ニッコール千夜一夜物語第三十八夜 Nikkor-S Auto 35mm F2.8からNEW Nikkor 35mm F2.8 ― 2008年12月25日 00時00分00秒
ニッコール千夜一夜物語の第38夜がアップされている。
ニッコール千夜一夜物語第三十八夜 Nikkor-S Auto 35mm F2.8からNEW Nikkor 35mm F2.8~35mm F2.8改良の歴史~(ニコン)
この連載のいいところはレンズ設計者がレンズについて解説しているところ。そして、レンズ構成図がついているところ。そのレンズ構成について解説してくれるところ。
今回の連載でちょっとNEW Nikkor 35mm F2.8が欲しくなった。というのは、NEW Nikkor 35mm F2.8の構成図の厚肉レンズがなんか物欲を喚起するのだ。中古屋さんで見たときは、F2.8だし前玉が小さいしでなんか物欲が湧かなかったが、この厚肉レンズが詰まっているかと思うとハアハアしてしまう(笑)。Ai Nikkor 35mm F2.8もNEW Nikkor 35mm F2.8と同じ光学系なのだろうか。ハアハア(笑)。【追記】すくなくともAi Nikkor 35mm F2.8Sは5群5枚で厚肉レンズを使っているのではないようだ。残念。【追記ここまで】
Nikkor-S Auto 35mm F2.8も梅鉢ピントリングなど、モノとしても魅力にあふれるが、レンズ構成図をみるとものすごく古い一眼レフ用広角レンズという感じがする。厚肉を想像してハアハアするか、金属の鏡筒の造りの良さにハアハアするのか。結局両方買ってしまうのかもしれない。
このニッコール千夜一夜物語って現行レンズの紹介が少ない。それ自体はニコンの技術力をアピールすることになってブランドに繋がるとは思う。さらに現行レンズももう少し取り上げたら、ニコンの売り上げに繋がるような気もする。しかし、現行品の欠点とかあからさまに書けないし、企業秘密もあったりで難しいのだろう。いまではどのメーカーのレンズでも当たり前になっているが当時はニコンしかなかったとかニコンが最初にそうしたとかいうのは後から詳しく書けるけれども、今現在ニコンだけが誇る技術は結果は書けてもその中身についてはなかなか詳細に書けないだろうから。
この連載、まだまだ書く対象が尽きないだろうから末永く続いて欲しい。
コメント
_ maple ― 2008年12月25日 12時45分42秒
_ SHIDA ― 2008年12月25日 12時58分06秒
手元の78年版「ニコンの世界」で見る限り、同じ6群6枚のレンズ構成のようですよ。
ニコンの35mmは、Ai とAF-DのF2とシリーズEのF2.5を持っていますが、私もなんだかほしくなってきました。
_ やまろ@帰省中 ― 2008年12月25日 15時13分12秒
Autoのほうは軟調のモノクロフィルムとのマッチングはいいですよ。硬調のカラーリバーサルだとレンズの粗が強調される印象です。
うちのAutoはピントリングがスカスカになってます。グリス切れですね。
_ 泉石膏肓 ― 2008年12月25日 21時58分28秒
NEW Nikkor 35mm F2.8の話題に、つい!?コメントさせていただきます。
32年前になけなしの小遣いを叩いて買ったレンズです。
ニッコール千夜一夜物語の第38夜を見て、懐かしくなり、思わず夜中までメンテしてしまいました。
(レンズ6枚のクリーニングとヘリコイドのグリス充填)
このレンズ(6群6枚)は歪曲収差がレトロフォーカスタイプとしては驚異的に少なく、建築物や室内向きです。
また開放から描写が出来上がっていて、絞りは光量調整としての役目がほとんどです。
但し、ボケ味はやや硬めのレンズです。
最近ではデジタル一眼(D300)でしか使っていませんが、haniwa様に是非入手をお勧めしたいレンズです。
初回の書き込みで長々と失礼しました!
