キヤノン RF16mm F2.8 STMのコントロールリング切替えスイッチ2022年08月13日 00時00分00秒

9628号蒸気機関車(JR富山駅北・牛島公園 2022年6月撮影):Nikon Z6、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S、24mm、プログラムAE(F5.6、1/100秒)、ISO-AUTO(ISO 100)、ピクチャーコントロール:AUTO、マルチパターン測光、 ワイドエリアAF(S)、手ぶれ補正ON、自動ゆがみ補正ON(強制ON)、高感度ノイズ低減:標準、手持ち撮影、Nikon NCフィルター、バヨネットフード HB-85、JPEGからりサイズのみ

なかなか更新できずすまんです。今日は珍しくキヤノンネタだ。キヤノンからRFマウントミラーレスカメラ用の単焦点超広角レンズ「RF16mm F2.8 STM」が2021年の10月に発売されていたらしい。今回はデジカメWatchの交換レンズレビュー キヤノン RF16mm F2.8 STM 手軽さが魅力の超広角 最短13cmで寄り引き自在(2022年8月3日 07:00)を見て気づいた点をいくつか書きたい。

まず、ニコンのZマウントにはこのような安価でコンパクトな超広角単焦点レンズはないので、正直羨ましい。NIKKOR Zでもこのようなレンズをラインアップして欲しい。【さらに追記】執筆時現在、ヨドバシドットコムでRF16mm F2.8 STMは、41,800円(税込)だ。【さらに追記】【追記その3】Fringer FR-NZ1(キヤノンEFマウントレンズ → ニコンZマウント変換)電子マウントアダプターというアダプターがあるようだ。しかし、43,200円 (税込)でレンズと同じぐらいする。やっぱりニコンがこの種のレンズを出して欲しい。【追記その3ここまで】【追記その4:2022年8月14日】すまん、前述のアダプターはキヤノンEFマウント用だった。RFレンズ用にしては筒が長いなと思った。ということで、RFレンズ→ニコンZボディの」アダプターはまだないのかな。キヤノンRFマウントのフランジバックが20mmで、ニコンZマウントが16mmなので、マウントアダプターが可能なフランジバック差がある。【追記その4ここまで】

次にこのキヤノン RF16mm F2.8 STMのすごいところは、鏡筒にコントロールリングの切替えスイッチが付いているところだ。しかも、Focusとその他に瞬時に切り替えるという発想がよい。Focusと何々と何々ととスイッチが複数の項目に対応していると使っているうちにずれたり、設定する時にえっとどれだっけとなって時間が掛かる。瞬時にFocusかその他(ボディのメニューで設定した内容)の2択というのがよい。

どうしてそう思ったかというと、ニコンのコントロールリングはリングの数が足りないと思っていたからだ。たとえば私が使っているNIKKOR Z 24-70mm f/4 Sにも”静粛な撮影操作を可能にするコントロールリング 【NEW】”という製品特徴があり、以下のように解説されている。

コントロールリングには、カメラから[M/A]※1 [絞り値][露出補正] [ISO感度]※2のいずれかを割り当て可能です。滑らかな操作感により、動画や静止画の撮影操作がスムーズかつ静粛に行えます。コントロールリングを回転させることで、AF時にはカメラで設定した機能を利用でき、MF時にはマニュアルによるピント合わせができます。

※1 AF時にコントロールリングの操作でただちにMFに切り換える機能

※2 Z 7 / Z 6の場合、ファームウェアをVer.2.1以降にバージョンアップする必要があります

割り当てられるのはよいのだけれども、割り当てはボディのメニューからしかできないし、普段フォーカスリングにしているリングを、絞りリングに割り当ててしまうと、撮影していてピントが「違うそこじゃない」となったときに、いちいちメニューから絞りリングからフォーカスリングに設定変更していたら撮影なんか間に合わない。このニコンのコントロールリングは実用性に乏しい。フォーカスリング以外にコントロールリングがあるのならいいが、ズームリング以外にコントロールリングしかないズームレンズは実際にはフォーカス以外のほかの機能に割り当てることはできない。これ企画した時に問題にならなかったのだろうか。
【追記】
これを書いてから、上記ニコンの説明をよく読んでみたら「AF時にはカメラで設定した機能を利用でき、MF時にはマニュアルによるピント合わせができます。 」とある。これは、キヤノンの切替えスイッチをAF/MFスイッチで代用させているということか。分かりにくいから見落としていたぞ。というか、これを分かって使いこなしている人はいたのだろうか。気づいてなかったのはオレだけ?この記事を書かなかったらずっとこのAF/MFで切り替えられることを知らないままでコントロールリング切り替え使わないままだったろう。

