NOKTON 28mm F1.5 Aspherical Z マウント2025年2月発売2025年01月16日 00時00分00秒

COSINA Voigtlander NOKTON 28mm F1.5 Aspherical Z マウント
COSINA Voigtlander NOKTON 28mm F1.5 Aspherical Z マウントレンズ構成図

コシナから「【コシナ新製品情報】Z-mount NOKTON 28mm F1.5」というメールが昨日の夕方に届いていて、NOKTON 28mm F1.5 AsphericalのニコンZマウント用が2025年2月発売予定のようだ。希望小売価格 (税込) は、143,000円とのこと。ちょっと高いなぁ。
NOKTON 28mm F1.5 Aspherical Z-mount

NOKTON 28mm F1.5 Aspherical Z マウント
焦点距離 28mm
口径比 1 : 1.5
最小絞り F16
レンズ構成 8群10枚
画角 74.6°
絞り羽根枚数 12 枚
最短撮影距離 0.28m
最大撮影倍率 1: 6.87
最大径×全長 φ67.6×57.0mm
フィルターサイズ φ52mm
重量 360g
レンズフード 専用フード付属
絞りリング 装備(マニュアル絞り)
電子接点 あり *1
Exif情報 対応 *1
ピント合わせ補助機能 1 フォーカスポイント枠色変化
ピント合わせ補助機能 2 ピーキング機能
ピント合わせ補助機能 3 カメラ拡大ボタンによる拡大
ボディ内手ブレ補正 対応(ボディ内手ブレ対応機種に限る)
対応センサーサイズ フルサイズ
*1 ボディのファームウェアは最新版でのご使用をお願いします。2020年以前に発売されたボディ(Z5, Z6I, Z6II, Z7,Z7II, Z50)は、古いファームウェアでは性能が発揮できない場合や機能の一部に制限が出る可能性があります。ボディのファームウェアの確認及び、最新ファームウェアの入手についてはボディの取り扱い説明書をご確認ください。
*2 撮像範囲の設定は、手動による切り替えを行ってください。
*3 本製品は、株式会社ニコンとのライセンス契約の下で、開発・製造されています。

主な特長として、ニコン Z マウント専用設計、電子接点によるボディとの情報通信、最短撮影距離は0.28m、確実なピント操作が可能なマニュアルフォーカス、12枚の絞り羽根による美しいボケ味が挙げられている。

「ニコン Z マウント専用設計」というのは、各社のセンサー前のカバーガラス(ローパスフィルター含む)の厚さが違うので、像面湾曲に影響が出たりするから、ニコンZマウントボディ用に設計されているのはありがたい。

ただ、「電子接点によるボディとの情報通信」は、電子接点がなくても「ピント合わせ補助機能」は使えるし、ボディ内手ブレ補正も使えるので、Exifに書き込まれるとか、手動で焦点距離をボディで入力しなくても済むぐらいしかメリットはない。

「確実なピント操作が可能なマニュアルフォーカス」については、コシナの金属鏡筒のMFレンズはどれもすばらしいマニュアルフォーカスの感触なので、これはよい。

「12枚の絞り羽根による美しいボケ味」というのも、ミラーレス機では一眼レフのような撮影時に開放から撮影絞りまで瞬間的に絞り込む必要がないから絞り枚数を増やせるということで、これも歓迎だろう。ただ、電子接点付きということは、F8とかF11に絞り環を設定しても測光時はF5.6までしか絞られないとかそういうギミックは入っているのだろうか?

というのも、FTZやFTZ IIを使っても、Zマウントレンズを使っても、絞りはF5.6までは絞り込まれるが、それよりも絞り込んだ場合には撮影の瞬間までは絞られない挙動のようだからだ。

これは、FTZなどの電子接点付きのマウントアダプター以外のアダプターを使って撮影するとよく分かるが、F5.6までだとEVFでみたりフォーカスエイドにしたがって撮影してもピンボケにはならないが、もっと絞り込んで撮影すると、EVFではピントが合っているように見えても実際にはピントが外れていることが頻発するからだ。絞り込むと被写界深度は深くなるが、それによってフォーカスエイドやEVFの表示ではピントが合っているように騙されてしまうのだろう。だから私はBiogon T* 21mm F2.8で撮影するときにF5.6を選ぶことが多い。F5.6でピントを合わせてF8に絞って撮ればいいのだが、Biogonの絞り環の場所がニコンと違う上に絞り環の回転方向(どちらに回すと開放側か)が逆なので、面倒だからF5.6でずっと撮っている。

コシナの電子接点付きMFレンズだと絞りの挙動はどうなのだろう。どこかにサンプルレンズ置いてないかな。
【追記:2025年1月16日17:40】
Nikon Zマウント NOKTON 28mm F1.5 Aspherical 製品紹介(コシナ youtube)で絞り環を動かしているところを見ると、電磁絞りではなく、普通のレンジファインダーレンズのように絞り環と絞りがメカニカルに連動しているだけのようなので、F5.6よりも絞られずに測距して撮影時に設定絞り値まで絞るというギミックはなさそうだ。Fマウントレンズのように絞り連動レバーもないし。
【追記ここまで】

