ニッコール千夜一夜物語第三十九夜 Ai AF Zoom-Nikkor 35-70mmF2.8S ― 2009年05月27日 00時00分00秒
ちょっと情報が遅れたが、ニッコール千夜一夜物語が更新されたようだ。最新版はニッコール千夜一夜物語第三十九夜 Ai AF Zoom-Nikkor 35-70mmF2.8Sだ。
このAi AF Zoom-Nikkor 35-70mmF2.8Sは欲しいと思ったことがある。特にあとで距離エンコーダー内蔵のDタイプのAi AF Zoom-Nikkor 35-70mmF2.8Dが出て少し経ってからSタイプの方は少し安くなったので欲しいと思ったことがある。ただ、35-70mmという焦点距離はわざわざズームで使う感じではないので結局買わなかった。また中古屋さんで見るとこのレンズは曇っているものが散見される。曇りの原因が何なのかは分からない。このレンズはプロがハードによく使っていたので、気温変化の激しいところで使って曇らせてしまったのか、カビが生えやすいのか、ガラスの性質上なにか変質して曇っているのか気になる。最近は中古屋さんでもあまり見かけなくなってしまったがあれだけ売れたレンズはどこへ行ってしまったのだろう。
記事中で紹介されている光学設計者の稲留清隆氏は、2001年12月にえい出版社から発売された「マニュアルニコンのすべて」(ISBN4-87099-568-9)にAi Nikkor 45mm F2.8Pに関するインタビューが載っていた。このニッコール千夜一夜物語の記事の筆者の佐藤治夫氏も同席していた。他に塩釜吉晴氏が同席していた。
ほかに最近のニコン関係の情報をここでまとめて書いておく。
ニコン映像製品に関するお問合せ窓口の電話番号および営業時間変更のお知らせ(ニコン)
お問合せ窓口電話番号が変更され、札幌・名古屋・福岡のサービスセンターの営業時間が変更になるようだ。
「レンズセミソフトケース CL-L2 」(AF-S VR Zoom-Nikkor ED 200-400mm F4G(IF)付属および単品販売)ご愛用のお客様へのお願い(ニコン)
これは重たいレンズ用のセミソフトケースだから、破れてレンズが落ちたら大変なことになる。「最悪の場合ケースに収納したお客様の貴重なレンズが落下するおそれのあることが判明いたしました」というのは正直で的確な表現だと思う。
投資単位の引下げに関する考え方及び方針等について(ニコン)
単元株式数の変更及び定款一部変更に関するお知らせ(ニコン)
これは、単元株式数を1,000株から100株に変更して株式を買いやすくするというものだろう。フィルムカメラやMFレンズや絞りリングを無くさないで欲しいというユーザー一人一人が株式を買って主張しやすいようにという配慮はありがたい(違)。
【追記】
精機カンパニーなので関係ないのかと思っていたら「水戸ニコンプレシジョン」は2007年7月まで「水戸ニコン」だったところだった。Nikon F2やNikon F3やニコノスのふるさとじゃん…。「水戸ニコン」はすべてが「水戸ニコンプレシジョン」になったようだが、「仙台ニコン」は精機事業部門のみが2008年4月に「株式会社仙台ニコンプレシジョン」になっていて「仙台ニコン」は存続している。
精機カンパニーの事業拠点再編と改革について(ニコン)
精機カンパニーの生産子会社では、露光装置および装置ユニットの生産を担当していますが、今回の半導体と液晶双方の市況悪化および今後の市場の動向を検討した結果、4社体制を維持することは困難との結論に至り、現在4社ある国内生産子会社を2社に再編・統合します。また、これら生産子会社とともに熊谷製作所の生産に関わる要員もあわせて適正化を図ります。
再編・統合の対象となる会社は、株式会社栃木ニコンプレシジョン、株式会社水戸ニコンプレシジョン、株式会社仙台ニコンプレシジョン、株式会社蔵王ニコンの4社であり、本年10月1日をもって会社分割および合併により、(株)栃木ニコンプレシジョンと(株)蔵王ニコンを存続会社として再編します。新会社の詳細は今後検討していきます。
今日付の日刊工業新聞によると、水戸ニコンプレシジョン(茨城県那珂市)と仙台ニコンプレシジョン(宮城県名取市)の工場を閉鎖するらしい。
