【連載100回記念】アカギカメラができるまでを知りたい! 赤城耕一氏の撮影に密着してみた(デジカメWatch) ― 2024年09月17日 00時00分00秒
デジカメWatchで連載中の「アカギカメラ」の連載100回記念で「アカギカメラができるまでを知りたい! 赤城耕一氏の撮影に密着してみた」という豊田慶記氏の記事がアップされている。
【連載100回記念】アカギカメラができるまでを知りたい! 赤城耕一氏の撮影に密着してみた(赤城耕一の「アカギカメラ」 デジカメWatch)
「アカギカメラ」って「アサヒカメラ」休刊に際してもじったものらしい。どこかに編集長との対談で書いてあったのだが、検索しても見つからない。後で見つかったら追記する。
それで、その赤城耕一氏の「アカギカメラ」の連載が100回を越えたということで、今回の記念記事になっているようだ。
豊:アカギカメラを含む、インプレ仕事で何処か遠方へロケに行くことは?
赤城:遠方でのアサインメントがあれば、そちらで取材を進めることもありますが、基本的には近所です。
豊:自宅から半径2km以内に、あらゆる被写体はあると巨匠の言葉にもありますね。
赤城:その通りです。風光明媚な場所に行って撮るというのも良いですが、ご近所スナップもまた発見があり、町並みの変化に思いを馳せたり、まだ健在であることにホッとしたりすることもできますから。
重要な点ですね。『半径2km以内に、あらゆる被写体はある』、清書して額に入れて飾っておきたい。
豊:レビュー記事の仕事をするようになって、印象的な出来事はありましたか?
赤城:いろいろありますが、例えばストロボのTTL自動調光が出てきた時に世の中がひっくり返るくらいカメラ業界は騒いだことがあります。ただ、実際に撮ってみると期待したほどは調光が当たらないという現実がありました。コレを指摘して怒られたのは良く覚えています(笑)
赤城先生らしいエピソードですねぇ。だから我々アマチュアは赤城先生の記事を好んで読む。
豊:アカギカメラで、今後テーマにしたいことはありますか?
赤城:これまでのデジタルカメラは世代交代のスパンが短く、大袈裟に言えば少し長めのレビューをやっている間に新しいカメラが登場するような状態でした。そんな有り様だったので、カメラが持つ物語に触れる時間が無かったけれど、最近では1つの製品をそれなりに長く売るようになったので、インプレのお仕事でも脱力する余裕が出来ましたから、例えばカメラの裏側にある物語に注目したいですね。他にもディスコンになったけど、人気のある製品があったとして、なぜ人気が出たのか?を探るのも面白いと考えていますし、ひとつの機種を長期レポートするような企画ももっとやった方が良いと思います。
豊:時間を経ることで評価や認識が変わることはありますか?
赤城:後日再び触れ合ったりして、撮り進めるうちに「そういう事をやりたかったのか、君は」みたいな発見をすることはあります。
赤城先生は奥が深いなぁ。中古で買うことが多い我々にはそういった長いスパンで後から見た評価も大いに参考になる。
それで、今年の2月に発売された書籍の方の『アカギカメラ—偏愛だって、いいじゃない。』(赤城耕一著 インプレス2024年2月刊 ISBN:9784295018254)(当記事トップの写真参照)なのだが、発売直後に買ってそのまま紹介するのを忘れていた。
『アカギカメラ』は機材レビュー記事ではありません。いかにカメラという装置と戯れ、愉しむことが出来るかを読者のみなさまに発信することを基本としています。
(『アカギカメラ—偏愛だって、いいじゃない。』2ページ はじめに)
是非買ってみてください。
書籍『アカギカメラ—偏愛だって、いいじゃない。』に関してはひとつだけ言いたいことがある。本文の字が小さくて読みにくいのだ。ただ、小さいだけが問題なのではなく、おそらくフォントの問題だと思う。なぜなら、本文の字よりも小さいキャプションの方は読みやすいからだ。3月にメガネを新しくしてからはこの本をある程度長時間読めるようになったのだが、2月にこの本を買った直後は寝る前に読もうと思って目がチカチカして読むのをやめるというパターンだった。字の大きさではなく、フォントや行間とのバランスでこんなに読みやすさが変わるのかと思った。ごく一部の人にしか伝わらないたとえで悪いが、シャープのZaurusのフォントが小さいのに読みやすい工夫をしたものだった(LCフォント)。ピンチアウトで拡大できる電子書籍で買う人が多いという判断なのかもしれないが、紙の本で買うことを基本にしている私のような人もいるので、本文のフォントにはもう少し配慮してほしい。
