GR DIGITALが修理完了、しかし別の問題が発生 ― 2006年05月26日 21時30分00秒
【第1部 光学系は直ってきた】
大型連休中に前玉を汚して自分で掃除に失敗して結局レンズユニット交換修理になって、交換後のレンズユニットで撮った画像に近接撮影で周辺流れが出て再修理になっていた、我がGR Digitalが帰ってきた。
(GR Digital 前玉に拭き傷?、再びリコーデジタルカメラサービスセンターに行ってきた、GR DIGITAL「プレミアムリングプレゼントキャンペーン」参照)
修理内容は
- 各レンズ間の光軸ズレの為、レンズユニット再交換致しました。
- 全画面解像度検査実施。
とある。電話で修理完了の報告をもらった際、修理担当者の方が「手持ちの修理用レンズユニットを全部再検査した上で最良と思われるものに交換しました」とおっしゃっていた。大変な作業であったと思われる。感謝したい。この修理でリコー側がなにかしらのフィードバックを得られて今後に活かされるのだとしたら、ユーザーとしても素直にうれしい。
アサヒカメラの今月号(2006年6月号)のニューフェース診断室でも、周辺部で点光源のコマ収差が指摘されており、
メーカーからのコメントでは、レンズの調整に当たっては、光軸の一致よりも像性能の均一性を優先させているために、多少の偏芯が残っている可能性があるとのことで、それが原因と思われる。できるならば両者を満足させるような調整が望ましい。
と書かれている(同号207頁)ので、今後のレンズユニット組み立て調整は光軸の一致も念入りに行われるようになるといいなぁ。ちなみに買った当初のレンズユニットでは、周辺でもコマ収差は出ていなかったと思う。光軸のよく一致した個体だったのだろう。
なお、再修理の際にコピーを許した私の撮影した画像については、口頭で、作業終了後に全部消去したことや、「メーカー側」(これが親会社のリコー本体を指すのか他のOEM供給元や部品製造会社を指すのかは不明)との検証時にも、リコーテクノシステムズ(株)デジタルカメラサービスセンターの外には持ち出さなかったという報告を受けた。
簡単にテスト撮影した結果は、良好のようだ。しばらく使って確認することにしよう。
ちなみに、代替機を返却するときに気付いたのだが、この代替機は鏡胴がぐらぐらしていた。それでも撮った画像は周辺で流れていなかった。光学系全体が1mmや2mmぐらい斜めになってもたいしたことないが、1枚1枚のレンズがミクロン単位できちんと芯出しできていないと、像が流れたりするんだなぁ、と変なところに感心した。もちろん修理後の我がGR Digitalの鏡胴はしっかりしている(勿論買った当初のも1回目の修理の鏡胴も)。
【第2部 別の問題が…】
しかし、PCに修理から帰ってきたカメラをUSBコードで接続して転送して画像を点検しようとして、おかしいことに気付いた。
GR DigitalのUSB接続は「オリジナル」と「マスストレージ」を設定で切り替えることになっている。
この設定変更は、電源をOFFにしても有効で、次に変更するまで変わらないはずである。
しかし、今回修理から帰ってきたGR Digitalは、「マスストレージ」に設定しても電源を切ると「オリジナル」になってしまう。
USB接続するときは、カメラの電源を切って接続することになっているので、PCに接続するときは必ず「オリジナル」になっていることになる。
別に「オリジナル」でも構わないのだが、リコーの場合、「オリジナル」と「マスストレージ」とでファイル名が異なって転送される仕組みになっている。
あとでリネームすればいいのだが、非常に面倒だし、わけが分からなくなってくる。
【追記:2006年5月27日】ファイル名の違いは、USB転送方式の設定ではなくて、CARD No.連続の設定によって変わる、の間違いでした。お詫びして訂正します。しかし、USB接続の設定が電源を切るたびにデフォルトの「オリジナル」に戻ってしまうという不具合があることに違いはない。また、ファイル名もSDカード内に残っている代替機の付した大きな番号のファイル名に続けた連続番号が付されている点も不具合のような気がする。ボディが変わっているわけだから、そのボディ固有の連続番号が付されるはずなのだが。【追記ここまで】【さらに追記:2006年5月28日】説明書を見ると、ファイル名の違いは、CARD No.連続の設定によって変わるのだが、マスストレージにして転送すると、ファイル名がCard No.の設定にかかわらずRIMG****.jpgで保存されるとあるので、USB接続の設定とファイル名は関係があるようで、当初の記述は間違ってないようだ。ああ、ややこしい。【さらに追記ここまで】
結局、またリコーデジタルカメラサービスセンターに電話して確認すると、「申し訳ないですが、もう一度お持ちください。」とのこと。とほほ。 そして、修理票には書かれていないが、実は念のため基盤も交換したとのこと。要するに中身はごっそり変わっていたというわけだ。 しかし、基盤を交換したためにまた別の不具合がでてしまった。頼むよ、リコーさんよぉ。 今回の不具合の影響範囲は、おそらくファイル名関係だけだろうというので、この週末に使ってまた来週に新横浜に行くことにした。とほほ。 新横浜通い、いつまで続くのか。
いやー、匿名様のコメントで、修理しても交換してもまた別のところが壊れますよという書き込みがあったが本当にそうなってるよぉ。無間地獄だぁ。
要するにリコーのカメラは、部品の一つ一つに全く信頼性がないということが分かった。修理しても交換しても一定の高い確率でまたなにか不具合が潜んでいる。これは、斬新な機構だから不具合が出るというものではなくて、斬新な機構とは無関係に不具合があちこち出ているから、会社の製造(管理)部門の構造的な問題なのだろう。修理やサービスの人が愛想よく一所懸命に頑張っているから、なんとかなっているようなものだ。ここで根本的な対策を立てないとまずい。せっかくコンセプトのいい製品を出しているのだから、製造の基本に立ち返って見直して欲しい。
【追記:2006年5月30日】
今日またまた新横浜のリコーデジタルカメラサービスセンターにGR DIGITALを持参したところ、今回の不具合は、修理用の設定の戻し忘れだということであった。交換したメイン基盤の不良ではなかった。単なる作業ミスということであった。10分ほど技術の方と雑談しているうちに、別の方が設定を直してくれた。詳細は別記事で書くつもりだが、とりあえずここで報告しておく。
→GR Digital不具合の原因は修理用設定の戻し忘れ【追記ここまで】
ちなみに、なぜ「マスストレージ」にしたいかというと、リコーのアプリケーションやドライバを入れていないPCでも転送したいからだ。 そして、このRicoh Gate Laというソフトは転送先フォルダ名などの融通が利かず、あとから保存先フォルダ名を変えると、次に接続した時にまた前回転送済みのファイルがまた新しいフォルダを作って転送されてしまう。 要するに、固有の名前のフォルダがあるかどうかで転送済みかどうかを判定しているらしい。 これを回避するには、元のフォルダ名をそのままにするか、転送する前に転送済みのファイルをSDカードから消しておくか、Ricoh Gate LAを使わないかの3つしかない。 そこで私は、Ricoh Gata Laは使わないことにしていたのであった。
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