究極のメカニカルカメラ、レンズ付きフィルムをラピタ特製クラシックカメラカバーで使う ― 2006年08月30日 00時00分00秒

大層なタイトルになってしまったが、要するにフラッシュ以外に電池不要の究極の「押さえ」カメラ、レンズ付きフィルム(富士写ルンです、撮りっきりコニカ、コダックスナップキッズなど)を、約10年前に雑誌ラピタが企画したクラシックカメラカバーで使ってみた報告。
10年前と今のレンズ付きフィルムでは色々仕様が変わっていて、10年前の外装に合わせて作られたクラシックカメラカバーではどれでも使えるというわけではなかった。
まず、富士写真フイルムの「写ルンです」。これは、外形はほとんど変わっていないものが多いのだが、右手側にストラップを通す輪っかが追加されていて、クラシックカメラカバーにきちんと入らない。右側はシャッターボタンがあるので、奥まで入らないとクラシックカメラカバーのシャッターボタンが、写ルンですのシャッターボタンに当たらないので、シャッターが切れなくなる。これを回避するには、写ルンですのストラップ用の輪っかかクラシックカメラカバーの内側を削るしかない。
また、ストロボのスイッチが10年前は各社とも横にスライドするものだったのが、富士の現行品は縦になっており、しかも軍艦部(と言うのか?)上部にパイロットランプが突出するようになっている。このためフラッシュを使うときにはクラシックカメラカバーを外すか、クラシックカメラカバーの該当部分に穴を開けてパイロットランプが突出できるように改造する必要がある。しかし、パイロットランプ相当の箇所はアクセサリシューの位置で、ここに穴を開けたくないし、開けるとアクセサリシューに何も付けられなくなる。

そこで、コニカミノルタの撮りっきりコニカを試してみた。Goody 800という機種はフラッシュスイッチは横スライドでいいのだが、外形が少し横長になっていて、しかも、右手側のグリップ部分が膨らんでいる。これではクラシックカメラカバーに入らない。入ったとしても右手側の膨らみのためにシャッターボタンの位置が合わない。全く駄目。
撮りっきりGoody 800を3個買って、1個開封したら上記のようだったので、ヨドバシカメラにわけを話して未開封の2個を返品させてもらった。ヨドバシカメラのフィルム売り場のおねえさんは親切で、ミニラボのところに行って現像して用済みのレンズ付きフィルムの空きボディを何種類か持ってきてくださり、クラシックカメラカバーにどれが合うのか付き合ってくれた。
結局、10年前と仕様がほとんど変わらない、「撮りっきりMINI」がぴったり合うことが分かった。ヨドバシカメラのおねえさんありがとう。
コニカミノルタは既にフィルム生産から撤退しているので、今後もこのクラシックカメラカバーを使うのは難しくなってきている。撮りっきりMINIの在庫がなくなれば使えるレンズ付きフィルムはなさそうだ。うーん、残念。
なお、撮りっきりMINIの写りはよく、アナログのL版でプリントした場合、フィルムの中央20mmぐらいの円内(プリントした場合の縦を直径とした円内)はきちんと解像してシャープに写っている。四隅は流れ気味で周辺減光もあるが、あらかじめそれを分かって使えば問題ないレベルだ。記念写真の場合、日中でも屋外でも、内蔵フラッシュをピカピカさせると失敗が少ない。ただし、フラッシュ到達範囲が1~3mというのは守る必要がある。

なお、撮りっきりMINIとGR DIGITALは大きさがほとんど同じだ。レンズの位置が揃っていれば、GR DIGITALにクラシックカメラカバーを付けるのだが(笑)。
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