絞り込み測光とファインダースクリーンの特性2007年02月06日 00時00分00秒

江ノ電:GR DIGITAL,28mm相当,1/233sec,F3.5,ISO64(プログラムAE),-0.3EV

普段から、ニコンの普及機で非CPUレンズ使用時に内蔵露出計が働かないのはけしからん、と言っているのだが、それに関して興味深い記事がデジカメWATCHに掲載されている。

ペンタックス K10D【最終回】旧レンズと内蔵露出計の関係(Reported by 中村文夫氏)

一般に一眼レフのスクリーンは明るい方が好まれる。特に最近のカメラはズームレンズを組み合わせて使うことが多く、ペンタックスに限らずどのカメラメーカーもスクリーンの拡散性を弱くして少しでもファインダーを明るくしようと努力している。だが拡散性を弱めるとスクリーンに写った像の明るさとスクリーンに入射する光量が正比例しなくなる。

たとえば開放F値1.4の大口径レンズとF4のズームレンズは開放F値が3段違うので、スクリーンに届く光量は1/8になるはずだ。だが実際のファインダーは、それほど暗くならない。Kマウントレンズの絞りリングをA以外にセットしてグリーンボタンを押すと瞬間的に絞りを絞り込んで測光する。たとえば開放F値2.8のレンズをF11に絞れば、光量は開放時の1/16になるはずだが、やはり、スクリーンの明るさは、そのまま1/16になるわけではない。

 カメラの露出計は、この誤差を見越して露出を補正しているわけだが、この場合、開放から絞りを何段絞ったかという情報がボディ側に伝わらないので誤差が補正しきれず、露出にバラツキで出てしまう。同じレンズでも、選んだF値によって露出が変わるのはこのためだ。

このほかにROMを内蔵していないレンズで露出が不安定になる原因として、レンズの「射出ひとみ」位置の問題が上げられる。
(中略)

 以上のように、旧レンズを組み合わせた場合に生じる露出の誤差はペンタックスだけの問題ではなく、他社でも同様のことが起こる。たとえばキヤノンEOS Digitalにマウントアダプターを介して他社製のレンズを取り付けると、絞り込み測光で絞り優先AEが利用できるが、100%適正露出が得られるわけではない。またニコンは、この問題を回避する手段として、CPU内蔵レンズ以外では露出計を作動させない道を選んでいる。さらにパナソニックのLUMIX DMC-L1の場合も、最初はニコンと同じ方法を採っていた。

開放測光ではなく、絞込み測光にすると中村文夫氏が解説されているような問題があることは承知していた。そして、できれば下級機でもAi連動して開放測光を可能にしてもらいたいのだが、それがコストの面で不可能であるならば、絞込み測光でも構わないから可能にしてくれ、と私は言ってきたのだ。そして絞り込み測光は不正確であるから下級機のユーザーには説明なしに機能を提供するのは問題だと考えるのなら、「アドバンスドモード」に切り替えると非CPUレンズでも露出計が作動する、といった仕組みにすればいいと思うのだ。それをしないのは、おそらくそういうことをすると上級機が売れなくなるからだろう。

ファインダースクリーンも、拡散性を低くして明るいものにすると、ピントの山は分からなくなるし、絞り込んだときのファインダーの明るさが絞り値と比例しなくなるし、犠牲が大きい。そこまでして明るくしたいのなら、EVFでも採用すればいい。どうも一眼レフとしての基本性能や拡張性がないがしろにされてきているのが気になる。などといってもニコンは過去最高益更新中(ニコン、映像事業など好調で3四半期累計は過去最高益に-デジカメWATCH2007年2月5日)だから、言っても無駄か(苦笑)。

蛇足だが、ニコンF3のようにスクリーンの明るさを測光するのではなくボディ内で測光すれば問題が少ないのだが、ボディ内測光のセンサーの位置は現在ではオートフォーカスのセンサーの場所となっており、ちょっと難しいのだろう。ニコンF3にニコンF4の明るいスクリーンを入れても補正不要なのは、F3はミラーの一部を透過させて下部のセンサーで測光しているからだ。こういうつぶしの利くボディはある意味貴重だ。

写真は記事とは関係ない。
江ノ電:GR DIGITAL、28mm相当、1/233sec、F3.5、ISO64(プログラムAE)、-0.3EV

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