ニューフェース診断室:Nikon D60 + AF-S DX NIKKOR 18-55mm F3.5-5.6G VR2008年10月23日 00時00分00秒

アサヒカメラの今月号(2008年11月号)のニューフェース診断室は、Nikon D60 + AF-S DX NIKKOR 18-55mm F3.5-5.6G VRだ。ニコンの新製品に興味無い宣言をしたが、この組み合わせは京急ファミリー鉄道フェスタ2008で借りて非常にがっかりしたので、何が原因か気になっていた。
京急ファミリー鉄道フェスタ2008でニコンD60を借りてみた ― 2008年05月26日
ちなみに、私はデジタル画像を等倍で鑑賞する趣味はない。モニターサイズに合わせた縮小画像でも全然ぴりっとしないのが分かるようなNikon D60 + AF-S DX NIKKOR 18-55mm F3.5-5.6G VRの撮影画像だったので、あれっと思って拡大して観察したのだ。

それで、アサヒカメラの記事によると、以下のようだ。

このレンズは、絞り開放でやや解像力に不満が残るが、f8程度に絞ると鮮明な像が得られる。低価格レンズだが、それ相応の性能は備えている。軽量で広角から中望遠域までカバーでき、手ブレ補正機構も備えているので、幅の広い撮影に役立つであろう。

ああ、ニューフェース診断室も甘甘になったものだなぁ。古い記事などを見ていると、そこまで要求しなくてもと思うようなところまでぐさっとやっていた。いまは暗いズームレンズでオートフォーカスが被写界深度に入らなくても全然それを指摘しない。データは載せてはいるが大問題にしないのである。今回のD60のオートフォーカスは優秀できちんとピントが来ていた。これはニコンボディのいいところだ。

さて、GR DIGITALにも負けたNikon D60 + AF-S DX NIKKOR 18-55mm F3.5-5.6G VRだが、どうやら原因はレンズにありそうだ。ニューフェース診断室は言葉を選んで上手く書いているが、「低価格レンズだが、それ相応の性能」の「それ相応」というのは「低価格」に「相応」しているのだから、ボディ単体とレンズキットの価格差1万2千円なりの性能ということか。「低価格レンズだが値段以上の性能」とは書いていない。

前にも書いたが、なんでわざわざAPS-Cサイズのこのカメラを借りに行ったかというと、低価格のボディとセットのレンズでデジタル一眼レフを楽しむのもありかな、と少し思ったのだ。しかし、店頭でカメラは触れるが、実際の写りなどは使ってみないと分からない。そこがフィルムカメラとデジタルカメラの違いである。フィルムカメラならレンズとフィルムで写りが決まるから、カメラの操作性を店頭で確かめればそれでいい。しかし、デジタルカメラはどう写るのかが実際の光線状況などを確かめた上で自分で撮らないと分からない。サンプル画像はネット上に山ほどあってそれでおおよそは分かるが、どんな状況で撮ったか分からない。それで、借りて写せるのならそうした方がいいと思ったのだ。

ニコンは低価格機は、いまではモーター内蔵レンズでないとAF(オートフォーカス)できないし、ファインダーでピントの確認は困難だし、フォーカスエイドしか頼りにならない。非CPUレンズでは露出計も作動しない。高い機種を買ってくれという作戦と安い機種でシェアを取ろうという作戦なんだろうが、フィルムカメラと違って永く使えないので高い機種を買うのはためらう。ぽんぽん新機種に買い換えるのはついていけないし、そういう趣味はない。気に入ったものを永く使いたい。まあ、次々と新製品開発に追いまくられコスト削減にやっきになり無間地獄を楽しんでくれ、ニコンさんよ。カリッとしてどこまでも解像しているという「ニッコール」のイメージは吹っ飛んだよ。こんなレンズにニッコールを名乗らせて、シリーズEやおもしろレンズ工房はニッコールではない、と。もうかつてのニコンは存在しない。

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