ペンタックスK10D【伊達淳一のデジタルでいこう!】(デジカメWATCH)2006年11月29日 00時00分01秒

期待のペンタックスK10DのファーストインプレッションがデジカメWATCHに出ている。
【伊達淳一のデジタルでいこう!】ペンタックスK10D~製品版ファーストインプレッションと気になる点

もっとも気になる、Pentax K10Dのシャッタータイムラグの点だが、以下のように書かれている。

課題だったレリーズタイムラグはなんとか100msを切っているようだが、ミラーユニットのメカがおそらく従来と同じなので、像消失時間は相変わらず長め。体感的にはさほど機敏な感じがしないのが惜しい。

やはり、もっさりのシャッターレリーズ感なのか…。まあブラックアウトの時間が長くても、レリーズタイムラグが良ければ、連写以外では何とかなるのだが。それにしてもようやく100msを切ったレベルということは、コストダウンはこういうところに影響しているのだろうか。

シャッターレリーズ時のブラックアウトを短くするには、ミラーのバネを強くすればいいんじゃないかと素人考えで思ったことがあるのだが、そうはいかないようだ。なぜなら、ミラーの復帰バネを強くしただけでは、戻ってきたミラーがバウンドして定位置になかなか戻らず結果的にブラックアウトが長くなってしまうからだ。

そのため、例えばニコンのある程度以上のカメラボディには戻ってきたミラーを素早く定位置に戻すための工夫がなされている。ニコンFの場合は、ミラーの駆動装置にレバーが数枚入っていて、跳ね上がるミラーを押さえつけている(第6回 遡るニコン史 ~ Nikon F(その2)のクイックリターンミラー・完全自動絞り機構図参照)。また手持ちのF3では、ミラーを受け止める部分がシーソーのようになっていてそこで跳ね上がるエネルギーを吸収しているようにみえる。それ以外に、アサヒカメラ1997年1月号のニューフェース診断室によれば、ニコンF3やF4ではミラーに直接エアダンパーをつけてブレーキを掛けているらしい。他方、同じく手持ちボディのF-501はその辺りが外見上対策されていないように見えるし、実際に派手にミラーがバウンドする。さらに、ニコンF5では、ミラーバランサーを搭載して運動をミラーバランサーに移してミラーバランサーにブレーキを掛けているようだ(F6も同様http://www.nikon-image.com/jpn/products/camera/slr/film/f6/features01.htm参照)。ミラーバランサーについては、アサヒカメラ1997年1月号のニューフェース診断室が詳しい。ほかにも廉価機のニコンFM10でさえ、同じOEMの姉妹機Ricoh XR-8 Superとは違って、ミラーバランサーが取り付けられていることがアサヒカメラ1996年3月号のニューフェース診断室に書かれている。

ペンタックスのこのあたりの構造はどうなのかは知らないが、昔Pentax SVを使っていた頃はそんなにもっさり感はなかったように思う。まあ当時の自分と今の自分では感覚が違うし、手元にPentax SVがないので比較できないのだが。ペンタックスK10Dは、磁力によるボディ内手ブレ補正や22ビットA/D変換やピントの分かるファインダースクリーンなどいろいろな点で先進のデジタル一眼レフなので、さらに磨いてLXに相当するようなデジタル一眼レフに向かって欲しい。はやく実機を店頭で見てみたい。

【追記】
ペンタックスの場合、古いM42マウントでも手ブレ補正が効いたりするから現行レンズに拘る必要はないのだが、それにしてもこのレンズラインナップには萎えるなぁ。もっと頑張れペンタックス!
ペンタックス交換レンズ(35mm SLR用)一覧表
ペンタックス交換レンズ一覧(デジタル)
しかし、レンズ開発ロードマップがあるのはいい。
ペンタックスレンズ開発ロードマップ(PDF188KB)

【関連】
ペンタックスK10Dのタイムラグ(2006年9月23日)

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