ところが、キヤノン RF16mm F2.8 STMには、コントロールリングがひとつしかないが、切替えスイッチがあって瞬時にフォーカスリングに戻せるのだ。よく考えられている。というかニコンは実際に撮影に使ってコントロールリングの仕様を決めたのか?テスターから苦情が出なかったのか?どう考えてもキヤノンの方が当たり前に撮影時にコントロールリングを切り替えて使える。もっとわかりやすかったらもっとはやくにコントロールリング使ってたのに。その点キヤノンのスイッチの方が説明書読まなくても見ただけで分かるからやっぱり偉い。ちなみにキヤノンのRFレンズでこの切替えスイッチのないレンズはコントロールリングがひとつ余分に付いている。新製品レビュー RF100-400mm F5.6-8 IS USM参照。

たとえば、細かくシャッタースピードを変えながらAF撮影していて、あっピントはそこじゃない!となったらこの切替えスイッチを先端側にスライドするだけでピント位置をコントロールできる。あるいは、ピントリングにしていて、ISO上げなきゃなとなったら、最初からメニューにISOを割り当てておいて、鏡筒のスイッチ一つでISOを上げられる。ずっとファインダーを覗いたままでできるのだ。どう考えてもキヤノンのこの方式の方が実用的だろう。

ニコンっていつからこんな間抜けな仕様を平気で出すようになったんだろう。いまからレンズにコントロールリングを増やしたり切替えスイッチを増やせないので、既に発売済みのほとんどのレンズはコントロールリングは絵に描いた餅である。キヤノンが偉いというよりもニコンが馬鹿だよなぁ。撮影したことないのかよ。【さらに追記】勘違いに基づいた酷い言いがかりを残してあるのは、この記事を書いてコントロールリングの仕様をよく読み直すまでずっとそう思っていたから。書いてから気づくまで1時間も掛かっていないので、しれっと消してもよかったのだが、アップしたものをお読みになった方もおられるし、なかったことにするのは潔くないと思って残してある。ただ、コントロールスイッチを独立して付けているキヤノンに比べて、ニコンのAF/MFスイッチで代用している方式は、MFスイッチにしてフォーカスを修正して即座にシャッターボタン半押しでAFにできない欠点がある(AF/MFスイッチをAFに切り替える必要がある)。せっかくM/A機能でMFとAFをシームレスに切り替えられるはずなのに、M/A機能と[絞り値][露出補正] [ISO感度]とが択一になってしまう。キヤノンのFocus/Controlスイッチの方が優れている。【さらに追記ここまで】


写真は記事とは関係ない。
9628号蒸気機関車(JR富山駅北・牛島公園 2022年6月撮影):Nikon Z6、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S、24mm、プログラムAE(F5.6、1/100秒)、ISO-AUTO(ISO 100)、ピクチャーコントロール:AUTO、マルチパターン測光、 ワイドエリアAF(S)、手ぶれ補正ON、自動ゆがみ補正ON(強制ON)、高感度ノイズ低減:標準、手持ち撮影、Nikon NCフィルター、バヨネットフード HB-85、JPEGからりサイズのみ

最近忙しくて作例になりそうなものがないので、6月の富山行きから選んでみた。

この9628号蒸気機関車は、2017年12月まで富山県富山市の富山城址公園内に保存されていたもので、2021年10月13日から富山駅北の牛島公園に改装・移設され公開になったようだ。富山駅からすぐなので、待ち時間がある時に寄るといいかも。運転デッキにも登ることが可能だった。ただし、操作機器類はアクリル板で隔たっているので、機関士席、機関助士席も含めて立ち入れない。その手前にアクリル板がある。