_ Haniwa ― 2008年12月26日 09時28分56秒
そうなんです、通常は同じ性能なら軽くてコンパクトな方が絶対にいいです。でも35mmはF2を持っているし、これがないと困るという焦点距離でない場合はなんか理屈が必要です(笑)。それがこの場合厚肉レンズなわけです(笑)。持つとずっしりするレンズというのはぶれなくていいということもあります(こじつけ)。
悪いところやその後の製品で改良された部分を書く以上、書く対象がディスコン製品が多くなるのは仕方ないですね。
■ SHIDA様
非SのAi Nikkor 35mm F2.8はNEW Nikkor 35mm F2.8と同じ光学系ですか。情報ありがとうございます。AiかNEWのAi改を探してみたいです。このころはF1.4、F2、F2.8と同一焦点距離でF値違いがたくさんあったんですよねぇ。PC Nikkorも入れるとさらに。
シリーズEの35mm F2.5はどこかでプロの方がモノクロにいいと絶賛していたので見かけたら買おうと思っているのですが、最近は見かけなくなりました。
■ やまろ様
Ai AF Nikkor 35mm F2Dはこってりとした描写、カリッとしたコントラストですよね。Ai Nikkor 35mm F2Sの透明感のある感じと全然違うので長く併売されていた意義があったと思います。この秋にAi AF Nikkor 35mm F2Dを買おうかと思ったことがあったのですが、そういやもうニコンの新製品は買わないんだったと思いだして(笑)、中古を探したのですが、価格差を考えるとなんか新品買った方がよさそうで、そうこうしているうちに使おうとしていた日が近づいて結局買わなかったということがありました。広角系のAFニッコールでは明るい現行レンズはAi AF Nikkor 35mm F2Dだけですものね。
Autoの方はレンズの造りが最高にいいですねぇ。モノクロ用とか理由を付けて買いたくなります(そうやって増殖していく…)。
■ 泉石膏肓様
はじめまして。コメントありがとうございます。
歪曲収差が少ないのですか。それはいいことを教えて戴きました。なるほど、同一焦点距離でF値違いが揃っていた理由のひとつですね。Ai Nikkor 35mm F2.8かNEW Nikkor 35mm F2.8を買う理由ができました(笑)。
_ 無名 ― 2009年01月10日 10時05分35秒
富士フィルム 2,215円
キャノン 3,170円
HOYA(PENNTAX) 1,654円
ニコン 1.118円
HOYAガラスのほうがニコンより高いです。
ニコンもカメラと半導体製造装置ステッツパーしかなく、ともに不況の波をもろにかぶっているようです。
キャノンなんかは、事業の多角化を積極的に展開しており、こういう時にニコンと株価で大きく差がつきます。
ニコンとキャノンの株価を見ると差は歴然です。
_ Haniwa ― 2009年01月13日 09時48分09秒
記事とは無関係なコメントありがとうございます(笑)。
大変ですね。毎日買うカメラが変わって。半期前はA社のカメラ買っていたけど、今はB社とか。で、そのうちC社が台頭してきて…。と、株価によって使うカメラ変えるんですか(笑)。
どの会社のカメラを買うかに株価は関係ないです。つぶれそうな気配がある以外は。ユーザーの立場と投資家の立場を混同しています。
多角化したらいいんなら、どうしてどの会社も自動車から衣料品・食品とか手がけないんでしょう(笑)。全部作って売ればいいじゃん。投資家サイドとしてみても、小学生の発想ですよね。ご自分のサイトで持論を展開なさればいいんじゃないでしょうか。私は見に行かないですが(笑)。
次に記事と関係のないコメントを書かれた場合は、アクセス元を晒しますのでそこんとこよろしくです。荒らした場合はプロバイダを通じてしかるべき措置を取りますのでそれも警告しておきます。
_ C62重連北斗星 ― 2016年08月19日 04時18分22秒
以前入手してあったNikon EMを引っ張り出し、FM3Aのスクリーンに交換したらE35mmを付けてみたくなったのですが、中古は見つかりません。
そこで35mm/2.8を探すとこちらの記事を拝見しました。
さすがに「はあはあ」する歳ではありませんから、デザイン的に好きなAi時代の物を探すと何故か新品並みの価格です。
やっと「スレ有り・レンズ内薄くもり有り」を見付けて店頭で受け取ると、スレはわずかで塗装もテカリは少なく絞り環も新品同様の感触。なによりFマウントの新品時の脱着渋さもそのままでした。レンズ曇りもLEDライトで探しましたが見つからず。鏡胴も旧来の構造でしっかりしており、Ai-Sより信頼出来ます。
残念ながら厚肉レンズではなく、E35mmとよく似た構成ですが、デジタル撮影でもクリアーな描写とマニュアルフォーカスの切れの良さに仕事用レンズとなりました。
結局EMには別のレンズを探さなくてはなりませんが、良い出会いを提供下さったこちらの記事にはお礼申します。
ちなみに同時入手したレンズが厚肉レンズが詰まっていました。Nikon面白レンズ工房の魚眼ですが、こちらもクリアーな描写で真面目に仕事にも使っています。
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。
分厚いレンズは重そうですし。ハムじゃないし。
本文にも少し触れられてましたが、僕は少ない枚数のレンズ ハアハア ('δ`)
EF400mmF5.6Lとか、AiNikkor180mmF2.8とか(持ってるのはAiAFですが)
なるほど、いいところだけしか書けないのなら製品情報のページで事足りるわけですね。
僕も単純に面白いから続けてほしいです。