サムヤンレンズ “ぜんぶ撮る”その2(天文ガイド2019年3月号) ― 2019年03月01日 00時00分00秒
もう3月なんですね。このあいだ頑張って更新したと思ったらもう1週間も経っていた(泣)。 さて、以前サムヤンレンズ “ぜんぶ撮る”(天文ガイド) ― 2019年01月08日で紹介したサムヤンレンズインプレの連載では、フィッシュアイレンズのインプレを期待していた。それが2月6日発売の天文ガイド2019年3月号で取りあげられていた。記事を書こうと思って1ヶ月経ってしまった(泣)。
天文ガイド2019年3月号の「サムヤンレンズ”ぜんぶ撮る”4」では、以下のレンズが取りあげられていた。
それぞれのインプレは天文ガイド2019年3月号を見て戴きたいのだが、期待の魚眼レンズは、「等距離射影方式で期待したがテスト個体には問題が…」とある(56ページ)。テストした個体はピントが無限遠に届かず、光学系に不良が認められるとのこと。私が気になっているSAMYANG 8mm F3.5 UMC FISH-EYE CS II も巷の評判では無限遠が出ない個体が多いとのことだ。サムヤンの魚眼はやめたほうがいいのかもしれない。APS-Cで使うのなら、AF DX Fisheye-Nikkor 10.5mm f/2.8G EDを買った方がよさそう。
AF DX Fisheye-Nikkor 10.5mm f/2.8G EDを買うのをずっと躊躇しているのは、以前から何回も書いているが、AF-SではなくAFであることと、フードが固定式で、35mmフルサイズで撮ったときにそのフード分がケラレてしまうからだ。ニコンのAPS-Cボディは、下位機種がAF-Sでないとオートフォーカス(AF)が効かない仕様なのに、初期に発売されたAF DX Fisheye-Nikkor 10.5mm f/2.8G EDは、レンズ内モーターではなくボディ内モーター駆動なのだ。ボディ内モーターのない機種ではAFできない。かといって下位機種のファインダーで魚眼レンズのような被写界深度の深いレンズのピント合わせをマニュアルフォーカスで行うのは非常に辛いものがある。ニコンはこういうところが駄目なのだ。だから私は周囲にニコンを勧めない。やっていることが場当たり的でユーザーに優しくない。
AF-S Fisheye NIKKOR 8-15mm f/3.5-4.5E EDの発売で、AF DX Fisheye-Nikkor 10.5mm f/2.8G EDがAF-S化されてリニューアルされる可能性はほとんどなくなった。AF-S Fisheye NIKKOR 8-15mm f/3.5-4.5E EDは、また別の制限があってアレなのだが(AF-SのEタイプレンズとの組み合わせについて参照)。
と、いいつつ最近はなんだか忙しくてなかなか写真が撮れない。新しいレンズなんか買ったら家族が口をきいてくれなくなるかもしれない(泣)。そういえばバイク雑誌GARRRR(ガルル)休刊「ステ・フェス」 ― 2019年02月23日でも、「車で来てしまいましたぁ。バイクで出かけると家族に『どこ行くんだ?』って言われるから車でしれっと近所行くフリして来ました。」と言っている人がいた。私はバイクで出かけられるだけマシなのかもしれない。当日はお昼には戻らなければいけなかったので、ツアラテックの店内はまったく見ずに帰ってしまった。ツアラテックの店の人は「ガルルの読者は冷たい」と思ったかもしれない。すまん。今度通りかかることがあればゆっくりと店内を見ていきたい。スコットオイラーという、バイクのチェーンへの自動給油装置に興味がある。
写真は記事とは関係ない。
東京国立博物館特別展「顔真卿―王羲之を超えた名筆」:Ricoh GR、18.3mm(35mm版28mm相当)、F4、1/1000秒、プログラムAE、ISO-AUTO(ISO 100)、AWB、画像設定:スタンダード、スポットAF
顔真卿(がんしんけい)展に行きたかったのに気づいたら最終日になっていた。朝早く開館前にトーハクに行ったが既に長蛇の列。中華史上屈指の名書とされる「祭姪文稿(さいてつぶんこう)」(台北の国立故宮博物院所蔵)を見るのに内部でさらに60分待ちだった(泣)。
リコーGR III、2019年3月15日発売 ― 2019年03月03日 00時00分00秒
リコーGRシリーズの最新機「GR III」が3月15日に発売になるようだ。
リコー、「GR III」を3月下旬に発売。税込12万円台前半(デジカメWatch)