きれいに塗装し直されていて、屋根もきちんとしているので、長く保存できそうな感じだ。ただ、屋根の脚が邪魔で撮影はしにくい。仕方ない。

コメント

_ ノーネームしたん ― 2022年08月14日 14時21分07秒

>ニコンのZマウントにはこのような安価でコンパクトな超広角単焦点レンズはないので、正直羨ましい。

高級機が一巡したら普及価格帯のを出すんじゃないか…と思うものの…、
他社から製品を出しやすいのならNコンからも出すんでしょうけど…出しやすくなってるのか?と。

>分かりにくいから見落としていたぞ。

アピールして積極的に使わせたいという事でも無いのかな?、
コストダウンするときに「なぜこの機能を付けてないのか!」と、
絞りリングのように言われ続けるのがアレとか……、
確かに加農のFocus/Controlスイッチの方が…と。

>きれいに塗装し直されていて、屋根もきちんとしているので、長く保存できそうな感じだ。

それは幸いです、
ボロボロになって錆と腐るパターンが多すぎです、

>ただ、屋根の脚が邪魔で撮影はしにくい。仕方ない。

最近の迷惑撮り鉄のように切りましょう!、
撮影に邪魔だからと勝手に他人の庭の木も切るあの方々ならきっと……

_ タロウカジャ ― 2022年08月16日 16時57分33秒

文化財の保存は、管理団体と財源です。
本線運用が終わり約50年経過しました。情けない状態のものも少なくありません。蒸気機関車を残すなら本気でと思わずにいられません。
時代の変化で鉄道自体がその存続が問われています。
話は全く関係ありませんが、銀が足りないのか比較的安価なフィルムが欠品状態が続いています。もっともフィルムと現像代でが安くて2,000円となりもうぼちぼち終わりかなと思っています。

_ Haniwa ― 2022年08月20日 13時30分32秒

■ ノーネームしたん様
>>ニコンのZマウントにはこのような安価でコンパクトな超広角単焦点レンズはないので、正直羨ましい。

>高級機が一巡したら普及価格帯のを出すんじゃないか…と思うものの…、
>他社から製品を出しやすいのならNコンからも出すんでしょうけど…出しやすくなってるのか?と。

Nikon 1のときもそうでしたが、同じ焦点距離のところのズームばかり出すんですよね。
コンパクトで安価だけれども写りは妥協していないみたいな単焦点が欲しいところです。

他社からはコシナ以外は出てこないですよね。

>アピールして積極的に使わせたいという事でも無いのかな?、
>コストダウンするときに「なぜこの機能を付けてないのか!」と、
>絞りリングのように言われ続けるのがアレとか……、
>確かに加農のFocus/Controlスイッチの方が…と。

Z7、Z6発売後に後から気づいて追加した機能だからでしょうね。
リングが一個足りないって普通気づくでしょうに。
テスターやった写真家は言わなかったんでしょうかねぇ。
キヤノンが出してきて初めて「やべぇ、考えてなかった」となって苦肉の策がAF/MFスイッチの代用なんでしょうね。でもその後のレンズでもやっぱりリングが一個足りないものが…。

>>きれいに塗装し直されていて、屋根もきちんとしているので、長く保存できそうな感じだ。

>それは幸いです、
>ボロボロになって錆と腐るパターンが多すぎです、

富山市がこれまでも大事に保存してきたもののようです。
大事にされていてこちらもなんかいい気持ちになります。

>>ただ、屋根の脚が邪魔で撮影はしにくい。仕方ない。

>最近の迷惑撮り鉄のように切りましょう!、
>撮影に邪魔だからと勝手に他人の庭の木も切るあの方々ならきっと……

切って自分の頭の上に屋根が落ちてくるんですよ(泣)。

シフトレンズでうまく撮りたいなと思いました。物欲が…。
ミラーレスってサードパーティの蛇腹とイメージサークルの大きなレンズでシフト・チルトやり放題なので、そういう蛇腹システムの販売をお願いしたいですね。

_ Haniwa ― 2022年08月20日 13時45分05秒

■ タロウカジャ様
>文化財の保存は、管理団体と財源です。
>本線運用が終わり約50年経過しました。情けない状態のものも少なくありません。蒸気機関車を残すなら本気でと思わずにいられません。
>時代の変化で鉄道自体がその存続が問われています。

9600形は9633が京都の梅小路蒸気機関車館(現京都鉄道博物館)に動態保存されていましたが、いつのまにか静態保存になっていますね。9628はそれと番号も近く、同じく1914年度に川崎造船所で作られた40両のうちの2両みたいですね。