ということで、28mmはAi Nikkor 28mm F2.8SもDistagon T* 28mm F2 ZFもBiogon T* 28mm F2.8もNIKKOR Z 28mm F2.8(SE)もあるので、次はフルサイズでCOLOR-SKOPAR 18mm F2.8 AsphericalのZマウントバーションとか出して欲しいな。【追記】SIGMA 28mm F1.8 Asphericalも持ってた(汗)。【追記ここまで】

LeicaMマウント互換のVMマウントでは、HELIAR-HYPER WIDE 10mm F5.6 Aspherical(2016年7月21日 発売)SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Aspherical III(2015年3月19日 発売)があるけれども18mmはないようなので。

ただ、あんまり大きなレンズは重たくて嵩張って辛いので、COLOR-SKOPAR 21mm F4 P(2007年4月25日 発売)を買えばすべて解決のような気もする。

古いライカMマウント用のレンズはフィルムでの性能しか考慮していないので、ミラーレスデジタルカメラのセンサーやセンサー前の保護ガラスなどによる性能低下があるのが問題だが、周辺の色被りはCornerFixというフリーのアプリで解決するし(CornerFixでBiogon T* 21mm F2.8とニコンZ6での周辺色被りを解決 ― 2024年10月07日参照)、像面湾曲は平凸レンズで解決する(Nikon Z6作例1(CONTAX G Biogon T* 21mm F2.8) ― 2021年11月13日参照)ので、古いままの方が安くてありがたいかも。COLOR-SKOPAR 21mm F4 P(2007年4月25日 発売)は、新品で買えるうちに買っておきたいレンズである。りー様の写真展でお会いしたみっち様がCOLOR-SKOPAR 21mm F4 Pを持って来られていた。衝動的に買ってしまいそう(何本20mmや21mm買うんだよ>オレ)。

ということで、コシナのレンズはたいてい売り尽くしたら次の生産はないパターンが多いので、COSINA Voigtlander NOKTON 28mm F1.5 Aspherical Z マウントにびびっと来た方は是非どうぞ。

※画像はコシナのNOKTON 28mm F1.5 Aspherical Z-mountから。

コメント

_ みっち ― 2025年01月18日 09時27分31秒

おっ、何か名前を呼ばれたような。(笑)

>COLOR-SKOPAR 21mm F4 P(2007年4月25日 発売)は、新品で買えるうちに買っておきたい…

あっ、あれは一家に一台必要ですよ。(笑)
ライカ(ミノルタ)CLに付けると死ぬほど似合いますが、ライカM4-Pに付けると少し小さすぎて、迫力がなぁ。(汗)みっちはもっぱらフィルム専用に使っています、デジタルではやはり専用設計のレンズで隅々までくっきりの方がピンときます。

_ Haniwa ― 2025年01月18日 10時47分18秒

みっち様
お呼び立てしてすみません。

>>COLOR-SKOPAR 21mm F4 P(2007年4月25日 発売)は、新品で買えるうちに買っておきたい…

>あっ、あれは一家に一台必要ですよ。(笑)
>ライカ(ミノルタ)CLに付けると死ぬほど似合いますが、ライカM4-Pに付けると少し小さすぎて、迫力がなぁ。(汗)みっちはもっぱらフィルム専用に使っています、デジタルではやはり専用設計のレンズで隅々までくっきりの方がピンときます。

そうですよね。買っておかなければならないレンズですよねぇ。
みっち様のCLにもお似合いでした。

デジタルで使うのならやはり専用設計の方がよいですか。たしかに平凸レンズとかCornerfoxとか面倒ですものね。

Zマウント専用設計COLOR-SKOPAR 21mm F4 PZとか出してもらえませんかねぇ、コシナさん。
コンパクトでシャープな写りの超広角レンズの需要ってあると思うんですよねぇ。

_ めがねのパイロット ― 2025年01月19日 19時50分38秒

 Haniwa様

 正月明け早々に散財計画とは、今年も絶好調です何よりです(爆)

>F8とかF11に絞り環を設定しても測光時はF5.6までしか絞られないとかそういうギミックは入っているのだろうか?

 去年、いろいろと機材整理で売り飛ばして、ノクトン50mm F1をZマウントで買いました。
 絞り関しては、常に実絞りですね。
 なので、絞り込むとピントのヤマがわかりにくくなりますね。
 アポランター65mmそうですので、こういう仕様なんですね。
 純正Zレンズは絞り制限ありますが、コシナはないので、AFとMFでの仕様差にしているのですかね。

>COLOR-SKOPAR 21mm F4 P(2007年4月25日 発売)は、新品で買えるうちに買っておきたい…

 前に話したかどうか・・・
 ミラーアップがいるニコンの2.1cm F4は買ってキィートスでOHしたので、今春よりF/F2につけてお祭り撮影などで使おうと思っています。
 あ、その話じゃない?(爆)

_ Haniwa ― 2025年01月20日 09時27分20秒

めがねのパイロット様

>正月明け早々に散財計画とは、今年も絶好調です何よりです(爆)

写りのよいコンパクトな広角レンズが欲しいという欲望はなかなか満たされないのですが、14万3千円だすのであれば、NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sを先に買いたいですね。14-30mmは全然コンパクトじゃないのですが(笑)。

>>F8とかF11に絞り環を設定しても測光時はF5.6までしか絞られないとかそういうギミックは入っているのだろうか?

