまやちゃんとしためっきのシルバーじゃなくて、プラスチックに塗装のシルバーかアルミのシルバーですものね。
持っているAi Nikkor 45mm F2.8Pがシルバーなので、ひとつ金属のシルバーボディを持っていてもいいような気がしてきました。
_ kazu ― 2009年01月23日 22時57分25秒
やはり,鉛入りガラスの問題と鉛はんだの影響だと思います.
特に鉛はんだの方でしようね.露出計の所あたりは手作業での組み立てになったと思うので,ビスマス系等の代替はんだが使いづらい箇所と予想されます.
_ 高麗 ― 2009年01月23日 23時37分10秒
所で、以前1998~2006年のフィルムの出荷数のグラフを見たことがあり、ピーク時(2000年)の1/5にまで落ち込んでいた曲線は強烈でした。底はうった、それだけが希望です。現に、フィルムで撮っているだけで物好きが変人扱いです。後はトイカメラユーザー。
一方で、母校の後輩達の作品は、ほとんどフィルムで撮ったと言っていました。確かに、彼らの年代の方がフィルム使ってます。年配の方がデジ一眼持ってるんですよね、それも高そうなものを。
ZEに関しては同感です。今や10万超えのFA☆85/1.4も電子部品の調達が困難というのがディスコンの理由だと、設計者が答えてましたし。構造が単純なねじマウントがいいんですよ、多分。
フィルムがなくなるとは私も思っていませんが、Velvia と Venus だけになったらカラーはデジタルに移行して自分で色を作ります。その時に備えてのモノクロ再突入です。
所で、Blogのデザイン変更には突っ込みを入れた方がいいんでしょうか?
_ WANI ― 2009年01月24日 11時00分54秒
同感です。おかげで肩身が狭くて250フィルムマガジンを持ち出すのに躊躇してしまいます(w。
古いカメラでフィルムで短焦点レンズと来ると尚更な感じですねぇ。
絞り環についてはNikonD70を使って感じたのはシャッター速度でもそうなんですが、あのコマンドダイアルをクリクリ動かす操作はどうにも馴染めなくて・・・。機能的に云々より私は操作感でアウトです。2つのコマンドダイアルの操作も慣れれば瞬時に変えられていいんでしょうけど、私の場合は気付くと誤操作でプログラムシフトしてたりしてる位なので参ります(w。
何かデジカメ使えば使うほど操作を複雑に感じてフルマニュアルのメカニカルカメラの何とシンプルで操作感の良い事か・・・と感じてしまうのですが、それはそれで困った物だと自分でも参ってます(w。
とにかくGタイプのレンズはその外観を見てぎょっとして、使ってみてうげぇ・・・って感じで絞り環は無くすなって思います。
_ Wakashi ― 2009年01月24日 11時59分46秒
やはり,鉛入りガラスの問題と鉛はんだの影響だと思います.
特に鉛はんだの方でしようね.露出計の所あたりは手作業での組み立てになったと思うので,ビスマス系等の代替はんだが使いづらい箇所と予想されます.
kazu様、上記お教えいただきありがとうございます。
そうなると、代替めっきがもう技術的には確立していて、コスト、環境負荷、それぞれの面でまあ問題なくなった。カメラボディ程度の仕上がり、強度であるなら、シルバー色を出す事は出来ると考えてよいわけですね。
あと、ハンダの話、興味を持ちます。労働者が煙を吸ってしまうことでの健康被害もあり、極めてローコストな電気製品についても、(私がある所で見たのは、新品の製造部門ではなく、故障に対応する国内の修理部門ですが)、鉛フリーのハンダに置き換えが進んだ様子です。「代替はんだがつかいずらい箇所」というのは、代替はんだには、まだ鉛はんだに及ばない面があるのでしょうか?まだ、海外の製造拠点とかでは、鉛はんだは使われているのでしょうか?ニコンなどカメラ製造やパナソニックなど家電、大手は製造段階での鉛フリーは達成しているかもしれませんね。
_ kazu ― 2009年01月24日 13時39分41秒
1.融点が高い
2.ぬれ性が悪くランドになり易い
3.ウィスカーか出てきてショートする.(最近は改善されているが高価である)
4.自動化(はんだめっき等)を行うとき,既存の装置が使えない.
というところでしょうか?
4.は1.とかぶるところが有りますね
現在は,冷媒がノンフロン化を達成しているように,大手の現行製品は鉛フリーを達成しています.