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0320090527bjaa.html
ニコン、精機部門を抜本改革-水戸・仙台の2工場を閉鎖
ニコンが精機部門の抜本的な構造改革に踏み込む。09年度内に半導体・液晶露光装置用ユニットの生産子会社、水戸ニコンプレシジョン(茨城県那珂市)と仙台ニコンプレシジョン(宮城県名取市)の工場閉鎖を含め、国内生産にかかわる約2900人のうち約800人を削減する。(1面参照)
今後、半導体関係を熊谷製作所(埼玉県熊谷市)や栃木ニコンプレシジョン(栃木県大田原市)に、液晶関連を横浜製作所(横浜市栄区)や蔵王ニコン(宮城県蔵王町)に集約。10月1日付で生産子会社4社を2社に再編する。露光装置需要急減による精機部門の赤字が全社業績の足かせになっているためだ。
さらに米国とドイツの子会社を縮小、シンガポール子会社の機能を台湾に移管するなど、国内外の販売・サービス人員約1700人のうち約200人の削減も決めた。
(掲載日 2009年05月27日)
【追記ここまで】
コメント
_ Eddie ― 2009年05月27日 12時54分28秒
_ maple ― 2009年05月27日 13時05分18秒
おお。僕がF2をいただいた時にいっしょにもらった「ニコンの使い方」ムックに載ってます。
隣のページにその方が唯一持っていたレンズの43-86/3.5が載ってるので、35-70のページが縦半分に折られてるんですが^o^、かなりべた褒めな記事で気になっていました。
開放から安心して使えるズームのようですね。
ワイ端が28mm程度であれば、APS-Cにおける18-50/2.8(タムロンA16とか)の様になって使いやすかったのでしょうかね。
>「レンズセミソフトケース CL-L2 」(AF-S VR Zoom-Nikkor ED 200-400mm F4G(IF)付属および単品販売)ご愛用のお客様へのお願い(ニコン)
なるほど、こういう風に書けばイメージはかなり良いですね。
400〜600にも対応とあっては・・・目の前でそんな場面を見たらこっちまで夜うなされそうです。
_ ノーネームしたん ― 2009年05月28日 00時11分10秒
佐藤治夫氏はAiの付いたAFのVRレンズの設計図を机の引き出しから、「設計しておきました~。」とか、出してくれ~。
雇用を守るためと称して、ニコ○に対してAiレンズを生産せよ!、と、政府から高圧的に命じられる・・・・・、他の事ならとんでもないけど、Ai関連の事ならぜひ推奨したい!。
_ Haniwa@m(_ _)m ― 2009年05月28日 08時49分09秒
_ Haniwa ― 2009年05月28日 15時53分03秒
そうなんです。35-70mmってなんだか自分が前後すればなんとかなりそうな(実際にはならないのですが)感じの焦点距離なんですよね。
しかし、このAi AF Zoom-Nikkor 35-70mmF2.8SとAi AF Zoom-Nikkor 35-70mmF2.8Dに関して言えば、そんな3段階にしなくてもいいぐらいの画質だったようです。開放の夜景の作例とかかなりありました。どの焦点距離でもどのF値でもばっちりみたいなズームだったようです。
Tamron 28-75mm f2.8はいいですよね。Ai AF Zoom Nikkor 28-105mm F3.5-4.5D(IF)を使っていますが、開放F値が一定なのはマニュアル露出で使いやすいと思います。ズーミングで開放の露出値が変わると使いにくいです。
エクター100、残っているのを使わなければ。
■ maple様
べた褒めで間違いないレンズなんだと思います。単焦点並みかそれ以上の描写なんだと思います。ワイド端が28mmだったらなぁと思いますが、そうすると大きくなって重くなり、そうでないなら描写が犠牲になるんでしょうね。この大きさと値段でこの描写というバランスなのでしょう。
たしかに目の前でそんな長玉が落下したのを見ると自分のでなくても夜うなされそうですね(笑)。
■ ノーネームしたん様