>去年、いろいろと機材整理で売り飛ばして、ノクトン50mm F1をZマウントで買いました。
>絞り関しては、常に実絞りですね。
>なので、絞り込むとピントのヤマがわかりにくくなりますね。
>アポランター65mmそうですので、こういう仕様なんですね。
>純正Zレンズは絞り制限ありますが、コシナはないので、AFとMFでの仕様差にしているのですかね。

情報ありがとうございます。
NOKTON 50mm F1 Aspherical Z マウントですと、CPUありでもMFレンズでZマウントですと実絞りなんですね。Zマウント自体に機械的な絞り連動機構はないのでそうなるしかないですね。もしかしたらコシナも電磁絞りなのかとも思っていました。

FTZ経由ですと、CPUありFマウントレンズはAF・MF関係なくすべて絞り環を絞った状態にセットしてボディ側から操作することになり、FTZに絞り連動レバーが内蔵されていますので、ボディ側で絞っていくとF5.6よりも絞っても絞りはF5.6までしか絞らず、シャッター切るとF5.6以上の場合は設定絞り値まで絞られるようです。

しかし、NOKTON 50mm F1 Aspherical Zマウントよいですねぇ。
ttps://www.cosina.co.jp/voigtlander/z-mount/nokton-50mm-f1-aspherical/
GA(研削非球面)レンズなどと書かれたら欲しくなってしまうということをコシナはよく分かっています(笑)。

ニコンですと、精研削非球面加工は、Ai AF Nikkor 28mm F1.4DやAi AF Zoom Nikkor 20-35mm F2.8D (IF) やAi Noct Nikkor 58mm F1.2が有名ですね。
ニッコール千夜一夜物語第二十八夜 Ai AF Nikkor 28mm F1.4D
ttps://www.nikon-image.com/enjoy/life/historynikkor/0028/index.html
ニッコール千夜一夜物語第十六夜 AI Noct Nikkor 58mm F1.2
ttps://www.nikon-image.com/enjoy/life/historynikkor/0016/index.html

NOKTON 50mm F1 Aspherical Zマウントの作例もよいですね。
ttps://www.cosina.co.jp/voigtlander/z-mount/nokton-50mm-f1-aspherical/

最近のモールド非球面レンズは、金型を彫るときの線が残っていて年輪ボケ・玉ねぎボケが見られるものがありますが、ニッコールやノクトン 50mm F1 Asphericalにはないですね。さすがです。

>>COLOR-SKOPAR 21mm F4 P(2007年4月25日 発売)は、新品で買えるうちに買っておきたい…

>前に話したかどうか・・・
>ミラーアップがいるニコンの2.1cm F4は買ってキィートスでOHしたので、今春よりF/F2につけてお祭り撮影などで使おうと思っています。
>あ、その話じゃない?(爆)

そ、そのお話聞きたいです(笑)。

田中長徳氏も愛用されていたNIKKOR-O 2.1cm F4、そそりますね。
ニッコール千夜一夜物語第一夜 NIKKOR-O 2.1cm F4
ttps://www.nikon-image.com/enjoy/life/historynikkor/0001/index.html

こういった広角レンズの対称型は両端のレンズが凹レンズの凹凸凹対称型なのですね。
厚さ14mmの超薄型MFレンズ「SG-image 18mm F6.3」が少し気になる ― 2025年01月18日
ttps://haniwa.asablo.jp/blog/2025/01/18/9748069
ともつながるお話です。

ニッコール千夜一夜物語第一夜 NIKKOR-O 2.1cm F4には、
「本題に戻しますが、「NIKKOR-O 2.1cm」の発明のポイントは、4群8枚構成のなかで、絞りを挟んだ2つのグループの(第2群と第3群)の3枚張り合わせレンズにあります。“ビオゴン”タイプは、凹・凸・凹の順で3枚のレンズが張り合わせてありますが、“脇本”タイプ(先生、勝手に命名してごめんなさい)は、凸・凹・凸の順に張り合わせてあります。勘の良い方は“ピーン”とこられたかもしれませんが、“脇本”タイプの方が大口径化に有利なのです。

ちょっと難しい話をしますと、その3枚張り合わせレンズは、合成で凸レンズの働きをしています。全体で凸なのに“ビオゴン”タイプでは、凹・凸・凹構成で凹レンズの方が多いのです。したがって、間の凸レンズは大きなパワーを持たなければならず、コロコロの太ったレンズになり、発生する収差も増すわけです。」

とあります。

そうすると、SG-image 18mm F6.3の真ん中の2群も凸の方が多いので、脇本タイプと言えるのでしょう。F6.3と明るくはないですが。

NIKKOR-O 2.1cm F4欲しくなってきたじゃないですかぁ(笑)。

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