CP+2019】3月15日発売の「RICOH GR III」が大人気(デジカメWatch)
イメージセンサーは、APS-Cサイズ相当の有効約2,424万画素CMOS。感度はISO 100〜102400。像面位相差検出に対応したハイブリッドAF、センサーシフト式の手ブレ補正機構「SR」、超音波振動によるセンサークリーニング機能を新たに備えた。
静止画の14bit RAW記録に対応する。動画記録は最大1,920×1,080/60fps(H.264)。
手ブレ補正機構は3軸(ヨー、ピッチ、回転ぶれ)。効果はシャッタースピード4段分。
ローパスフィルターレス構造のイメージセンサーを手ブレ補正機構の仕組みで微小に動かして、ローパスフィルター同様のモアレ低減効果を得る「ローパスセレクター」機能を搭載。
レンズは35mm判換算28mm相当となる「GR LENS18.3mm F2.8」。4群6枚(非球面2枚を含む)の新規光学系を採用し、薄型化した。高いシャープネスは歴代のGRレンズを凌ぐという。
最短撮影距離(レンズ前)は通常時約10cm、マクロモード時約6cm。絞りは9枚羽根の虹彩絞りで、シャッタースピード2段分相当のNDフィルターも内蔵している。
リコー、「GR III」を3月下旬に発売。税込12万円台前半(デジカメWatch)
カメラ全体のサイズがGR Digitalシリーズに準じた小ささに戻ったのはよかったと思う。手ぶれ補正もないよりはあった方が絶対にいい。
GR IIIの手ぶれ補正は、「アストロトレーサー」という「『星の動きに合わせてカメラのイメージセンサーを動かす』ことで、星が止まっているような写真を撮影できる機能」が使えるのだろうか。これはペンタックスならではの技術なので、リコーがペンタックスを買収して以降GRシリーズを展開する上では是非取り入れて欲しいものであった。
天体撮影から考える Why PENTAX?(リコーイメージング)
あと、非常に残念なのが、内蔵フラッシュの廃止だ。GRやGR IIでは「使っている人が少なかった」とリコーは言っているが、前にも書いたとおり、GRの内蔵フラッシュは使っていないのではなく「使えない」のだ。
逆光だったり画面の一部に強い光が当たっているので強制発光で光を均質化しようと思っても、GRの内蔵フラッシュは定常光のハイライト部分に引っ張られてあまり発光してくれないのだ。
たとえば、バイク雑誌GARRRR(ガルル)休刊「ステ・フェス」 ― 2019年02月23日のGARRR編集部の方々の写真、右の二人に日光が当たって飛びそうだったのでもう1枚フラッシュ強制発光したのだが、ほとんど光ってなかった。もちろんマニュアル発光でフル発光とか1/2発光とかも可能なのだが、他の人もいて被写体を独占できない状態でそのような設定をするのは難しい。自動露出である程度までちゃんと写って欲しい。しかし、GRはそれができないのだ。GR Digitalではちゃんとできていたのに。
要するにGRは、測光が悪いのだと思う。内蔵フラッシュを発光させるのに定常光に引っ張られているのがおかしい。ニコンのSB-30を外部自動調光した方がちゃんと写る。SB-30を持っていって使えばよかったと思った。
ということで、GR IIIは値段も高いし、内蔵フラッシュもないし、あまりそそらないなぁ。えっ、どうせ内蔵フラッシュがあっても使えないんだから、外部フラッシュ使う前提でGR III買えって?うーん…。
【追記:2019年3月4日】
書き忘れていたのだが、戴いたコメントでファインダーも必要なことを思い出させてもらった。以前からずっと言っているが、背面の液晶モニターしかないと、屋外で撮りにくい。ファインダーを内蔵して欲しい。
【追記ここまで】
紀泰山銘(726年、唐玄宗筆、東京国立博物館特別展「顔真卿―王羲之を超えた名筆」、東京国立博物館蔵):Ricoh GR、18.3mm(35mm版28mm相当)、F2.8開放、1/40秒、プログラムAE、ISO-AUTO(ISO 1100)、AWB、画像設定:スタンダード、スポットAF
ここは撮影可能だった(トーハクの所蔵だから撮影可能なのだろう)。非常に巨大な碑文。山東省泰安市の泰山頂上の大観峰に刻した摩崖だそうだ。
ISO1100でも破綻していない。いまでは当たり前かもしれないが、GR Digital初代だとISO400でもこれよりもざらざらだった(泣)。
足柄製作所のフィルム劣化対策剤とカメラ・レンズ保管剤 ― 2019年03月06日 00時00分00秒
