ケンコー デジタルテレプラス PRO300 1.4x DGX のオートフォーカス ― 2009年09月07日 00時00分00秒
結論から言うと、Nikon F100(*) + Ai AF Zoom-Nikkor ED 80-200mm F2.8D <NEW>にケンコー デジタルテレプラス PRO300 1.4x DGX をつけた場合のオートフォーカス性能については、これは動くものにも静止物にも実用的ではないと報告したい。AFが遅いというよりは、AFが合わない、AFが大きく迷うというべきだ。* 【追記】F100にはMB-15をつけて単3型エネループを6本入れて使った。【追記ここまで】
テストは週末土曜日に通過する電車を撮ってきたのであった。走る電車を撮ってコンティニュアスAF(AF-C)の性能を見ようと思ったが、その前に線路にピントを合わせて電車の来るのを待っていると、何もしていないのにピントがジジジジと動き出してずれてくる。なにか手前の架線がクロスしていたりしているわけではない。手持ちでレールと枕木のコントラストの高い部分に合わせていると、ボケて何が何だか分からなくなるぐらいまでピントが動くのである。「おいおい、そっちじゃないぞ、戻ってくれ!」と思ってもファインダー像がどんどんボケてくる。それで何が被写体か分からないぐらいに大ボケして初めてもとのピント位置に戻ってくる。戻るのもものすごく遅い。しかもまた行きすぎてしまう。遅いのはいつも遅いのではなく、カメラがピント位置が分からないのでゆっくりとスキャンして探している感じ。合うときはすっと合うときもある。ピントが大きくずれるときは、F100にDK-17Mなんかつけてなくても分かるぐらいずれる。大ボケにピントがはずれるので、ピントの見えづらい最近のデジタル一眼レフでも合っていないのが分かるはずだ。
そうこうしているうちになんとか他のコントラストの高い部分を探してなんとかピント位置を戻す。そして電車が来たら一瞬ピントが合って食いついているのだが、途中で大きく外しはじめてもう駄目だ。連写した日にゃピントの合っているコマはどれぐらいあるのかというぐらいだ。現像しなくてもファインダーでピントの外しているのが分かるぐらいにずれる。まったくフィルムの無駄。途中で何度もMFにしようと思ったが、テストなので我慢に我慢して最後までAFで撮りきった。
ボディ内モーターのAFだから、という見方もできる。しかし、AFが遅いというのではなく、そもそもカメラがピント位置を見失っているのだから、おそらくレンズ内超音波モーターのAF-Sレンズを使っても結果は変わらないと思う。
ということでケンコー デジタルテレプラス PRO300 1.4x DGX はMFで使うことにした。そうだとすると最初からニコンのTC-14AS(生産終了品)を中古で買った方がいいということになる。CPU内蔵レンズでないと露出計が働かないような機種だとデジタルテレプラスDGXの意義があるが、たいていのフィルムカメラだとTC-14ASの方がいい。
そしてAi AF Zoom-Nikkor ED 80-200mm F2.8D <NEW>にケンコー デジタルテレプラス PRO300 1.4x DGX つけるぐらいだったら、Ai AF Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4-5.6Dを買った方がいい。もっというとAi AF Zoom-Nikkor ED 80-200mm F2.8D <NEW>をAPS-Cサイズ(DXフォーマット)のデジタル一眼レフで使う方がいいということになる。なんか急にAi AF Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4-5.6DやD50が欲しくなってしまった(笑)。
テレコンはマスターレンズの性能が拡大されるのでなるべくいいレンズで使うのがいいらしい。そうだとすると、ケンコー デジタルテレプラス PRO300 1.4x DGX は、MFレンズのマクロアポランター125mm F2.5 SLで使うのがいいのかもしれない。
ケンコーデジタルテレプラスDGXのAFが実用的でないという結果に加えてさらに鬱な失敗があった。ISO100のASTIA 100F(RAP F)のフィルムをISO400設定で撮ってしまったのであった。それでその失敗に気づいたのは現像に出した翌日(日曜日)であった。またテストやり直しかぁと落ち込んでいた。どうせピントが合っていないのは現像に出す前から分かっていたので使えるコマがないという点での落ち込みはなかった。ピントが合っていなくても、ピントが合わないというブログのネタに使えるコマもないということだ。とほほ。
しかし、よく考えると週末なのでフィルムはまだフジの現像所には行かずヨドバシカメラにあるかもしれないと思った。ヨドバシカメラのDPEコーナーに電話すると予想通りフィルムはまだヨドバシにあった。リバーサルフィルムの週末受付分は月曜日の朝の便で富士の現像所に行きそこで現像されて夕方にヨドバシカメラに戻ってくる流れのようだった。2段増感に変更してもらいなんとか救済されそうだ。あがりは水曜日に変更になって増感の割増料金もつくことになったが、なんとかなりそうだ。危なかったぜ。画質の参考にはならないだろうが。
ということでデジタルテレプラスDGXのAF実写サンプルは木曜日以降に報告する。
【関連追記:2009年9月9日】
ケンコー デジタルテレプラス PRO300 1.4x DGXのAFをニコンF-501で試す ― 2009年09月09日
ケンコー デジタルテレプラス PRO300 1.4x DGX ニコン用(追記あり) ― 2009年09月03日
【関連追記:2009年9月11日】
ケンコー デジタルテレプラス PRO300 1.4x DGXのAF実写サンプル ― 2009年09月11日
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