FM3Aの企画段階,販売時期を考慮すると鉛フリーはんだの使用を考慮した設計がされているとは考えにくく,生産量も少なかったので,UVメータの構造に近い指針式の露出計の端子あたりは,はんだめっき等の自動化をせずに,手組したのでは・・・と,想像したのです.現場を見た訳ではないので間違っている可能性が大ですが
ヒューム(金属蒸気)の健康被害ははんだ作業もそうですが,溶接作業者の方がより深刻なんですよ.(たぶん)
_ しがない写真屋 ― 2009年01月24日 14時18分35秒
当店にご来店のお客様(ごく一般ユーザー)は
フィルム=ダサい・古い・メカ音痴
デジカメ=スマート・新しい・出来る人
そんなイメージじゃないでしょうか?
そんな当店もデジタルラボ機なんで強くはいえませんが
_ WANI ― 2009年01月24日 16時40分58秒
さらに誤植1点・・・。
誤>古いカメラでフィルムで短焦点レンズ
正>古いカメラでフィルムで単焦点レンズ
でした。
_ しがない写真屋 ― 2009年01月25日 16時50分13秒
_ Haniwa ― 2009年01月25日 23時46分50秒
詳細な解説ありがとうございます。めっきは大丈夫なのですね。安心しました。
鉛入りガラスは、廃棄の時に問題になるからなのでしょうが、使用中はなんら環境や健康の問題がなさそうに思いますので、禁止されるのはなんだかすっきりしないですねぇ。コップなどのクリスタルガラスなら許されるのか?とか思ってしまいます(笑)。
はんだは、代替はんだだとすべて解決とはいかないのですね。困ったものです。詳細な情報ありがとうございます。
■ 高麗様
いえいえ、そんなことはありません。しかもお蔭様でコメント欄が賑わいました。ありがとうございます。
フィルムの消費が激減しているのは、否定しようのない事実ですが、フィルムが庶民が買える値段で事業として維持できるかどうかが問題なのだと思います。まだ、なんとかなっているのだと思います。
>現に、フィルムで撮っているだけで物好きが変人扱いです。
うーん、そうなんですかねぇ。一時期一般人にフィルムカメラを使っている人を馬鹿にするような風潮がありましたが、もうデジカメも目新しくないので、フィルムカメラを使っていてそんな目に遭うこともないですし(笑)、変人ともなんとも思われないと思います(単に避けられているだけだったりして-笑)。
私は人に聞かれたら「フィルムの方がプリントしたときにきれいだから」「フィルムの方が明るいところから暗いところまできちんと記録されているから」と説明するようにしています。
>今や10万超えのFA☆85/1.4も電子部品の調達が困難というのがディスコンの理由だと、設計者が答えてましたし。
ニコンF3がそういう理由なのは仕方ないなぁと思えますが、レンズだとちょっと納得しにくいですねぇ。肝心の光学系とはなんの関係もない理由でディスコンとは…。やはりツァイスZEなんて当初のコンセプトと違うやん、と思います(笑)。
>所で、Blogのデザイン変更には突っ込みを入れた方がいいんでしょうか?