デジカメWatchによると、足柄製作所というところが、CP+にフィルム劣化対策剤とカメラ・レンズ保管剤を出品していたそうだ。
イベントレポート【CP+2019】意外な企業から登場したカメラ・レンズの保管剤
足柄製作所、もしかして富士フイルムの写真フィルム製造工場の南足柄市に関係しているのか?会社所在地を見ると南足柄市中沼とある。おお、南足柄だ。最近ご無沙汰だなぁ。
【追記】バイク用ナビRWC X-RIDE RM-XR550XLの名称検索で「足柄製作所」って入れたら、ちゃんと場所が表示された。こんど行ってみるか。【追記ここまで】
フィルム劣化対策剤
フィルム劣化対策剤は、フィルムなどの記録媒体や酸性紙などから発生する酢酸ガスを吸収・分解する機能を有しており、ひろく記録メディアの劣化抑制に役立てることができるという製品。有機酸系ガスの防臭効果も有している。
フィルムの保管といえば密閉して乾燥させる方法をとりがちだが、これでは酢酸ガスへの対策ができない。これまでは、この酢酸ガス発生に対する有効な対策手段はなかった、と同社は説明する。
フィルム劣化対策剤と劣化を抑制したい対象物を同じケースに入れて使用する。使用量の目安は、2.4l容器または35mmフィルムで1〜2個程度としている。効果の有効期間は保管状態にもよるが、おおよそ6〜24カ月としている。抑制剤は揉みつぶすことで再生が可能。
うーん、「これまでは、この酢酸ガス発生に対する有効な対策手段はなかった」っていうけど、コダックからモレキュラーシーブが発売されてるやん。
いまごろ富士フイルムの調湿シート「キープウェル」販売終了に気づく ― 2017年03月18日
Kodak モレキュラーシーブが届いた ― 2017年03月22日
酢酸ガスがフィルムから発生しないようにするんじゃなくて、発生した酢酸ガスを吸収するというのは、コダックのモレキュラーシーブも足柄製作所のフィルム劣化対策剤も同じやん。まあモレキュラーシーブは小分けして売ってくれないので、1ガロン(120パック)入りを税込8550円で買ったのだが。
この足柄製作所のフィルム劣化対策剤は1000円で「2.4l容器または35mmフィルムで1〜2個程度としている。効果の有効期間は保管状態にもよるが、おおよそ6〜24カ月としている」のでお手軽のような気がする。
モレキュラーシーブは「35 mmフィルムの場合、305 メートル(1,000 フィート)ごとに、12.5 グラム入りの『モレキュラー・シーブ』を3 パック使用」とあり、「、ANSI 規格 IT 9.11 に従って、フィルムを常温で保存する場合は2 年毎に、温度2℃、相対湿度20 ~ 30%で保存する場合は10 ~ 15 年毎に、『モレキュラー・シーブ』を交換してください。」(映画用フィルム保存剤 KODAK モレキュラーシーブ(PDF) - 映画保存協会参照)とあるので、どっちが経済的なのか分からないなぁ。
カメラ・レンズ保管剤
カメラ・レンズ保管剤は、湿度の調整と酢酸ガスの分解効果を有している製品で、カメラやレンズの保管やフィルム、プリントなどの保管にひろく使用することができる。
密閉状態にしたケースなどの湿度を40%RH前後に調整して保持することが可能で、除湿しながら湿度状態を一定程度に保つことができるとのことだった。湿度を避けるためにシリカゲル等を使用した場合は極度に乾燥した状態となってしまうため、カメラやレンズに使用されているゴムがひびわれてしまうといったケースの発生が懸念されるが、「カメラ・レンズ保管剤」を使用することでそうした不安を解消できるとのことだ。
また、アンモニア臭の吸収分解効果もあるとのことで、機材に付着した汗によるニオイ対策としても有効だとしていた。
足柄製作所のカメラ・レンズ保管剤の方もよさそうですな。ヨドバシには売ってないのかな。アマゾンで扱っているとのこと。できればアマゾンでは買いたくないので、ヨドバシカメラで扱って欲しい。
アマゾンで買いたくないのは、色んな理由があるが、一番の理由は配達が「デリバリープロバイダ」とか言う変な「配送業者」になってしまい、時間通りに届かないし、連絡も付かないし、通ってはいけないところを通ろうとしてハニワニワのソーラーライトを蹴っ飛ばして知らんぷりして立ち去ったりするからだ(怒)。あれは配送業者ではないですな。配送を請け負った中小業者が車持ち込みの個人に配らせているのが実態だ。いずれなにかの事件につながるだろう。