『アカギカメラ—偏愛だって、いいじゃない。』(赤城耕一著 インプレス2024年2月刊 ISBN:9784295018254):Nikon Z6、NIKKOR ZNIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)、絞り優先AE(F8)、1/30秒、ISO-AUTO(ISO 100)、ピクチャーコントロール:AUTO、AWB(4980K)、マルチパターン測光、 ワイドエリアAF(L)、手ぶれ補正ON、自動ゆがみ補正ON(強制ON)、高感度ノイズ低減:標準、手持ち撮影、Nikon NCフィルター、Nikon HN-35フード(Ai Nikkor 45mm F2.8P専用フジツボ形フード)、Jpeg画像を少し明るくしてからリサイズ
NIKKOR ZNIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)のファームウェアがVer1.00 から Ver.1.10にアップされた(NIKKOR Z 28mm f/2.8 (SE)用ファームウェア)。変更内容は、
• カメラの[カスタムメニュー]>[フォーカスリングの角度設定](※)を[ノンリニア]以外に設定したときに、マニュアルフォーカスでピントを合わせる際にコントロールリングを回す速さに関係なく、設定した角度の範囲で至近側から無限遠側までリニアに動作する機能に対応しました。
※ 対応しているカメラは、Z 9(C:Ver.2.00 以降)、Z 8、Z6III、Z f、Z 7II(C:Ver.1.40 以降)、Z 6II(C:Ver.1.40 以降)です。(2024 年 8 月現在)
で、写りに関しては変わらないはずなのだが、ファームアップしたらなんかもうちょっと高解像になってないかなと期待してしばらく使ってみることにしてみた。
高周波部分でもう少し解像があれば、このレンズのサイズやデザインは好きなんだけどなぁ。おそらく倍率色収差が関係してそうなので、もうカメラ内で強制ですぱっと画像処理で倍率色収差修正してほしい。というか光学設計段階でもう少しなんとかしてほしかった。
コメント
_ タロウカジャ ― 2024年09月17日 12時00分43秒
_ Haniwa ― 2024年09月18日 15時16分00秒
>赤城耕一氏は、現在一番信頼できるカメラ評論家として読ませて頂いています。
私もそう思います。誠実さが伝わってきますね。
>カメラの基本は全く変わっていないのですがAE化からAFそして今ではAI(人工知能)で操作が全く変わってしまいました。しかしそれを使用している人のすべてが進歩しているわけではないのと必要度が低いので通信機能の付いたパソコンつまりスマホで十分と言う状態となりました。赤城氏が高機能高速連射性能を求める同業者にご自分の被写体はそこまでの性能を必要としませんとニコンDfで十分と書かれた記事を読みにんまりしたことが有ります。
赤城耕一氏は、自分はそんな機能必要な撮影をしないのでといいつつもちゃんとその機能を開発した人や使っている人には敬意を表しているのもよいですね。
ニコンDfはたしかによいカメラです。私がDf買わずにZ6に行ったのは、Dfには動画がないことと、Z6はCONTAX GやLeica M等のレンズも使えることとMFレンズでも手ぶれ補正が効くボディ内手ぶれ補正があったからです。これらは自分にとっては重要でした。しかし、だからといってDfが駄目なわけではなく、余裕があれば手に入れたいカメラですよね(しかし、余裕はないという…(泣))。
>さて、そのような現代にフルサイズデジカメに35mmレンズを付けてなにを撮影するのかこれが大きな問題です。
>ただし夜一人で使い込んだ金属ボディのカメラを鹿皮で拭きながら35mmレンズを付けて空撮り、たまには自宅から半径2Kmをプラプラして何となく撮影するなどして次は何を買うかを妄想するのはなかなか楽しいことだと思います
まあ撮影しなくてもよいのがアマチュアです。趣味ですから。
35mmで思い出しましたが、Ai Nikkor 35mm F2Sはフィルムでは気に入っていて、夕方によく絞り開放で家族スナップを撮っていたのですが、Z6で使うと絞り開放だとなんだか滲んだ感じがします。
ニッコール千夜一夜物語第八十四夜 AI Nikkor 35mm F2S
