アサヒカメラ2020年7月号で休刊、広告収入激減で終わる2020年06月22日 00時00分00秒

アサヒカメラ2020年7月号(最終号)とアサヒカメラ2006年4月号特別付録のアサヒカメラ大正15年創刊4月号復刻版

皆様、なかなか記事が書けずすまんです。緊急事態宣言が明けてからどうもばたばたしております。

さて、かねてから休刊が話題のアサヒカメラの事実上の最終号、2020年7月号を発売翌日に買った。近所の小さな書店だったが4冊も在庫があった。あまり立ち読みの痕もなかった。
『アサヒカメラ』が2020年7月号で休刊 ― 2020年06月01日参照

総力特集は「構図は名作に学べ!」だ。これは基本のできていない私にはありがたい。じっくり読み込みたい。

「94年間ありがとうございました 『私とアサヒカメラ』」も読み応えがあった。英伸三氏の文によると以下のようにある。

突然「アサヒカメラ」休刊の知らせを受けた。このところ売れ行きはよいと聞いていたので、カメラ業界の経営不振による広告収入減少の影響を受けてと知り、いい知れぬ寂しさにおそわれた。

売れ行きはいいのに広告がなくなると立ちゆかなくなるという雑誌のあり方は、以前から問われていたように思う。今回の結果からは、わざわざお金を出して購読している読者よりも、広告主の影響の方が大きいということがわかった。

おそらく誌面の内容もずっと読者が求めているものではなく、広告主がカメラユーザーに見せたいものに歪められていた可能性がある。みなさん薄々気づいていただろうし、いまではインターネットで、ライター諸氏のお話が直接聞けるので、まあいろいろありまして…みたいなニュアンスのものは見かける。

そんなインターネット社会でもわざわざお金を出して買う読者がいたのに、広告料の激減で簡単に終わってしまう雑誌ってなんなんだろうと思う。発行元の朝日新聞出版の見識も問いたい。写真文化に対してなにかいいたいことはなかったのか、と。

「ガルル」のような、写真総合雑誌よりももっとマイナーなオフロードバイク総合誌でさえ、「Go Ride」という形で事実上の復刊を果たしている(新型コロナウィルスの影響で今後どうなるかわからないが)。写真総合雑誌はオフロードバイク誌よりも売れなかったのか?
アウトライダー再始動&GO RIDE創刊 ― 2019年04月10日

朝日新聞出版が「アサヒカメラ」という名前を手離さないだろうし、編集者も出版社や親会社の従業員であろうから、復刊は期待できないだろうな。

あと、最終号で目立ったのは表4と呼ばれる通称裏表紙にも広告がないことだ。ここの広告料は高いのだろうな。最終号にはニコンもキヤノンも広告を出していなかった。ソニーやシグマは出していた。いったん広告を出さないと決めて引導を渡してしまったニコン・キヤノン両社だが、最終号ぐらい広告を出してもよかったんじゃないの。薄情だよね。さんざん広告で記事内容を牽制していたはずなのに。

最終号で広告を出していた企業は以下の通り(アイウエオ順)。

光陽商事
サイトウカメラ
三共カメラ
シグマ
シャレー志賀
鈴木特殊カメラ
セレクト
ソニー
千曲商会
東海産業
西沢学園
フジヤカメラ
横浜カメラサービス
ワイドトレード

特にソニーは表2見開きと70~71の4ページにわたって広告を出していて、勢いを感じる。


写真はアサヒカメラ2020年7月号(最終号)とアサヒカメラ2006年4月号特別付録のアサヒカメラ1926(大正15)年創刊4月号復刻版。

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