全く関係ないが、GAFA(ガーファ:アメリカ合衆国におけるGoogle、Amazon.com、Facebook、Apple Inc. の4つの主要IT企業の頭文字を取って総称する呼称)という文字をみると、どうもAGFA(アグファ)かと思ってしまう今日この頃(笑)。
写真は記事とは関係ない。
東京国立博物館本館:Ricoh GR、18.3mm(35mm版28mm相当)、F4、1/2000秒、プログラムAE、ISO-AUTO(ISO 100)、AWB、画像設定:スタンダード、スポットAF
このぐらい天気がいいと気分もいい。しかし、このところ天気の悪い日が多い。しかも2日続けて雨とかも多い。なんだか鬱だ。
天文ガイド2019年4月号 ― 2019年03月12日 00時00分00秒
天文の知識や興味も薄いのに、サムヤンレンズの天体撮影テストが連載されているという理由でこのところ『月刊天文ガイド』(誠文堂新光社刊)を買っている。
サムヤンレンズ “ぜんぶ撮る”(天文ガイド) ― 2019年01月08日参照
サムヤンレンズ “ぜんぶ撮る”その2(天文ガイド2019年3月号) ― 2019年03月01日参照
そして、3月5日発売の天文ガイド2019年4月号も買ってみた。
そしたら、なんと、サムヤンレンズの連載がないやん(ちょっと韻を踏んでいます)。
T.G.FACTORY CLASSICとして「シグマArtライン単焦点レンズ 最新の2本をテストする」として、
SIGMA 28mm F1.4 DG HSM
SIGMA 40mm F1.4 DG HSM
のシグマレンズ2本のテストになってるやん。
いや、シグマレンズはよいのだけれども、絞り環がないんだよねぇ。サムヤンの何がいいって、安いのと絞り環があるところなんだよねぇ。
SIGMA 28mm F1.4 DG HSMの方は、以下のように書かれている。
これまでテストした28mm F1.4の中では、ツァイスのOtus 28mm F1.4(税別629,9000円、重さ1,340g)とニコンのAF-Sニッコール28mm F1.4E ED(税別247,000円、重さ645g)が特に優秀でしたので、これらとの比較は興味あるところでしょう。F1.4~2.4では、とくにコマの少なさではシグマが優れています。価格差を考えると”快挙”といえます。ニッコールは絞り開放付近で輝星に青いハロが生じるのが弱点です。F2.8~4.0まで絞るとどのレンズも最高水準の画質が得られて差は感じられなくなりますが、敷いて優劣をつけると、微光星の写りの鮮鋭さが若干Otusが優れています。この、絞ったときの僅差の要因は、光学系の透過率やフレアー率、鏡胴設計なども含めて、研究する価値があると思います。
月刊天文ガイド2019年4月号56ページ
SIGMA 28mm F1.4 DG HSMは、税別160,000円で、重さ865gなので、かなりお得感があるかもしれない。絞り環があったら頑張って買いたいところだ。つまらんのぅ。
SIGMA 40mm F1.4 DG HSMの方は、紙面を見てくだされ。「”星野撮影スペシャル”とよびたいほど高性能」とある。こちらも税別160,000円で、重さの方はなんと1.2kgもあるそうだ。フィルター径82mmの40mmレンズってすごいなぁ。
写真は記事とは関係ない。
JR東日本E531系電車(JR上野駅):Ricoh GR、18.3mm(35mm版28mm相当)、F4.0、1/250秒、プログラムAE、ISO-AUTO(ISO 100)、AWB、画像設定:スタンダード、スポットAF
交直流両用電車のパンタグラフ付近はそそりますなぁ。常磐線は、取手駅と藤代駅の間にデッドセクションがあり、以南は直流電化で以北は交流電化されている。そのためこういう交直流両用の電車が用意されている。常磐線の北側が交流電化されているのは、沿線に気象庁地磁気観測所があるからだそうだ。
Q18.電車や自動車・建物は地磁気観測に影響を与えますか?(地磁気観測所)
電車を走らせる電流は、パンタグラフ、モーターを経由してレールに流れます。レールに流れた電流の一部は地面に漏洩し、かなり遠いところまで広がります。周辺に広がった電流が磁気を作り、地磁気観測に影響を与えます。電流には交流と直流があり、漏洩電流の広がりは直流の方が大きくなります。直流方式で運行される電車では、地磁気観測への影響が35km程度にまで及びます。地磁気観測所のある茨城県にはJR常磐線が走っていますが、地磁気観測への影響を避けるために、ある区間(取手と藤代の間)で電化方式を直流から交流に切り替えています。以前は、切り替えのためにこの区間で車内照明が消えていたので、利用者にもよく知られていました。新たな鉄道路線として、つくばエクスプレスが2005年に開業しました。この電車も、東京寄りの方は直流で走りますが、ある区間(守谷とみらい平の間)から北(観測所に近い方)は、地磁気観測への影響の小さい交流で運行しています。