ttps://www.nikon-image.com/enjoy/life/historynikkor/0084/index.html
これなんかは、フィルムやD300やD300Sでは(DXは画角の問題があるにしても)、Z6と撮り比べても画面の真ん中でも滲むのか滲まないのかの差がはっきりとありますので、Dfで使った方がよいのだろうなとちょっと羨ましくも思います。お金がないのでD610とかほしくなるときがあります。
自宅から半径2kmの作例は撮りまくった方がよいのですが、ブログには載せられませんね。ハニワニワが特定されてしまいます。バイクの写真を公開していますし、まあ半分特定されているようなものかもしれませんが。
鹿革で磨くとよいのが金属ボディのよいところで、エンジニアプラスチックだとテカテカになってしまって残念なことに(泣)。金属のよいところですね。
_ ノーネームしたん ― 2024年09月21日 09時36分49秒
>重要な点ですね。『半径2km以内に、あらゆる被写体はある』、清書して額に入れて飾っておきたい。
街作りとか再開発とかでも言えますよねこれ、
その位の圏内に何があるかで撮影したい物も作りたい施設も違ってきますし…、
ハニワニワの半径1万kmの広大な猫糞場も被写体だらけです!。
>ただ、実際に撮ってみると期待したほどは調光が当たらないという現実がありました。コレを指摘して怒られたのは良く覚えています(笑)
>赤城先生らしいエピソードですねぇ。だから我々アマチュアは赤城先生の記事を好んで読む。
忖度は読者(機材のユーザー)側にしかしない…、
いゃ!読者にも忖度しない姿勢が良記事を作ってるのでしょう!、
まぁメーカーは…………激怒でしょうが。
>『アカギカメラ—偏愛だって、いいじゃない。』(赤城耕一著 インプレス2024年2月刊
問題の書みたいに撮影されてます(笑)、
帯も現代最高の漫画で飾られる良著です!。
_ タロウカジャ ― 2024年09月22日 18時14分01秒
それとZ35mmf/1.4について適切かつ厳しい批評され、最後にZ6Ⅲと35mmf/1.4を入手すればこれからカメラとレンズを買わなくても良いのではないかと言い切ってるあたりはかなり影響力のある評価ですね。私もZマウントに船出をしたくなりました。
補足にしては長くなってしまいました。
_ Haniwa ― 2024年09月25日 08時11分07秒
>これは赤城先生の良心(偏ってるけど)が読み取れます。
御意に。
>>重要な点ですね。『半径2km以内に、あらゆる被写体はある』、清書して額に入れて飾っておきたい。
>
>街作りとか再開発とかでも言えますよねこれ、
>その位の圏内に何があるかで撮影したい物も作りたい施設も違ってきますし…、
>ハニワニワの半径1万kmの広大な猫糞場も被写体だらけです!。
街の変化をずっと記録し続けるのも大事ですね。
ハニワニワの猫糞被害はなくなってきたのですが、今朝ゴミを出しに行って道路に犬糞が放置されているのを確認しました。ハニワ地区公安委員会を発動しなければならないのかっ(泣)。
ハニワニワ一万尺♪(泣)
>>ただ、実際に撮ってみると期待したほどは調光が当たらないという現実がありました。コレを指摘して怒られたのは良く覚えています(笑)
>赤城先生らしいエピソードですねぇ。だから我々アマチュアは赤城先生の記事を好んで読む。
>
>忖度は読者(機材のユーザー)側にしかしない…、
>いゃ!読者にも忖度しない姿勢が良記事を作ってるのでしょう!、
>まぁメーカーは…………激怒でしょうが。
初期の頃のTTL調光は外部自動調光とそんなに変わらないというか、分割具合によってはどんぶり勘定の外部自動調光よりも外れますからね。
誰にも忖度しない赤城耕一氏、素晴らしいです。
>>『アカギカメラ?偏愛だって、いいじゃない。』(赤城耕一著 インプレス2024年2月刊
>
>問題の書みたいに撮影されてます(笑)、
>帯も現代最高の漫画で飾られる良著です!。
えっ?問題の書じゃないんですか(笑)。
飯田ともき氏の漫画は登場人物の区別が付かないのは内緒です(泣)。
ttps://dc.watch.impress.co.jp/docs/comic/clinic/
_ Haniwa ― 2024年09月25日 08時36分44秒
>気になりましたので、アカギカメラ第102回をよく読むと、ニコンZfcは1ヵ月しないうちに手放しておられる様で「その理由は語りません。」となっています。ここは、なかなかZfcに対する強烈な批判となっています。どうやらZのAPS-Cはお持ちでないようです。
