赤城耕一の「アカギカメラ」 第19回:春のアポランター祭り ― 2021年04月06日 00時00分00秒
写真家の赤城耕一氏がデジカメWatchに赤城耕一の「アカギカメラ」第19回:春のアポランター祭りを書かれている。取りあげないわけにはいかない(笑)。
私はアポランターはマクロアポランター125mm F2.5 SL(Macro Apo-Lanthar 125mm F2.5 SL)のニコンFマウント用を持っているだけだが、他のアポランターシリーズもかなり気になる。
さて、今回は手元にある一部のアポランターレンズを使用してみようという企画なんだけど、調べてみるとコシナ・フォクトレンダーブランドのアポランター銘のレンズって、最も古いもので2001年に登場するアポランター90mm F3.5でした。ライカスクリューマウント互換のVLマウントレンズですね。つい最近のことだと思っておりましたが、なんともう20年前ですよ。
そしてすぐに一眼レフ用のマクロアポランター125mm F2.5 SLが出ますが、この当時、まったく不勉強だったので、レンズの描写の実力は理解できても“アポランター”名のブランド力がよく理解できていなかったふしがあります。
マクロアポランター125mm F2.5 SLは最短撮影距離0.38m。単体で等倍撮影できるという素晴らしいレンズで、そのスペックと描写性能ばかりに目を奪われておりまして、個人的にも当時でもMFレンズとしては珍しいEFマウント用を入手、後にFマウント用も使いはじめて、現在アサインメントにも使用して重宝しています。
MACRO APO-LANTHAR 125mm F2.5 SL
太くて重めのレンズですが、単体で等倍撮影できてしまうという仕様が素晴らしいですね。いま使用しても驚くべき高性能を誇ります。フォーカシングするのが楽しくなるレンズです。
(作例略)
すでに手元にはデジタルのEOS一眼レフがないので、アダプターでEOS R5に装着して撮影しましたが、カメラは自動的にMFレンズであることを理解し、フォーカスエイドも自動的に機能しました。背景は地面に落ちた桜の花びらですが、シャープネスとボケ味の両者を満足させています。
EOS R5 MACRO APO-LANTHAR 125mm F2.5 SL(F4・1/800秒)ISO 400(作例略)
MFであることにストレスを感じさせない造りが見事ですね。EFマウントこそ「不変」ではないかと感じる瞬間でして、こうなるとコシナ・フォクトレンダーやコシナ・ツァイスのEFマウント用レンズが欲しくなるわけです。
EOS R5 MACRO APO-LANTHAR 125mm F2.5 SL(F4・1/2,000秒)ISO 400(作例略)
絞り開放ですが、20年前の設計のレンズとは思えないクリアさで驚かされます。ライブビューを拡大しなくてもMFがラクに行えるのは、開放からレンズ性能が高い証。ボケ味の美しさも感激ものです。
EOS R5 MACRO APO-LANTHAR 125mm F2.5 SL(F2.8・1/3,200秒)ISO 200(作例略)
前ボケも生かしてフレーミングしてみましたが、125mmレンズって、35mmフルサイズのフォーマットではあまり経験のない画角で当初は戸惑います。が、マクロ撮影からポートレートまで万能的に使えますね。
EOS R5 MACRO APO-LANTHAR 125mm F2.5 SL(F2.5・1/5,000秒)ISO 400
赤城耕一氏は、MACRO APO-LANTHAR 125mm F2.5 SLをキヤノンEFマウント用とニコンFマウント用の2本も持っておられるのか。すごい。
そしてMACRO APO-LANTHAR 125mm F2.5 SLは、赤城氏の仰るようにたしかにフォーカシングしやすいレンズだ。マニュアルフォーカスの感触がよいのは当然として、光学系の特性がピントの山が掴みやすいものなのだ。D300sのようなAPS-Cのファインダーでもちゃんとピントの山が見える。
私のマクロアポランターの作例は、以下で見て欲しい。
・カールツァイス(株)、ケンコー・トキナー/サイトロンジャパンと提携。交換レンズや双眼鏡の販売・修理を移管 ― 2021年03月01日
・楽天モバイル Rakuten WiFi Pocket 契約してみた ― 2021年03月05日
・ニコン、ZシステムでAF-DレンズがAF可能なアダプターに否定的 ― 2021年03月07日
・遂に携帯電話キャリアメールを捨てて格安ブランドに行く決意をする ― 2021年03月14日
・ニッコール千夜一夜物語 第七十七夜 NIKKOR-S 50mmF1.4に見るローパスフィルターと光学性能 ― 2021年04月03日
・まずはauガラケー1台をMNPでIIJmioに転入させた ― 2021年04月05日
最後のまずはauガラケー1台をMNPでIIJmioに転入させた ― 2021年04月05日の作例はちょっと2線ボケっぽくなっているが、これは珍しいことだ。いままでマクロアポランター125mm F2.5 SLで撮った中でこういうボケ方は初めてだ。撮影距離とボケた被写体の距離の関係でこういうボケ方をすることもあるのだろう。【追記】フィルム時代の作例も結構あるのだが、ニコンオンラインアルバムが終わるときにニコンの指示した方法でバックアップできなかったので、元のスキャン画像からまた閲覧用のJPEGを作ったりしないといけない。いずれまたどこかに再アップしたい。【追記ここまで】【さらに追記】ニコンオンラインアルバムにアップしていたフィルム撮影の写真(スキャン画像)はHDDから簡単に見つかったが、サイズは小さいしそもそも撮影データが分からなくなってしまっている。ニコンオンラインアルバムにアップしていたときは覚えていたのでそこに書き込んでいたのだが…。ニコンオンラインアルバムのサイトコピーデータとかどこかに残してないかなぁ。時間があったときに探してみる。【さらに追記ここまで】