他方で同じく地磁気の観測を行っている千葉県君津市の国土地理院鹿野山測地観測所の近くのJR内房線は、「通電区間を数km単位に細分化させ、それぞれの区間に1変電所を設置した上で絶縁する方式」で地磁気観測に影響が出ないようにしているそうだ。気象庁地磁気観測所(Wikipedia)
永瀬正敏氏のニコンF3(朝日新聞be) ― 2019年03月27日 00時00分00秒
長期放置ですまんです。ちゃんと生きています。戴いたコメントのお返事は少しずつして参ります。m(_ _)m
2019年3月24日(日)付けの朝日新聞東京本社版別刷り特集「be」に永瀬正敏さんが載っていた。肩書きが「俳優・写真家」になっていた。
俳優ではなく、写真家としての永瀬正敏さんと「築地場外市場」を歩いた。
隣接の築地市場は昨年10月、83年の歴史に幕を閉じた。この日は新たな東京都中央卸売市場、豊洲市場の休市日。休業してい各鮮魚店などもあり、買い物客は少なめだ。車から降り、フィルムカメラ時代の名機「ニコンF3」にモノクロフィルムを装填した。
「工事中の建物が目立ちますね」。がんと闘う元戦場カメラマンを演じた映画「毎日かあさん」(小林聖太郎 監督、2011年)で実際に使用した思い出のカメラのファインダーをのぞ き、シャッターを切る。注目したのは、往来に立つ人だけでなく、さびつ いた鉄材や溝のカバー、古びた路地裏などだった。「ただきれいなものじゃなく、長い年月を経て歴史が刻まれたものに惹かれる。潜在的に『忘れちゃいけない』と感じるのかな」。
昨秋、入江泰吉記念奈良市写真美術館で写真展を催した。その際に人物のポートレートを撮り下ろした。「僕が撮りたいと思う人に若い人があまりいなかった。年配の方のシワやシミがすごく美しいと思う」と振り返る。
いいですなぁ。フィルム。それもニコンF3にモノクロフィルム。
さらによいのが、朝日新聞の撮った永瀬正敏氏のポートレート。スクエアのモノクロで、余黒もある。ハッセルブラッドかなにかで撮ったのだろうか。永瀬氏にピントのあったところはキリッとしていて、奥の方はきれいにボケている。いいなぁ。「取材・文 笹木菜々子 写真・伊ケ崎忍」とある。
このところ忙しくてフィルムで撮る機会がない。このあいだ出かけようと思ったら「ところによって雷雨」とか予報が出ていたので出かけなかったら全然降らなかった。次の機会にはニコンF3を持ち出して撮りたい。そう思わせるよい記事であった。
【関連】
映画は思いを集めた銀河系 永瀬正敏さんインタビュー(1)(2019年3月6日)
写真家を演じると、自分では撮れない写真が撮れる 永瀬正敏さんインタビュー(2)(2019年3月15日)
理想は「思い」を撮ること 永瀬正敏さんインタビュー(3)(2019年3月22日)
【追記】
永瀬正敏氏といえば、「私立探偵 濱マイク」シリーズがもういちど観たくなった。林海象監督の映画3部作もそうだが、よみうりテレビ製作のテレビドラマ版全12回ももう一度みたい。再放送してくれないかなぁ。【追記ここまで】
【さらに追記】
自分の書いた過去記事によると、アサヒカメラ2009年3月号に「あの有名人のお宝カメラ 永瀬正敏さん/ペンタックス67II」という記事が載っていたようだ(アサヒカメラ2009年3月号予告から ― 2009年02月16日参照)。最近、Googleの検索で自分の過去記事があまり引っかからなくなって困る。【さらに追記ここまで】
全然話は変わるが、この間年度末ということで集合写真を撮ったのだが、天井に埋め込んであるダウンライトって、写真の敵ですな。撮るときは気にならなかったのだが、撮った写真を後で見たら、ダウンライトが当たっている人と当たっていない人がまだらになっているので、顔の明るさが整わない。RAWでも撮っていたが、覆い焼きツールでも使わないとどうしようもないですな。念のためフラッシュを発光させたものがなんとか使える感じだが、ああいうときは「ダウンライト消してください」と注文すべきなんだろうな。
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