FILM&IMAGE VOL.26での名言集2011年12月22日 00時00分00秒

FILM&IMAGE VOL.26

昨日はFILM&IMAGE VOL.26の内容に触れていなかったので、今日は内容に触れたい。今月の記事中でこれは名言だなぁと思ったものを抜き出してみた。

デジタルっていうのも、いまはもうしかたがない時代でうちの会社でも使うようになってますけど、やっぱりポスターとかはデジタルでは対処できない気がします。「青春18きっぷ」のポスター、あれはすべて銀塩なんです。最近はネガフィルムのPRO400が気に入ってまして。あれはいいですよ、僕が言うのもおかしいけど (笑)。

デジタル育ちのいまの若い人も、銀塩の色というのを味わっておいた方がいいと思いますよ。自分の好きな色合いはどういうものか、ベルビアなのかプロビアなのか、自分に覚え込ませることが大事。こうでなければならないという基本となる色が頭の中になくちゃいけないんですよ。だから、人によって色合いが違ってもいい。それがその人の色なんだから。デジタル画像を見るモニターだってそれぞれ色が違いますし、自分の中に基準があれば理解しやすくなると思いますよ。

写真家・猪井貴志氏(『FILM&IMAGE VOL.26』4ページ) 

おお、こんど駅で青春18きっぷのポスターよく見てみよう。しかし、選択肢がベルビアなのかプロビアなのかって、なんか狭い選択肢だな(笑)。まあ、アスティアもセンシアも製造中止だから仕方ないんだけれども。ここでは書けないんだろうけど、ネガカラーのコダックポートラなど、ベルビアとは全然違う色合いだ。

カメラはニコンFM2を使ってます。最初の頃は寒さで抽が硬くならないよう油抜きしたニコンFを持って行ったこともありましたけど、むしろ極寒での撮影で注意しなくちゃいけないのは結露なんですよ。マイナス20度の戸外から暖かい部屋に持ち込めば、カメラだけでなくフィルムも結露しちゃいますから。で、FM2にどんな結露対策をしたかといえば、実は何もしなかった (笑)。今夜はもう撮影終わりとなれば部屋に持って入って、結露してもそのまま。翌朝になると常温になつていて、それで大丈夫なんです。寒さに慣れさせたというか (笑)。デジタルも使っていて、オーロラの色合いはきれいに出るんですが、やっぱり柔らかさとか深みとかフィルムならではの良さは相当あるなと。だからいまは両方で撮っています。

写真家・門脇久芳氏(『FILM&IMAGE VOL.26』7ページ)

えー、結露させたままでいいの?電気カメラでやったら駄目かも知れない。それよりもレンズが結露でどうなのか気になる。

フィルムにこだわるのは、何といっても画質が自然だということです。私は、その場の空気までも写し込むようなフイルムの表現に魅了されており、この点で言えばデジタルは永遠に追いつけないのではないでしょうか。特に太陽が画面内に入るような逆光では顕著な差が出ます。 

これはデジタルもとことんやったから分かったことで、最近ではこの差を埋めるのは原理的に不可能であり、フィルムとデジタルは異質なものとして受け止めています。それだけにフィルムでは、露出決定に際して繊細な注意が必要だとも感じています。

写真家・菊池哲男氏(『FILM&IMAGE VOL.26』16ページ)

たしかにデジタルカメラは逆光に弱い。サッポロポテト状の赤いゴーストが出る機種もあった(笑)。永遠に追いつけないと言い切れるのはそれだけ使い込んでいるからだろう。

まあ、素人考えでも、耐久性を重要視すれば、素材選択の留意や、バッテリーの容量、モーターの大きさ、作り込みなども凝らなければならないわけだから、相応の大きさになるのはやむをえないような気がするが、そこを解決するのが技術の発展ではないのか。フラッグシップデジタル一眼レフの容姿はどうみても、どてらを纏っている感じで、納得できないものがある。 フィルム一眼レフカメラでも、フラッグシップ機が大きくて重いという定石が長い間あったけれど、これを破ったカメラがあった。

これが今回紹介するペンタックスLXだ。1980年に登場し、2001年の製造終了まで実に21年にわたるロングセラー機となつた、ペンタックスの誇るフラッグシップ機である。

写真家・赤城耕一氏(『FILM&IMAGE VOL.26』18ページ)

赤城耕一先生の「フィルムカメラパラダイス」第19回はペンタックスLXだ。こどもの頃M42マウントのペンタックスユーザーだったので、LXは欲しいんだよねぇ。これに純正マウントアダプターで、懐かしのM42マウントのTAKUMARレンズで撮るもよし、Kマウントレンズで撮るもよし。新たな沼の入口なんだよねぇ。

「技術の発展」、よくぞ言ってくださった。私も、技術の発展とか言いながらいままでできていたことができなくなっていたりするのが気に入らない。最初は仕方ないにしても、その仕方ないまま仕様になってしまうんだよねぇ。

【総評】

全体的に感じたのは、よくフィルムの味を生かして撮られているという点です。奥行きがあって色に深みがあり階調が柔らかいという、デジタル写真にはないフィルムの特性を皆さんが熟知していて、それがうまく表現に活かされていました。おそらくかなり使い慣れている方々ばかりが応募されているのでしょう。

写真家・山口勝廣氏(『FILM&IMAGE VOL.26』21ページ)

「フィルムの味を生かして撮る」、簡単なようで難しいなぁ。

ということで、皆さん、FILM&IMAGE、購読しようよ(笑)。

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