マクロアポランター125mm F2.5のスペック等はVoigtländer Macro Apo-Lanthar 125mm F2.5SLに書いた。皆さんにお勧めしたいレンズなのだが、今ちょっと高騰していてお勧めしにくい。
4月5日19時20分に追記されたAPO-LANTHAR 180mm F4 SL Close Focusは、発売されたときにちょっと気になったレンズなのだが、180mmならまずAi Nikkor ED 180mm F2.8Sを買うべきだし、APO-LANTHAR 180mm F4 SL Close FocusはF4だからなぁと思っているうちに AI AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D ED <NEW>を買ってしまって焦点距離がかぶるし使い道が思い浮かばないので結局APO-LANTHAR 180mm F4 SL Close FocusもAi Nikkor ED 180mm F2.8Sも買わなかった。APO-LANTHAR 180mmがF2.8とかF2.5だったら買っていたかもしれない。
しかし、さりげなく写っているNikon Dfがそそりますなぁ。
他のレンズ、たとえばAPO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical VMなんかかっちり写ってそそりますなぁ。こういう作例をみると、 AF-S DX NIKKOR 10-24mm f/3.5-4.5G EDなんか使うの嫌になってくるなぁ。 AF-S DX NIKKOR 10-24mm f/3.5-4.5G EDって画角が広いけど、なんか細部が甘いんだよね。これだったらスマホの作り出した画像の方がマシとおもってしまうレベル。超広角の写りのよいレンズがほしいなぁ。
【写真】フォクトレンダー マクロアポランター125mm F2.5 SL(Macro Apo-Lanthar 125mm F2.5 SL):Nikon COOLPIX 2500で撮影(2002年6月)。COOLPIX 2500で撮った製品写真なのでリサイズしないでこのサイズだった。Exif削除。別のカメラ・レンズで新しく撮り直すか。
コメント
_ ノラ猫軍将軍山本ミケ六 ― 2021年04月07日 17時34分03秒
_ Haniwa ― 2021年04月13日 09時46分30秒
お返事が遅れてすみません。m(_ _)m
>>しかし、さりげなく写っているNikon Dfがそそりますなぁ。
>
>ほんとですねぇ、赤城耕一氏はきちんと評価するのでフォーカシングの事もちゃんと書いて信頼できます、
>忖度無いんでしょうし。
以前からはっきりと書かれる方でしたが、最近は本当にきっちりと書いてくださってありがたいです。仕事で使ってかつ趣味的にも愛用されているプロの方が書いてくださると、我々アマチュアも参考になりますし、メーカーに伝わりやすいと思います。
>>ニコンオンラインアルバム
>
>利用してた人を見ていて、こういう便利なサービスは廃止や改訂で困るのわかっているのでできるだけ利用しないように…と、
>まあ一時的に使うような利便性があるのでそういう時には良いのでしょうけど。
私もそう思っていましたので画像の保管場所には使っていませんでしたが、撮影情報はメモってなかったですね。サイトのミラーでも取っておけばよかったかもしれません。
ニコンは特にサービスが変わる可能性が高いので利用するときは注意した方がいいと思います。ニコンのサイト自体が頻繁にURL変えて前のURLから新しいところに飛ばすとかリンク張るとかもしない企業ですから。
>>超広角の写りのよいレンズがほしいなぁ。
>
>新コロナがマシになったらお店を行脚してみるのも良いのでしょうけど…。
そうなんですよねぇ。お店回るのもアレですし、そもそも撮影機会が激減していますから新しい機材を買うモチベーションもないです。困ったものです。バイクで出掛けるのは感染リスクは低そうですが、事故った場合の医療がアレなので躊躇します。仕方ないので月に一回近所の散髪に行くときにエアバッグ装備で乗って行ってぐるっと回って帰ってきます(笑)。
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ほんとですねぇ、赤城耕一氏はきちんと評価するのでフォーカシングの事もちゃんと書いて信頼できます、
忖度無いんでしょうし。
>ニコンオンラインアルバム
利用してた人を見ていて、こういう便利なサービスは廃止や改訂で困るのわかっているのでできるだけ利用しないように…と、
まあ一時的に使うような利便性があるのでそういう時には良いのでしょうけど。
>超広角の写りのよいレンズがほしいなぁ。
新コロナがマシになったらお店を行脚してみるのも良いのでしょうけど…。