お待ちしておりました(笑)。ぱにー様がなぜか「アサブロたん」を気に入られまして、りー様に勧めていたそうなのですが断られたようで、私のところで挑発して唆されてこのようなデザインに…(笑)。
http://haniwa.asablo.jp/blog/2009/01/13/4055471#c4061365
それで、1週間で元に戻すつもりでいましたら、ぱにー様がご旅行に行かれるとのことで、旅行から戻られるまで戻すのを控えている次第です。うーむ、旅行に行ったことにしてアサブロたんの延命を図っているのやもしれぬ(笑)。
■ WANI様
そりゃ、250フィルムマガジンを持ち出すから変人扱いされるんですよ(笑)。単にフィルム使っているだけなら変人じゃないですぅ(笑)。
コマンドダイヤルは、私も慣れていないせいか使いにくいです。というのは、シャッタースピードダイヤルにしても絞りリングにしても、ダイヤルの位置と値が固定なんですね。コマンドダイヤルはダイヤルに目盛りがあるわけでもなく回転方向も一瞬では分からないので使いにくいんです。どっちに回したら値が増えるのか分からなくてダイヤルを行ったり来たりするんです。慣れてないのが悪いのかしれませんが。それに絞りの1/3ステップも細かく調整できていいんですが、大幅に変えたい場合にはクリクリする量が多くてなんか即座にF2からF11に変えたりできないんです。
やっぱりひとつの物理的なスイッチにひとつの機能が割り当てられていて設定状態や設定変更方向が一目瞭然というのが、一番早くて間違いのないインターフェースだと思います。車のシフトノブがほかのボタンを押しながら違う機能に割り当てられたり、車のハンドルがボタン押しながら回すとエアコンの温度調節になったりしたら、絶対に交通事故頻発ですよ。
二重書き込みは処理させて戴きました。
■ Wakashi様
代替はんだの詳細な情報ありがとうございます。露出計のあたりは代替はんだが使えなさそうというのは、あの露出計がウリだったFM3Aにすれば致命的なダメージですよねぇ。なんとかならなかったのか残念です。といいつつ、FM3Aを検討していて結局F3の中古を買ったので、なんにも言う権利ないのですが…。
■ しがない写真屋様
>フィルム=ダサい・古い・メカ音痴
>デジカメ=スマート・新しい・出来る人
あう(笑)。でもフィルムにメカ音痴ってないですよねぇ。押せば写るカメラとは限らないんだから…。
フィルム=福山雅治・松たか子
デジカメ=タモリ・林家ぺー・パー子
なんてイメージじゃ駄目ですか?(笑)
コダクローム現像受付の情報ありがとうございました。既出どころか寝耳に水です(笑)。これ、なんかひどい話ですね。非公式にやってたのなら非公式にひっそりと終了して欲しいです。真面目にアナウンスを受け取っていた人を馬鹿にするような話ですね。
この件、記事にさせてください。
_ 高麗 ― 2009年01月26日 21時30分53秒
唯一所持しているデジカメである、京セラの SL300R はスマートで斬新で3.3コマ/秒連射が出来るし受けもいいですが、こういう機種がなくなってしまうデジカメ市場はつまらないですね。スイバル式、復活希望。
>「アサブロたん」
時々覗いている、オタな方の(お前が言うな)Blogと間違えたのかと思いましたよ(笑
>やっぱりひとつの物理的なスイッチにひとつの機能が割り当てられていて設定状態や設定変更方向が一目瞭然というのが、一番早くて間違いのないインターフェースだと思います。
では、GR Digital は改悪…と、無印 GR1 使いが挑発してみます。おかげで他の機種の操作がまどろっこしくてかないません。
_ Haniwa ― 2009年01月27日 09時23分07秒
スイバル式はなんで少なくなったんでしょうね。階段やエスカレータでの○撮対策とか(笑)。撮影の可能性を広げるものなので、各社1機種ぐらいはスイバル式とか用意して欲しいです。
>「アサブロたん」
ここで盛り上がると、アサヒネットの方が喜んで新しいアサブロたんデザインテンプレートを出してくれますよ(笑)。
>GR Digital は改悪…
だと思います。GR DIGITALはコンパクトデジカメの中では操作性はすごくよいカメラですが。二つのコマンドダイヤルで絞りとシャッタースピードを変えられるコンパクトデジカメ自体が少ない現状やカメラのサイズからすると仕方ないかな、と思います。でも一眼レフは配置する場所がまだあると思うので、ダイヤル式を考えてもいいと思います。F-401とか(笑)。
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。
絞りリングはマウントに隣接しているので「もっと太くする」ことで逃げられないので省略したのでしょう。
今のNIKKORレンズは、マウントから1cmくらいでググッと太くなってます。そうやって、実質的なマウント径を広げたものの、Fマウントの物理形状を守っているので、マウント周辺はキツキツです。
そこにある「何か」をのけて、そこを光学系に譲らなくてはいけない。デジタルで過剰に要求されるようになった光学性能もあって、
・光学的性能に目をつぶる
・マウントを変更する
・絞りリングを省略する
三択になるのではないでしょうか。
――と、理解は出来るのですが、納得はしておりません。
個人的には光学性能に目をつぶる方を選んで 絞りリングは残して欲しかったと思っています。
また、
>「50ミリはニッコールの顔」だと言っているのだが、だからこそこのレンズに絞りリングのないことが不満なのだ。
は至極同意で、50mmでダメなら(両立出来るケースでも)、もうニコンから絞りリングのついた新しいレンズは望めないな思ってしまい、と落胆しております。