フィルム付き暗箱 ― 2008年04月28日 00時00分00秒
写真家・那和秀峻氏のサイトで、デジタル一眼レフカメラについて以下のように書かれていた。
しかし、ここで質的な転換が行われ、デジタル一眼レフはフィルム一眼レフとある意味でまったくちがうカメラになったのだ。それは感光材料がフィルムからイメージセンサーになったということであり、画質を決める最大のファクターがフィルムからイメージセンサーになったのである。「フィルムなければただの箱」と言われてきたカメラが、「ただの箱」ではなくなった。いままでは発色を変えたり、粒子の細かさを変えたり、あるいは感度を変えるにはフィルムを交換すればよかったのだが、デジタル一眼レフではイメージセンサーを内蔵したカメラごと交換しなければならなくなってきた。
「徒然なるままに」 2008年4月26日の項(*)5月になってバックナンバーに移ったのでリンク先を変更した。(2008年5月1日)
何度か、ニコンD3と各種ニコンFマウントレンズの作例が見たいと書いてきたが、よく考えるとニコンFマウントの35mm(135)フルサイズの現行デジタル一眼レフがニコンD3しかないから、そんなことが言ってられるのだと気づいた。何種類も次から次へと出てきたら、いちいちこのレンズとこのカメラの組み合わせだと周辺減光がどうのとか言ってられなくなる。以前書いた、「別冊 ニコンD3で楽しむオールドレンズ」なんてすぐに意味のなくなる企画だ。
デジタルカメラはいわば、「電気フィルム付き暗箱」(レンズ交換式の場合)ないし「レンズ付き電気フィルム」(レンズ固定式の場合)なのだ。そして、そのフィルムに相当する部分が、それぞれ全然特性が違う。
(銀塩)フィルムの場合、発色や粒状性やラチチュードなどフィルムごとに違うが、「このフィルムとこのレンズだと周辺光量不足になる」といったことが問題になることはない。デジタルカメラがカメラ中心になるという那和氏の意見はなるほどそうだと思った。
レンズ中心で考えたいわたしにはデジタル一眼レフは違和感があるはずだ。しかし、カメラ中心になるはずのそのデジタルカメラのファインダーが全然ダメダメなのは、もっと納得がいかない。カメラ中心というよりも撮像素子中心なのだろう。何十年も実用性のある撮像素子や(銀塩)フィルムのように色々交換できるのならまだいいのだが。
さて、まだまだ手に入れなきゃいけないニッコール名玉があるので(笑)、フィルムで楽しんでいこう。
写真は記事とは関係ない。
野毛大道芸:GR DIGITAL、28mm相当、1/430sec、F3.5、ISO64、-0.3EV、プログラムAE
フィルムで、なんて言いながらデジタルカメラの画像を貼っている(笑)。長焦点レンズを付けたフィルム一眼レフと広角単焦点レンズのコンパクトデジタルカメラの組み合わせは結構いけると思う。難点は広角のフィルムの記録が残せないことだが。いっそのこと、ライカM型に広角レンズ+ニコンFに単焦点望遠レンズという大昔の姿の方がすっきりかも(笑)。ああ、新たな沼が(笑)。そうだBiogon G 28mm F2.8にCONTAX G1という手もあったか(笑)。新たな物欲が(笑)。
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