ファーストインプレッション:SIGMA DP1 Merrill(デジカメWatch)2012年09月04日 00時00分00秒

大井川鐵道21001系(元南海電鉄ズームカー)車内自販機:Nikon D300、AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR、55mm、F3.5開放、1/40秒、VR:ON、AWB、ピクチャーコントロール:ポートレート、Nikon NCフィルター、ISO800、-0.3EV

ファーストインプレッション:SIGMA DP1 Merrill( デジカメWatch)、ついに来ましたな。

Foveon X3 Merrillセンサーという写真フィルムのように3層構造のセンサーを用いた異色のデジタルカメラ。

速度面で気になったのは、画像の書き込み時間だ。RAWの場合1画像当たり約50MB~55MB程度あるため、一般的な高級コンパクトデジカメに比べると、再生モードで拡大などの操作が可能になるまで時間がかかる。これは、RAW+JPEGやRAWでの記録時に顕著だ。といっても7枚分までのバッファを積んでいるので、撮影画像の拡大にこだわらない限り、それなりにサクサク撮れることと思う。

フィルムカメラのように、撮影後に画像を確認しない撮り方をすればストレスは溜まらないようで、これはなによりだ。連写するわけではないものの、撮ってすぐに次の被写体が撮れないのは非常に困るからだ。

高感度での撮影は苦手で、はっきりいって他のベイヤーセンサー機に見劣りするレベル。被写体にもよるが、個人的にはISO800ぐらいが限界と考えている。手ブレ補正機構もないので、(開放F値がF2.8とはいえ)屋内での手持ち撮影はあまり得意とはいえない。

今回作例はゲリラ豪雨の合間を縫っての撮影のため、真夏の割に明るさやコントラストが不足がちとなり、Merrillセンサーの本当の実力を出せたとはいいがたい。それでも他のレンズ一体型デジタルカメラにはない、生々しさや精細感を引き出せたと思う。

ストイックな面が強くて万人に勧められるカメラではないが、28mm単焦点でのスナップが好きな人にとっては、最高の選択となりうるだろう。

フィルム派からすれば、デジタルカメラを使う理由の一つに高感度がいいというのがある。だから高感度が苦手なデジタルカメラというのはほかにメリットがないと困った存在で、それならまだまだフィルムカメラ使うぜとなってしまう。特にフィルムの高級コンパクトカメラはもっと薄くてレンズも小さいのに周辺まできちんとした描写なのでまだまだDP1 Merrillのライバルとなりうる。このDP1 Merrillは電池の持ちも気になるところだ。

作例のうち、「がん研有明病院」が写っているものは、病院の横壁に蟹のマークがきちんと描写されていてよい(笑)。これはニッコールレンズやコシナ・ツァイスレンズからカニの爪を無くすなという隠れたメッセージだろう(違)。


写真は記事とは関係ない。
大井川鐵道21001系(元南海電鉄ズームカー)車内自販機:Nikon D300、AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR、55mm、F3.5開放、1/40秒、VR:ON、AWB、ピクチャーコントロール:ポートレート、Nikon NCフィルター、ISO800、-0.3EV

大井川鐵道21001系の車内には自販機がある。こういうデッキを持たない開放座席車の車内に自販機がでーんとあるのは珍しい。

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