Pentax SVを持ち歩いていた期間はそんなに長くはなかったのですが、変な少年でした(笑)。
裁きの日(株主総会開催日)というのがいいですね。ニコンも投機筋に株もたれるよりは長い目で見てくれるユーザーが株主の方がいいのかもしれません。遠い目で見られると困るかもしれませんが(笑)。ああNikon S2はよかったなぁ(遠い目)とか(笑)。
>佐藤治夫氏はAiの付いたAFのVRレンズの設計図を机の引き出しから、「設計しておきました~。」とか、出してくれ~。
そうですよね。設計者たるものこっそりそういうレンズを合間に設計しておくものだったそうですから(笑)。
Ai関連で雇用創出、技術継承とか次の選挙の争点だ!で、ニコンMF党って候補者出すんでしたっけ(笑)。
_ ニコンファン ― 2009年05月31日 15時12分00秒
稲留さんのレンズ設計は評判がよかったです。具体的には部品のばらつきがあっても性能が出やすい設計でした。もっとも24~120の時は、「人間宅急便」をやっていました。
その後、ゼネラルマネジャーになったようです。同期の連中は「トメさん」と言っていましたね。ニコンのレンズ設計に貢献された方です。
ニコンも昔も今も半導体とカメラしかない会社です。今はカメラの90%が海外で製造しているので、半導体不況の時、カメラへの人員シフトができないので、工場閉鎖はやもうえないのかもしれません。
昔から、第3の柱の新規事業をやっていましたが20年以上たってもなかなか世間は厳しいようです。
精密株はニコン以外にもいい銘柄ありますね。
_ ニコンファン ― 2009年05月31日 22時25分02秒
国内でこういう製品を造れば海外流出はかなりの確率で防げると思います。
,
若いニコンの技術者がんばってください。「裏技」たくさん開発してください。
_ ニコンファン ― 2009年06月01日 08時10分45秒
むかし、AF化するときコストダウンするため、それまで軽合金だった絞り環をプラスチック化しました。
しかし、感触は金属に劣りました。それから、ニコンの技術者はできるだけ作動感触がよい絞り環の開発に試行錯誤で取り組みました。勿論、金属と較べると官能品質っは劣りますが、ある一定の成果は出たと思います。難しいですよニコンの絞り環のトルクはニコンF2にも耐えうるように対応考慮して開発しなくてはいけない宿命をもってますので。
ちなみに、レンズマウントに今、プラスチックが使われていますが。これは、技術検討会で私が「キャノンがプラスチックでやっているのでニコンもできないか」と言ったのが出発です。でも、マウントはやはり金属が私は好きですね。
_ Haniwa ― 2009年06月01日 09時03分27秒
http://haniwa.asablo.jp/blog/2008/09/16/3766565#c3767276
_ ニコンファン ― 2009年06月28日 08時39分02秒
宜しく御検討願います。
_ Haniwa ― 2009年06月29日 09時32分49秒
以下の点でご希望に添いかねます。
1.削除の理由が定かでない
基本的に書いたもの書かれたものは削除しない方針です。ただ、名誉毀損などがあれば別です。そうした例外的場合にあたるのかが分かりません。
2.削除対象のコメントが特定されていない
膨大なコメントの中からあなたがご希望の削除を私が探すのですか?どれが実名なのか私にはわかりませんし、IPアドレスなどから同一人だと判断するのも非常に手間です。
3.時間が経ち過ぎている
書かれてすぐであれば当該コメントに対するコメントがないので削除しても不自然じゃないですが、何ヶ月も経ってから削除といわれましても困ります。そのコメントを前提にした後からのコメントが存在します。またその後からのコメントを書かれた方の時間や労力を無にすることになります。アサブロでは削除した痕跡は残りませんし、時間を遡ってコメントを間に挿入することも出来ません。コメントをあとから修正することも出来ません。コメントはそのタイムスタンプに書かれたまま記録されています。
以上ご理解ください。
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。