9633の静態保存化はいつなのかはっきりしませんが、1979年3月28日に車籍を失っているとありますね。車籍がなくても構内だと走れそうなので1979年に静態保存かどうかは分かりませんね。私が初めて梅小路蒸気機関車館に行ったときにはまだ全車両が動態保存でした。

>話は全く関係ありませんが、銀が足りないのか比較的安価なフィルムが欠品状態が続いています。もっともフィルムと現像代でが安くて2,000円となりもうぼちぼち終わりかなと思っています。

円安もあって安価なフィルムはもう望めないような感じですね。
フィルムも困りますが、DPEの機械の維持も大変そうで、1日に何本か現像依頼がないとコンディションが保てないようで。

私もえらそうには全くいえず、全然フィルム撮影していないのですが、気持ちの上ではまだ少しフィルムで撮りたいなと思っています。コンパクトで写りのいいフィルムカメラがあればもっとたくさん撮ったのですが(デジタルと両方持っていくと重いので)、そういうカメラは高騰したり、壊れやすくていまは修理もできないようなメーカーが多くて手が出ませんでした。

なによりもちょっと暇がなくてデジタルの写真ですらあまり撮れないでいます(泣)。
でもなんとかフィルム撮りたいですね。正月からクリスマスまで1本のフィルムに入っててもいいですから。

_ タロウカジャ ― 2022年08月28日 15時50分36秒

赤城氏がTwitterで「135ネガフィルムが手に入らない。」とボヤいておられたのでヨドバシカメラのネット販売を見ますとほとんどの商品が取り寄せとなっています。
更に先日ビックカメラでフジフィルムがまた値上げすると耳にしました。
消費量が激減以外に理由があると思いますが゛メーカーからの正確な情報提供が欲しいものです。無理かな。
オリンパスが顕微鏡部門を売却するとか。

_ Haniwa ― 2022年09月06日 18時03分04秒

タロウカジャ様
お返事が遅れてすみません。

>赤城氏がTwitterで「135ネガフィルムが手に入らない。」とボヤいておられたのでヨドバシカメラのネット販売を見ますとほとんどの商品が取り寄せとなっています。

>更に先日ビックカメラでフジフィルムがまた値上げすると耳にしました。
消費量が激減以外に理由があると思いますが゛メーカーからの正確な情報提供が欲しいものです。無理かな。

原因の一つに急な円安があるのかもしれませんね。
コダックの場合、ちょこちょこと輸入していたら次の輸入のレートを決めかねているうちに在庫がなくなったとかありそうな感じがします。

富士はどうなんでしょうね。絶対に在庫にならないように生産量をものすごく絞っているとか。使用期限が来たらあきらかに画質が落ちますからね。

>オリンパスが顕微鏡部門を売却するとか。

オリンパスはカメラ部門がもう別会社なので、顕微鏡部門がなくなってもカメラ部門とはもう関係がないんでしょうね。オリンパスに何が残るんでしょうね。
私はオリンパスが粉飾決算や内部通報者を不当配置転換などをしてからずっと好ましくない会社だと思っていて、このブログでも極力取り上げないようにしていたので、オリンパスの残骸がどうなろうと・・・(以下自粛

_ タロウカジャ ― 2022年09月09日 21時07分36秒

ネガフイルムの原材料の一部が輸入できないのではないか。
フジフィルムが突然旧タイプのSUPERIA X-TRA400(36EX)を発売してきました。しかも価格は、SUPERIA PREMIUM400(36EX)同額。
ビックカメラで確認しました。

_ Haniwa ― 2022年09月13日 08時37分49秒

タロウカジャ様

情報ありがとうございます。

ヨドバシカメラでも確認しました。
海外向けは廃番になってなかったのに国内では廃番ということは、もう国内の消費量はわずかだったのでしょうかねぇ。

>ネガフイルムの原材料の一部が輸入できないのではないか。

SUPERIA X-TRA400(36EX)は海外OEMだったのでしょうか。
Made in Japanなのかどうか確認したいですね。

_ Haniwa ― 2022年09月13日 08時49分43秒

タロウカジャ様、皆様
記事にしました。

富士フイルムがSUPERIA X-TRA400(36EX)を復活 ― 2022年09月13日
ttps://haniwa.asablo.jp/blog/2022/09/13/9525623

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