富士フイルムの暗室不要簡単黒白フィルム現像キット「ダークレス」 ― 2008年01月21日 00時00分00秒
WANI様に教えていただいた、富士フイルムの黒白(モノクロ)フィルム簡単現像キット「ダークレス」を使ってみた。これは、フィルムのパトローネごと現像液や定着液につけて現像してしまうというもの。そのための現像器と薬品がセットになって売られている。基本キットの3本薬品つきがヨドバシカメラで1097円(税込)だった。最初に買われるときは現像器つきのものを買われること。薬品のみのものと間違いやすいので注意。パッケージをよくみないと分からない。側面に「●現像器1」と書かれているものを最初に買う。
ダークレスの3本基本キットの中身は、
- 現像器
- 現像液8ml×3
- 定着液7ml×3
- アンプルカッター
- パトローネオープナー
- 説明書
となっている。
このほかに必ず必要なものは、
- 温度計
- フィルムクリップ
- スポンジor木綿布
- 時計
- 富士フイルム「ドライウェル」
- 現像済みフィルムを入れるスリーブ
そしてこの「ダークレス」で現像できるとされているフィルムは、 富士ネオパンSSと400PRESTOの24枚撮り(16枚撮り含む)、36枚撮りは「熟練すればできます」とのこと。
さてNEOPAN 400 PRESTOの24枚撮りを買って買い物のついでに24枚消費。家に帰って説明書を熟読して現像に取り掛かる。説明書を見ながら現像すると失敗するので覚えてからやれと書かれている。うう、覚えられん(笑)。
基本的に説明書どおりで大丈夫なのだが、自分でやった上で気をつける点を挙げておく。
パトローネを現像器に入れるのだが、定着液に入れ替える際に一旦パトローネを現像器から出す必要がある。これが簡単に出てこないことがある。取り出す練習をしておいた方がいい。割り箸とか使って自分なりにすぐに出せるようにする必要がある。取り出すのに時間が掛かると部分的に現像が進みすぎたりすると思う。
液温を測る温度計は家にもあったのだが、それは料理に使うものなので、別途買った。ヨドバシにはノーブランドの棒温度計とHCLブランドのものがあった。HCLのが567円でノーブランドのものが300いくらだった。ほとんど違わないようなのだが、何本か開けてみたら、HCLのは1度以内の表示の違いしかなかったが、ノーブランドのものは大半が1、2度の違いで中には30度や50度を示しているものがあった。ヨドバシの店内はさすがに30度はなく(笑)22度ぐらいのようなので、HCLの方を買った。200円の違いで現像を失敗してもアレなので。価格差は200円ぐらいだが、割合から言えば随分値段が違う。ちなみにHCLのは中の温度計自体にはHCLとか書かれていないので、ノーブランドのケースにHCLの中身を入れてレジに持って行ったりしないように(笑)。それ、犯罪(詐欺)だから。
液温は20度から25度というなんか幅のある指定だったが、22度でやった。温度調節は、マグカップにお湯を入れてそこに薬品の入った現像器を漬けて調節した。
あと、現像器に入れたパトローネにクランクをつけてクリクリと回し続けるのだが、時計回りに3秒間に10回転以上という速さが要求されている(それより速い分には問題ない)。やってみたが、どんなに速くまわしても3秒間に12回転が限界だった(笑)。その後ゆっくりと反時計回りに回すのを繰り返すと書かれているのだが、時計回りに何秒やるのかが、わからない(笑)。多分3秒時計回りにまわしてその後ゆっくり反時計回りで手応えが重くなったらまた3秒時計回りなのだろう。しかし、速く回さないといけないのでそれに気を取られて5秒ぐらい時計回りにまわしていた(笑)。まあ、それでも現像結果には問題なかった。ムラなく仕上げるにはこの回転が重要なようだ。
フィルムを吊るすクリップも必要。買ったのは、LPLのNEW TYPEフィルムクリップ2個1組セットで670円。ただ、これのおもりは鉛がむき出しのような気がする。材質の明記はないのだが、たぶん鉛。小さなお子様のいるご家庭では、よく確かめて買われたほうがいいと思う。
水洗は問題ないのだが(洗面器でやった)、その水滴をぬぐうスポンジが必要。セルロースで出来た写真用のスポンジを買ったのだが、1個しか買わなかったので失敗した。1個では拭いにくい。ケチらず2個買おう。ちなみに買ったのは東レブランドの’TORAY' PHOTOGRAPHIC PURE CELLULOSE 6M CELLULOSE SPONGE ヨドバシで504円税込。
スポンジが1個しかなかったせいもあって、一部だが水滴跡が残った。次回はもう一個スポンジを買おうと思う。また、水滴跡が残りにくくなる、富士の「ドライウェル」も買ってこよう。なんかだんだんと本格的現像の道具が揃ってきてしまう(笑)。あとは現像タンクと薬品があれば(ダークバッグは持っているので)そのまま普通の現像に移行できそうだ。はっ、それがダークレスの狙いなのかっ(笑)。
乾燥は、風呂場がほこりがつかなくてよさそうだ。私は風呂に入る前に現像してしまったので、風呂に入るときに吊るしたフィルムを他の部屋に移動させなければならなかった。現像するタイミングをよく考えた方がいいだろう。でも外で撮ってきて夕食後風呂入る前ってなんか現像したくなる時間じゃないかぁ(笑)。
あとは一番最後のコマから6コマずつ切って、スリーブに入れておしまい。
【追記:2008年1月28日】
King フォトスポンジW ― 2008年01月28日
【追記ここまで】
【写真上】
神奈川駅:Nikon F-301、Ai Nikkor 28mm F2.8S、F11AE、L37c、富士 Neopan 400 PRESTO、富士ダークレス22度、Nikon SUPER COOLSCAN 5000ED
右側の電柱上のトランスの左側に水滴跡があるように思う。
【写真下】
青木橋:Nikon F-301、Ai Nikkor 28mm F2.8S、F11AE、L37c、富士 Neopan 400 PRESTO、富士ダークレス22度、Nikon SUPER COOLSCAN 5000ED
これが今回の現像で一番水滴跡が残ったもの。左上には縦に傷もついている(Digital ICE不使用)。真ん中のは飛行機雲。ちなみにこの曹洞宗本覺寺は、幕末にはアメリカ領事館となっていたお寺。お堂が宙に浮いていて気になる存在(笑)。
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