レンズ距離指標問題を訴える(赤城耕一写真日録)2012年11月21日 00時00分00秒

ヨコハマ・ビオゴン・モノクロ計画その45(横浜橋商店街:横浜市南区):CONTAX G1、Carl Zeiss Biogon T* 21mm F2.8、F8AE、ILFORD XP2 SUPER、Kenko L37 Super PRO、Nikon SUPER COOLSCAN 5000 ED(フィルムタイプ:ネガ(モノクロ)、色空間:グレースケール、ICEなしGEMなしROCなし)

更新が遅れてすまん。写真家赤城耕一氏のブログにレンズ距離指標問題を訴える(赤城耕一写真日録)という記事があった。これも少し前の記事の話ですまん。以下ちょっと長い引用だが重要な指摘なのでご容赦を。

カメラ雑誌のほとんどでいつもシツコク言っているのだが、昨今のとくにミラーレスカメラの交換レンズに距離指標が省略されていることが気に入らない。どうせAFで使うんだから指標なんか見ないからイラネと、思う人も多いと思う。

距離指標ってのはカメラから被写体までの距離(すごくアバウトに言った場合ね)をフォーカスリングの回転位置に刻んである距離指標で知らせるためにあるものだから、AFでカメラ任せにするにせよ、MFにせよ、ファインダーでフォーカシングするのなら別に表示がなくてもかまわないと思うかもしれない。

たしかにそうだけど、ところが大昔のフラッシュ撮影には場合には必ず距離指標は必要なものだったのだ。フラッシュバルブとかマニュアルストロボしかないころには、「GN(ガイドナンバー)÷距離=絞り」という計算式を使うか、あるいはストロボに備えてあった計算尺で適正絞り値を知るために撮影距離の確認は必ず必要だったわけだ。

また私は晴天下のスナップ撮影ではワイド系レンズの場合は置きピンや目測撮影するものだから、どうしても距離指標が必要になるのである。日中晴天下ではライカと広角レンズの組み合わせで撮影する場合はフォーカシングしていないことも多いわけだ。だから距離指標のないレンズでは本気で撮影する気がしない。

現在のミラーレスカメラのほとんどはマイクロフォーサーズとかAPS-C フォーマットだから、交換レンズの焦点距離を35ミリ判の交換レンズと同画角で比較すると短くなる。たとえばマイクロフォーサーズで35ミリ判換算35ミリ相当の画角のレンズだと17〜18ミリレンズくらいになる。これを言い換えると18ミリの深い被写界深度を35ミリの画角で応用することができるということになる。

逆に望遠系レンズを使い、ボケを応用したい場合は35ミリ判換算100ミリの画角だとマイクロフォーサーズでは50ミリ相当の焦点距離のレンズを使うことになる。つまり被写界深度が深いからボケづらいとみなさん騒いでいる。だから、余談だけどズームレンズと重複した焦点距離でも大口径の望遠レンズは必要になるわけ。

実用面で例を挙げれば35ミリ判換算で50ミリ相当の画角になるのはマイクロフォーサーズでは25ミリ相当になる。つまり日中晴天下で少々絞り込めば、35ミリ判換算で50ミリ相当の画角ながらも気軽にパンフォーカスや置きピン撮影、目測設定撮影が可能になるのである。これは35ミリフルサイズカメラやフィルムカメラの50ミリ標準レンズではなかなかできない芸当だ。

だからとくに広角系レンズには距離指標が必要になる。極端にいえば、望遠レンズにはなくても困らないわけ。

(中略)

だからとくに広角系レンズには距離指標が必要になる。極端にいえば、望遠レンズにはなくても困らないわけ。もっといえば、マウントアダプターを使用したお古広角レンズ遊びの場合はレンズ側に当然のように距離指標がある。マニュアルレンズなら当たり前である。

つまり、あらかじめ撮影距離を決め、距離設定を行えば、距離指標のない純正広角レンズよりも撮影スピードは速くなる理屈だ。当たり前である。フォーカシングする時間は0だからだ。お古レンズのわけのわからん“味”で大騒ぎするより、よほど私にとっては距離指標があることで表現の幅が広がるのである。

ミラーレス用のレンズだけじゃなくて一眼レフ用も距離指標がないものが結構ある。一番最近買ったレンズのAF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VRなどは、たしかに最廉価機のキットレンズで入門用だからか、距離指標もないしピントリングも鏡筒に直接ギザギザが刻まれている始末。28mm相当の画角の18mm域をよく使うので、遅い超音波モータ駆動のオートフォーカスではなくて、置きピンで撮りたいこともある。赤城先生のおっしゃるとおりだ。

一部のエンジニアさんによれば、距離指標をつけてもかなりいい加減なものになってしまうという。1メートル設定ならちゃんと1メートル±◯ミリ、みたいな公差内に入っていないとイヤなんだろうな。常に絶対的な数値を目標としてレンズを設計しているからだろうが、はい、いいんですよ適当でさ。だいたいでいいわけ。だって、数字を見る角度で違いは出てくるし、なーんにも数値表示がないものよりははるかにマシですぜ。

「距離指標をつけてもかなりいい加減なものになってしまう」というのは、実はこの手の安ズームレンズは焦点距離によってピント位置が変わるのではないかと思っている。だからある焦点距離では何mと表示してもズーミングして別の焦点距離にすると同じ何mはズレた位置になるというものではないかと思っている。だから普通の距離指標のような細長いところに書き込めない。

だったら、AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VRみたいな鏡筒先端がフォーカシングで回ってかつ距離窓もないようなタイプだったら、かつてのズームニッコールレンズにあった被写界深度目盛りのヒゲのように鏡筒に1mだったら1mの線を縦軸に焦点距離をとって斜めに引けばいいのだ。まあそうするとズーミングでどれだけピント位置がズレるレンズなのか一目瞭然になってしまうのだが(笑)。それに安レンズほどこういうヒゲを表示しやすい仕様なのだが、安レンズだからこそ省略したいしそんな性能バレバレのヒゲを書きたくないでしょうな。難しいところですな。でもこういうキットレンズにまでそういう距離指標ヒゲをきれいに色分けして描いたら、「さすがニッコール」とまた新たな伝説になると思うんだけどなぁ。なにも彫り込みで墨入れしろとは言わない。プリントでいいからやってみてほしい。

そうそう、CONTAX G1の距離指標はレンズになくて、ボディ側にある。これは置きピン可能なのだが、どうして距離ダイヤルが右側にあるんだよ。右手はシャッターレリーズボタン押すから、右側にあったら距離をぱっと変えながらレリーズできないじゃん。左手は遊んでいて右側で全部やるという発想が、京セラ開発陣は写真撮らない人たちだったんだろうなと思わせる。まあ距離指標ないよりも百万倍マシなんだろうけど。


写真はあとで追加します。写真の入ったPCとは別の端末から更新しているので。すまんです。

【追記:2012年11月22日0:33】
写真追加しました。

ヨコハマ・ビオゴン・モノクロ計画その45(横浜橋商店街:横浜市南区):CONTAX G1、Carl Zeiss Biogon T* 21mm F2.8、F8AE、ILFORD XP2 SUPER、Kenko L37 Super PRO、Nikon SUPER COOLSCAN 5000 ED(フィルムタイプ:ネガ(モノクロ)、色空間:グレースケール、ICEなしGEMなしROCなし)

ILFORD XP2 SUPERは厳密にはモノクロフィルムではないのだが、ILFORD XP2 SUPERで撮った写真もヨコハマ・ビオゴン・モノクロ計画に入れることにした。

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