「現在、アカギ家には数本のNIKKOR Zがあるのですが、ニコンZ系カメラボディが不在という状況がとても長く続いております。最後に自分のZに触れたのはZfcでしたか、でもその生活は、1カ月持ちませんでした……。理由は語りません。」
ttps://dc.watch.impress.co.jp/docs/column/akagi/1625019.html
とありますから、Zボディそのものをお持ちじゃないようですね。
たしかα7cは購入報告がありましたので、なにか違うんでしょうね。
私はニコンZのAPS-Cサイズボディに関しては、ボディ内手ぶれ補正がないのが一番の問題点だと思っています。NIKKOR Zレンズにはレンズ内手ぶれ補正があるものも少ないですし。
イメージセンサークリーニング機能がないのも問題です。これは撮像素子部分を振動させる機構そのものが搭載されていないことから来ているんでしょうね。
ttps://search.nikon-image.com/faq/products/article?articleNo=000056379
しかし、一眼レフでさえイメージセンサークリーニング機能が搭載されていたのに、ミラーレスでそれがないのは一体どういうことなのかと、大菩薩峠で一ヶ月間(以下自粛…)。
全然関係ないですが、赤城先生はあまりご家族の話をされないところ、この回には、
「ちなみに、うちの妻はニコンFとF3の違いは見分けることができますから、極めて危険なリスクを背負うことになります。 」という重大な情報が書かれています(笑)。FとF3の区別が出来る奥様…危険です(笑)。MFニッコールとNIKKOR Z(Special Edition)の区別が付かない家族が望ましいです。
>それとZ35mmf/1.4について適切かつ厳しい批評され、最後にZ6Ⅲと35mmf/1.4を入手すればこれからカメラとレンズを買わなくても良いのではないかと言い切ってるあたりはかなり影響力のある評価ですね。私もZマウントに船出をしたくなりました。
補足にしては長くなってしまいました。
よいですねぇ。ただ、Z6IIIについては、私は“部分” 積層型CMOSセンサーというところが気になります。まあ、買えないんですけどね(泣)。
35mmはスナップの王道なので、1本ほしいですよね。
私はAi Nikkor 35mm F2Sが好きだったのですが、Z6ですと開放で色収差が出るのでちょっと萎えています。もしかしてFTZと古いレンズで満足されても困るのでZボディには色収差の補正を入れていないとかだったら嫌すぎます。
ニコンD300【第7回】D300にもある「倍率色収差軽減」
ttps://dc.watch.impress.co.jp/cda/longterm/2008/05/21/8516.html
「──倍率色収差補正は必ずかかるようになっていて、補正のON/OFFができませんね。
ON/OFFできるようにしようという考えも一部ありました。しかし、倍率色収差を好む人がいるとは思えなかったので、敢えてON/OFFできるようにはしませんでした。 」
このニコンの方の「倍率色収差を好む人がいるとは思えなかった」発言が好きでずっと覚えています。Ai Nikkor 35mm F2SやNIKKOR Z 28mm f/2.8(SE)をZ6で使って再び思い出しています。D300やD300Sは偉かったなぁ、と。これもZボディでの倍率色収差補正について大菩薩峠で(以下略)。
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カメラの基本は全く変わっていないのですがAE化からAFそして今ではAI(人工知能)で操作が全く変わってしまいました。しかしそれを使用している人のすべてが進歩しているわけではないのと必要度が低いので通信機能の付いたパソコンつまりスマホで十分と言う状態となりました。赤城氏が高機能高速連射性能を求める同業者にご自分の被写体はそこまでの性能を必要としませんとニコンDfで十分と書かれた記事を読みにんまりしたことが有ります。
さて、そのような現代にフルサイズデジカメに35mmレンズを付けてなにを撮影するのかこれが大きな問題です。
ただし夜一人で使い込んだ金属ボディのカメラを鹿皮で拭きながら35mmレンズを付けて空撮り、たまには自宅から半径2Kmをプラプラして何となく撮影するなどして次は何を買うかを妄想するのはなかなか楽しいことだと思います。