Samyang 85mm F1.4 Aspherical IFがちょっと気になる ― 2010年05月28日 00時00分00秒
韓国のSAMYANGというメーカーから85mm F1.4の交換レンズが発売されているらしい。国内でも取り扱うところが出てきたようだ。マウントはニコンF(Ai-S)、ソニーα、ペンタックスPK、キヤノンEOSがあるようだ。
デジカメinfoによるSamyang 85mm f/1.4 Aspherical (full format) - Review / Test Reportのサイトの翻訳によれば、
- Samyangというメーカーを聞いたことがないかもしれないが、これは韓国のメーカーでローエンドマーケットのための多くの種類の安価なレンズを製造している。この85mm F1.4は200~300ユーロで販売されている。AFも電子接点もないので、ピントも絞りもすべてマニュアルとなる
- 金属とプラスチックによる鏡筒の作りは、驚いたことにほとんど最高レベルだ。ピントリングはスムーズで、絞りリングは1/2EV間隔で独特のクリックがある。レンズはインナーフォーカスで、全長は変化せず、前玉も回転しない
- 歪曲は0.4%のわずかなタル型で、実写では無視してよい値
- 周辺光量落ちは、F1.4で1.8EVでかなり大きいが、同クラスのレンズと比較すると非常によく抑えられている。周辺光量落ちはF2はまだ目立つが、F2.8以上に絞ると解消する
- 中央の解像力は開放からとても良い(very good)が周辺部の四隅は若干甘い。F2.8まで絞ると解像力が一気に上がり、F5.6では中央は最高レベル(excellent)、周辺部と四隅はとても良い(very good)に到達する。このレンズは、解像力テストではしっかりとした性能を見せている
- 倍率色収差は0.6ピクセル前後で、実写では問題ない。ボケの色ズレとなる軸上色収差は、F1.4からF2.8までははっきりと見えるが、F4以上に絞ると次第に解消する
- ボケ味はとても良好で、ハイライトの形はF1.4とF2では完璧だ。円形絞りではないのでF2.8以上に絞ると絞り羽根の形が見える
- 解像力は開放ではそれほど高くないが、このレンズの主目的となるポートレートには十分の性能。F4まで絞れば立派な解像力になり、ボケ味も色ズレは目立つものの素晴らしい。低価格にかかわらず、鏡筒のクオリティは極めて高い。最高にシャープなレンズではないかもしれないが、良好な性能だ。欠点は電子接点がなくすべてマニュアル操作になること
SAMYANG 85mm F1.4はポートレートには十分な性能(デジカメinfo)
なのだそうだ。
結構べた褒めだよなぁ。それで、価格は例えばフジヤカメラで税込29,800 円だという。
気になるのは、非球面レンズを使用しているらしいこと。非球面レンズは様々な収差を解消するが、前か後かどちらかのボケ味を悪くすることが多いので、こういうポートレート用途の焦点距離のレンズだとどうなのか気になる。
あとは、ボケの色ズレが目立つらしいことや、F2.8~4ぐらいまで絞らないとぴしっとしなさそうな記述が気がかりだ。
それだったら、Ai Nikkor 85mm F1.4Sの中古の方がいいような気もするし、もう少し頑張ってAi AF Nikkor 85mm F1.4D(IF)を買った方がいいような気もする。微妙だなぁ。
もっと作例を見てみたい。
鏡筒の造りは最高だが写りはアレなレンズと、写りは最高だが鏡筒の造りはアレなレンズとどちらがいいかと言われれば、そりゃ後者でしょうなぁ。
REVIEW: Samyang 85mm F1.4 Aspherical IFによれば、スペックは以下のようだ。
焦点距離:85mm
開放F値:1.4
最短撮影距離:1m
フィルター径:72mm
レンズ構成:7群9枚
大きさ:78mm(最大径)×72.2mm(ニコンFマウント用)
重さ:513g(ニコンFマウント用)
【追記】
Samyang 85 mm f/1.4 Aspherical IFの製品紹介ページを見つけたが、なぜかポーランドドメインだ。
Samyang 85 mm f/1.4 Aspherical IF(samyang.pl)
【関連追記:2010年6月1日】
SAMYANGレンズ レポート(マップカメラ) ― 2010年05月31日
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